こんなサポキャラはいかがですか?

紫野

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少年期

7 新訓練です

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 楽しい買い物の次の日。訓練場に着くと師匠に言われた。

「おいレミー。おまえ一日も休まず訓練してたって本当か?」
「何言ってるんですか?休んでたじゃないですか。丸一日とか、下手したら三日間も眠ったりしてましたし」
「自分で買い物に行ったり、遊びに行ったりは?」
「うーん……師匠にご飯を食べに連れて行ってもらった以外は、昨日レベッカ達に連れて行ってもらったくらいですかね?」
「おいおい……」

 師匠は呆れているが、生粋のインドア派をなめないでいただきたい。家にいたい気持ちなら、どっちでもいい派のレミーが外出しようという気持ちに負けるはずがない。お世話になった孤児院には余裕ができた頃から訓練の帰りに寄ったりしている。
 もらった休みの日はだらだらしたり、実は読書家のミーニャに借りた本を読んだりして過ごしていたのだ。ごはんは調理場で自分のご飯を作る隊員から貰うのだ。必要も無いのに外出なんてしてたまるものか。


「おまえ、それでも人間か?」
「そこまで言いますか……」
「あのなあ。俺はちゃんと休みをやってるのにレベッカに怒られたんだぞ?『レミー君にもっと休みをあげなさいよ!』とか言われたんだぞ?むしろ私服の一つも買いに行かないとか思わないだろ」
「ええー。支給の分で十分じゃないですか。大体、最強の傭兵ともあろう方がどうして年下の部下に負けてるんですか」
「おまえはまだガキだから分からないんだ。戦う力を持った女がどれほど恐ろしいか……」

 ……まあ確かに心配させるような言動だったことは反省したいといけないな。

「ま、まあ、今度遊びに行く約束をしているので、その時に誤解を解いておきますよ」
「そうしてくれ……」

 おお……師匠がここまで弱っているのを見るのは初めてだ。レベッカには逆らわないようにしておかないとな。


「まあいい。訓練に戻るが、おまえもそろそろ訓練に慣れてきたことだろう」
「まあ、はじめに比べれば」
「そこでだ。そろそろ武器を使っての訓練に移ろうと思うが、武器の種類に希望はあるか?」

 来た。
 そう思ったのは仕方の無いことだと思う。

 私だって何の疑問も持たずに訓練をしていたわけではない。
 格闘訓練が始まった当初、「私は格闘家になりたいわけではないんですけど!?」と反駁したが「武器を使う前に体の使い方を覚えろ」と即答されたのだった。
 武器の訓練が始まるということは、体の使い方を覚えたというお墨付きをもらったと解釈した。

「そうですね……何が自分に合うのか分からないので何ともいえません。ああでも、遠、中、近それぞれの武器が使えるようになりたいです」

 私が“レミー”に持っているイメージは『完璧なイケメン』だが、正直彼女はゲーム内で細かい設定まで語られなかった。
 銃は使っていたが、他の武器も使えるようになっておきたい。

「分かった。ちょっと来い」

 師匠が訓練場の倉庫で選んだのは拳銃と槍、鞭、そして二振りのナイフだった。槍とナイフは模造品だ。
 銃に関しては、この世界には火薬がないので魔力が使用される。省魔力の実弾タイプがメジャーだが、うちの傭兵団で使うのは魔力を直接撃ち出すこともできる新型だ。


 武器の訓練は銃から始まった。

「銃のメリットは分かるか?」
「消費する魔力が少なくてすむこと、誰でも使えること、命中精度が高いことです」
「そうだ。それに加えて速射性、連射性が高いこともある」

 師匠は目の前にあった拳銃を手に取ると、流れるように的を打ち抜いた。

「魔法に比べたら自由度は低いが、それでも有効な武器であることに変わりはない。とりあえず慣れろ。撃っていたらそのうち上手くなる」

 そしてある程度使い方を教えてもらうと、その日のうちに使えるようにはなった。命中精度を上げる練習は個人的にすることになるだろう。

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