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4章 聖王国
15 天罰
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「やれっ!」
でっぷりとした男が話したと同時に、やせぎすの男が声を張り上げる。
同時に周囲にいた六人の男が武器を抜きつつ近寄ってくる。
「レイジ、頼むっ」
俺が出ていっても神様の加護で傷一つつくことはない。
それは確信できている。
でも今回は王国の時のように、そんな加護あると広めていないのでそれは知られていない。
警告する暇もないし、何も知らない人間が上の人間の命令で理不尽に死ぬのは流石に目覚めが悪い。
「任せて、マサト兄ちゃん」
レイジは両親の形見の愛剣、ショートソードとロングソードを抜きつつ目にも止まらないスピードで敵対する男たちに肉薄する。
レイジとも契約はかわしているから攻撃を受けてしまえば、その攻撃は相手に跳ね返る。
まあ、レイジと相手には速度に差がありすぎるから、レイジに攻撃を当てられる人間はこの国にはいないだろう。
「ガキがっ! 調子に乗って出てくれば痛い目を見るぞっ!」
レイジから天職の能力が上がれば相手との力量の差がわかると聞いているが、敵対する男たちはステータスも低ければ練度も低いらしい。
明らかに上位の存在であるレイジに対して、格下だと決めてかかっている。
彼らは主にナイフを使うようだが、ナイフ自体も大した品質がないことが鑑定をしなくても見て取れる。
刀身には光沢がなく、それでいて複雑な文様が描かれている……明らかに儀礼用のナイフであることが一目瞭然だ。
「ふっ」
レイジがなでるように両手の剣の峰で相手を打ち据えると、言葉を発することもできずに崩れ落ちていく男たち。
六人もいた武装する男たちだったが、物の数分で全滅している。
相手が舐めていたことを差し引いてもレイジとでは実力に差がありすぎるんだよな。
「貴様ら~! 抵抗しなければ優しくしてやろうと思っていたらつけあがりおって~!」
いやいや、どう考えてもいきなり武器を抜いてきたのはそっちだろ!
それを優しくしてやろうとか、どの口がいうのか!
「我らが女神よ……この異教徒どもに天罰を!」
でっぶりとした男が手に持つ錫杖のようなものを振りかぶりながら、不吉なことを言い出す。
と、同時に周辺の空に黒い雲が発生して周囲がにわかに暗くなってくる。
……まさか、本当に女神は存在していて天罰を与えられる程度にはこの世界に干渉できるのか?
ズッガァァーーン!!!!
バカでかい音が鳴ると同時に遠くに見えていた、聖王国の首都に雷が落ちた。
「…………は?」
多分、この場にいた全員……レイジやミーナ、敵対していた男だけでなく、固唾をのんで見守っていた村人たちも同じ気持ちだろう。
何が起きた?
「……なぜ首都が……違う……こんなことが起きるはずが……」
一瞬、この現象が男の望んだことかと思ったが、叫び散らしていた男にとってもこの現象は予期せぬものだったらしい。
「女神よ! この者たちに天罰を与えよ! ……ぐぎっ」
懲りずに叫びだした男の元に、先ほどとは比べ物にならな程小規模の雷が落ちる。
当然、その横にいた側近らしきやせぎすの男も巻き込まれて痺れている。
「ええと、これはどういうことだ?」
でっぷりとした男が話したと同時に、やせぎすの男が声を張り上げる。
同時に周囲にいた六人の男が武器を抜きつつ近寄ってくる。
「レイジ、頼むっ」
俺が出ていっても神様の加護で傷一つつくことはない。
それは確信できている。
でも今回は王国の時のように、そんな加護あると広めていないのでそれは知られていない。
警告する暇もないし、何も知らない人間が上の人間の命令で理不尽に死ぬのは流石に目覚めが悪い。
「任せて、マサト兄ちゃん」
レイジは両親の形見の愛剣、ショートソードとロングソードを抜きつつ目にも止まらないスピードで敵対する男たちに肉薄する。
レイジとも契約はかわしているから攻撃を受けてしまえば、その攻撃は相手に跳ね返る。
まあ、レイジと相手には速度に差がありすぎるから、レイジに攻撃を当てられる人間はこの国にはいないだろう。
「ガキがっ! 調子に乗って出てくれば痛い目を見るぞっ!」
レイジから天職の能力が上がれば相手との力量の差がわかると聞いているが、敵対する男たちはステータスも低ければ練度も低いらしい。
明らかに上位の存在であるレイジに対して、格下だと決めてかかっている。
彼らは主にナイフを使うようだが、ナイフ自体も大した品質がないことが鑑定をしなくても見て取れる。
刀身には光沢がなく、それでいて複雑な文様が描かれている……明らかに儀礼用のナイフであることが一目瞭然だ。
「ふっ」
レイジがなでるように両手の剣の峰で相手を打ち据えると、言葉を発することもできずに崩れ落ちていく男たち。
六人もいた武装する男たちだったが、物の数分で全滅している。
相手が舐めていたことを差し引いてもレイジとでは実力に差がありすぎるんだよな。
「貴様ら~! 抵抗しなければ優しくしてやろうと思っていたらつけあがりおって~!」
いやいや、どう考えてもいきなり武器を抜いてきたのはそっちだろ!
それを優しくしてやろうとか、どの口がいうのか!
「我らが女神よ……この異教徒どもに天罰を!」
でっぶりとした男が手に持つ錫杖のようなものを振りかぶりながら、不吉なことを言い出す。
と、同時に周辺の空に黒い雲が発生して周囲がにわかに暗くなってくる。
……まさか、本当に女神は存在していて天罰を与えられる程度にはこの世界に干渉できるのか?
ズッガァァーーン!!!!
バカでかい音が鳴ると同時に遠くに見えていた、聖王国の首都に雷が落ちた。
「…………は?」
多分、この場にいた全員……レイジやミーナ、敵対していた男だけでなく、固唾をのんで見守っていた村人たちも同じ気持ちだろう。
何が起きた?
「……なぜ首都が……違う……こんなことが起きるはずが……」
一瞬、この現象が男の望んだことかと思ったが、叫び散らしていた男にとってもこの現象は予期せぬものだったらしい。
「女神よ! この者たちに天罰を与えよ! ……ぐぎっ」
懲りずに叫びだした男の元に、先ほどとは比べ物にならな程小規模の雷が落ちる。
当然、その横にいた側近らしきやせぎすの男も巻き込まれて痺れている。
「ええと、これはどういうことだ?」
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