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prologue:お兄様の教え
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私が声のした方を振り返ると、ジンス兄様は壁に寄り掛かりながら、溜め息を吐いていた。どうやら、オリーブさんが私にホットミルクを飲ませて、再会が遅れたことが嫌だったらしい。ジンス兄様は昔からこうだ。自分のペースを乱されると、溜め息を吐く。本当に相変わらず、だ。私はホットミルクを飲み終えると、ジンス兄様に挨拶のハグとキスをしにリビングのソファーから立ち上がった。リビングの入り口に立っていたジンス兄様が、身を退く。ハグもキスもパスして、このまま私を私室に連れて行くつもりなのか。
「オリーブ。ラスカに、僕の部屋には近付かないように言っておいてね」
「承知致しました。用途は違いますが、ドアプレートは出しておいてくださいね」
ジンス兄様は手が届く距離まで近付いた私の手を掴んだ。しかし、掴むと言っても、優しく。おいで、と言われ、薄暗い廊下をランプ頼りに進む。電気が通っていないわけではない。この国で電気が通っていない都市、街、村はない。これはただの、ジンス兄様の気まぐれ。私室に着くなり、ジンス兄様は扉に掛かっていた、ドアプレートを引っくり返した。「お取り込み中」。その文字を見て、連想する行為は1つ。私はカッと顔が熱くなった。お取り込み中。それは、これから「そういうこと」をするということなのだろう。
しかし、実を言うと、私は高等学舎2年の現在から遡り、初等学舎6年の頃からジンス兄様と「そういうこと」をしていたので、免疫はあったりする。勿論、先に手を出して来たのはジンス兄様だ。しかし、私が初等学舎を卒業後、私に執事が付いてからというもの、その頻度は減っていた。そして、私が中等学舎に入学すると同時に、ジンス兄様も高等学舎を卒業、すぐに実家を離れて1人暮らしを始めたので、こういうことはもう、6年くらい無かったことだ。でも、会おうと思えば、こうして会える距離にはいる。
しかし、今日の今日まで、こういうことは無かった。そのことを少し、不思議に思う。
「あの、ジンス兄様……?これから何を、」
「うん、僕からの誕生日プレゼントをシようと思って」
「プレゼントを、シたい?」
やはり、これからそういった行為が行われるらしい。まさか……ついに、最後まで?私とジンス兄様は、そういう関係ではあるが、最後まで致したことはない。そして、生まれてこの方、恋人もいなかった私は、未だに純潔の身。処女を兄に捧げる。それは、流石に抵抗を覚えた。私は密かに……執事であるアルのことを想っているから。
「オリーブ。ラスカに、僕の部屋には近付かないように言っておいてね」
「承知致しました。用途は違いますが、ドアプレートは出しておいてくださいね」
ジンス兄様は手が届く距離まで近付いた私の手を掴んだ。しかし、掴むと言っても、優しく。おいで、と言われ、薄暗い廊下をランプ頼りに進む。電気が通っていないわけではない。この国で電気が通っていない都市、街、村はない。これはただの、ジンス兄様の気まぐれ。私室に着くなり、ジンス兄様は扉に掛かっていた、ドアプレートを引っくり返した。「お取り込み中」。その文字を見て、連想する行為は1つ。私はカッと顔が熱くなった。お取り込み中。それは、これから「そういうこと」をするということなのだろう。
しかし、実を言うと、私は高等学舎2年の現在から遡り、初等学舎6年の頃からジンス兄様と「そういうこと」をしていたので、免疫はあったりする。勿論、先に手を出して来たのはジンス兄様だ。しかし、私が初等学舎を卒業後、私に執事が付いてからというもの、その頻度は減っていた。そして、私が中等学舎に入学すると同時に、ジンス兄様も高等学舎を卒業、すぐに実家を離れて1人暮らしを始めたので、こういうことはもう、6年くらい無かったことだ。でも、会おうと思えば、こうして会える距離にはいる。
しかし、今日の今日まで、こういうことは無かった。そのことを少し、不思議に思う。
「あの、ジンス兄様……?これから何を、」
「うん、僕からの誕生日プレゼントをシようと思って」
「プレゼントを、シたい?」
やはり、これからそういった行為が行われるらしい。まさか……ついに、最後まで?私とジンス兄様は、そういう関係ではあるが、最後まで致したことはない。そして、生まれてこの方、恋人もいなかった私は、未だに純潔の身。処女を兄に捧げる。それは、流石に抵抗を覚えた。私は密かに……執事であるアルのことを想っているから。
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