この学園には図書委員がいない!

空飛ぶ桂川

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今日はできるだけ1人でいて、外には出たくない。
寒いのもあるが、なにより今日は街に出れば男女のイチャイチャムードの中を彷徨わなければいけないからだ。
友達も少なければ恋人もいない人間にとっては苦痛でしかない日がクリスマスという日である。

そんなことを思いながら部屋の中で1人の時間を過ごす。
逆に寂しくないか?と誰かに聞かれたとしても俺はこう答える。
「大勢のカップル中で1人でいるより、1人しかいない場所で1人でいるほうが寂しくない!」
そう!俺は寂しくないのだ!この部屋は今そういう聖域なのだ!

突如、ケータイが鳴る。
画面を見ると神沢からだ。
例え神沢に誘われたとしても男2人でクリスマスの街に出るなんて余計寂しくなるに決まっている。
俺は断ることを心に決めて電話に出る。
「あ、もしもしコーちゃん!?今から森下さんと桜山さんと鶴里さんとクリスマス会やるからおいでよ!」
「・・・わかった。行く。」
別に寂しかったわけじゃない!あれだ!そのメンバーに俺が居ないのは変だな・・・と思っただけだ!・・・別に寂しかったわけじゃない!

神沢に言われた通りプレゼント交換用の1品を道中で買い、神沢の家の住所をケータイのマップで探して家の前に着く。
そして、想像してたより一回りくらい大きな家の前で待っていると他のメンバーも集まってくる。
「す・・・すごい・・・。」
「こんな城みたいな家、初めて見たわね・・・。」
「な、なんかわかんないけど緊張してきた・・・。」
各々にリアクションをとっているとメイドであろう格好をした女性が出てきて部屋を案内される。
リアルなメイドなんて初めて見た。

部屋の中に入ると神沢が困った顔で待っていて、机にはケーキや食事が並べられていた。
「やあ!いらっしゃい!」
「貴族かお前は!」
「いやー・・・友達呼ぶって言ったら家の人達がやけに張り切っちゃって・・・なんか気使うよね・・・ごめんねー・・・。」
そう言いながら神沢が苦笑いする。
「すごーい!ひろーい!」
「日本とは思えないわよね・・・なんか無駄にテンション上がるわね・・・。」
「・・・ケーキ・・・美味しそう・・・。」
そんな神沢を気にもとめず女子3人は各々にリアクションをとっている。
「まあ多少驚きはしたけど、もうそんなことで気なんか使うメンバーでもねーだろ。あんまり気にすんなよ。せっかくなんだからお前も楽しもうぜ。」
「・・・ありがとう。」

そんなこんなで俺達は食事を楽しんだ。
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