ブルー・クレセンツ・ノート

キクイチ

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ラグ=ナ=ローク

DAS RHEiNGOLD#1

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────ルフィリア(人狼ルガルルーノ種、英知の湖ミーミル守人もりと、ニダヴェリール宮廷第一補佐官)


 ついに私の大切な娘達を皆に披露する時が来ました。
 通話モニター越しのアバター姿も可愛かったけど、孵化した今の姿も可愛いですね。
 今後については、ククリさんと相談しながら決めないとです。
 別種族だけど、ククリさんならきっといいアドバイスしてくれますしね。

 4人には、ククリさんのことはざっと説明したものの、とっても偉い方ってイメージしかもってくれていないようで、とても緊張しているようです。優しくて暖かい人だって言ったのに、うまく伝わらないのがとても残念です。でも、本人にあえば、きっと打ち解けてくれることでしょう。

「ククリさん、失礼します。新種族の4名を連れて来ました」

「待ちわびてたよ。どうぞ」

「「「失礼します」」」
 4人は挨拶しながら部屋に入った

「みんな美人さんだね。
 私がククリです。よろしくね。
 ミヅキ、ミユキ、ハルカ、ユキヒロだね。 
 おいで」

 ククリさんは一人ずつ、抱きしめてくれた。
 皆んな硬い表情が、解きほぐれるのがわかる。

蜘蛛スピディア系種族は、みんな身長が高いね。
 頭ぶつけないように気をつけてね。
 ハーピー種は小さくて可愛いね。軽くて華奢だし、抱きしめたら潰れちゃいそうだ。みんなに、優しく触るように伝えないとね。

 さて、皆さん、孵化おめでとう!
 そして、ニダヴェリールへようこそ。
 君たちをルーノ族に迎えられたことがとても嬉しくて堪りません。
 我々の家族になってくれて、本当にありがとね。
 私はいつもこの部屋で相談係のお婆ちゃんをやっているので、いつでも気軽になんでもいいから、用がなくても、遊びにきてね。でないと寂しくて泣いちゃうからね?
 君たち新種族の扱いは私とルフィリアに一任されているから、できるだけ一緒に過ごそうね。
 君たちの才能を余すことなく引き出すことが、私とルフィリアの役目だから。
 ルフィリアをお母さん、私はお婆ちゃんだとおもって、なんでもおねだりに来るといい。
 ルフィリア、なにかある?」

「学者たちが法術式や特殊言語のデータを取りたいっていうのです。小説に集中できるようにしていただけませんか?」

「あはは、みんな人気作家だからね。気持ちはわかる。
 でも、アストレアから引き受ける条件に生体データの提供がある以上、無視することはできないよ。とくに私が関わって、彼らの法術式と特殊言語の能力を最大限に引き出すことは、交渉の絶対条件だったからだめだよ。
 君が、時間を調整して、個別の訓練メニューを作って管理してね。
 他には?」

「まぁ、そうですよね。しかたありませんね。
 創作活動以外の趣味をもてば、ストレス発散になるかもしれませんね。
 でも、特殊言語はおろか、固有発声や固有言語すらわかりません。
 どうすればよいのでしょう?」

「そうだね、まずは、特殊発声と固有発声の位相軸を決める必要があるね。あとは、ルガルの言語体系を彼らの位相軸に合わせて移植してあげればいいかな」

「すでに、私には理解できない領域ですが?」

「なら、君に教えるから、君が指導してね」

「あらー、手取り足取りですか? うれしいです」

「ところで、ルフィリアは休暇取れそう?」

「んー……孵化とその後の処理が、ひと段落したので数日くらいは取れそうですよ」

「なら、この子たちつれて、アストレアとゼディーの宮殿に連れていってやるといい。精密検査のデータをもとに言語体系の移植準備を進めているけど、まだかかりそうなんだ。あとは、発声の訓練は毎日しっかりやらせてね。人狼ルガルと同じやり方が通用するはずだから、多少違ったら知覚を最大に活用して工夫してみて。君ならできるとおもうけど、どうにもならない時は、その子と一緒に相談にくるといい」

「わかりました。そうですね、アストレアの露天風呂と、ゼディーさんところの四季の旅館はみんな喜びそうですね。私も女子会みたいで楽しみです」

「そうだ、可能なら、ヒューマノイドのお友達もさそってみたら? ヒューマノイドは、こういう機会でもないとゼディーのところなんて行けないだろうからね」

「そうですね。たしかに、それは喜ぶでしょうね。すぐアストレアに要請してみます」

「あとは大丈夫そう?」

「はい」

「では、これからよろしくね、私の可愛い娘たち」

「「「よろしくお願いします!」」」


 みんなククリさんに心を許した感じですね。
 しかし、新種族の特殊発声の訓練は私一人でできるか心配です。
 早めに試して、問題点を洗い出してククリさんに相談しないとですね。

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