62 / 76
そっくり
しおりを挟む
目が覚めると、明るい光が目に入ってくる。
パチリと目を開けると、エヴェレットと目が合う。
「レイア!」
「………え、エヴェレット様?」
「よかった、目が覚めて…!」
エヴェレットは寝起きの私をとても強い力で抱きしめる。息が出来ないし、骨もミシッと音を立てている気がする。
「お前がこのまま一生目覚めないと思ったら、俺は…!!」
さらに抱きしめる力が強まる。私はエヴェレットの背中をポンポンと叩いて抗議を示す。
「つ、つよい、苦しいです、」
エヴェレットは私から離れないが、力を弱めてくれた。
私はエヴェレットとようやくちゃんと向き合う。
「あれ、エヴェレット様、あまり寝れていないのですか?」
エヴェレットの目の下には薄くクマがある。
「お前が起きるまでずっと起きてた」
「えっ!?」
これが本当だとしたら、エヴェレットは今夜一睡もしていないと言うことになる。
時計を見ると、時間はお昼近く。
「は、早く寝て下さい!クマが凄いですよ!」
私がそう言うと、エヴェレットは私の後ろを指差す。
振り向くと、そこには鏡があり、目の下にクマを作った男女2人が映っていた。
「そっくりだな」
エヴェレットは薄く笑いながら言う。これでは、エヴェレットにお前も寝ろと言われるのが目に見える。
「すみません、私のせいで……」
深夜のことはよく覚えている。いや、脳に焼き付いている。
何回も何回も魘されて起きては泣き、エヴェレットに縋っていた。そのせいで、エヴェレットは寝不足なのだ。
「違う。俺の問題だ。それより、大丈夫か?」
「はい。まだ本調子ではないですけど…少し、軽くなりました」
ほんの少しだが、エヴェレットが一晩中そばにいてくれたおかげで何とか正気を保てている。そばにいてくれなかったら、今頃は夢と現実の区別が付かなくなり、おかしくなっていただろう。
もっと寝ていたいところだが、そんなに呑気にしていられない。今は急いで現状を整理しないと。
「あの、エヴェレット様…」
言いかけた時、ドアがノックされる。私が返事をすると、初めて聞く声が聞こえてくる。
「おや?起きていらしたのですか、レイアお嬢」
私は首を傾げる。私をこんなふうに呼ぶ人は周りにいないし、誰なのだろうか。エヴェレットの知り合いかもしれない。
そう思ってエヴェレットを見ると、エヴェレットは少し驚いて目を見開いている。
「だ、団長……?」
パチリと目を開けると、エヴェレットと目が合う。
「レイア!」
「………え、エヴェレット様?」
「よかった、目が覚めて…!」
エヴェレットは寝起きの私をとても強い力で抱きしめる。息が出来ないし、骨もミシッと音を立てている気がする。
「お前がこのまま一生目覚めないと思ったら、俺は…!!」
さらに抱きしめる力が強まる。私はエヴェレットの背中をポンポンと叩いて抗議を示す。
「つ、つよい、苦しいです、」
エヴェレットは私から離れないが、力を弱めてくれた。
私はエヴェレットとようやくちゃんと向き合う。
「あれ、エヴェレット様、あまり寝れていないのですか?」
エヴェレットの目の下には薄くクマがある。
「お前が起きるまでずっと起きてた」
「えっ!?」
これが本当だとしたら、エヴェレットは今夜一睡もしていないと言うことになる。
時計を見ると、時間はお昼近く。
「は、早く寝て下さい!クマが凄いですよ!」
私がそう言うと、エヴェレットは私の後ろを指差す。
振り向くと、そこには鏡があり、目の下にクマを作った男女2人が映っていた。
「そっくりだな」
エヴェレットは薄く笑いながら言う。これでは、エヴェレットにお前も寝ろと言われるのが目に見える。
「すみません、私のせいで……」
深夜のことはよく覚えている。いや、脳に焼き付いている。
何回も何回も魘されて起きては泣き、エヴェレットに縋っていた。そのせいで、エヴェレットは寝不足なのだ。
「違う。俺の問題だ。それより、大丈夫か?」
「はい。まだ本調子ではないですけど…少し、軽くなりました」
ほんの少しだが、エヴェレットが一晩中そばにいてくれたおかげで何とか正気を保てている。そばにいてくれなかったら、今頃は夢と現実の区別が付かなくなり、おかしくなっていただろう。
もっと寝ていたいところだが、そんなに呑気にしていられない。今は急いで現状を整理しないと。
「あの、エヴェレット様…」
言いかけた時、ドアがノックされる。私が返事をすると、初めて聞く声が聞こえてくる。
「おや?起きていらしたのですか、レイアお嬢」
私は首を傾げる。私をこんなふうに呼ぶ人は周りにいないし、誰なのだろうか。エヴェレットの知り合いかもしれない。
そう思ってエヴェレットを見ると、エヴェレットは少し驚いて目を見開いている。
「だ、団長……?」
363
あなたにおすすめの小説
有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!!
