12 / 26
高校生活
絶望
毎日のように死を切望しながら、それでも翔太に恋焦がれ、彼に一度だけでも愛されたいという気持ちだけを命綱に、桜亮は再び始まった暴力の地獄のような日々を暮した。
相変わらず、征太郎と篤太郎から命じられるままに、桜亮は男娼のように身体を売らされた。傷だらけの桜亮の身体が男達の卑劣な嗜虐願望をそそるのか、桜亮は彼らに一層酷い扱いを受けた。
その日、桜亮は逆さに吊られて火のついた蝋燭を尻の穴に突っ込まれ、鞭で打たれていた。苦痛を感じると反射的に浮かべてしまう微笑みが、男達をさらに悦ばせた。気を失いそうになると、桜亮は何か他の事を考えて必死に意識を保つ。大抵は翔太との思い出に逃避するのだが、その日は別の事をずっと考えていた。
その日の2限目に、桜亮は保健体育の授業で性病について習った。何やら下卑た冗談で盛り上がるクラスメイトをよそに、桜亮の頭にはぐるぐると教師の言葉が渦巻いていた。
「不特定多数の人との性交渉とコンドームをつけない事、この2つは性病のリスクをかなり高くする。」
2つとも、桜亮が10歳の頃から繰り返されてきた事だ。自分の肛門にはもう何人の男の性器がコンドームを付けずに突っ込まれてきただろうか。何百人?いや、4桁に達しているかもしれない。
その日の昼休み、桜亮は図書館に行ってさらに詳しく調べてみた。
「肛門性交は、さらに性病のリスクが高い。」
「傷があったり清潔でなかったりしたら、性病に罹患しやすい。」
「梅毒、クラミジア、HIV…」
「治療しないと死に至る…」
自分の肛門はいつも傷つけられていた。慣らされずにローションもなしに突っ込まれたり、何人もの相手をしないといけなかったり、無理な大きさの玩具を押し込まれたり、裂傷や擦過傷が癒える暇がない時期が多かった。今も尻の穴はヒリヒリと痛む。きっと傷が付いている。
清潔とも言い難い。精液が入ったままプラグを突っ込まれて栓をされ、1日過ごさせられた事もあるし、よく征太郎様に命じられて相手をする男は、何度も中出しした挙句性液が出なくなると、代わりに桜亮の肛門の中で尿を排出する。
自分が、性病に罹っていない訳がない。
桜亮はそう結論した。
HIVは症状が出ないうちに治療すれば死には至らないが、放置すると死に至る。
症状…?
桜亮は痛みで切れ切れになる思考を何とか繋ぎ合わせて考えた。
図書館で調べた本にあった症状に自分の身体は、そうだといえばそのようにも感じるし、違うといえば違うような気もする。大体、慢性的な睡眠不足と栄養不良で、桜亮は倦怠感を感じない日はなかった。身体は常に鈍痛がしたが、繰り返される暴力やレイプでいつも傷だらけで、それがどこから来る痛みなのかは自分でももう分からなかった。
考えるうちに、桜亮は絶望的な事実に気が付いた。
性感染症は性交で憑る。
ああ、そうか。
もう自分は絶対に、翔太に抱いてもらう事はできないんだ。
死ぬ前に一度だけ、そう思っていたけれど、もうそれは絶対に叶わない。
抱かれなくても良い。せめて恋人のように、デートをしたり、キスしたりしてみたかった。母が死んでから、苦しいばかりだった人生の中で、空想の中でだけしか救われる事がなかった。
桜亮は痛みでガクガクと痙攣しながら、絶望に落ちた。自分は、踏み躙られながら、死ぬだけの人生なのだ。
自分の身体は、痛めつけられる事しか知らずに死んでいくのだ。
その後、男達が自分に何をしたのか、桜亮はもう分からなかった。気付いた時にはもう日は高く昇っていて、男達はもう帰った後だった。桜亮は汚された裸のまま、ブルーシートの上に転がされていた。
