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自覚
お土産
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「先生、お土産買ってきました!」
「ん、」
リビングに行き、買ってきたお土産をバッグから出す。お茶菓子類をポコポコ出すと、先生は少し驚いた顔で見る。
「よくそんなに入ったな。四次元ポケットみたいだ」
「うふふ、僕の詰め方が上手いんですね!」
そして、最後のお土産に指が触れた時、僕の動きが止まる。先生もそれに気づいた様で、大丈夫かと心配してくれる。
僕は緊張の中口を開く。
「そ、その…、か、形に残る物も、買いたくて……。でも、、な、何を、買えばいいのか分からなくて。それで結局、選んだものがコレなんですけど………」
僕が白い小さな紙袋を取り出す。先生はそれを受け取り、中のものを取り出す。
「ピアスか」
僕はこくりと頷き続ける。
「また、アクセサリー系になってしまったんですけど………」
「烏坂からのプレゼントなら、何だって嬉しい。ありがとう」
「よ、良かったです」
先生は包装からピアスを慎重に取り出すと、ジッとそのピアスを見つめる。
「なんかこれ、光で色が変わるんだな」
先生が持っているピアスは夕焼け空をイメージしたやつだ。先生の言うとおり、光のあたり加減で空の色がいろんな色に変わる。
僕が夕焼けを好きだから選んだやつなのだが、今おもえばこれは僕がただ好きなやつではないか。先生の好みのやつは黒とか、そこら辺の暗い色味のシンプルなやつなのに。
先生は照明にピアスを向けて、色が変わるのを楽しんでいる。一通り楽しむと、先生は慣れた手つきでピアスを付けた。
「凄い…、に、似合います!」
いつも黒色ばかり身につけている先生だが、こういう明るめな色もアクセントになっていてとても似合っている。
思わず僕が感嘆の声も漏らすと、先生は薄く笑う。
「そうか。これ、烏坂の瞳みたいで好きだ」
「え、」
「夕焼けと言ったら、お前の瞳だろ」
そう言ってピアスを外し、僕の瞳の隣にピアスを持ってくる。
「コレも綺麗だが、やっぱり本物の瞳の方が綺麗だな」
「きっ、………」
綺麗なんて、面で向かって言われるととても恥ずかしい。いや、瞳を誉めてもらえるのはとても嬉しいのだが。
「ありがとう。使わせてもらう」
「そ、、それは、とても嬉しいです」
先生はピアスを元の袋に戻すと、自室に少し戻ってそして帰ってきた。ピアスを置いてきたのだろう。先生は僕の前に座って話し出す。
「お前はなんかアクセサリーとか付けないのか?」
「僕買ったことないんですよ。何が似合うか分からないし」
「似合う似合わないは置いといて、好きだと思ったやつ買えばいいじゃないか。俺はそうしてる」
「先生は何でも似合うじゃないですか…」
持ち前の男良さで。その言葉は飲み込んだが。先生は少し考えた後、また自室に戻った後、次は何か片手に持って帰ってきた。
何やら半透明のボックスを数個持っている。
「イヤリングとネックレス、どっちがいい」
「え?」
「ピアスもイヤリングコンバーターがあれば使えるし、何がいい?」
「い、イヤリングこ…?な、なんて言いました?」
な、何のことだろうか。何が好きかってことか?僕は少し考えた後、口を開く。
「ネ、、ネックレスが、良いです」
ピアスはピアス穴を開けてないし、イヤリングなんとか?ってやつもよく知らない。イヤリングは耳朶に挟むやつだが、それも痛いと聞くし。
「わかった」
先生は持ってた半透明のボックスを何個か僕の前に出して、それを開ける。すると、多くのネックレスが出てきた。
「わああ!凄い!多いですね!」
「なんか好きなの選べ」
「え、」
「そのために持ってきた。こんだけあれば、なんか一つくらいは見つかるだろ」
ほらと言ってボックスを僕の目の前に出す。色々なネックレスが、僕の目に映る。僕は本当に良いのか先生に聞くと、先生は良いからと言って勧めてくる。
僕はそれを眺めて、ふと目が止まる。
「先生、これ…」
僕が指差したのは、金のネックレス。チェーンには英語が書いてある小さいタグが付いている。ただ、それだけ。
先生が持ってるネックレスは少なくとも、もう少し大きめの飾りがついている。
しかし、これは小さなタグだけだ。
「それか。それ、元々は指輪が付いてたやつなんだが、何かの拍子で外れちまった」
「そうなんですね…。何の指輪だったん何ですか?」
「普通の、最初から付いてる付属のやつだ」
「そっか………」
元カノとの記念の指輪なんて言われたら僕は立ち直れなかっただろう。少しの安堵を覚えて、僕はそれを手に取る。
「先生。僕、コレがいいです」
「それで良いのか?」
「はい」
「そういや、お前がプレゼントしてくれたのも指輪を付けられるやつだったな」
「そうですね」
ー「じゃあ、お揃いだ」
「おそ…ろい…」
お揃い。先生と。同じメーカーの物でも、色も違うけど。先生とお揃いの物。たったそれだけで僕はこんなにも胸が躍っている。先生は知らないだろう、僕がこんなに先生のことを好きなのは。知るはずがない。バレてはいけないのだ、この恋は。
