婚約破棄された王弟殿下は狂犬騎士を結婚させたい!

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その騎士はかっこいい

「なあ、あんた、俺に言うことがあるだろ」
幼い少年が緑の瞳を苛立たしげに向けてきた時、ルルスはこれ以上何を言うことがあるのだろう、と首を傾げた。
「あ、名前かな?そういえば聞いてなかった」
会話の中でだいぶ気分が楽になったルルスは、そういえば失礼にあたるな、と微笑んだ。
「君の名前は?」
「ちっげえよ!」
「不思議な名前だね、チッゲエヨ?」
「ちがうって!そうじゃなくて!」
び、と少年は周囲に指を向けた。
その顔に、なぜか焦りをにじませて。
「これをやったの、俺なんだぞ!?俺にしたらなあ、こんなのなんてことねえんだよ!わかってんのか、あんた!!」
言われて幼いルルスも、周囲に視線を向けた。
あたりには、おびただしい数の死体が転がっていた。
血の匂いはむせかえるように漂い、生臭い血肉の香りで鼻は麻痺しつつある。
嗅ぎ慣れない生き物の匂いは、ひどく不愉快なものだった。
足元の赤い水たまりは人間の血だ。
雨上がりのようにいたるところに血だまりができていて、死体の中を歩いてきたルルスの足元にもべったりとしみ込んでいた。
改めて目にすると気持ち悪さがこみ上げ、えずきそうになるのをルルスは笑ってこらえた。
「俺はひとりで、これをやるんだぞ!!うるさくて寝れなかったから!!」
その少年の言葉に、まあうるさくて寝れなくて、静かにすることができる手段があるのであればするだろうとルルスは納得した。
彼の言っていることは、おおむね道理が通っている。
(静かに寝れるのはいいなあ)
ルルスは兄の代わりに和平交渉に赴いていた。
しかしそれ自体が罠だった。
ルルスが到着して一晩もしないうちに、国境の砦は敵に囲まれた。
周囲にはすでに隣国の兵士たちが待機していたらしい。
この砦はとっくに隣国の手に落ちていた。
遠くからよくぞお越しで、お疲れでしょう、和平の話は明日以降に。
そう言われて、ルルスが部屋に通された夜。
兵士の重たい足音が地鳴りのように響いた。
なんだろうと様子を伺ったときにはすでに遅く、様子を見に行った侍女は隣国の兵士に砦が囲まれていると告げた。
和平交渉、と言われ、当時幼いルルスはそんなことを想定していなかった。
おそらくその土地の貴族も知ってはいて、意図的に王宮側に情報を流していなかったのだろう。
だから少数の兵士で来たルルスには、太刀打ちするすべがなかった。
(死にたく、ない)
塔の最上階に逃げ込んだものの、ルルスが殺されるのは、時間の問題だった。
(死にたくない。でも、どうにもならないかもしれない)
ルルスは侍女と近衛騎士のダジルスと一緒に最上階で、ただ怯えながら過ごしていた。
死にたくない。
死ぬのは怖い。
王都には、兄を残したままだ。
兄を残したまま死んでしまうのはひどく申し訳ない気がして、けれど楽観的に生きていられるだろうと思うこともできなかった。
あとどれくらいしたらくるのだろうと、部屋の中で覚悟を決めながらじっと待った。
あのときほど時間が長かった時もない。
いまかいまかと、ルルスはその時に備えてじっと息を殺していた。
(……おかしいな)
しかししばらくして、ルルスは首を傾げた。
待てど暮らせど、敵が来る気配はない。
塔の部屋へ逃げる最中に見た敵の数は、ダジルスの見立てだと四千人。
数十人しか連れてこなかったルルスの兵士たちがその数に敵うはずがない。
そう思っているのに一向に敵の兵士はやってこない。
おまけになぜか兵士の足音はどんどん減り、静かになっていく。
(おかしい)
ルルスは我慢できなくなり、部屋からでた。
ダジルスはお待ちくださいと止めたけれど、あの部屋にいても仕方がないとわかっていた。
塔の階段を転がり落ちるように駆け下りる最中にも、その静けさにルルスはこれはチャンスだと思った。
(逃げられるかもしれない)
