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その公園には、客を取るために立っている若い男が数人いた。彼がそこに行くと、派手なシャツを着た男がスッと寄ってきた。
「よお、新入り?ケツ掘られて稼ぎたいの?」
「…はい…」
「ふーん…アンタ別嬪だから売れるよ。ってか、なんか慣れてる感じだね、アンタ。
ま、いいや。
ここはフリーゾーンね。来たい時に来て、好きに稼げば良い。でも、1日5,000円は場所代でオレに払わないといけないよ。売れても売れなくても5,000円だからね。売れなかったら痛いけど、売れたら店に所属するより稼げるよ。」
「はい。あ、でも…僕…今、お金、1円も持ってないんです。」
「ふーん、早速今日からやるの?」
「はい…お金…ないから。」
「じゃあ今日だけ後払いにしてあげる。こう見えてさ、ボクはヤクザだからね。優しいヤクザだけど、ヤクザはヤクザだから、ルール守らなかったら痛い目みるよ。分かった?」
「はい。お金もらえたら絶対払います。」
「いい子だね。名前は?」
彼は自分の名前が分からなかった。ここ何年も、サトシと呼ばれていたけど、その前はレイと呼ばれていた。その前は…ママは、時々タロウと呼んだ。でも、彼にはそのどれもが自分の名前だとは思えなかった。
自分の名前は何なのだろうと、彼は考えた。
「え?なんでそこで固まるの?自分の名前だよ?考える事とか、ある?」
「あの…前に働いていたお店では、サトシと呼ばれてました。」
「それ、本名?」
「本名は分からないんです。」
「えー!?ここ、訳ありの子ばっかだけどさ、本名分かんないなんて、訳ありにも程があるよね。ウケるー。」
そう言って派手なシャツの男はケタケタと笑った。
「じゃあさ、サトシはダサいから、シロってのは?色が白いから、シロ。子犬みたいでアンタにピッタリだよ。」
「はい…」
「あそこにね、黒い車停まってんの、分かる?アレ、ボクの車ね。来たら車んとこ来て、5,000円払う。あ、アンタは今日の分入れて次回は10,000円ね。」
「はい。」
「あとは自由。場所代だけしか取らないかわりに、自己責任だよ。どこでナニをヤるかも、幾ら貰うかも、何人客取るかも自由。客とトラブっても助けたりはしないからね。そういうのして欲しかったらちゃんとした店に行きな。なんなら店紹介するよ。」
「ここが良いです。明日、必ず10,000円払います。」
「オーケー、じゃ、頑張ってね!」
若い男は彼のお尻をパシッと叩いて去っていった。
その夜は、3人客がついた。
最初の客は2人連れで、相場が分からず、
「1人5,000円ね。」
と一方的に言われ、公園の公衆トイレで2人に変わるがわる乱暴に犯された。
終わると、10,000円を地面に投げつけて男たちは去って行った。彼は公衆トイレの手洗いの水で尻を簡単に洗い流して口を濯ぎ、黒い車のところまで行きその金をそのまま男に渡した。
「早かったじゃん。良かったね。」
ニコニコと笑うのに目は決して笑わないその男に、彼は恐怖を感じた。そういう男達は何度も見てきた。躊躇いなく暴力を振るい、苦しむ姿を見て快感を覚える、そういう男達に、何度も何度も痛めつけられた経験のある彼は、反射的に竦んでしまう。
「怖がらないでよ、新入り君。」
そう言って頭を撫でられ、彼は全身が粟立つのを堪えた。
「はい、おつり。」
5,000円渡されて、それをズボンのポケットに入れ、彼はまた立って客を待った。
「ねえ、新入りくん、名前なんての?」
客を待っていると、真っ赤な髪をして両耳に隙間なくピアスをしている若い男の子が話しかけてきた。
「あ…あの…シ、シロです。」
「シロ?可愛い名前だね。オレはリュウジ。」
「はい。」
「ねえ、さっきの二人組さ、ヤバかったでしょ。あいつら、相手にしない方が良いよ。乱暴だし金払い悪いし、ここではもう誰からも相手にされてないんだよ。シロは今日来たばっかでしょ、だからうまく騙されちゃったね。いくらでヤったの?」
「ひ、1人5,000円…10,000円貰いました。」
「えー!?ねえ、相場知らないの?売り、初めて?慣れてるみたいだったけど。」
「お店で働いてた時は、幾らお客様が払ってたのか分からなくて。」
「え?バックは幾らだったの?」
「バック?」
「お金、幾ら店からもらってたの?」
「もらってないです。」
「え?ゼロ?そんなわけないでしょ。じゃあなんでそんな事やってたのさ。趣味?え?マゾなの?」