お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。
皆様、お気に入り登録ありがとうございました。
現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
折角転生したのに、婚約者が好きすぎて困ります!
たぬきち25番
恋愛
ある日私は乙女ゲームのヒロインのライバル令嬢キャメロンとして転生していた。
なんと私は最推しのディラン王子の婚約者として転生したのだ!!
幸せすぎる~~~♡
たとえ振られる運命だとしてもディラン様の笑顔のためにライバル令嬢頑張ります!!
※主人公は婚約者が好きすぎる残念女子です。
※気分転換に笑って頂けたら嬉しく思います。
短めのお話なので毎日更新
※糖度高めなので胸やけにご注意下さい。
※少しだけ塩分も含まれる箇所がございます。
《大変イチャイチャラブラブしてます!! 激甘、溺愛です!! お気を付け下さい!!》
※他サイト様にも公開始めました!
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
転生先がヒロインに恋する悪役令息のモブ婚約者だったので、推しの為に身を引こうと思います
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【だって、私はただのモブですから】
10歳になったある日のこと。「婚約者」として現れた少年を見て思い出した。彼はヒロインに恋するも報われない悪役令息で、私の推しだった。そして私は名も無いモブ婚約者。ゲームのストーリー通りに進めば、彼と共に私も破滅まっしぐら。それを防ぐにはヒロインと彼が結ばれるしか無い。そこで私はゲームの知識を利用して、彼とヒロインとの仲を取り持つことにした――
※他サイトでも投稿中
(本編完結)無表情の美形王子に婚約解消され、自由の身になりました! なのに、なんで、近づいてくるんですか?
水無月あん
恋愛
本編は完結してます。8/6より、番外編はじめました。よろしくお願いいたします。
私は、公爵令嬢のアリス。ピンク頭の女性を腕にぶら下げたルイス殿下に、婚約解消を告げられました。美形だけれど、無表情の婚約者が苦手だったので、婚約解消はありがたい! はれて自由の身になれて、うれしい! なのに、なぜ、近づいてくるんですか? 私に興味なかったですよね? 無表情すぎる、美形王子の本心は? こじらせ、ヤンデレ、執着っぽいものをつめた、ゆるゆるっとした設定です。お気軽に楽しんでいただければ、嬉しいです。
前世で私を嫌っていた番の彼が何故か迫って来ます!
ハルン
恋愛
私には前世の記憶がある。
前世では犬の獣人だった私。
私の番は幼馴染の人間だった。自身の番が愛おしくて仕方なかった。しかし、人間の彼には獣人の番への感情が理解出来ず嫌われていた。それでも諦めずに彼に好きだと告げる日々。
そんな時、とある出来事で命を落とした私。
彼に会えなくなるのは悲しいがこれでもう彼に迷惑をかけなくて済む…。そう思いながら私の人生は幕を閉じた……筈だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる