婚約破棄された王弟殿下は狂犬騎士を結婚させたい!

文字の大きさ
4 / 6

その騎士はやさしい

新しく王となったジェロナモには、ルルスが支持を表明している。
ジェナロモが王太子の間、ルルスが地方に行ったり、国内の貴族との交流を図ったりしたせいで、ジェナロモは支持基盤が強い。
兄は反逆を恐れた父王に見張られていたので動けなかったので致し方ないが、今となっては地位と支持基盤が逆転しているねじれた状態に陥っている。
(さっさと支持も兄に渡してしまいたい……)
ルルスは常々そう思っているが、兄のために築いた支持基盤はかなり強固になっており、そう簡単に手放せない。
つまるところ、ルルスは国内でも社交界でも、かなり顔の利く存在になった。
そのルルスに敵対するような公爵は、国内の半分以上を敵に回したも同然だ。
とはいえ、アウマダ公爵も国内の基盤は強く、ローズは締め出せても公爵自身はそうもいかない。
しばらくは嫌厭されるだろうが、これくらいの敵対行為では社交界を完全に締め出すこともできなかった。
「お忘れですか、あの公爵が何度下位貴族を唆して反旗を翻してきたのか」
「それも父上に対してだろう。父上はたしかに、反旗を翻されるだけの国王だった」
ぐったりしたようにつぶやくジェナロモに、ルルスは頷いた。
とはいえ、国内を平定する方向に動くわけではなく、反旗を翻そうとするあたり、野心家であることは間違いない。
「それでも迷惑だったでしょう。僕が何度和平交渉に飛び回ったと思ってるんですか」
ルルスもジェナロモも長いことアウマダ公爵のしっぽを掴めないから、ルルスが婚約を維持し続けたのだ。
婚約関係があればアウマダ公爵の動きを把握できるし、ルルスは最悪、ローズを人質にするところまで考えていた。
アウマダ公爵は野心家ではあるが、娘を完全に切り捨てるほど無情ではない。
どちらかというと、最悪のそういう手段まで取ろうとするルルスのほうが冷酷だ。
(兄上にはそんなことは一切させるつもりはないが、)
そしてそんな計画を言うつもりもなかった。
もう婚約破棄もしてしまったので、この計画は永遠に口にすることはないだろう。
(いや、でも彼女は私を好いているんだよな。じゃあそれを利用してまだ人質の余地ぐらいはあるかもしれないなあ)
微笑みの裏でそんなことを考えていると、それはそうだが、とジェロナモは苦々しげに顔を上げた。
「しかしやりすぎではないのか?」
「兄上、ご心配なく。次の手も考えておりますので!」
にこにこと明るく笑うと、ジェナロモは若干不安そうな顔をした。
「……次はどうする?」
「はい。ローズ嬢を、隣国の皇帝に売ります。ちょうどご子息の婚約者を探していたはずです。ローズ嬢なら王太子妃にふさわしい教育も済んでいますし、何よりご子息はいま、学園に留学しており、私の同級生で、どうやらローズ嬢を憎からず想っている様子です。国内の狸の力と彼女の悪い噂を一掃できて、ついでに皇帝と皇子に恩を売れる。すべてがちょうどいいですよね!」
ね、とにっこりと笑うと、ジェロナモは顔をひきつらせた。
「やはりお前が王になるべきだったと、私は思うのだが……」
「ご冗談を。キースがいるのに僕が王になったら、この大陸を征服してしまいます」
その言葉にジェナロモは頭を抱えた。
「やめなさい。笑えないではないか……」
キースがいるとそれが冗談ではなくなってしまう。
周辺国はキースを恐れるあまり、ジェナロモへ婚約者をあてがうのすら渋っているほどなのだ。
(だから兄上の婚約者問題が片付きづらいんだよなあ……)
はあ、とルルスも小さくため息をついた。
「兄上にはご心労をおかけします」
にこり、と微笑むと、ジェナロモは苦々しい顔をした。
すこしでも心安らかになってほしいとお茶でも勧めようとしたが、みんな締め出してしまい、
お茶をいれる人間もいない。
ベルで呼べばメイドぐらいは来るだろうが、メイドの前では兄は疲れた顔をしまってしまうだろう。
(……仕方ないな)
ルルスは置かれていたティーセットを視界にいれると、小さく呪文をつぶやいた。
ティーポットとカップに、こちらにきて茶を入れろ、と命じる。
