悪役令嬢ですが、ヒロインが大好きなので助けてあげてたら、その兄に溺愛されてます!?

柊 来飛

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答え

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 私は笑いながら言う。

「エヴェレット様は私を好きでないのは分かっています。しかし、私のこの想いは本物です」

 エヴェレットは止まったままだ。

「エヴェレット様、ですから、私相手でもあまり距離感を間違えてはダメですよ。勘違いしてしまいます」

 ちゃんと笑顔を作れているだろうか。胸が途轍もなく痛い。ズキリとした胸を押さえ、私は立ち上がる。スカートの裾を持ち、頭を下げる。

「エヴェレット様、ありがとうございました。その、エリーとは交流を続けるつもりですが、エヴェレット様にこれ以上言い寄ったりしませんので」

「…そうか」

 エヴェレットは立ち上がり、私に問いかける。

「距離感を間違えるなと言ったな」

「?、はい」

「勘違いするからと。好きでなければ、距離を取れと」

「は、はい。そう、言いました」

「では、その意があったら距離を詰めても良いのか?」

「そ、それは、い、良いのではないでしょうか…」

 好きな人にアピールすることは悪い事ではない。誰でも、好きな人とはお近づきになりたいものだ。

「そうか」

 すると、エヴェレットはコチラにズイッと近づく。私は後退りしようとするが、その前にエヴェレットが背中に手を回してそれを出来なくする。

「エ、エヴェレット様、」

「何だ?」

「あの、きょ、距離を、」

「お前が言ったんだろ、その意があれば、距離を詰めて良いと」

「……え?」

 今度は私が止まっていると、エヴェレットはため息をつく。

「お前、いくらなんでも鈍感すぎないか?」

「え、あの、」




     「お前が好きだ、レイア」




 真っ直ぐな瞳で言われる。私は少し考えた後、体が一気に熱くなる。血が全てが蒸発してしまいそうだ。心臓が煩く鼓動して、全身に力が入らない。

「え、えゔぇれっと、さま、」

「大好きなんだ。お前だから距離を詰める。他の奴にはこんな事しない。恥ずかしいことだが、お前の反応が可愛くて悪戯だってしてしまう」

 エヴェレットは少し目を伏せてバツが悪そうに言う。

「か、、かわ…」

「誰だって、好きな奴が照れてる姿なんて可愛いと思うだろ。しかも、自分のことで顔を赤くしているなんてこれ以上嬉しいことなんてない」

 エヴェレットは少し耳を赤くしながら吐き捨てるように言う。

「レイア、俺の婚約者になってくれるか?」

「こ、婚約者!?」

 すごいステップを飛ばした気がする。婚約者ってもっとステップを踏むものじゃないのか?いやでも、縁談を持ってきてそれを受けたら婚約者って感じだから、いいのか?ん?よく分からない。

「婚約者と言っても、ただの男女の付き合いだ。すぐに籍を入れる訳じゃない」

「で、でも、籍を入れる前提でお付き合いをするのですよね?」

「そうだが?」

「エ、エヴェレット様は私とご結婚したいと思うのですか?」

「お前は違うのか?」

「えっ!?い、いえ…」

 エヴェレットと結婚なんて想像ができないが、好きな人とそこまでの関係になれたらどれほど嬉しいだろうか。しかし、

「私は、誰かを愛することも、愛されたことも無いのです。そんな私で、良いのですか?」

 エリーのことは好きだ。しかしそれは恋愛感情とは違うし、家族に向けるような愛では無い。こんな私よりも、ずっとエヴェレットに似合う素敵な女性はいるはずだ。

「これから知れば良い。俺が全て教える」

「えっ」

 サラリとエヴェレットは言う。何でそんなことを言ってしまえるのか。

「で、でも!エヴェレットが思っているより私は面倒くさいですし、その、途中で嫌になるかも…」

「それでも良い。お前の全てを教えてくれ。俺の全てを教えるから」

 エヴェレットは私の耳に髪をかけ、優しい顔で言う。愛のこもった瞳で私を見つめて微笑む。

「はぅ…」

 その顔にわたしは思わず下を向く。口からは意味を持った言葉にならない言葉が流れ出るだけだ。

「レイア、お前の気持ちは?」

 下を向いたままじゃ不敬だ。せめて目をみて言おうと視線を上げる。息を吸って、一音一音確かめるように言葉を紡ぐ。

「……わ、私も、エヴェレット様が好きです。こ、、こんな私で良いのなら、喜んで、その申し出、お受けします」

 しっかり目をみて言うと、エヴェレットは嬉しそうに目を細める。

「ああ、こんなに嬉しい日は初めてだ」

 エヴェレットは私を優しく抱きしめる。私もおずおずとエヴェレットの背中に手を回す。


   「これからよろしく、俺の婚約者」



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