「趣味……趣味ではないと思います。ご飯とか寝る場所とかは用意してもらえたから、だから。」
「マジで?めっちゃヤバいとこじゃん?何それ?えー?何したの?借金踏み倒してトンズラしたとか?てかさ、いくつなの?」
「たぶん…20歳です。」
「たぶんって…何年その店にいたの?」
「15の時からだから、5年です。」
「やっばっ!!!バチくそ未成年じゃん?親は?あ、え?も、もしかして親に売られたの?」
「……え、えと…そ、…そうなのかも知れません。そんなような感じ…です。」
「はぁーなんか…マジでそういう話あるんだ。ネットの中の都市伝説かと思ってた。まあ、苦労したんだね、キミも。」
人懐こいリュウジというその少年は、彼に路上で客を取る時のコツや注意点をいろいろと教えてくれた。
この街の相場。ヤバそうな客の見分け方。
帰る場所がなく公園で朝まで過ごさないといけない彼に、家出少年のリュウジは客とホテルに泊まれなかった時の過ごし方も教えてくれた。お金がある時はホテルを延長する。無い時はどうにか朝まで雨露を凌ぐ場所を確保する。この公園で寝ていたら襲われてタダでヤラレるからやめた方が良い。
身分証明書なしで3時間過ごせるネットカフェも教えてくれた。朝の5時までやっているゲイバーに連れて行ってママや従業員に紹介してくれて、どうしても寝る場所が見つからないときはそこで朝まで過ごさせてもらえるようにもなった。
そうしてシロと呼ばれるようになった彼は、また男達に身体を差し出す日々に戻った。来る日も来る日も、彼はその公園に立った。ホテルに連れて行ってもらえたらラッキーで、ひどい時は公園の片隅で立って挿れられた。ホテルに連れて行ってもらえないと、シャワーは浴びれない。そういう時彼は、公衆トイレの冷たい水で男達の残滓を洗い流した。
客の中にはホテルで宿泊させてくれる人もいたが、大抵は自分で延長料金を払って泊まった。それでも、働いたら金が貰えて、それで自分で生きていく事ができる。彼は前よりもマシだと思った。24時間いつも誰かに隷属している生活より、ずっとマシだと。
名前のない男娼。
シロは戸籍がないらしい。
シロは幼少の頃から変態親父に性奴隷として飼われていたらしい。
そんな話が噂なのか本当なのか誰も知らないまま囁かれた。
世間知らずで無垢な彼の性格と、躾けられた巧みな性技と、身体中に散る激しい陵辱と虐待の痕。
どこかアンバランスな彼の身体と田舎の地方都市ではセンセーショナルなその過去に、夜の闇に巣食う男達が群がった。
くっきりとした二重で少し垂れ気味な、色素の薄い黒目がちの大きな瞳と小さくスッと通った鼻筋、下唇の真ん中に少し窪みがあるふっくらとして小ぶりな唇。小柄で少女のようにも見えるその容姿が、彼を一際目立たせた。
それでも本人はひどく内気で、目立つ事を怖れ、自分からはほとんど喋らなかった。聞かれた事にはすぐに答えるが、その声は小さく、いつも微かに震えていた。
従順過ぎるほど従順な性格も手伝って、彼は嗜虐的な男たちを虜にした。よく客に痛い目に遭わされる彼を、リュウジは歳下ではあったが時々庇ってくれた。
「ねえ、なんでもやらせたらいつか殺されちゃうよ。客に舐められないようにしなきゃ!」
傷だらけにされて路地裏に蹲る彼を、リュウジは何かと構った。泣いてると、ティッシュを貸してくれたり、傷を消毒してくれたりした。彼は次第にリュウジに心を開いた。
2人はよく一緒に金を出し合ってホテルに泊まった。彼に初めてできた友達だった。リュウジはゲイだったが完全にウケで、好きな男がいた。でもその男はゲイではなかった。苦しい恋の胸の内を、リュウジは彼に打ち明けた。彼はいつも静かにリュウジの話を聞いた。2人は一緒に泣いて、それから手を繋いで寝た。
初めてできた友達のためなら、彼はいつだって惜しみなく金を出した。彼は金を所有することの意味をほとんど知らなかった。ご飯を買えて、寝るところが確保できたらそれで良かった。彼は男達に身体を売っては稼いだ金をリュウジにあげた。
その金をリュウジは好きな男と遊ぶために使った。そしてある夜、リュウジは男に会いに行く途中、バイクでカーブを曲がり損ねて電柱に激突し、死んだ。
彼が友達の死を聞かされたのは、しつこく言い寄る暴力的な客に酷く殴られた翌朝だった。全身の痛みが、殴られたからなのか、聞かされた事実によるものなのか、彼には分からなかった。彼は動けないままバーの床に蹲り、ぼんやりとリュウジの事を考えた。
