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2章 領都
07 弟子が欲しい
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正直、びっくりした。
いや、本当にウィリアムさんには勝手に人の会話に入ってこないでいただきたいと声を大にして言いたい。
まあ、そんなことを面と向かってはっきりというわけにもいかないので
「ええ、卵があれば料理に幅が持たせられるんですよ。今日食べたようなパンではなく、甘くて柔らかいパンも作れますしね」
「ほうほう、それなら領都に来るのは都合がいいかもしれない。村ではフライラットやデビルボアがよく出没していたみたいだが、領都ではキラーバードがよく見かけられるんだよ」
「キラーバード……ですか?」
「そう、翼が岩のように硬く、嘴はよく刺さるレイピアのように鋭い鳥だよ。翼が固いからか空を飛ぶことはできないのだが、かなりのスピードで走ってきて作物を食い散らかすから騎士団の最優先駆除対象になっている獣さ」
確かに話だけ聞くと前の世界の鶏に似ている部分もある。
嘴が鋭いとか、空を飛べないとか、地上を猛スピードで走るとか……。
「でも、そんな獣の卵が手に入るんですか?」
鳥に対して、獣と呼ぶのは違和感を覚えるが、この世界では草食の動物を獣、肉食の獣を魔獣と呼んでいるようなのでそれに合わせる。
「それがねえ、キラーバードの雄は一年の内、一月程度しか発情期に入らないのに、雌のほうは年中発情期なのか卵をそこら中に産んでしまってね。正直、廃棄するにも手間だしその卵を魔獣が食料にして魔獣が領都の近くまで寄ってくるわで困っていたんだよ」
なるほど、そういう生態なら肉も卵も邪魔なだけだろうな。
「でしたら、領都についたら新作料理をいくつか試してみますかね」
その前にキラーバードやキラーバードの卵の食材鑑定をしなければならないだろうけど。
「それは楽しみだな。まあ、今日の夜も楽しみなのだが」
「もちろん、皆さんにもヘビースネークの肉を使った唐揚げを用意しますよ」
というよりも、騎士の人たちに食べてもらわないとあの量の肉は消費しきれない。
「そうかそうか、確か肉は力が上がるんだったね。騎士団の人間には毎日、肉を食べさせてほしいんだよ」
「俺が確認した限りでは、ですけどね。ただ、村での食事でもすでにいくつかステータスが上がっていますし、前とは能力値が違っているはずですよ」
ウィリアムさんを含む騎士の人たちは力や素早さが二つほど成長しているので目に見えて能力が上がっているわけではなくても少しは実感するところがあってもよさそうだが……。
「そうなのかい? でも、団員同士でマサト君が教えてくれた力比べをしてみているけれど、拮抗しているんだが……」
「いや、皆さん平等に上がっているんですからお互いにやっても実感はもてないでしょう。それよりも、いつも持っているものが軽く感じるとか、歩く速度が速くなっているような感じはないですか?」
「なるほど……そういえば愛用の剣がいつもよりも軽く感じるな。いや、言われないとわからないレベルだが」
「では、このままの生活を続けていけばもっと重い鉱石で作った剣や槍も振るえるようになるかもしれませんね」
まあ、そのためには鍛冶師のほうも力のステータスを上げないと重い鉱石を扱えないだろうけど。
「そうか、装備も一新できるわけか。しかし、そうなると領主様に予算を確保してもらわないと……」
ウィリアムさんはぶつぶつと独り言を言いながら車から離れていってしまった。
「マサトさん、卵があるとパンも新しいのが作れるんですか?」
どうも、ミーナとレイジは俺が大人と話していると一歩引いてしまうようだな。
まあ、子供っていうのはそういうものかもしれない……とくに、この二人は両親を亡くしているから大人に対して引け目のようなものを感じているように思える。
引け目……というよりも、役に立たないといけない、みたいな強迫観念に近いものかもしれないが。
「そうだな、揚げ物も夜に作るのとは違うタイプのものも作れるようになるし、パンも主食というよりもお菓子に近いものが作れるようになるよ」
まあ、本当にお菓子を作ろうと思えば牛乳……とは言わなくても、ミルクが必要になるのだが、そこまで求めるのは酷というものかもしれない。
あとは、米、本当に米があればいろいろ作れるのだが、見つけるのは難しいんだろうな。
とりあえずは腰を落ち着けられたらピザにでも挑戦してみて、うどんも作りたいな。
領都について卵が使えるようなら、パスタに挑戦してみるのもいいだろう。
「楽しみですね。今日作るのも楽しみですからちゃんと教えてくださいね」
「わかっているよ、ミーナは俺の一番弟子みたいなものだからね」
そう、一番弟子……領都についたら二番弟子を探さないとな。
それも、俺たちが他の地域に行っても領都に残って料理を教え続けてくれるような、そんな二番弟子を。
あとは、とにもかくにもこの世界の地理が知りたい。
俺がこの世界に降り立った村は世界で言えばどのあたりになるのか、領都は?
