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広告代理店のクリエイティブ担当者は彼の手紙を読んで、彼の事情を大体理解して、それでも彼の作品を使いたいと思った。チームとしても彼の作品を起用する事に決定した。クリエイティブチームは彼の作品そのものに惹かれていた。やり取りはメールと手紙で行い、間宮ただしという名前は出さない事を条件に作品の使用契約を結んだ。間宮ただしには弁護士が付いていて、若手の作家としては異例だと思ったがその分契約はスムーズに進んだ。
しかし、営業担当者は、確かに作品は魅力的だが、一定の評価を受けているとはいえ、顔の見えない無名の作家では広告効果が限られてくる、と考えた。
この謎めいた「間宮ただし」という若い作家に、付加価値をつけて売り出したら、コマーシャルの効果はさらに上がるのではないか。彼らはそれを、間宮ただしにも美味しい話ではないか、むしろ、若手を応援してやるのだ、と、人助けのように本気で考えているのだった。彼らは、間宮ただしについて調べ上げ、彼の特異な出生と成育歴に飛びついた。障害のある若いアーティストを応援する、それは美しいストーリーになり得たし、最も彼らの心を揺さぶったのは、彼の容姿だった。
この顔は売れる!彼らはまるで商品を扱うように、「作家」のブランディングを、本人の預かり知らぬところで練り上げた。スキャンダラスでセンシティブな案件だから慎重に、でもその価値はある。
子供の頃から恵まれた暮らしをし、有名な大学を出て、日本有数の企業に就職して、エリートだと自負もしている彼らは、その傲慢な論理で勝手に間宮ただしを評価した。彼らに、間宮ただしの苦しみや哀しさ、彼が、苦しみながらもようやく手に入れた本当にささやかな、それでも彼が切実に欲した静かで普通の暮らしが、彼にとってどれほど大切なものか、それを守るために彼がどれほどの血を今も流し続けているのか、そんな事は、理解できるはずもなかった。
まず、週刊誌に彼の経歴が、扇情的で思わせぶりな匂わせとして掲載された。顔写真には目線のところが黒い線で隠されていたが、彼が、人々の関心を惹く容姿をしていることは容易に想像できた。
取材の電話が通所施設に殺到し、彼らは何が起き始めているかに気付いた。弁護士はすぐに広告代理店に契約不履行ではないかと抗議したが、広告代理店と週刊誌が繋がっているという証拠はなかった。そこに来て、今度は向こうから、こうなったらむしろ、我々にブランディングをお任せ願えないか、そうした方が事態のコントロールが容易くなり、彼にとって利益になる、そう打診してくるのだった。
あまりの図々しさに、弁護士すら言葉を失った。
彼が暮らすグループホームにまでメディアが押し寄せ、結局彼はホームを出なければいけなくなり、一時的に佐伯のマンションに避難した。息子を亡くした後も、彼女はそのマンションで一人暮らしていた。
佐伯が彼をマンションに迎え入れると、彼は少し安心したように肩の力を抜いた。
マンションの中を案内するとすぐ、彼は
「ご迷惑をおかけしてすみません。」
とひどく申し訳無さそうにして、そして家事をさせて欲しいと言った。
「僕、掃除は得意なんです。アイロンがけも。料理はそれ程得意ではないのですが。置いてもらう代わりに、掃除と洗濯をさせて下さい。」
「置いてもらうだなんて言わないで。年寄りの一人暮らしなんだから、こちらがお金を払わないといけないくらいよ。でも、もしその方がただしさんが過ごしやすいなら、無理のない範囲でお願いします。」
「ありがとうございます。」
彼は俯いて淡く微笑んだ。
佐伯自身も割と几帳面な性格だったが、そんな佐伯から見ても、彼の掃除や洗濯は神経質と言っても良い程だった。床は掃除機をかけてから雑巾で磨かれていて、机や椅子、ソファなどの家具も全部拭き掃除され、水廻りは水滴一つ残されていなかった。佐伯は自分のものは自分で洗濯していたが、帰ってくると下着以外は全て丁寧にアイロン掛けされていた。
「もう少し手を抜いてくれて良いのよ。アイロンなんて、私普段ほとんどかけないし。」
そう言うとすまなそうに俯いて
「すみません。やっていけない事、教えてください。」
と言う。それで佐伯はそれ以降は何も言わずに、ただ彼がやりたいようにさせる事にした。