浴衣一枚、かけてもらえていなかった。
相変わらず、征太郎と篤太郎から命じられるままに、桜亮は男娼のように身体を売らされた。傷だらけの桜亮の身体が男達の卑劣な嗜虐願望をそそるのか、桜亮は彼らに一層酷い扱いを受けた。
その日、桜亮は逆さに吊られて火のついた蝋燭を尻の穴に突っ込まれ、鞭で打たれていた。苦痛を感じると反射的に浮かべてしまう微笑みが、男達をさらに悦ばせた。気を失いそうになると、桜亮は何か他の事を考えて必死に意識を保つ。大抵は翔太との思い出に逃避するのだが、その日は別の事をずっと考えていた。
その日の2限目に、桜亮は保健体育の授業で性病について習った。何やら下卑た冗談で盛り上がるクラスメイトをよそに、桜亮の頭にはぐるぐると教師の言葉が渦巻いていた。
「不特定多数の人との性交渉とコンドームをつけない事、この2つは性病のリスクをかなり高くする。」
2つとも、桜亮が10歳の頃から繰り返されてきた事だ。自分の肛門にはもう何人の男の性器がコンドームを付けずに突っ込まれてきただろうか。何百人?いや、4桁に達しているかもしれない。
その日の昼休み、桜亮は図書館に行ってさらに詳しく調べてみた。
「肛門性交は、さらに性病のリスクが高い。」
「傷があったり清潔でなかったりしたら、性病に罹患しやすい。」
「梅毒、クラミジア、HIV…」
「治療しないと死に至る…」
自分の肛門はいつも傷つけられていた。慣らされずにローションもなしに突っ込まれたり、何人もの相手をしないといけなかったり、無理な大きさの玩具を押し込まれたり、裂傷や擦過傷が癒える暇がない時期が多かった。今も尻の穴はヒリヒリと痛む。きっと傷が付いている。
清潔とも言い難い。精液が入ったままプラグを突っ込まれて栓をされ、1日過ごさせられた事もあるし、よく征太郎様に命じられて相手をする男は、何度も中出しした挙句性液が出なくなると、代わりに桜亮の肛門の中で尿を排出する。
自分が、性病に罹っていない訳がない。
桜亮はそう結論した。
HIVは症状が出ないうちに治療すれば死には至らないが、放置すると死に至る。
症状…?
桜亮は痛みで切れ切れになる思考を何とか繋ぎ合わせて考えた。
図書館で調べた本にあった症状に自分の身体は、そうだといえばそのようにも感じるし、違うといえば違うような気もする。大体、慢性的な睡眠不足と栄養不良で、桜亮は倦怠感を感じない日はなかった。身体は常に鈍痛がしたが、繰り返される暴力やレイプでいつも傷だらけで、それがどこから来る痛みなのかは自分でももう分からなかった。
考えるうちに、桜亮は絶望的な事実に気が付いた。
性感染症は性交で憑る。
ああ、そうか。
もう自分は絶対に、翔太に抱いてもらう事はできないんだ。
死ぬ前に一度だけ、そう思っていたけれど、もうそれは絶対に叶わない。
抱かれなくても良い。せめて恋人のように、デートをしたり、キスしたりしてみたかった。母が死んでから、苦しいばかりだった人生の中で、空想の中でだけしか救われる事がなかった。
桜亮は痛みでガクガクと痙攣しながら、絶望に落ちた。自分は、踏み躙られながら、死ぬだけの人生なのだ。
自分の身体は、痛めつけられる事しか知らずに死んでいくのだ。
その後、男達が自分に何をしたのか、桜亮はもう分からなかった。気付いた時にはもう日は高く昇っていて、男達はもう帰った後だった。桜亮は汚された裸のまま、ブルーシートの上に転がされていた。
浴衣一枚、かけてもらえていなかった。
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。