そして何よりも近隣の国の位置を確定させたい。
世界中に料理の技術を広める、という使命がある以上、人が多く住んでいるような国の位置を把握するのは急務だろう。
いくら何でも、行き当たりばったりの旅をしていれば何とかなるとも思えないし。
ウィリアムさんは俺が神様の加護で守られていることを知っているから滅多なことはしてこないとは思うが、領都の領主は、そしてその上の人間が俺たちをどう扱うかわからない以上は次に行くべき場所の見当くらいはつけておきたい。
まあ、食堂作成の能力とレイジとミーナがいればゆっくりとでも旅は続けていけるのだろうけど、流石に何十年もこの世界で料理を作り続けていくのはつらいからな。
その辺のことも領都についたら領主様とやらに交渉してみないとな。
とりあえず、やることとしては地理関係の情報を集める、領都内に食堂の建設の許可、あとは騎士団や鍛冶師関係に料理の重要性を説くことか。
まあ、騎士団や鍛冶師のほうはウィリアムさんに任せるとしても、前者二つは領主様に聞かないとわからないことだろうな。
とにかくやらないといけないことが山積みなんだが、俺一人では到底わからないことだらけだし、何よりも領都についてみないと何も始まらない。
まあ、今はこの旅で騎士の人たちに料理を出すことで、この先食堂を経営することの問題点をつぶしていくかな。
とにかく大人数への対処の仕方、仕込みの効率化が直近の課題だな。
いや、本当にウィリアムさんには勝手に人の会話に入ってこないでいただきたいと声を大にして言いたい。
まあ、そんなことを面と向かってはっきりというわけにもいかないので
「ええ、卵があれば料理に幅が持たせられるんですよ。今日食べたようなパンではなく、甘くて柔らかいパンも作れますしね」
「ほうほう、それなら領都に来るのは都合がいいかもしれない。村ではフライラットやデビルボアがよく出没していたみたいだが、領都ではキラーバードがよく見かけられるんだよ」
「キラーバード……ですか?」
「そう、翼が岩のように硬く、嘴はよく刺さるレイピアのように鋭い鳥だよ。翼が固いからか空を飛ぶことはできないのだが、かなりのスピードで走ってきて作物を食い散らかすから騎士団の最優先駆除対象になっている獣さ」
確かに話だけ聞くと前の世界の鶏に似ている部分もある。
嘴が鋭いとか、空を飛べないとか、地上を猛スピードで走るとか……。
「でも、そんな獣の卵が手に入るんですか?」
鳥に対して、獣と呼ぶのは違和感を覚えるが、この世界では草食の動物を獣、肉食の獣を魔獣と呼んでいるようなのでそれに合わせる。
「それがねえ、キラーバードの雄は一年の内、一月程度しか発情期に入らないのに、雌のほうは年中発情期なのか卵をそこら中に産んでしまってね。正直、廃棄するにも手間だしその卵を魔獣が食料にして魔獣が領都の近くまで寄ってくるわで困っていたんだよ」
なるほど、そういう生態なら肉も卵も邪魔なだけだろうな。
「でしたら、領都についたら新作料理をいくつか試してみますかね」
その前にキラーバードやキラーバードの卵の食材鑑定をしなければならないだろうけど。
「それは楽しみだな。まあ、今日の夜も楽しみなのだが」
「もちろん、皆さんにもヘビースネークの肉を使った唐揚げを用意しますよ」
というよりも、騎士の人たちに食べてもらわないとあの量の肉は消費しきれない。
「そうかそうか、確か肉は力が上がるんだったね。騎士団の人間には毎日、肉を食べさせてほしいんだよ」
「俺が確認した限りでは、ですけどね。ただ、村での食事でもすでにいくつかステータスが上がっていますし、前とは能力値が違っているはずですよ」
ウィリアムさんを含む騎士の人たちは力や素早さが二つほど成長しているので目に見えて能力が上がっているわけではなくても少しは実感するところがあってもよさそうだが……。
「そうなのかい? でも、団員同士でマサト君が教えてくれた力比べをしてみているけれど、拮抗しているんだが……」