しばらくの間は、佐伯が驚くほど彼は普通に生活していた。むしろ明るく楽しげですらあった。でもその笑顔が、佐伯を不安にさせた。無理をしているようだった。それでも、佐伯はただ黙って見守るしかなかった。無理をしないでと言ったところで、彼はそうやって無理ばかりしながら、辛い事を乗り越えてくるしかなかったのだ。
それからしばらくして、彼は次第に笑わなくなった。
ある日佐伯が仕事から帰ると、部屋が真っ暗で、リビングの窓辺の床に座った彼がカーテンの影から外を見ていた。佐伯が部屋の電気を点けると、彼は慌てて立ち上がり、ごめんなさいと呟いて、逃げるように彼の個室に行った。食欲が無くなり、無理して食べると吐いた。佐伯の部屋に身を寄せてから、刺繍は一度もしていなかった。
ある日、彼は自分のこれまでの作品の、彼が持っていたものを全部ゴミ袋に入れて捨てた。
「捨ててしまうの?美しいのに。」
そう言うと、彼は真っ直ぐに佐伯の目を見つめた。
「目を瞑ると、こういう景色が浮かぶんです。子供の時からずっとそうでした。痛くて苦しくて、辛くて怖くて、僕は目を瞑って、こういう景色を思い浮かべて、その中になんとか心を入れるんです。最初の頃は、頑張らないと思い浮かべられなかった。だから必死で、きれいなものばかり思い浮かべたんです。美しいかも知れないけど、でもこれは、心がここにいる時は、僕の身体は汚されて痛めつけられていた。心だけになりたいってずっと、今でも思ってます。もう身体は要らない。でも、そんな事はできない。身体がなくなったら、心もなくなるかも知れないから。だから…
これを刺している時は、その時だけは身体を無くせた。身体の存在を、この汚い身体の存在を忘れられた。でも、これも、売られて、僕の身体と同じ。商品になった。だからもうこれも要らないんです。」
佐伯は胸をギュッと掴まれたような心地がした。
美しいなどと、簡単に言ってはいけなかったのだ。彼にとってこれは、地獄の中で必死に描いた景色だったのだ。
その夜、彼の部屋から叫び声が聞こえた。
激しい慟哭だった。
部屋の外で、佐伯は部屋に入るべきかかなり迷ったが、入らなかった。
「いやだ!やめて!!いやだー!」
彼は泣き叫んでいた。
佐伯は泣きながら、部屋の外で立ち尽くした。
1時間ほどして、叫び声は止み、それでもまだ彼は唸るように泣いていた。哀しみに打ちひしがれるような泣き声だった。
「佐伯さん、そこにいるんでしょ。ごめんなさい、うるさくして。」
どのくらい時が過ぎたのか分からなくなってきた頃に、彼は啜り泣きながら佐伯に言った。
「全然あなたは悪くない。好きなだけ叫んで、必要なだけ泣けば良いのよ。私がここにいない方が良ければ、どこかに行くわ。あなたは私の事は何も気にせず、あなたが必要なことだけを考えて。」
「佐伯さん、お昼はごめんなさい。僕の刺繍、美しいって言って下さったのに。」
「いいえ、私が悪かった。」
「佐伯さん、僕、自分の身体が気持ち悪いんだ。僕は汚い。知ってるでしょ佐伯さんも。見たでしょう?僕の身体、汚れてないところなんかひとつもない。でも、佐伯さんが見たところだけじゃない。一番汚れてるのは、中なんだ。内臓がね、全部腐ってる。細胞一つ一つが汚いんだ。
ねえ佐伯さん、僕が何を飲み込まされたか、知ってる?僕ね、あの男の排泄物を日常的に飲まされてた。お店でも、それからあのマンションでも、男達が出すものは全て飲み込まないといけなかった。臭くて汚くて気持ち悪くて、それが、僕の食道を通って胃に入って、腸で吸収されて、僕の身体の一部になったんだ、長い間、そうやって、僕の身体は隅々まで汚くなった。
取り替えたいんだ。皮膚も、内臓も、血も肉も骨も、全部。ねえ佐伯さん、新しいのが欲しい。新しいきれいな、真っ新な身体が欲しい。
ねえ、返してよ。僕の身体、返してよ!誰か…」
佐伯は何も言えなかった。
あなたは汚れてなんかない。
そう言ってあげたかったが、そんな事を言っても彼に取っては何の慰めにもならない事はよく分かった。
何も言えず、佐伯は声を殺して泣いた。
次の朝、彼は何事もなかったかのように朝食を食べた。最近には珍しく、彼はパンを1枚食べ切り、佐伯が淹れた紅茶を美味しいと言いながら飲んだ。
「いってらっしゃいませ。」
佐伯が仕事に出る時、間宮ただしはいつも通りそう言って淡く微笑んだ。
