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ミラ視点3
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「そういえば、あの人は上手くやったのかしら?」
ふと思い出したのは3年前、私が引き取られて数ヶ月が経った頃に私の領をウロウロしていたメイド。
聞けばアースベルト家に今は仕えているが、女狐に旦那を奪われたらしい。どうにかして取り返すことができないか考えているが、相手の方が身分が上で何もできないらしい。
そこで賢い私は閃いた。この人、アリシアの母親だ! ってね。だから私は、「その相手の人、もうすぐ病気で亡くなるよ」って言おうとして踏みとどまった。
見ず知らずの子供がどうして亡くなる事を知っているのか。ゲームだと言っても伝わらないし、さてどう言おうか。
そう悩んでいい事を思いついた。あの時はやっぱり私は天才だと思った。
「メイドさんにいい事を教えてあげる」
そう言って私は家に一度戻り、ある物を取ってメイドさんに渡す。
「これは?」
「メイドさんに取ってはとってもいい物。これはね、ニール草と言って、とても強力な毒草なんだよ」
「どく……そう」
「そう。これを一口、口に含むだけで貴方が嫌いな人はいなくなる」
「いなく……」
私の言葉を小さく繰り返すメイドさん。その顔はとても醜く歪んだ笑みを浮かべている。これでいい。この世界はゲームの世界だからといって本当に病気で死ぬかどうかはわからない。それなら確実に殺してもらわないと。私の幸せのストーリーのために……
そうだ! 草だけじゃ相手に怪しまれるかも知れないからもう一つメイドさんにいい事を教えてあげよっと。この人は私のためにストーリーを正してくれるんだから贔屓してあげてもいいよね。
「あと、メイドさんには特別にいい料理を教えてあげる。その草を怪しまれないようにするために新しい料理を」
「この草を使った料理……教えて!」
「そんなに焦らなくても大丈夫だよ。メイドさんには教えてあげるって言ってるじゃん。その料理はね、シチューって言うの」
私はシチューの作り方を教えてあげた。メイドさんはとても喜んでくれたわ。私はとてもいい事をしたと思うの。
そんなこともあったな~
詳細はわからないけど、少なくともアリーシャは死んだことだけはわかる。だって、アリシアが侯爵家を名乗っているのだから。あのメイドさんは今は侯爵夫人になっているのだろう。いい事をするのはやっぱり気持ちがいい。今まで忘れてたけど……。別にいいよねっ。私には関係ない。私のためにアリシアがザマァされる環境が有れば問題はない。
どうして毒草を持っていたのか? ニール草はたまたま領内に生えてしまった毒草なの。とても処理に困っていたからこれはとてもいい機会だった。あれを持ったままだと面倒なことが起こるから本当によかったわ。
リオン様と一緒になった時に、実家があの草を持っていると毒殺を勝手に疑われてしまうもの。そんな事するわけないのに……。おかしいでしょ!
だから早く処分したかっただけど、あの豚! この私の話を一向に聞こうとしないで、国に報告しようとするの。だから、少し、ほんの少しだけニール草を混ぜてあげたの。そしたら一週間だけ倒れたけど、私の渾身的な介護のお陰で生きながらえて、私の言うことには忠実に聞くようになったわ。たまに青い顔をしているけど、知ったことではないよね。
リオン様とお付き合いしたら、私はこの家とは関係なくなるんだもの。だから今だけは黙って、家族ごっこをしてもらわないとね。私のために……ね。
でも……今のアリシアはとても邪魔だから、手伝わない方がよかったかな? あっでも、メイドさんがあの時の恩返しの為に私のお手伝いをしてくれるかも知れない。そう思うと悪いことだけじゃなかったかもね。
今度、タイミングを見て会いに行こっ! そして、アリシアを排除してもらわないとね……
まぁそれはおいおいとして、そろそろアリシアのイベントのはず。このイベントはあいつの本性を周りに暴くチャンス! 絶対に言い逃れできないように、イベント内容を細かく思い出さないと。
待ってなさいアリシア! もうすぐ今みたいに余裕でいられなくしてやるんだから!
