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憧れという君はこっちを見ない
賭け
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「またね!」
そう手をひらひら振りながら、1度も振り向かずに、早々と帰っていくリリアナの後姿を見て息をついた。
進捗ゼロ
この1ヶ月半のことを考えるとそうとしか言えなかった。リリアナに今さっき渡した資料は最後の賭けのようなものだ。ここまでして何も変わらなかったらそれまでだろう。
何も変化しなかったその時は、これ以上接触するのは一切やめよう。
毎日のように『素敵だ、憧れている、美しい』を始め数えきれないほど賛美の言葉をかけられたら流石に多少は自惚れるだろう。リリアナは俺のこと好きなんじゃないのかって。
仕方ないと思いたい。
密室に閉じ込められた時のリリアナの肌が忘れられないとかそういう下心も大いにあるが、せめて友達と言える関係になりたかった。面白いと思ったから、リリアナのことを知りたいと思ったから、話したいと思った。
が、結果はどうだ。
勉強会という名目で2人で話すために教室に誘ったら、『自習スペースはどうかな?』『図書館の方が資料あるよ!』『素敵なアレンくんのこと独り占めなんて出来ないよ』
頑なに2人になるのを避けている。
多少は聞かれたくない話があるのを察して欲しかった。察したから避けたのかもしれないが。
信用できないのか?
多分、そういう問題じゃないのだろう。
リリアナが理解不能な人物だから、自分が何をやってるのかわからなくなる。
リリアナが何を考えているのかもわからない。
何か質問しても深くは答えない。
話しかけても早々と切り上げようとする。
今日だって、昨日まで何も予定なんてなかったはずなのに突然『予定があるの』、俺自身は3日前には言っているのにリリアナは当日になって突然言う。悲しいことにもう突然『予定があるの』と言われるのには慣れてしまった。
別に強制的な約束ではない。
それにリリアナと俺は、確かに1度は不可抗力で性行為をしてしまった。
けれども、俺たちの関係は恋人はもちろん、友人ですらない。ただの同学年。
それでも考えれば考えるほど、否、
考えなくとも、馬鹿にしているのかと思ってしまいそうになる。
多分馬鹿にはしてないんだろう。
と信じたい。
魔族について少し深く話そうとしても、のらりくらりと話を逸らす。そもそも魔族以外の会話も勉強についても、その他のことについても会話らしい会話があまり成立したことがない。
1度だけリリアナに勉強を教えた時に、解けたのが嬉しかったのか『解けたよ、アレンくん!』と目を煌めかせ、俺の二の腕を掴んで左右に揺らしてきたことがあった。
よっぽど嬉しかったのだろう。俺は珍しいリリアナの態度に驚いていると、パッと手を放しバツが悪そうにうつむいてしまった。
リリアナの頬が赤かったが、慰めにはならなかった。
落胆した。自分の中で咲きだしそうな何かが確実に萎んでいった。
嫌われてるのか?
そう思った日もあった。それにしては時折感じる熱の篭った視線はなんだと言いたくなる。
決して勘違いではないと思いたい。
俺が何か作業してる時に、じーっと射抜くように見てくる。そして俺が何気なくを装ってリリアナの方を見るとパッと逸らす。
そしていつでもリリアナの瞳に憎悪の感情が映ったこともない。
だから尚更分からなくなる。
困惑する。
そう手をひらひら振りながら、1度も振り向かずに、早々と帰っていくリリアナの後姿を見て息をついた。
進捗ゼロ
この1ヶ月半のことを考えるとそうとしか言えなかった。リリアナに今さっき渡した資料は最後の賭けのようなものだ。ここまでして何も変わらなかったらそれまでだろう。
何も変化しなかったその時は、これ以上接触するのは一切やめよう。
毎日のように『素敵だ、憧れている、美しい』を始め数えきれないほど賛美の言葉をかけられたら流石に多少は自惚れるだろう。リリアナは俺のこと好きなんじゃないのかって。
仕方ないと思いたい。
密室に閉じ込められた時のリリアナの肌が忘れられないとかそういう下心も大いにあるが、せめて友達と言える関係になりたかった。面白いと思ったから、リリアナのことを知りたいと思ったから、話したいと思った。
が、結果はどうだ。
勉強会という名目で2人で話すために教室に誘ったら、『自習スペースはどうかな?』『図書館の方が資料あるよ!』『素敵なアレンくんのこと独り占めなんて出来ないよ』
頑なに2人になるのを避けている。
多少は聞かれたくない話があるのを察して欲しかった。察したから避けたのかもしれないが。
信用できないのか?
多分、そういう問題じゃないのだろう。
リリアナが理解不能な人物だから、自分が何をやってるのかわからなくなる。
リリアナが何を考えているのかもわからない。
何か質問しても深くは答えない。
話しかけても早々と切り上げようとする。
今日だって、昨日まで何も予定なんてなかったはずなのに突然『予定があるの』、俺自身は3日前には言っているのにリリアナは当日になって突然言う。悲しいことにもう突然『予定があるの』と言われるのには慣れてしまった。
別に強制的な約束ではない。
それにリリアナと俺は、確かに1度は不可抗力で性行為をしてしまった。
けれども、俺たちの関係は恋人はもちろん、友人ですらない。ただの同学年。
それでも考えれば考えるほど、否、
考えなくとも、馬鹿にしているのかと思ってしまいそうになる。
多分馬鹿にはしてないんだろう。
と信じたい。
魔族について少し深く話そうとしても、のらりくらりと話を逸らす。そもそも魔族以外の会話も勉強についても、その他のことについても会話らしい会話があまり成立したことがない。
1度だけリリアナに勉強を教えた時に、解けたのが嬉しかったのか『解けたよ、アレンくん!』と目を煌めかせ、俺の二の腕を掴んで左右に揺らしてきたことがあった。
よっぽど嬉しかったのだろう。俺は珍しいリリアナの態度に驚いていると、パッと手を放しバツが悪そうにうつむいてしまった。
リリアナの頬が赤かったが、慰めにはならなかった。
落胆した。自分の中で咲きだしそうな何かが確実に萎んでいった。
嫌われてるのか?
そう思った日もあった。それにしては時折感じる熱の篭った視線はなんだと言いたくなる。
決して勘違いではないと思いたい。
俺が何か作業してる時に、じーっと射抜くように見てくる。そして俺が何気なくを装ってリリアナの方を見るとパッと逸らす。
そしていつでもリリアナの瞳に憎悪の感情が映ったこともない。
だから尚更分からなくなる。
困惑する。
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