「えへへ、嬉しいです!」
僕が笑ったとき、先生はとても優しい顔をしていた。
「ん、」
リビングに行き、買ってきたお土産をバッグから出す。お茶菓子類をポコポコ出すと、先生は少し驚いた顔で見る。
「よくそんなに入ったな。四次元ポケットみたいだ」
「うふふ、僕の詰め方が上手いんですね!」
そして、最後のお土産に指が触れた時、僕の動きが止まる。先生もそれに気づいた様で、大丈夫かと心配してくれる。
僕は緊張の中口を開く。
「そ、その…、か、形に残る物も、買いたくて……。でも、、な、何を、買えばいいのか分からなくて。それで結局、選んだものがコレなんですけど………」
僕が白い小さな紙袋を取り出す。先生はそれを受け取り、中のものを取り出す。
「ピアスか」
僕はこくりと頷き続ける。
「また、アクセサリー系になってしまったんですけど………」
「烏坂からのプレゼントなら、何だって嬉しい。ありがとう」
「よ、良かったです」
先生は包装からピアスを慎重に取り出すと、ジッとそのピアスを見つめる。
「なんかこれ、光で色が変わるんだな」
先生が持っているピアスは夕焼け空をイメージしたやつだ。先生の言うとおり、光のあたり加減で空の色がいろんな色に変わる。
僕が夕焼けを好きだから選んだやつなのだが、今おもえばこれは僕がただ好きなやつではないか。先生の好みのやつは黒とか、そこら辺の暗い色味のシンプルなやつなのに。
先生は照明にピアスを向けて、色が変わるのを楽しんでいる。一通り楽しむと、先生は慣れた手つきでピアスを付けた。
「凄い…、に、似合います!」
いつも黒色ばかり身につけている先生だが、こういう明るめな色もアクセントになっていてとても似合っている。
思わず僕が感嘆の声も漏らすと、先生は薄く笑う。
「そうか。これ、烏坂の瞳みたいで好きだ」
「え、」
「夕焼けと言ったら、お前の瞳だろ」
そう言ってピアスを外し、僕の瞳の隣にピアスを持ってくる。
「コレも綺麗だが、やっぱり本物の瞳の方が綺麗だな」
「きっ、………」
綺麗なんて、面で向かって言われるととても恥ずかしい。いや、瞳を誉めてもらえるのはとても嬉しいのだが。
「ありがとう。使わせてもらう」
「そ、、それは、とても嬉しいです」
先生はピアスを元の袋に戻すと、自室に少し戻ってそして帰ってきた。ピアスを置いてきたのだろう。先生は僕の前に座って話し出す。
「お前はなんかアクセサリーとか付けないのか?」
「僕買ったことないんですよ。何が似合うか分からないし」
「似合う似合わないは置いといて、好きだと思ったやつ買えばいいじゃないか。俺はそうしてる」
「先生は何でも似合うじゃないですか…」
持ち前の男良さで。その言葉は飲み込んだが。先生は少し考えた後、また自室に戻った後、次は何か片手に持って帰ってきた。
何やら半透明のボックスを数個持っている。
「イヤリングとネックレス、どっちがいい」
「え?」
「ピアスもイヤリングコンバーターがあれば使えるし、何がいい?」
「い、イヤリングこ…?な、なんて言いました?」
な、何のことだろうか。何が好きかってことか?僕は少し考えた後、口を開く。
「ネ、、ネックレスが、良いです」
ピアスはピアス穴を開けてないし、イヤリングなんとか?ってやつもよく知らない。イヤリングは耳朶に挟むやつだが、それも痛いと聞くし。
「わかった」
先生は持ってた半透明のボックスを何個か僕の前に出して、それを開ける。すると、多くのネックレスが出てきた。
「わああ!凄い!多いですね!」
「なんか好きなの選べ」
「え、」
「そのために持ってきた。こんだけあれば、なんか一つくらいは見つかるだろ」
ほらと言ってボックスを僕の目の前に出す。色々なネックレスが、僕の目に映る。僕は本当に良いのか先生に聞くと、先生は良いからと言って勧めてくる。
僕はそれを眺めて、ふと目が止まる。
「先生、これ…」
僕が指差したのは、金のネックレス。チェーンには英語が書いてある小さいタグが付いている。ただ、それだけ。
先生が持ってるネックレスは少なくとも、もう少し大きめの飾りがついている。
しかし、これは小さなタグだけだ。
「それか。それ、元々は指輪が付いてたやつなんだが、何かの拍子で外れちまった」
「そうなんですね…。何の指輪だったん何ですか?」
「普通の、最初から付いてる付属のやつだ」
「そっか………」
元カノとの記念の指輪なんて言われたら僕は立ち直れなかっただろう。少しの安堵を覚えて、僕はそれを手に取る。
「先生。僕、コレがいいです」
「それで良いのか?」
「はい」
「そういや、お前がプレゼントしてくれたのも指輪を付けられるやつだったな」
「そうですね」
ー「じゃあ、お揃いだ」
「おそ…ろい…」
お揃い。先生と。同じメーカーの物でも、色も違うけど。先生とお揃いの物。たったそれだけで僕はこんなにも胸が躍っている。先生は知らないだろう、僕がこんなに先生のことを好きなのは。知るはずがない。バレてはいけないのだ、この恋は。
「えへへ、嬉しいです!」
僕が笑ったとき、先生はとても優しい顔をしていた。
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