この学園には図書委員がいない!

空飛ぶ桂川

文字の大きさ
50 / 65

glass:50

しおりを挟む
明日からは冬休みだ。
講堂では生徒会長の相生山先輩が挨拶をしている。
今日もメガネが似合っている。素晴らしい。

終業式も終わり、下校時間になる。
とはいっても図書委員達は二学期の終わりに図書室を大掃除するという謎の風習があるせいで帰ることもできず居残りで掃除をさせられていた。
「埃っぽいなー・・・こんなの教師達がやれば良くないか?」
「いつも使わせてもらってるんだから文句言わずにやりなさいよ!」
「いつも図書委員であることをいいことに本を読み漁ってるのはお前だけだろ。」
「前にも言ったけどここの本はほとんど読んだことあって覚えてるの!だからいつも読んでるのは私の私物!」
じゃあ桜山は何冊の本を持ってるんだろう・・・毎回違う本を読んでる気がするけども・・・。

「車道く~ん?ハタキをかけたいのにあそこに手が届かないっす~?柴田的には車道君に肩車してほしいっす~?」
柴田が甘い声で俺に声をかける。
「何を変な性癖だしてくれてんのよ!こんなの背伸びすれば届くでしょ!」
桜山が柴田からハタキをとりあげ背伸びをして柴田の代わりに掃除をする。
柴田が舌打ちをする。こいつは本当に懲りないなー・・・。

「別に桜山さんにやってもらわなくても良かったんっすけどねー。だいたいなんで桜山さんはそうやって私の恋路をいつも邪魔するんっすか?」
「邪魔なんてしてないわよ!でも強いて言うならあんたの恋が成就するのが嫌だからって言っておくわ!」
「本当素直じゃないっすねー!さっさと車道君が好きって言ったらどうっすか?」
「な、なんでそうなるのよ!!そ、そんなわけないでしょ!?」
「あら!顔赤くしちゃって可愛いっすねー!・・・あれ?なんで車道君も顔赤くなってるんっすか?・・・これは・・・両想いの臭いがするっす!」
「いや、そんな会話聞いたら誰だって照れるだろうが!」
「そ、そうよ!本当なんなの!もう!」
「ムキになると余計そう見えるっすよー!!」
と言いながら柴田は図書室の奥に逃げていった。

「・・・まったく・・・なんなのよあいつは・・・。」
「まあ、気にすんなよ。」
「気にするわけないでしょ!?私はあんたのことなんとも思ってないんだから!!」
「いや、そんなに怒らなくてもいいだろ!」
「あー!!もう!!あいつのせいでなんかいつも通りにできないじゃない!こうなったら・・・えいっ!」
と言いながら桜山は何故か俺の頭にチョップをする。
「ってーな!何してんだよお前!」
「・・・よし!これでいつも通りの感じだ!」
「こんなもんがいつも通りとかバイオレンス過ぎるだろ!」
「可愛い女の子捕まえてバイオレンスとか言わないでよね!」
「可愛いかどうかはバイオレンスとは関係ねーだろ!」
「相変わらず細かいわねー・・・ほら!掃除続けるわよ!」
と言いながら桜山が図書室の奥に去っていく。

確かにこっちの方が俺達らしいな・・・あと俺の恋はなかなか成就しなさそうだな・・・と思いながら俺はそのあとを追いかけた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。

桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。 「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」 「はい、喜んで!」  ……えっ? 喜んじゃうの? ※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。 ※1ページの文字数は少な目です。 ☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」  セルビオとミュリアの出会いの物語。 ※10/1から連載し、10/7に完結します。 ※1日おきの更新です。 ※1ページの文字数は少な目です。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年12月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

拝啓~私に婚約破棄を宣告した公爵様へ~

岡暁舟
恋愛
公爵様に宣言された婚約破棄……。あなたは正気ですか?そうですか。ならば、私も全力で行きましょう。全力で!!!

皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜

百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。 「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」 ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!? ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……? サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います! ※他サイト様にも掲載

処理中です...