そして、佐伯が仕事から帰ると、彼は忽然と消えていた。部屋は相変わらず神経症的に磨き上げられていて、特に、彼のために用意した個室は彼の痕跡を消すように掃除し尽くされていた。佐伯は手を尽くして彼を探したが、最終的に警察に失踪届けを出したが、成人男性が自ら姿をくらましても、それは警察の捜査対象とはならなかった。
しかし、営業担当者は、確かに作品は魅力的だが、一定の評価を受けているとはいえ、顔の見えない無名の作家では広告効果が限られてくる、と考えた。
この謎めいた「間宮ただし」という若い作家に、付加価値をつけて売り出したら、コマーシャルの効果はさらに上がるのではないか。彼らはそれを、間宮ただしにも美味しい話ではないか、むしろ、若手を応援してやるのだ、と、人助けのように本気で考えているのだった。彼らは、間宮ただしについて調べ上げ、彼の特異な出生と成育歴に飛びついた。障害のある若いアーティストを応援する、それは美しいストーリーになり得たし、最も彼らの心を揺さぶったのは、彼の容姿だった。
この顔は売れる!彼らはまるで商品を扱うように、「作家」のブランディングを、本人の預かり知らぬところで練り上げた。スキャンダラスでセンシティブな案件だから慎重に、でもその価値はある。
子供の頃から恵まれた暮らしをし、有名な大学を出て、日本有数の企業に就職して、エリートだと自負もしている彼らは、その傲慢な論理で勝手に間宮ただしを評価した。彼らに、間宮ただしの苦しみや哀しさ、彼が、苦しみながらもようやく手に入れた本当にささやかな、それでも彼が切実に欲した静かで普通の暮らしが、彼にとってどれほど大切なものか、それを守るために彼がどれほどの血を今も流し続けているのか、そんな事は、理解できるはずもなかった。
まず、週刊誌に彼の経歴が、扇情的で思わせぶりな匂わせとして掲載された。顔写真には目線のところが黒い線で隠されていたが、彼が、人々の関心を惹く容姿をしていることは容易に想像できた。
取材の電話が通所施設に殺到し、彼らは何が起き始めているかに気付いた。弁護士はすぐに広告代理店に契約不履行ではないかと抗議したが、広告代理店と週刊誌が繋がっているという証拠はなかった。そこに来て、今度は向こうから、こうなったらむしろ、我々にブランディングをお任せ願えないか、そうした方が事態のコントロールが容易くなり、彼にとって利益になる、そう打診してくるのだった。
あまりの図々しさに、弁護士すら言葉を失った。
彼が暮らすグループホームにまでメディアが押し寄せ、結局彼はホームを出なければいけなくなり、一時的に佐伯のマンションに避難した。息子を亡くした後も、彼女はそのマンションで一人暮らしていた。
佐伯が彼をマンションに迎え入れると、彼は少し安心したように肩の力を抜いた。
マンションの中を案内するとすぐ、彼は
「ご迷惑をおかけしてすみません。」
とひどく申し訳無さそうにして、そして家事をさせて欲しいと言った。
「僕、掃除は得意なんです。アイロンがけも。料理はそれ程得意ではないのですが。置いてもらう代わりに、掃除と洗濯をさせて下さい。」
「置いてもらうだなんて言わないで。年寄りの一人暮らしなんだから、こちらがお金を払わないといけないくらいよ。でも、もしその方がただしさんが過ごしやすいなら、無理のない範囲でお願いします。」
「ありがとうございます。」
彼は俯いて淡く微笑んだ。
佐伯自身も割と几帳面な性格だったが、そんな佐伯から見ても、彼の掃除や洗濯は神経質と言っても良い程だった。床は掃除機をかけてから雑巾で磨かれていて、机や椅子、ソファなどの家具も全部拭き掃除され、水廻りは水滴一つ残されていなかった。佐伯は自分のものは自分で洗濯していたが、帰ってくると下着以外は全て丁寧にアイロン掛けされていた。
「もう少し手を抜いてくれて良いのよ。アイロンなんて、私普段ほとんどかけないし。」
そう言うとすまなそうに俯いて
「すみません。やっていけない事、教えてください。」
と言う。それで佐伯はそれ以降は何も言わずに、ただ彼がやりたいようにさせる事にした。
しばらくの間は、佐伯が驚くほど彼は普通に生活していた。むしろ明るく楽しげですらあった。でもその笑顔が、佐伯を不安にさせた。無理をしているようだった。それでも、佐伯はただ黙って見守るしかなかった。無理をしないでと言ったところで、彼はそうやって無理ばかりしながら、辛い事を乗り越えてくるしかなかったのだ。
それからしばらくして、彼は次第に笑わなくなった。