すると呪文に反応して勝手にカップがやってきて、ティーポットの中に水が満ち、勝手に温められていく。
ティーポットは勝手に浮き上がり、ジェナロモの前にやってきたカップの中に茶色い紅茶を注いだ。
ゆっくりと入れられていく紅茶を眺めながら、ジェナロモはため息をついた。
「お前が心労の原因ではない。原因は間違いなく、あの人の皮をかぶったおぞましい狂犬だ……そうとも、あの男がお前の足を引っ張ってばかりいる」
はあ、とジェナロモは紅茶を手にしてゆっくりと飲んだ。
「私はお前には幸せになってもらいたいのだ。だというのに、お前を好いているローズ嬢すら、まあ、公爵の意向がすべてではあるが……あの狂犬を気にしない唯一の令嬢とですら、婚約破棄……私はどうしたらいいのだ……」
遠い眼をする兄に、ルルスは首を傾げた。
「適当に政略結婚でかまいませんよ?」
その言葉に、ジェナロモはがちゃんと音を立てて、カップをソーサーに置いた。
「ならん!せめてお前には幸せな結婚をさせてやりたいのだ!そして円満な家庭を築かせてやりたい!私たちのようにならぬようにな!」
ジェナロモは兄として、存外にルルスに夢を見ているようだ。
彼は国王になるまで、あまり動くことができなかった。
それはそれで苦労があったのだとルルスはわかっているし、ジェナロモが動けない分、ルルスが動き回っていたのを、兄が気にしているのも知っていた。
おかげでジェナロモが国王になったものの、彼には強い支持基盤がない。
王子の間にあちこち動き回って、和平交渉をしたり、仲裁をしたり、地方の貴族たちを助けていたルルスのほうがあるという状態だ。
現在、ジェナロモは国内の基盤を固めている最中だが、それもルルスが仲介して行っている。
ルルスはその支持基盤を作り上げた代償のように子供らしい幼少期を過ごすことがなく、ひどく殺伐とした日常を送っていた。
殺されかけたのも一度や二度ではない。
兄はその状態を気にして申し訳なく思っているようだが、ルルスは育った環境が原因でこうなっているのではないと思っている。
(気にしないでいいのにな……)
ルルスは人間としての心がすこし足りていないと思うときがある。
それは育ってきた環境ではなく、もともとだと思っていた。
だから王はやさしく公明正大な兄であるべきだとルルスは思っている。
兄は非情な手段は選べないだろうが、そういうのをするのはルルスでいいのだ。
兄に足りない部分は、ルルスが行えばいい。やさしさの足らないルルスが、ひどいことをすればいい。
「でも僕には本当に、そう言う兄上とシグリットがいるから十分なんですよ。そうだ、本格的にシグリットを僕の養子にしませんか?」
微笑んで提案をすると、ばん、とジェナロモはテーブルを叩いた。
叩いた拍子にがちゃん、とティーセットが揺れる。
その顔には厳しさが浮かび、ルルスはどうやらすこし兄の琴線に触れたようだ、と笑みを固まらせた。
「ならん!」
「シグリット、かわいいでしょう?」
年の離れた妹として離宮に住んでいる幼い子供は、まだ三つ。
彼女はルルスとよく顔立ちが似ていて、銀髪でなければ瓜二つだった。
シグリットは明らかに平民の血を引く銀髪だが、瞳はルルスやジェナロモと同じすみれ色だ。
この国では王家の血を継ぐもののみが、その紫色の瞳をしている。
とはいえ、王族でも紫の眼ではないものはいた。
ルルスたちの父がそうで、父は紫色のしたルルスとジェナロモを厭うていた。
シグリットはそんな王族の特徴が顕著に出ているので、ジェナロモは王族だと認めざるを得なかった。
シグリットの顔立ちはルルスに似て華やかで、二人が並ぶと一目で兄妹であることがわかる。
兄もそんなシグリットを溺愛していて、ことあるごとに離宮を訪れているのをルルスは知っていた。
「か、かわいい、かわいいが……ッ。……私は、本当にあのとき、和平交渉にお前を送りだすべきではなかった!」
キースとの出会いをした時のことを、ジェナロモは後悔のにじむ表情でいつも口にする。
「僕は後悔してません」
和平交渉の際、キースはルルスを助けてくれた。
ルルスはあのときキースがいなければ、死ぬかもしれなかった。
そんな生死のかかった場に、兄が行かなくてよかったと思う。
ルルスはあのとき何か間違ったら死んでいた。
「あの男を、お前が拾わなかったのなら」
「何度も言いますが、キースの人生を一時的に預かっているだけですよ。拾ってはいません」
「あの男は、お前のためなら何でもするではないか」
「なんでもでは……それに僕だけではないですよ。兄上も助けられてるでしょう?脱獄できたのも、王宮に戻れたのもキースのおかげです」
「ふふふ……お前を助けるついででな。私などそこらの石よ」
ジェナロモは遠い眼をして、ルルスから顔を逸らした。
その横顔に滲むやるせなさに、ルルスは申し訳ない気持ちになる。
「兄上、ごめんなさい。でももう、僕は、シグリットが生まれたから、それで満足しているんです。王族として、僕は兄上の駒になることに迷いも後悔もありませんから」
むしろそうしてくれていい。
王族として生まれた以上、それは仕方のないことだと納得している。
はあ、とジェナロモは重い溜息をついた。
「……いい、お前の婚約の問題についてはまた今度話そう。あと、紅茶をかけられて体調を崩したことにして、今日と明日は公務を休め」
帰ってきてすぐにアウマダ公爵家に行って疲れているだろう、と疲れた顔の兄に言われて、ルルスは苦笑した。
「ありがとうございます。では僕は、今日と明日はゆっくりします」
ルルスの場合のゆっくりする、とは自分の宮殿から出ずに引きこもっていることだ。
普段、あちこちと国内を動き回るルルスは、好きであちこち行っているわけではない。
どちらかというと、自身の宮殿で庭の手入れをしたり、部屋にこもって魔法の論文でも読んで研究でもしているほうが好きだ。
それを知っている兄は、そうしろと手を振った。
ジェナロモがルルスの計画に同意したようなので、引きこもりながらも噂を流し、アウマダ公爵がジェナロモに謝罪を入れるように誘導するか、と考えながら腰を上げる。
ルルスは自分の宮殿にいるのが好きだが、それで謀りごともしないわけではない。
何もしなくて済むならそれでいい。
しかし、幼少期から人との化かし合いと腹の探り合いをし、命を何度も狙われ続けたルルスはもうそういうことをするのが日常の一部になっている。
先日も夜会で女の暗殺者に命を狙われたばかりだ。
キースが真っ先に気づいて首を飛ばしたため何事もなかったが、夜会という場で、暗殺者はルルスの目前まで迫っていた。
(せいぜいゆっくり休むか……)
宮殿でのんびりしている間は、外にいるとき以上に警戒はしなくていい。
なのでルルスにとっては気が楽だ。
「今日の晩餐は久しぶりに三人でとろう、ルルス」
ジェナロモの言葉にもちろんです、とルルスは頷き、頭を下げて兄の執務室を出た。
(僕の婚約者、ね……)
ルルスは扉の前でうつむいて、どうしたものかと思案した。
たしかにジェナロモの言う通り、キースさえ恐れず、身分と年頃がちょうどいい子女という意味ではローズはちょうどよかった。
ほかの年頃の女性は、身分以前にキースを恐れてしまう。
先日の夜会流血事件で、キースはますます女性から恐れられる存在となった。
首を飛ばしたのが女性の暗殺者だったのもよくなかったのかもしれない。
「ルルス殿下」
かすれた低い声に顔を上げると、すぐそばまでキースが来ていた。
眉根を寄せてルルスを見下ろしているので、小首をかしげて見上げる。
(こんなにかっこいいのになあ)
とん、と背後の壁に手をついたキースは、両腕でルルスを壁に追いつめているように見えるし、逃がさないと囲っているように見える。
精悍な顔立ちがわずかに険しいのは心配からくるものなのに、どうして世の中の女性はこれがこわいのだろうかとルルスは不思議で仕方ない。
「大丈夫でしたか」
「大丈夫だよ、キース。兄さんだよ?」
少々過保護が過ぎるかもしれないが、それはルルスがよく命を狙われてしまうせいだろう。
ルルスが苦笑すると、キースは深い緑の目を細めた。
「あんたは何度、あの男と一緒にいるときに襲われたと思ってるんです?」
「兄さんが襲ってきたわけじゃないだろう」
