救い

ken

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ご奉仕

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ゆっくりと股間まで行くと、躾けられた通りにチャックを口で咥えて下す。
と、神田さんは待ちきれないようにズボンと下着を一気に自分で下ろしてくれた。半勃ちのものがポロリと出て、ぼくはにっこりと嬉しそうに笑ってみせ、先端にキスをする。
神田さんはぼくが必ず即尺するように躾けられている事を知って、シャワーを浴びてキレイにしてから来てくれるようになった。こういうところも神田さんは優しい。

ぼくは神田さんの目を見つめながら丁寧に玉袋と裏筋を舐め上げ、玉袋を口に含んで優しく舌で転がしたり吸い付いたりする。それから、喉と舌をちゃんと使って、時間をかけて奉仕する。


途中で服を脱ぐように言われて全裸になり1時間ほど、顎が怠さを通り越して感覚を無くし、弄られ過ぎた乳首がヒリヒリして来た頃にようやく神田さんは射精した。神田さんは顔にかけるのが好きだから、射精する瞬間に口から離して顔で精液を受け止める。それから顔中の精液を指で集めて口に入れて、飲み込む。指に付いた精液もしゃぶり取ると、丁寧にお掃除フェラをして、最後に土下座してお礼を言う。
「口を使って頂いてありがとうございました。美味しかったです。」
もう惨めさや屈辱感は感じない。ただただ、ようやく射精まで持っていけた、怒らせずに最後までやり終えた、という安堵感と、次は何を命じられるのかと身構える、恐怖。神田さんは酷い事をしないと思っていても、やっぱりこの瞬間は怖い。
どうか後ろは使われませんように。
祈るような気持ちで跪いたまま地面を見つめていると、優しく、シャワーを浴びようと言われて、ホッとして涙が滲んだ。
洗ってあげると言われて泡立てたソープで顔や身体、髪を撫で回され、鞭の傷を触れられる痛みを堪えていると、グスグスと鼻を啜りながら神田さんが泣き出した。驚いて見つめると、
「こんなに可愛いカケルくんにこんな酷い事する人がいるなんて。可哀想に。」
とますます泣き出してしまう。神田さんは優しい。でも、そんな優しい神田さんだって、ぼくの身体を金で買う事はやめないのだ。心がスッと冷えそうになり、慌てて思考を閉ざす。心が冷えるとこの後のご奉仕がより辛くなる。
「泣かないで、神田さん。」
「お尻も酷くされたの?今日は使えない?」
ぼくは跪き床に手を付いて神田さんを見上げながら謝る。
「ごめんなさい。今日は切れてて…  身体も汚くてごめんなさい。その分口でたくさん奉仕します。許して下さい。」
「心配しなくて良いよ。僕は痛い事はしたくないから。それにカケルくんは汚くないよ。可哀想に。痛かった?」
「はい。」
「お尻の傷も見せて。」
「はい。」
真っ赤に腫れ上がって爛れた肛門を曝け出して見せると、神田さんはまた可哀想にと呟いた。

そのまま裸でベッドに行き、神田さんに乳首や性器を弄られながら神田さんの全身を舐めまわしたりキスしたりした。130キロあるという巨体を舐めるのは大変だけど、痛い事をされるよりはよほど良い。時折ディープキスをされて大量の唾液を飲み込まないといけないのも辛いけれど、痛いよりマシと自分に言い聞かせる。傷だらけの身体に同情したのか、宿泊コースにしてくれた。たくさん身体を舐めて奉仕してると、さらに2回僕の口に出して満足したのか、そのうち神田さんはぼくを抱き枕のように抱えて眠った。神田さんの汗が全身について気持ち悪いけれど、仕方がない。
ぼくもそのまま少し眠る。
明日…あ、12時回ってる、今日は、学校に行けると良いな。