もうこの街にいる理由もなかった。
でもどこにも行けず、結局彼は街から少し離れた河川の橋の下に行き着いた。
「よお、新入り?ケツ掘られて稼ぎたいの?」
「…はい…」
「ふーん…アンタ別嬪だから売れるよ。ってか、なんか慣れてる感じだね、アンタ。
ま、いいや。
ここはフリーゾーンね。来たい時に来て、好きに稼げば良い。でも、1日5,000円は場所代でオレに払わないといけないよ。売れても売れなくても5,000円だからね。売れなかったら痛いけど、売れたら店に所属するより稼げるよ。」
「はい。あ、でも…僕…今、お金、1円も持ってないんです。」
「ふーん、早速今日からやるの?」
「はい…お金…ないから。」
「じゃあ今日だけ後払いにしてあげる。こう見えてさ、ボクはヤクザだからね。優しいヤクザだけど、ヤクザはヤクザだから、ルール守らなかったら痛い目みるよ。分かった?」
「はい。お金もらえたら絶対払います。」
「いい子だね。名前は?」
彼は自分の名前が分からなかった。ここ何年も、サトシと呼ばれていたけど、その前はレイと呼ばれていた。その前は…ママは、時々タロウと呼んだ。でも、彼にはそのどれもが自分の名前だとは思えなかった。
自分の名前は何なのだろうと、彼は考えた。
「え?なんでそこで固まるの?自分の名前だよ?考える事とか、ある?」
「あの…前に働いていたお店では、サトシと呼ばれてました。」
「それ、本名?」
「本名は分からないんです。」
「えー!?ここ、訳ありの子ばっかだけどさ、本名分かんないなんて、訳ありにも程があるよね。ウケるー。」
そう言って派手なシャツの男はケタケタと笑った。
「じゃあさ、サトシはダサいから、シロってのは?色が白いから、シロ。子犬みたいでアンタにピッタリだよ。」
「はい…」
「あそこにね、黒い車停まってんの、分かる?アレ、ボクの車ね。来たら車んとこ来て、5,000円払う。あ、アンタは今日の分入れて次回は10,000円ね。」
「はい。」
「あとは自由。場所代だけしか取らないかわりに、自己責任だよ。どこでナニをヤるかも、幾ら貰うかも、何人客取るかも自由。客とトラブっても助けたりはしないからね。そういうのして欲しかったらちゃんとした店に行きな。なんなら店紹介するよ。」
「ここが良いです。明日、必ず10,000円払います。」
「オーケー、じゃ、頑張ってね!」
若い男は彼のお尻をパシッと叩いて去っていった。
その夜は、3人客がついた。
最初の客は2人連れで、相場が分からず、
「1人5,000円ね。」
と一方的に言われ、公園の公衆トイレで2人に変わるがわる乱暴に犯された。
終わると、10,000円を地面に投げつけて男たちは去って行った。彼は公衆トイレの手洗いの水で尻を簡単に洗い流して口を濯ぎ、黒い車のところまで行きその金をそのまま男に渡した。
「早かったじゃん。良かったね。」
ニコニコと笑うのに目は決して笑わないその男に、彼は恐怖を感じた。そういう男達は何度も見てきた。躊躇いなく暴力を振るい、苦しむ姿を見て快感を覚える、そういう男達に、何度も何度も痛めつけられた経験のある彼は、反射的に竦んでしまう。
「怖がらないでよ、新入り君。」
そう言って頭を撫でられ、彼は全身が粟立つのを堪えた。
「はい、おつり。」
5,000円渡されて、それをズボンのポケットに入れ、彼はまた立って客を待った。
「ねえ、新入りくん、名前なんての?」
客を待っていると、真っ赤な髪をして両耳に隙間なくピアスをしている若い男の子が話しかけてきた。
「あ…あの…シ、シロです。」
「シロ?可愛い名前だね。オレはリュウジ。」
「はい。」
「ねえ、さっきの二人組さ、ヤバかったでしょ。あいつら、相手にしない方が良いよ。乱暴だし金払い悪いし、ここではもう誰からも相手にされてないんだよ。シロは今日来たばっかでしょ、だからうまく騙されちゃったね。いくらでヤったの?」
「ひ、1人5,000円…10,000円貰いました。」
「えー!?ねえ、相場知らないの?売り、初めて?慣れてるみたいだったけど。」
「お店で働いてた時は、幾らお客様が払ってたのか分からなくて。」
「え?バックは幾らだったの?」
「バック?」
「お金、幾ら店からもらってたの?」
「もらってないです。」
「え?ゼロ?そんなわけないでしょ。じゃあなんでそんな事やってたのさ。趣味?え?マゾなの?」
「趣味……趣味ではないと思います。ご飯とか寝る場所とかは用意してもらえたから、だから。」