ある日佐伯が仕事から帰ると、部屋が真っ暗で、リビングの窓辺の床に座った彼がカーテンの影から外を見ていた。佐伯が部屋の電気を点けると、彼は慌てて立ち上がり、ごめんなさいと呟いて、逃げるように彼の個室に行った。食欲が無くなり、無理して食べると吐いた。佐伯の部屋に身を寄せてから、刺繍は一度もしていなかった。
ある日、彼は自分のこれまでの作品の、彼が持っていたものを全部ゴミ袋に入れて捨てた。
「捨ててしまうの?美しいのに。」
そう言うと、彼は真っ直ぐに佐伯の目を見つめた。
「目を瞑ると、こういう景色が浮かぶんです。子供の時からずっとそうでした。痛くて苦しくて、辛くて怖くて、僕は目を瞑って、こういう景色を思い浮かべて、その中になんとか心を入れるんです。最初の頃は、頑張らないと思い浮かべられなかった。だから必死で、きれいなものばかり思い浮かべたんです。美しいかも知れないけど、でもこれは、心がここにいる時は、僕の身体は汚されて痛めつけられていた。心だけになりたいってずっと、今でも思ってます。もう身体は要らない。でも、そんな事はできない。身体がなくなったら、心もなくなるかも知れないから。だから…
これを刺している時は、その時だけは身体を無くせた。身体の存在を、この汚い身体の存在を忘れられた。でも、これも、売られて、僕の身体と同じ。商品になった。だからもうこれも要らないんです。」
佐伯は胸をギュッと掴まれたような心地がした。
美しいなどと、簡単に言ってはいけなかったのだ。彼にとってこれは、地獄の中で必死に描いた景色だったのだ。
その夜、彼の部屋から叫び声が聞こえた。
激しい慟哭だった。
部屋の外で、佐伯は部屋に入るべきかかなり迷ったが、入らなかった。
「いやだ!やめて!!いやだー!」
彼は泣き叫んでいた。
佐伯は泣きながら、部屋の外で立ち尽くした。
1時間ほどして、叫び声は止み、それでもまだ彼は唸るように泣いていた。哀しみに打ちひしがれるような泣き声だった。
「佐伯さん、そこにいるんでしょ。ごめんなさい、うるさくして。」
どのくらい時が過ぎたのか分からなくなってきた頃に、彼は啜り泣きながら佐伯に言った。
「全然あなたは悪くない。好きなだけ叫んで、必要なだけ泣けば良いのよ。私がここにいない方が良ければ、どこかに行くわ。あなたは私の事は何も気にせず、あなたが必要なことだけを考えて。」
「佐伯さん、お昼はごめんなさい。僕の刺繍、美しいって言って下さったのに。」
「いいえ、私が悪かった。」
「佐伯さん、僕、自分の身体が気持ち悪いんだ。僕は汚い。知ってるでしょ佐伯さんも。見たでしょう?僕の身体、汚れてないところなんかひとつもない。でも、佐伯さんが見たところだけじゃない。一番汚れてるのは、中なんだ。内臓がね、全部腐ってる。細胞一つ一つが汚いんだ。
ねえ佐伯さん、僕が何を飲み込まされたか、知ってる?僕ね、あの男の排泄物を日常的に飲まされてた。お店でも、それからあのマンションでも、男達が出すものは全て飲み込まないといけなかった。臭くて汚くて気持ち悪くて、それが、僕の食道を通って胃に入って、腸で吸収されて、僕の身体の一部になったんだ、長い間、そうやって、僕の身体は隅々まで汚くなった。
取り替えたいんだ。皮膚も、内臓も、血も肉も骨も、全部。ねえ佐伯さん、新しいのが欲しい。新しいきれいな、真っ新な身体が欲しい。
ねえ、返してよ。僕の身体、返してよ!誰か…」
佐伯は何も言えなかった。
あなたは汚れてなんかない。
そう言ってあげたかったが、そんな事を言っても彼に取っては何の慰めにもならない事はよく分かった。
何も言えず、佐伯は声を殺して泣いた。
次の朝、彼は何事もなかったかのように朝食を食べた。最近には珍しく、彼はパンを1枚食べ切り、佐伯が淹れた紅茶を美味しいと言いながら飲んだ。
「いってらっしゃいませ。」
佐伯が仕事に出る時、間宮ただしはいつも通りそう言って淡く微笑んだ。
そして、佐伯が仕事から帰ると、彼は忽然と消えていた。部屋は相変わらず神経症的に磨き上げられていて、特に、彼のために用意した個室は彼の痕跡を消すように掃除し尽くされていた。佐伯は手を尽くして彼を探したが、最終的に警察に失踪届けを出したが、成人男性が自ら姿をくらましても、それは警察の捜査対象とはならなかった。
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