ふと思い出したのは3年前、私が引き取られて数ヶ月が経った頃に私の領をウロウロしていたメイド。
聞けばアースベルト家に今は仕えているが、女狐に旦那を奪われたらしい。どうにかして取り返すことができないか考えているが、相手の方が身分が上で何もできないらしい。
そこで賢い私は閃いた。この人、アリシアの母親だ! ってね。だから私は、「その相手の人、もうすぐ病気で亡くなるよ」って言おうとして踏みとどまった。
見ず知らずの子供がどうして亡くなる事を知っているのか。ゲームだと言っても伝わらないし、さてどう言おうか。
そう悩んでいい事を思いついた。あの時はやっぱり私は天才だと思った。
「メイドさんにいい事を教えてあげる」
そう言って私は家に一度戻り、ある物を取ってメイドさんに渡す。
「これは?」
「メイドさんに取ってはとってもいい物。これはね、ニール草と言って、とても強力な毒草なんだよ」
「どく……そう」
「そう。これを一口、口に含むだけで貴方が嫌いな人はいなくなる」
「いなく……」
私の言葉を小さく繰り返すメイドさん。その顔はとても醜く歪んだ笑みを浮かべている。これでいい。この世界はゲームの世界だからといって本当に病気で死ぬかどうかはわからない。それなら確実に殺してもらわないと。私の幸せのストーリーのために……
そうだ! 草だけじゃ相手に怪しまれるかも知れないからもう一つメイドさんにいい事を教えてあげよっと。この人は私のためにストーリーを正してくれるんだから贔屓してあげてもいいよね。
「あと、メイドさんには特別にいい料理を教えてあげる。その草を怪しまれないようにするために新しい料理を」
「この草を使った料理……教えて!」
「そんなに焦らなくても大丈夫だよ。メイドさんには教えてあげるって言ってるじゃん。その料理はね、シチューって言うの」
私はシチューの作り方を教えてあげた。メイドさんはとても喜んでくれたわ。私はとてもいい事をしたと思うの。
そんなこともあったな~
詳細はわからないけど、少なくともアリーシャは死んだことだけはわかる。だって、アリシアが侯爵家を名乗っているのだから。あのメイドさんは今は侯爵夫人になっているのだろう。いい事をするのはやっぱり気持ちがいい。今まで忘れてたけど……。別にいいよねっ。私には関係ない。私のためにアリシアがザマァされる環境が有れば問題はない。
どうして毒草を持っていたのか? ニール草はたまたま領内に生えてしまった毒草なの。とても処理に困っていたからこれはとてもいい機会だった。あれを持ったままだと面倒なことが起こるから本当によかったわ。
リオン様と一緒になった時に、実家があの草を持っていると毒殺を勝手に疑われてしまうもの。そんな事するわけないのに……。おかしいでしょ!
だから早く処分したかっただけど、あの豚! この私の話を一向に聞こうとしないで、国に報告しようとするの。だから、少し、ほんの少しだけニール草を混ぜてあげたの。そしたら一週間だけ倒れたけど、私の渾身的な介護のお陰で生きながらえて、私の言うことには忠実に聞くようになったわ。たまに青い顔をしているけど、知ったことではないよね。
リオン様とお付き合いしたら、私はこの家とは関係なくなるんだもの。だから今だけは黙って、家族ごっこをしてもらわないとね。私のために……ね。
でも……今のアリシアはとても邪魔だから、手伝わない方がよかったかな? あっでも、メイドさんがあの時の恩返しの為に私のお手伝いをしてくれるかも知れない。そう思うと悪いことだけじゃなかったかもね。
今度、タイミングを見て会いに行こっ! そして、アリシアを排除してもらわないとね……
まぁそれはおいおいとして、そろそろアリシアのイベントのはず。このイベントはあいつの本性を周りに暴くチャンス! 絶対に言い逃れできないように、イベント内容を細かく思い出さないと。
待ってなさいアリシア! もうすぐ今みたいに余裕でいられなくしてやるんだから!
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