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味方
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家に入ると、使用人が出迎えてくれた。
この使用人の名前はローズ。私の身の回りのことを世話してくれている人だ。
私たちは小さな声でやり取りをする。
「ご無事で何よりです、お嬢様。あの、何からお伝えすればいいのか…」
「何でも言ってください。お父様たちのことですよね?」
私が問いかけると、難しい顔をしたまま頷く。やはりそうか。急に娘がこんなこと言い出したら、誰だって信じたくないだろう。
「…はい。実は、お嬢様はもう実の子ではないとも言い出して…。朝食も何もかもやらなくていいと言われてしまったのです」
「そうなのですね。私は大丈夫なので、お父様たちの指示に従って下さい。私のせいで、ご迷惑をお掛けします」
「いえ、そんな事はありません。私情ではありますが、私はお嬢様に賛成です。御当主様の考えは、とてもじゃありませんが付いていけません」
私の味方になってくれる様だ。しかし、それがバレたらローズはきっと契約を切られてしまう。それだけは阻止しなくては。
「お嬢様には悪いのですが、私にも立場や家族が、人生があります。それを棒に振る真似は出来ません」
「ええ、わかっています」
「ですので、これまでと同じ様に表立ってお嬢様に関わることは難しくなります。しかし、陰ながら裏でお嬢様を支えたいと思っております」
「ありがとうございます、ローズ。貴女がいてくれて心強いです」
「お嬢様。私はいつでも、お嬢様の味方です」
抱きしめられて、ローズの柔らかい胸元に埋まる。さっきまで洗い物をしていたのだろう。石鹸のいい匂いがする。
「では、私は部屋に戻ります。今日も学園に行くので少し休まなくては」
ローズは驚いた顔をしたが、分かりましたと言って作業に戻って行った。
こんな事があったのだ。学園に行くなんて思ってもいなかったのだろう。
部屋に戻って数時間後。いつもなら朝食に呼ばれる時間だが呼ばれない。
下に降りてみると、もう両親は朝食を食べていた。私はそこに行って挨拶をする。
「おはよう御座います、お父様、お母様」
返事はない。私を居ない者として扱うつもりなのだろう。それで結構、私が始めた事だ。
私は部屋に戻り学園の準備をする。
時間になり、家を出ていく。その時も両親は何一つ私に話しかけなかったし、目も合わせようとしなかった。
家の門を潜る直前、ローズがパタパタと走ってきた。
「ローズ?どうされたのですか?」
「お嬢様、これを」
そう言って手渡されたのは、お弁当と2個のおにぎり。
「本当は朝食を部屋に持って行こうとしたのですが、それすら憚れてしまいました。朝食はこんなものですが、お弁当はきちんと用意いたしましたので」
「ありがとうございますローズ。こんな立派な物を」
朝は抜きで、お昼は学食に行こうとしていた私には嬉しすぎる誤算だ。それらを受け取ってすぐに肩掛けバッグに仕舞う。
「では、行ってきます」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
ローズに見送られて、通学路を歩きながら渡されたおにぎりを頬張る。
貴族の人が食べ歩きなんて恥晒しとか、品が無いとか、色々言われそうだがこの方が私に合っている。
現実世界で何回食べ歩きしたか。食べ歩きのプロだぞこちらと。
おにぎりはいい塩加減で、中にはシャケが入っていた。
ここは外国に近い感じだが、日本らしいところもある。白米はあるし、味噌汁が出てきたこともある。和洋折衷の国だ。
学校に着くと、ちょうどエリーに会った。エヴェレットも一緒だ。
エリーは私を見つけるや否や、走ってそばに駆け寄る。
「レイ!来ていたのですね。ご無事で良かったです!」
着いて早々、また抱きつかれる。私はエリーに伝えたかったことを言う。
「ええ、エリー。私は元気です!」
この使用人の名前はローズ。私の身の回りのことを世話してくれている人だ。
私たちは小さな声でやり取りをする。
「ご無事で何よりです、お嬢様。あの、何からお伝えすればいいのか…」
「何でも言ってください。お父様たちのことですよね?」
私が問いかけると、難しい顔をしたまま頷く。やはりそうか。急に娘がこんなこと言い出したら、誰だって信じたくないだろう。
「…はい。実は、お嬢様はもう実の子ではないとも言い出して…。朝食も何もかもやらなくていいと言われてしまったのです」
「そうなのですね。私は大丈夫なので、お父様たちの指示に従って下さい。私のせいで、ご迷惑をお掛けします」
「いえ、そんな事はありません。私情ではありますが、私はお嬢様に賛成です。御当主様の考えは、とてもじゃありませんが付いていけません」
私の味方になってくれる様だ。しかし、それがバレたらローズはきっと契約を切られてしまう。それだけは阻止しなくては。
「お嬢様には悪いのですが、私にも立場や家族が、人生があります。それを棒に振る真似は出来ません」
「ええ、わかっています」
「ですので、これまでと同じ様に表立ってお嬢様に関わることは難しくなります。しかし、陰ながら裏でお嬢様を支えたいと思っております」
「ありがとうございます、ローズ。貴女がいてくれて心強いです」
「お嬢様。私はいつでも、お嬢様の味方です」
抱きしめられて、ローズの柔らかい胸元に埋まる。さっきまで洗い物をしていたのだろう。石鹸のいい匂いがする。
「では、私は部屋に戻ります。今日も学園に行くので少し休まなくては」
ローズは驚いた顔をしたが、分かりましたと言って作業に戻って行った。
こんな事があったのだ。学園に行くなんて思ってもいなかったのだろう。
部屋に戻って数時間後。いつもなら朝食に呼ばれる時間だが呼ばれない。
下に降りてみると、もう両親は朝食を食べていた。私はそこに行って挨拶をする。
「おはよう御座います、お父様、お母様」
返事はない。私を居ない者として扱うつもりなのだろう。それで結構、私が始めた事だ。
私は部屋に戻り学園の準備をする。
時間になり、家を出ていく。その時も両親は何一つ私に話しかけなかったし、目も合わせようとしなかった。
家の門を潜る直前、ローズがパタパタと走ってきた。
「ローズ?どうされたのですか?」
「お嬢様、これを」
そう言って手渡されたのは、お弁当と2個のおにぎり。
「本当は朝食を部屋に持って行こうとしたのですが、それすら憚れてしまいました。朝食はこんなものですが、お弁当はきちんと用意いたしましたので」
「ありがとうございますローズ。こんな立派な物を」
朝は抜きで、お昼は学食に行こうとしていた私には嬉しすぎる誤算だ。それらを受け取ってすぐに肩掛けバッグに仕舞う。
「では、行ってきます」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
ローズに見送られて、通学路を歩きながら渡されたおにぎりを頬張る。
貴族の人が食べ歩きなんて恥晒しとか、品が無いとか、色々言われそうだがこの方が私に合っている。
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おにぎりはいい塩加減で、中にはシャケが入っていた。
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エリーは私を見つけるや否や、走ってそばに駆け寄る。
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