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怪我
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サーベルはそのまま下に落ちて、私の足元の地面に突き刺さる。
「大丈夫か!ノア!リリー!」
先生と男子生徒が駆け寄る。地面に突き刺さったサーベルを抜き、怪我がないか確認する。
「あ、」
私の右腕を見ると、スパリと縦方向に傷が入っていた。深くないが、一直線に長く入っていたため、血が少し多めに流れる。
「レイ!」
「リリー!早く医務室へ!誰かいっしょに…」
「い、いえ。これくらい1人で大丈夫です。歩けますし、少し傷口を洗ってから向かいます」
「本当に大丈夫か?」
普通は誰か付き添いで行くのだろうが、今日は体力測定。なるべく多くの生徒の計測を終わらせてしまいたいのが先生の本音だろう。
心配するエリーにニッコリと笑いかけてから、私は医務室へ向かった。
エリーにまた心配をかけてしまった。何で私はこうなってしまうのだろう。エリーを助けたい。それは事実だ。でも、エリーを心配させたいわけじゃない。
うまく両立できないものなのか。私がもっと頭も運動神経も良かったら、最善の行動が出来るのに。
愚痴を言っても仕方がないので、傷口を洗い流して、その足で医務室へ向かう。
「失礼します。一年のレイア・ルーナマリア・リリーです。腕を怪我してしまい…」
あれ?誰もいない。普通出迎えてくれると思うのだが。私以外にも怪我人がいて、そっちに居るのだろうか。
私は靴を脱いで医務室に上がる。
電気は付いているし、誰か居るはずなのだが…
「お前…!」
「エッ、エヴェレット様!?」
何故エヴェレットがここに?エヴェレットも怪我をしたのだろうか。
「エヴェレット様、どこかお怪我を?」
「少し手首を捻っただけだ。それより、お前の腕だ!それはどうした!」
水で洗い流したものの、血はまだ滴り落ちてくる。そのせいで、血を受け止めている私の左手は、小さな血の池を作っていた。
「早くこっちに来い!手当する!」
「し、しかし、」
「早く来い!その汚れた手で色々触る気か!」
それもそうだ。私は椅子に座って大人しく治療を受ける。また、エヴェレットに世話になってしまった。
「何でこうなったんだ…。サーベルの傷…?サーベルは、男だけじゃないのか?」
「その、男子のサーベルがこっちに飛んできまして…」
「何だと?サーベルが手から抜け落ちるのは稀にあるが、そんなに飛ぶものなのか。女と男でかなり距離はあったはずだろう」
「いえ、私の方も体力測定でして。男子と分かれているとは言え、距離自体は近かったと思います」
「ったく、気をつけろよ…」
「申し訳ないです…」
手を洗った後、綿で血を拭き取ってからまたガーゼを貼ってもらった。何というか、首の時もそうだったが手当てが上手い。テキパキと迷いがないし、随分と慣れているようだった。
「ありがとうございます。エヴェレット様は、ご自身でも傷の手当てをするのですか?」
「ああ。今回みたいな軽い怪我は全て自分だ。その方が早く終わるからな」
「そうなのですね。あの、ここの先生は…」
「さっきまでいたんだが、今ちょうど抜けてな。数十分留守にするらしい」
「そうだったのですね。手当、ありがとうございました」
「礼はいいから怪我しないように精進してくれ」
「以後気をつけます」
傷も手当てが終わったことだし、そろそろ戻らなけば。
そう思い椅子から立ち上がると、エヴェレットに手を掴まれる。
「エヴェレット様…?」
エヴェレットは黙って私の手を後ろに引く。倒れそうになったところをエヴェレットが受け止めてくれる。
「まだ、どこか怪我しているかもしれないだろう」
「い、いえ、もうどこも…」
「信用ならん」
ああ、私はグラウンドには戻れず、もう少しエヴェレットと一緒に時間を過ごすことになりそうだ。
「大丈夫か!ノア!リリー!」
先生と男子生徒が駆け寄る。地面に突き刺さったサーベルを抜き、怪我がないか確認する。
「あ、」
私の右腕を見ると、スパリと縦方向に傷が入っていた。深くないが、一直線に長く入っていたため、血が少し多めに流れる。
「レイ!」
「リリー!早く医務室へ!誰かいっしょに…」
「い、いえ。これくらい1人で大丈夫です。歩けますし、少し傷口を洗ってから向かいます」
「本当に大丈夫か?」
普通は誰か付き添いで行くのだろうが、今日は体力測定。なるべく多くの生徒の計測を終わらせてしまいたいのが先生の本音だろう。
心配するエリーにニッコリと笑いかけてから、私は医務室へ向かった。
エリーにまた心配をかけてしまった。何で私はこうなってしまうのだろう。エリーを助けたい。それは事実だ。でも、エリーを心配させたいわけじゃない。
うまく両立できないものなのか。私がもっと頭も運動神経も良かったら、最善の行動が出来るのに。
愚痴を言っても仕方がないので、傷口を洗い流して、その足で医務室へ向かう。
「失礼します。一年のレイア・ルーナマリア・リリーです。腕を怪我してしまい…」
あれ?誰もいない。普通出迎えてくれると思うのだが。私以外にも怪我人がいて、そっちに居るのだろうか。
私は靴を脱いで医務室に上がる。
電気は付いているし、誰か居るはずなのだが…
「お前…!」
「エッ、エヴェレット様!?」
何故エヴェレットがここに?エヴェレットも怪我をしたのだろうか。
「エヴェレット様、どこかお怪我を?」
「少し手首を捻っただけだ。それより、お前の腕だ!それはどうした!」
水で洗い流したものの、血はまだ滴り落ちてくる。そのせいで、血を受け止めている私の左手は、小さな血の池を作っていた。
「早くこっちに来い!手当する!」
「し、しかし、」
「早く来い!その汚れた手で色々触る気か!」
それもそうだ。私は椅子に座って大人しく治療を受ける。また、エヴェレットに世話になってしまった。
「何でこうなったんだ…。サーベルの傷…?サーベルは、男だけじゃないのか?」
「その、男子のサーベルがこっちに飛んできまして…」
「何だと?サーベルが手から抜け落ちるのは稀にあるが、そんなに飛ぶものなのか。女と男でかなり距離はあったはずだろう」
「いえ、私の方も体力測定でして。男子と分かれているとは言え、距離自体は近かったと思います」
「ったく、気をつけろよ…」
「申し訳ないです…」
手を洗った後、綿で血を拭き取ってからまたガーゼを貼ってもらった。何というか、首の時もそうだったが手当てが上手い。テキパキと迷いがないし、随分と慣れているようだった。
「ありがとうございます。エヴェレット様は、ご自身でも傷の手当てをするのですか?」
「ああ。今回みたいな軽い怪我は全て自分だ。その方が早く終わるからな」
「そうなのですね。あの、ここの先生は…」
「さっきまでいたんだが、今ちょうど抜けてな。数十分留守にするらしい」
「そうだったのですね。手当、ありがとうございました」
「礼はいいから怪我しないように精進してくれ」
「以後気をつけます」
傷も手当てが終わったことだし、そろそろ戻らなけば。
そう思い椅子から立ち上がると、エヴェレットに手を掴まれる。
「エヴェレット様…?」
エヴェレットは黙って私の手を後ろに引く。倒れそうになったところをエヴェレットが受け止めてくれる。
「まだ、どこか怪我しているかもしれないだろう」
「い、いえ、もうどこも…」
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ああ、私はグラウンドには戻れず、もう少しエヴェレットと一緒に時間を過ごすことになりそうだ。
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