「マジで?めっちゃヤバいとこじゃん?何それ?えー?何したの?借金踏み倒してトンズラしたとか?てかさ、いくつなの?」
「たぶん…20歳です。」
「たぶんって…何年その店にいたの?」
「15の時からだから、5年です。」
「やっばっ!!!バチくそ未成年じゃん?親は?あ、え?も、もしかして親に売られたの?」
「……え、えと…そ、…そうなのかも知れません。そんなような感じ…です。」
「はぁーなんか…マジでそういう話あるんだ。ネットの中の都市伝説かと思ってた。まあ、苦労したんだね、キミも。」
人懐こいリュウジというその少年は、彼に路上で客を取る時のコツや注意点をいろいろと教えてくれた。
この街の相場。ヤバそうな客の見分け方。
帰る場所がなく公園で朝まで過ごさないといけない彼に、家出少年のリュウジは客とホテルに泊まれなかった時の過ごし方も教えてくれた。お金がある時はホテルを延長する。無い時はどうにか朝まで雨露を凌ぐ場所を確保する。この公園で寝ていたら襲われてタダでヤラレるからやめた方が良い。
身分証明書なしで3時間過ごせるネットカフェも教えてくれた。朝の5時までやっているゲイバーに連れて行ってママや従業員に紹介してくれて、どうしても寝る場所が見つからないときはそこで朝まで過ごさせてもらえるようにもなった。
そうしてシロと呼ばれるようになった彼は、また男達に身体を差し出す日々に戻った。来る日も来る日も、彼はその公園に立った。ホテルに連れて行ってもらえたらラッキーで、ひどい時は公園の片隅で立って挿れられた。ホテルに連れて行ってもらえないと、シャワーは浴びれない。そういう時彼は、公衆トイレの冷たい水で男達の残滓を洗い流した。
客の中にはホテルで宿泊させてくれる人もいたが、大抵は自分で延長料金を払って泊まった。それでも、働いたら金が貰えて、それで自分で生きていく事ができる。彼は前よりもマシだと思った。24時間いつも誰かに隷属している生活より、ずっとマシだと。
名前のない男娼。
シロは戸籍がないらしい。
シロは幼少の頃から変態親父に性奴隷として飼われていたらしい。
そんな話が噂なのか本当なのか誰も知らないまま囁かれた。
世間知らずで無垢な彼の性格と、躾けられた巧みな性技と、身体中に散る激しい陵辱と虐待の痕。
どこかアンバランスな彼の身体と田舎の地方都市ではセンセーショナルなその過去に、夜の闇に巣食う男達が群がった。
くっきりとした二重で少し垂れ気味な、色素の薄い黒目がちの大きな瞳と小さくスッと通った鼻筋、下唇の真ん中に少し窪みがあるふっくらとして小ぶりな唇。小柄で少女のようにも見えるその容姿が、彼を一際目立たせた。
それでも本人はひどく内気で、目立つ事を怖れ、自分からはほとんど喋らなかった。聞かれた事にはすぐに答えるが、その声は小さく、いつも微かに震えていた。
従順過ぎるほど従順な性格も手伝って、彼は嗜虐的な男たちを虜にした。よく客に痛い目に遭わされる彼を、リュウジは歳下ではあったが時々庇ってくれた。
「ねえ、なんでもやらせたらいつか殺されちゃうよ。客に舐められないようにしなきゃ!」
傷だらけにされて路地裏に蹲る彼を、リュウジは何かと構った。泣いてると、ティッシュを貸してくれたり、傷を消毒してくれたりした。彼は次第にリュウジに心を開いた。
2人はよく一緒に金を出し合ってホテルに泊まった。彼に初めてできた友達だった。リュウジはゲイだったが完全にウケで、好きな男がいた。でもその男はゲイではなかった。苦しい恋の胸の内を、リュウジは彼に打ち明けた。彼はいつも静かにリュウジの話を聞いた。2人は一緒に泣いて、それから手を繋いで寝た。
初めてできた友達のためなら、彼はいつだって惜しみなく金を出した。彼は金を所有することの意味をほとんど知らなかった。ご飯を買えて、寝るところが確保できたらそれで良かった。彼は男達に身体を売っては稼いだ金をリュウジにあげた。
その金をリュウジは好きな男と遊ぶために使った。そしてある夜、リュウジは男に会いに行く途中、バイクでカーブを曲がり損ねて電柱に激突し、死んだ。
彼が友達の死を聞かされたのは、しつこく言い寄る暴力的な客に酷く殴られた翌朝だった。全身の痛みが、殴られたからなのか、聞かされた事実によるものなのか、彼には分からなかった。彼は動けないままバーの床に蹲り、ぼんやりとリュウジの事を考えた。
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