悪役令嬢ですが、ヒロインが大好きなので助けてあげてたら、その兄に溺愛されてます!?

柊 来飛

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残酷な事実

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 結局、夜まで私は部屋にいた。
 昼食もアルフィーが取ってきてくれて、それを食べる。部屋で本を読んだり、昼寝をしたり。私が外に出られたのは夕食の時だった。
 
「エヴェレット様」

「レイア」

 ユニコーンから外出許可がおり、外に出るとそこにはエヴェレットがいた。後ろにはペガサスもいる。

「ご無事だったのですね。ペガサス様も」

「ええ、俺たちは無事ですよ」

「他の皆様は…」

「怪我人はいない。安心しろ」

「良かった…」

 私はそっと胸を撫で下ろす。良かった、怪我人がいなくて。怪我人がいないと言うことは、それほど揉み合いにはならなかったのだろう。

「詳しいことは後だ。今は夕食に行くぞ」

 エヴェレットは私の手を取り歩き出す。心なしか、エヴェレットの歩幅が大きい気がする。それに、歩くスピードが速い。

「エヴェレット様、少し、速いです…」

「っ、す、すまない」

 エヴェレットは素直に謝って、私にスピードを合わせてくれる。何だか、いつものエヴェレットと少し違う。今朝の取り押さえで何かあったのだろうか。聞きたいことが山ほどあるが、今聞くのは得策じゃない。

 夕飯時も何だかみんな居た堪れなかった。私の気にしすぎなのだろうか。特にペガサスは食べる量が少なかった気がする。

 部屋に戻ると、みんなが部屋に入って鍵をかける。

「あの…」

 只事ではないと分かった。私はみんなに問いかけるが、みんなは口を開かない。

「……やはり、何かあったのですね」

「…ああ」

 エヴェレットが重苦しく口を開く。

「いつ、話して欲しい」

「私が、決めて良いのですか?」

「…ああ。先に言っておくが、覚悟をしておけ」

 エヴェレットは静かに言う。それほどのことだったのか。
 しかし、怪我人はいないと言っていた。それは嘘なのか?本当は、怪我人どころか死者も出ていたりするのだろうか。そもそも、私の両親を捕らえられているのだろうか。
 いろんな憶測が頭の中を飛び回る。しかし、私に出来ることは事実を聞いて認めることだけだ。それが、どんなに残酷でも。
 あまり長く待っているとエヴェレットたちにも迷惑が掛かる。私は一息ついて、エヴェレットに言う。

「ここまで来たのです。私は、受け止めます。今、話していただけないでしょうか」

 私はエヴェレットを真っ直ぐ見る。
 エヴェレットはグッと喉を詰まらせ、目を逸らす。
 あのエヴェレットが目を逸らすなんて。

「本当に、良いんだな?」

「待って下さい、リーダー!まだ、まだ早すぎます!まだ、詳しいことが分かってないのに!」

「リーダー、私もペガサスに賛成です。いくら何でも…」

「あまり時間を置いても何にもならん。良いんだな、レイア」

「リーダー!」

「構いません」

 ペガサスは最後まで反対している。ユニコーンもだ。それだけ、今朝の取り押さえで何かがあったのだろう。

 しかし、覚悟を決めなければ。前に進めない。

 私は手を握りしめる。
 エヴェレットは、私の目を見据えたまま静かに言った。



「今朝、リリー邸の浴室で、リリー夫妻の遺体を発見した」

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