夜中にそっと起きて、ベッドから抜け出し軽くシャワーを浴びる。念入りに歯も磨き、それから毛布に包まって床で寝る。神田さんの汗といびきが酷くて眠れないから。何か言われたら
「奴隷は奉仕が終わったらベッドから降りないといけないって店長に言われて。」
と言うつもり。少し前に実際にお客様に言われた言葉だ。その時はベッドから蹴落とされて必死に謝ったけれど許されず、尻の穴に極太のディルドを突っ込まれたまま両手と両足をそれぞれ縛り付けられて、潰れたヒキガエルのようなかっこうで朝まで床に放置されて、一睡もできないまま学校に行った。

翌朝、ホテルで朝勃ちの神田さんのものを1時間くらい咥えさせられた後、神田さんが車でぼくを学校まで送ってくれた。念入りに歯を磨いたけれど、森田さんにザーメン臭いと言われてから自分が臭いのではないかと気になって仕方がない。ぼくは教室には行かず保健室で過ごすことにした。この学校に転校してからほとんどの時間を保健室で過ごしている。
今日は昨日ほどは辛くないけれど、でも頭がぼんやりするし顎もだるい。椅子に座ると鞭で打たれた尻がまだ痛む。
向かいの席では吉田君が参考書を広げて一心不乱に問題を解いている。去年転校してきた吉田君は、転校してきたばかりの時から教室には行かず保健室で勉強している。ぼくもその少し前に転校してきた。
ぼく達は保健室登校仲間として、けっこううまくやっていると思う。そんなに喋ったりはしないけど。
吉田君もぼくも、大きな物音が急にしたり、誰かが怒鳴っていたりするのがひどく苦手だという共通点がある。廊下で誰かが騒いでいたり、突然保健室に駆け込んできたりすると、顔には出さないが身体に力が入って強張る。息を詰めてしまう。そんなお互いの様子に気付いて、そっと苦笑いし合った。それ以来吉田君は時々、小さな声で話しかけてくれる。

吉田君の夢は爆弾を作って、前の学校を爆破する事。この間、教えてくれた。
ひどい事をしたいじめっ子を粉々にしてやるのだと言う。

「花森君の夢は?」
吉田君に聞かれて、答えに詰まる。「夢?」
夢なんて、考えた事もなかった。
仕事をさせられる前は、大人になったら獣医になりたかった。でも、もう無理だって分かっている。ほとんど授業に出てないし、出ても寝たりぼーっとしたりしているから、もう勉強は全くついていけない。獣医になるには大学に行かないといけないけれど、大学どころか高校にだってたぶん行けないだろう。
将来の事を考えると、胸が痛くなった。中学を卒業したら、一日中客を取らされるのだろうか。今でも辛いのに、もっと長い時間働かされるのだろうか。
叫び出しそうになるのを堪えていると、不意にポロポロと涙が出てしまった。
まずい、そう思う間もなかった。
最近時々、突然意味もなく涙が出る。お客様に奉仕している時に涙が出ると、怒るお客様もいるから本当に困る。
「え?花森くん?どうしたの?」
「なんでもないよ。ごめんね。急に鼻血が出るのとおんなじ。目の病気なんだ。」
「目の病気?」
「そう。目の病気。」
「そうなんだ。」
「なんの話してたっけ?」
「将来の夢の話。」
「ああ、ぼくね、吉田君と一緒に爆弾作るよ、将来。ぼくはバカだけど、吉田君が教えてくれたら言われた通りに何でもやるよ。それでね、一つじゃなくて、たくさん作るの、爆弾。吉田君の前の学校だけじゃなくてさ、世界全部粉々にするんだ。吉田君とぼくで、世界を粉々にしよ!」
ぼくがそう言うと、最初はポカンとしていた吉田君だったけど、すぐに嬉しそうに微笑んだ。吉田君は眼鏡をしているせいか表情があまり分からないけど、そんな微かな吉田君の表情の変化を見るが、ぼくは好きだった。
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