みすみす殺されるのを待っているわけにはいかない。
逃げられるチャンスがあるのなら、その隙があるのなら、ルルスはなんとしてでも逃げると決意を固めた。
そして階段を駆けおりる。
塔を降りて、室内を走った先。
そこには一人の少年が剣を手にして立っていた。
無感情で殺伐とした空気をにじませた、ルルスと年の変わらなさそうな少年だ。
その眼は何かを映しているようで、何も映してはいなかった。鏡に映るような反射で、世界のあらゆるものをその眼に映している。
そんな少年が、ルルスに必死で言い募る。
「あんた、なんなんだよ!?」
そこにいた少年の言葉が、当時のルルスにはどれも不思議だった。
(なんて、)
「ルルス殿下、つきますよ」
その一言で意識を浮上させると、ルルスはうと、と瞼を持ち上げた。
視界には、いたわるように目を細めるかつての少年がいる。
丸かった頬は大人の男にふさわしく細くなり、精悍な顔立ちをしていた。
あのときと変わらないのは、新緑のような瞳と銀色の髪だけだ。
ルルスはゆら、と手を持ち上げ、青年の頬に触れる。
「どうしたんです」
触れた頬は、しっとりと汗ばんでいる。
彼は血の通わない狂犬とか呪いの魔剣とささやかれて久しいが、ルルスよりも体温が高い。
手のひらから伝わるぬくもりは間違いなく人間なのにと、ふ、と目を細めた。
「かっこよくなったな」
この男の少年時代の表情と比べると、ずいぶん人間らしくなったと思う。
先ほどの夢は、昔の記憶だ。
その記憶の中では、キースは無表情で人間味のない冷めた目をしていた。
それがいまや、ルルスの言葉に照れたようにわずかに口を膨らませるのだから、ずいぶんと可愛らしくなったものだと思う。
「……いきなりなんなんです」
「照れないでよ。これは事実なんだから」
ルルスの騎士はずいぶんとかっこよく、やさしくなった。
ただし誰にも共感は得られていないのが解せない。
ダジルスには、『それは殿下だけのご感想です』と何度も遠い眼をされてしまうし、兄には『お前は疲れている。あの狂犬がやさしいのは、お前のことだけかもしれんからそこは認めてもいいが』と言われる始末だ。
「キースは、かっこよくてやさしいよね」
「……また何かするつもりか?」
いぶかしげに問うてきたキースに、ルルスは上半身を持ち上げて馬車の椅子に座り直した。
「ううん、ただ、ちょっと……時間がたったんだなって、思い直しただけだよ」
それは言葉の通りだった。
かつての少年は青年になり、兄は王になった。
ルルスは長いことしていた婚約を破棄することになってしまった。
アウマダ公爵がルルスから離れようとするほどキースは国内で力を示し、キースが忠誠を誓うルルスも後ろ盾がいらないくらい力があるという証明になった。
「お前をさ、呪いの魔剣なんていうひとは、昔のお前を知らないからそんなことを言えるんだよねえ」
キースはずいぶん人間らしくなったのに、とルルスが笑うと、キースはどうでしょうねと固い声をこぼした。
「お前は人間だよ。すごいかっこよくて、やさしい人間になった。だからさ、それだけ時間も経つと……なんか、ちょっとつかれたなって、思って」
ルルスはこのあとも一人で生きていくかもしれない。
キースを恐れないアウマダ公爵令嬢に婚約破棄をされては、次はないだろう。
たいていの令嬢はキースが恐ろしくて仕方がないが、ルルスが結婚するなら相手にはキースごと受け入れてもらわねばならない。
もしそれ以外の選択を考えるならば、キースに先に結婚してもらい、家族を持つことで忠誠心が薄まったと印象づけるか、ルルスがキースを手放すしかないだろう。
キースを手放す。
そんなことは、もうずっと、わかっていたことだけど。
(ずっとずっと、できなかったんだよなあ……)
甘やかしてくれて、ただずっとそばにいてくれて、ひたすらキースだけを守ってくれる味方。
何度も何度も命を狙われてきたルルスにとっては、たったひとりの大事なひとだ。
キースがルルスを守ってくれるから、ルルスだってキースを守りたい。