「原因はあの男でしたよね」
それは仕方ないだろうとルルスは苦笑した。
前国王である父の時代には賄賂が横行し、父の政治で甘い汁を啜るに人間も多くいた。
ジェナロモは彼らの悪事を次々と暴いて父の権力を削っていったのだ。
ルルスはそれに協力していたし、主に証拠集めはルルスの仕事だった。
そんなことをすれば当然、甘い汁を啜っていた人間たちは面白くないし、恨まれて命くらい狙われもする。
「でも兄さんなんだよ、キース。許して」
ね、と見上げると、キースはため息をついた。
「あんたは俺に許しを乞う必要はないんですよ、殿下。俺のわがままだ」
「君はやさしいよ、いつでも僕の心配をしてくれるんだろう?」
そんな君を無下になんてできないよ、とルルスがにっこりと笑うと、キースは無言で腕を引いた。
「今日の晩餐は、シグと兄さんの三人でとるから、キースは警護から外れていいよ」
キースは無言で目を眇め、それは聞けないと反抗的な顔をした。
ジェナロモと二人きりになることすら納得のいかないキースは、基本的にルルスのそばから離れる命令は承諾しない。
ルルスがこうして命じても納得しないことなどわかりきっているので、お願いね、と念を押しておくしかなかった。
キースはひとまず納得も承諾もしないが、ルルスの命令はしぶしぶ聞いてくれる。
「……夜は、お時間あるんですか」
キースが声を潜めて問いかけたので、ルルスはもちろん、と頷いた。
「今日は一緒に寝よう。明日もゆっくりしていいそうだから」
そうして微笑むと、キースは仏頂面をしたあとにため息をついた。
ゆっくりするときにはもちろんキースにいてもらう予定だし、そのためには今からすこしはキースに休んでほしい。
「……このあとの護衛はダジルスに」
ひとまず夜は一晩中一緒にいることで納得はしたようだった。
御前を失礼します、と頭を下げたキースは、ルルスから目を離さない。
ダジルスがそばに来てようやく、キースは踵を返して立ち去って行った。
その後ろ姿は心なしかしょんぼりしているように見える。
「……ちょっとかわいそうだったかな。子犬みたいな後ろ姿だ」
哀愁漂う後ろ姿を見送っていると、隣のダジルスは遠い眼をした。
「……殿下、あれは殿下のために四千人の兵士を一人で屠る狂犬です。あの男をかわいいというのは殿下だけのご感想です」
たしかに子犬という言葉は、190センチはある大きな男に使う言葉ではないかもしれない。
(でもみんなして僕のことおかしいって言いすぎだよ)
殿下だけのご感想、とは部下からよく言われる言葉だ。
とくにキースと出会う前からルルスのそばにいるダジルスは、よくその言葉を口にするし、ルルスの近衛騎士は、みんなルルスの言葉に賛同してくれないし、殿下だけのご感想、とよく言う。
殿下だけのご感想という言葉が、ルルスがおかしいと言われていることぐらいわかっているが、それが解せない。
(キースはやさしくてかっこいいのに)
ルルスはたまたまキースに忠誠を捧げられて、一途に守られているだけだ。
それはあのとき、吐きそうになりながら笑っていたルルスがあまりにも惨めだったのかもしれないし、憐れだったのかもしれない。
どちらにしろ、何千人という大人の兵士を一人で倒したキースには、ルルスは何も知らない貴族の息子にしか見えなかったはずで、彼が守ってやる、と言ったのは、たぶん気まぐれか何かだったのだろう。
けれどその気まぐれかなにかは、間違いなく彼のやさしさだった。
あの塔から逃げるにも彼は守り続け、吐きそうなルルスを気遣ってくれた。
『気持ち悪いなら、吐けよ』
そうやって背中をさすってくれたときの温度は、たぶんルルスは忘れないと思う。
そこからここまで、ずいぶんといろんな困難があった。
けれど、どれだけの困難にあっても活路を開ける男なのだ。
そんな男がかっこよくないわけがない。
「四千人じゃないよ。キースが倒したのはせいぜい三千人くらいだって言ってた」
「その数字を聞いておかしいと思ってください、殿下……」
疲れたような声をだすダジルスにくすくすと笑い、ルルスは自室へと足を向けた。
感想 0