「いや、皆さん平等に上がっているんですからお互いにやっても実感はもてないでしょう。それよりも、いつも持っているものが軽く感じるとか、歩く速度が速くなっているような感じはないですか?」
「なるほど……そういえば愛用の剣がいつもよりも軽く感じるな。いや、言われないとわからないレベルだが」
「では、このままの生活を続けていけばもっと重い鉱石で作った剣や槍も振るえるようになるかもしれませんね」
まあ、そのためには鍛冶師のほうも力のステータスを上げないと重い鉱石を扱えないだろうけど。
「そうか、装備も一新できるわけか。しかし、そうなると領主様に予算を確保してもらわないと……」
ウィリアムさんはぶつぶつと独り言を言いながら車から離れていってしまった。
「マサトさん、卵があるとパンも新しいのが作れるんですか?」
どうも、ミーナとレイジは俺が大人と話していると一歩引いてしまうようだな。
まあ、子供っていうのはそういうものかもしれない……とくに、この二人は両親を亡くしているから大人に対して引け目のようなものを感じているように思える。
引け目……というよりも、役に立たないといけない、みたいな強迫観念に近いものかもしれないが。
「そうだな、揚げ物も夜に作るのとは違うタイプのものも作れるようになるし、パンも主食というよりもお菓子に近いものが作れるようになるよ」
まあ、本当にお菓子を作ろうと思えば牛乳……とは言わなくても、ミルクが必要になるのだが、そこまで求めるのは酷というものかもしれない。
あとは、米、本当に米があればいろいろ作れるのだが、見つけるのは難しいんだろうな。
とりあえずは腰を落ち着けられたらピザにでも挑戦してみて、うどんも作りたいな。
領都について卵が使えるようなら、パスタに挑戦してみるのもいいだろう。
「楽しみですね。今日作るのも楽しみですからちゃんと教えてくださいね」
「わかっているよ、ミーナは俺の一番弟子みたいなものだからね」
そう、一番弟子……領都についたら二番弟子を探さないとな。
それも、俺たちが他の地域に行っても領都に残って料理を教え続けてくれるような、そんな二番弟子を。
あとは、とにもかくにもこの世界の地理が知りたい。
俺がこの世界に降り立った村は世界で言えばどのあたりになるのか、領都は?
そして何よりも近隣の国の位置を確定させたい。
世界中に料理の技術を広める、という使命がある以上、人が多く住んでいるような国の位置を把握するのは急務だろう。
いくら何でも、行き当たりばったりの旅をしていれば何とかなるとも思えないし。
ウィリアムさんは俺が神様の加護で守られていることを知っているから滅多なことはしてこないとは思うが、領都の領主は、そしてその上の人間が俺たちをどう扱うかわからない以上は次に行くべき場所の見当くらいはつけておきたい。
まあ、食堂作成の能力とレイジとミーナがいればゆっくりとでも旅は続けていけるのだろうけど、流石に何十年もこの世界で料理を作り続けていくのはつらいからな。
その辺のことも領都についたら領主様とやらに交渉してみないとな。
とりあえず、やることとしては地理関係の情報を集める、領都内に食堂の建設の許可、あとは騎士団や鍛冶師関係に料理の重要性を説くことか。
まあ、騎士団や鍛冶師のほうはウィリアムさんに任せるとしても、前者二つは領主様に聞かないとわからないことだろうな。
とにかくやらないといけないことが山積みなんだが、俺一人では到底わからないことだらけだし、何よりも領都についてみないと何も始まらない。
まあ、今はこの旅で騎士の人たちに料理を出すことで、この先食堂を経営することの問題点をつぶしていくかな。
とにかく大人数への対処の仕方、仕込みの効率化が直近の課題だな。
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