ルルスのわがままでしばりつけているキースを、できるだけ自由に、そして尊重してあげたい。
(でももう、僕もキースも、婚姻を考えなければいけなくなっている)
キースがルルスの婚姻後もついてくるというのなら、それを尊重してあげたい。
だから取れる選択肢は、キースを手放すのではなく、先に結婚してもらい、家族を持つことで忠誠心が薄まったと印象づける。
もうすこし時間を稼げそうではあるが、キースの性格上、今から動かないと相手が見つからないかもしれない。
だからきっと、もう潮時ではあるのだろう。
なあ、キース、とルルスは微笑んで、彼を見上げた。

「そろそろ、あのとき預かった人生を、返すときかな?」

は、とキースが驚愕に眼を丸くした瞬間。
がたん、と馬車が止まった。
「ルルス殿下、失礼いたします」
馬車のドアが開き、ルルスが出ようとしたところ、キースが黙って先に出て手を差し伸べる。
令嬢でもないのに律儀にエスコートする騎士に、笑って手を預けると、きゅ、と手を強めに握られた。
その顔は凶悪にしかめられているので、ルルスは思わず、わずかに首を傾げてしまった。
(なにを怒ってるんだ?)
キースがルルスの内心を把握するように、ルルスもキースの表情から考えていることがわかる。
凶悪に顔をしかめているときは、大体ルルスに対して本気で怒っている時だ。
いろいろと聞いてあげたいが、王城に到着したルルスはただのキースの主人ではない。
王を支える愛らしい王弟だ。
キースのエスコートで優雅に馬車を降りると、悲しげな表情を作って、ルルスは足早に兄の執務室に向かった。
この時間は執務室にいるとわかっているので、ルルスはあえて紅茶がかけられたまま、兄のもとへと向かう。
たくさんのメイドや執事が何事かと視線を向ける中で、ルルスは肩を落としてしょんぼりとした態度を崩さなかった。
そして兄の執務室の前まで来ると、扉の前にいる近衛騎士も無視して、自分でドアを開け放った。
「兄上……!」
ぐす、と涙交じりの声を上げて室内に入ると、書類とにらみ合っていた兄は、ルルスと同じ紫の眼を丸くした。
「ルルス……!?どうしたのだ、その恰好は……?」
「あ、ジェナロモ陛下……すいません、お仕事の最中ですよね……」
ルルスはわざとらしく兄に甘えかけた弟の体をしてから、申し訳ありません、とうつむいた。
「気にする必要ない、ルルス。さあ、兄のもとへおいで。今日はアウマダ公爵のもとへ行っていたのだろう?」
労わるような声で立ち上がり、両手を広げた。
「兄上……!」
ルルスはたまらずといったようにジェナロモの執務室に入り、兄に抱きしめられた。
王城では兄弟は仲がいいアピールは欠かさずしている。
といってもルルスは兄が好きだし、兄とも仲がいい。
けれどそれは、他意のあるほかの人間からはそう見えないこともある。
ルルスはジェナロモに甘え、ジェナロモはルルスを仕方ない弟だと甘やかす。
そうすることで他人の付け入る隙などないように、二人で王位を維持していた。
「ローズ嬢に、紅茶をかけられてしまいまして……」
まわりにも聞こえる声で言うと、ジェナロモは何かに気づいたように、二人きりにしてくれ、と周りのものに退出を命じた。
その言葉に、中にいた補佐官や事務官、護衛の騎士たちが一礼をしてぞろぞろと出ていく。
そして室内にいた人間がみんないなくなったかと思ってルルスが顔を上げると、ジェナロモはすごく嫌そうな顔をして、ルルスの背後に視線を向けていた。
ルルスもジェナロモの視線を追って背後に顔を向ける。
するとただひとり、キースが平然とした顔をして立っていた。
「……キース、兄上とお話しないといけないことがあるんだよ。出て行ってくれる?」
うる、と瞳を潤ませ、疑問形ではあるものの、命令をした。
「俺がお傍を離れたら、誰が殿下を守るんです?」
不思議そうに言われた言葉に、ジェナロモが怒りをにじませたのを察した。
「……兄上だよ」
「だから?」
で?と問うてくるキースに、ルルスは苦笑した。