あなたにおすすめの小説

恋人に好きな人が出来たと思ったら、なにやら雲行きが怪しい。

めっちゃ抹茶
BL
突然だが、容姿も中身も平凡な俺には、超絶イケメンの王子と呼ばれる恋人がいる。付き合い始めてそろそろ一年が経つ。といってもまだキスもそれ以上もした事がない健全なお付き合い。王子は優しいけど意地悪で、いつも俺の心臓を高鳴らせてくる——だけどそれだけだ。この前、喧嘩をした。それきり彼と話していない。付き合っているのか定かじゃない関係。挙句に、今遠目から見つけた王子の側には可憐な女の子。彼女が彼に寄り掛かって二人がキスをしている。 その瞬間、目の前が真っ黒になった。もう無理だ。俺がスイッチが切れたようにその場に立ち尽くした、その時だった。前にいる彼から聞いたこともない怒声が俺の耳に届いたのは。 ⚪︎佐藤玲央……微笑みの王子と呼ばれ、常に笑顔を絶やさない。物腰柔らかな姿勢に男女問わずモテる ⚪︎中田真……両親の転勤で引っ越してきた転校生。平凡な容姿で口が悪いがクラスに馴染めず誰とも話さないので王子しか知らないし、これからも多分バレない ※全四話、予約投稿済み。 Rは書こうか悩み中です。本編に攻めの名前が出てこないの書き終わってから気が付いた。3/16タイトル少し変更しました。

「お前を愛する事はない」を信じたので

あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」 お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。

なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ
BL
 前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?

悪役キャラに転生したので破滅ルートを死ぬ気で回避しようと思っていたのに、何故か勇者に攻略されそうです

菫城 珪
BL
サッカーの練習試合中、雷に打たれて目が覚めたら人気ゲームに出て来る破滅確約悪役ノアの子供時代になっていた…! 苦労して生きてきた勇者に散々嫌がらせをし、魔王軍の手先となって家族を手に掛け、最後は醜い怪物に変えられ退治されるという最悪の未来だけは絶対回避したい。 付き纏う不安と闘い、いずれ魔王と対峙する為に研鑽に励みつつも同級生である勇者アーサーとは距離を置いてをなるべく避ける日々……だった筈なのになんかどんどん距離が近くなってきてない!? そんな感じのいずれ勇者となる少年と悪役になる筈だった少年によるBLです。 のんびり連載していきますのでよろしくお願いします! ※小説家になろう、アルファポリス、カクヨムエブリスタ各サイトに掲載中です。

「お前は妹の身代わりにすぎなかった」と捨てられた養女——でも領民が選んだのは、血の繋がらない姉の方だった

歩人
ファンタジー
孤児のフィーネは伯爵家に引き取られた。 病弱な令嬢エーデルの「代役」として。社交も、領地管理も、使用人の采配も—— 全て「エーデル様」の名前で、完璧にこなしてきた。 十一年後。健康を取り戻したエーデルが屋敷に帰還した日、伯爵は言った。 「もう用済みだ、出ていけ」 フィーネは静かに屋敷を去った。 それから一月もしないうちに、領民たちが伯爵に詰め寄った。 「前のお嬢様を返してください」

王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)

かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。 はい? 自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが? しかも、男なんですが? BL初挑戦! ヌルイです。 王子目線追加しました。 沢山の方に読んでいただき、感謝します!! 6月3日、BL部門日間1位になりました。 ありがとうございます!!!

拝啓お父様。私は野良魔王を拾いました。ちゃんとお世話するので飼ってよいでしょうか?

ミクリ21
BL
ある日、ルーゼンは野良魔王を拾った。 ルーゼンはある理由から、領地で家族とは離れて暮らしているのだ。 そして、父親に手紙で野良魔王を飼っていいかを伺うのだった。

牙を以て牙を制す

makase
BL
王位継承権すら持てず、孤独に生きてきた王子は、ある日兄の罪を擦り付けられ、異国に貢物として献上されてしまう。ところが受け取りを拒否され、下働きを始めることに。一方、日夜執務に追われていた一人の男はは、夜食を求め食堂へと足を運んでいた――