「この上なく、信頼できる方だよ」
「そうですか、俺は信頼していません」
ルルスは兄が口を開く前に、兄の口を手でふさいだ。
「何かあったら、絶対必ずお前を呼ぶから。キース、ね?」
「……絶対ですよ」
そう言って念押しをすると、キースはしぶしぶ出て行った。
完全に出て行ってドアが閉められてからルルスが離れると、ジェナロモはふざけるな!と大声を出した。
「私は兄だぞ!!何かがあってたまるか!何かある前にルルスに譲位するわ!!」
「本当にいつもすいません、兄上。それと譲位はやめてください。王位はいただけません」
「お前が謝るな。これはつい、怒りのあまり言っただけだ。あの人の皮をかぶった狂犬め。いつか私に限界が来そうで恐ろしい……ルルス、すまんがそのときはさすがに王位を受け取ってくれ。たぶん物理的に首が飛んでいる」
はあ、とため息をついたジェナロモは、どさりとソファに腰かけた。
ルルスにも向かいに座るように言い、その言葉の通りに腰かける。
「それで、どうしたのだ。今日はローズ嬢に婚約破棄の話をする予定だったろう」
「ええ、それで彼女にその話をしたら紅茶をかけられまして」
その言葉に、ジェナロモはだろうな、と半眼になった。
「彼女はお前を好いていただろう」
「お恥ずかしながら、それを知らなくてですね……」
はあ、とジェナロモはあきれたようにため息をついた。
しかしわずかに申し訳なさそうに眉根を寄せる。
「私の責任だな……お前は私が即位するまで、私の代わりにあちこちと行かせていろいろやらせてしまった。私は学園でのんびりとしていたが、お前には通う余裕すら与えてやれない」
わずかに哀切をにじませる兄に、ルルスはいいのですよ、と微笑む。
「もともと、僕は割り切っていました。しかし彼女はそうではなかった。今でなくても、いずれこうなっていたんです。うまくはいかなかったでしょう」
だからいいんですよ、と言い切ったルルスに、兄はやはり申し訳なさそうな顔をする。
兄にそんな顔をさせてしまうことのほうがルルスには心苦しかった。
「アウマダ公爵は野心家で、僕を選んだのも王になるかもしれないという期待からです。僕が兄上を支持した以上、遅かれ早かれ、婚約破棄はされたものと思います」
その言葉にジェナロモは頷き、片手で頭を抑えた。
「私も婚約者を置いていないからな。このあと私にすらあてがってきそうで、そこは頭が痛い」
兄の婚約者を見つけるという問題もどうにかせねばならない。
王位についたからにはそれが揺るがないよう早めに王妃をあてがい、子を作ってもらわねばならなかった。
「そこは大丈夫かと。王妃候補防止を計画していたわけではありませんが、キースが脅しておいたので、アウマダ公爵は国内で次の相手を見つけるのがかなり難しくなったでしょうし、いい状態になりましたよ」
正確にはしておいた、というのが正しい。
ルルスにとってキースの言葉は予想外だったが、いずれにしろキースが言うようなことは噂としてばらまくつもりだった。
「どのように脅しておいたのだ」
兄がげっそりとした表情で尋ねるので、ふふ、とルルスは微笑んだ。
「キースはかっこよかったです。ローズ嬢に向かって、『お前の父親は殿下を害すと宣言したようなものだろうが。俺が怖いだと?俺は殿下に害がなければ殺さないし首もはねない。腹に一物あると宣言したんだぞ、お前の父親は!』ってね」
はあ、とジェロナモは顔を覆った。
「……やりすぎだろう。お前は疲れているのだ。あの狂犬がかっこいいなどと」
「いえ、ちょうどいいです。紅茶もかけられて、アウマダ公爵は不義ありということで、相手の有責にしましょう。ついでにとれるだけ慰謝料をとり、アウマダ公爵の力を国内で削っておくべきです」
ルルスの慈悲を踏みにじったと噂を流せば、しばらくあの公爵に味方をするものは減るだろう。社交界でローズの居場所もなくなるだろうが、それは自業自得だ。
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