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#4 打上花火
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8月第2土曜日。
日が暮れて少し涼しくなったがよく晴れて適度に風が吹く絶好の花火日和だ。
夕方から打ち上げ場所で花火を見ようと家族連れや若いカップルが浴衣を着て慣れない下駄をカラコロ鳴らしていた。
歩きながらつまむのに良いのかポテトフライはよく売れている。こんな時にスタッフの琴音に交代してもらうのは気が引けたが本人はすっかり状況を面白がっていて快く引き受けてくれたのだ。
「こんばんはー」
「いらっしゃ、、あ川原、少し待っててくれる?」
川原は浴衣こそ着ていないが、紺色のゆるっとした和柄のセットアップを着ている。
背はそんなに低く無いけど出てる手足があまりにも白くて細い。本人は昔それがコンプレックスだと言っていた。
「こんばんは!店長のお友だちですよね?」
「あ、どうも。高校の同級生の川原です、、」
「私スタッフの黒坂です。ポテト揚げるので持って行ってください!」
「あー、ありがとうございます。」
琴音が勝手に川原に話しかけて、厨房に入ってくると2人前のポテトをフライヤーに放り込みながら「お似合いですよ」と俺を見てニヤける。
「わー、うざー。違うって言ってんでしょうが。」
「なぁ、川原あとで寒くなるんじゃない?手足出してて大丈夫?」
鼻歌まじりにポテトを咥えているご機嫌な川原がクスクス笑う。
「こないだも思ったけど和倉って意外と過保護だよな。面倒見が良いっていうの?」
「気遣い出来るって言うんだよ」
「どーりで女にモテるわけだ」
「まーねー」
適当に流してアパートの入り口をくぐる。
部屋は広く無いもののオーナーの趣味で妙に小洒落ているこのアパートには夜働いている単身者が多く住んでいる。
、、とは言っても俺や歩を入れて住人は6人だ。昼間働いて夜に眠る生活をしているのは俺くらいだと思う。
「この階段で屋上まで出られるから先に行ってて。俺一瞬シャワーはいりたい」
「わかった。上で待ってる」
「屋上から病院見えるから。花火は病院と反対側ね。椅子があるから適当に陣取ってて」
「りょうかーい。じゃあ後でね」
2階の踊り場で川原を見送って俺は一旦家へ入った。
ざっとシャワーに入って髪の毛はほんの少しドライヤーをかける。手に酒を2本ずつ持つと靴を履いて、、、そこでふと、この部屋に川原は入るだろうかと考える。自分で入れないと言ったものの、見られて困るものがないか部屋をぐるっと見回してから俺は部屋を出た。
「あ、誉ー!」
屋上に出た途端、川原が歩に絡まれているのが見えて俺はあからさまに顔をしかめた。
「歩もここで花火見るん?アキさんお久しぶりっす。」
「見ない見ない。俺これから仕事だもん。むしろ今までここでワイン飲んでた。」
「あー、そうなんだ?え、ワイン、、」
川原が困った顔でワインボトルを抱えている。どうやら歩と恋人のアキさんから譲り受けたようだ。
「川原、この人俺の隣の家の人。と、こちらはアキさん。」
「もう挨拶しちゃったよ。んじゃ俺達行くね。あ、ワインまるまる一本余ったからあげるね」
慌ただしく歩とアキさんは屋上から出て行った。
「あの2人って付き合ってるんだね。」
「あーうん。いっつも喧嘩してるけどな」
「和倉の友だち、、あゆむくん?めちゃくちゃ綺麗な顔でびっくりした。」
「歩?顔だけな。口悪いし腹黒いから気をつけろよ?」
「あっはは、和倉と親友って言ってたけど」
「まぁ、ここ3年くらいかな。このアパート紹介してくれたのも歩なんだ。」
「ふぅん」
ふいに川原は何か言いたげな顔をして、でも何も言わずに話題を変えた。
屋上の背もたれのついた椅子に座って、貰ったワインをグラスに注ぐ。テーブルに適当に冷蔵庫から出したつまみやお菓子や酒の缶を並べると、なんだか大々的なイベントに挑んでるように豪華になった。すっかり暗くなってお洒落なライトがぽんぽんと屋上に灯る。
川原が楽しそうで良かった、、
彼の嬉しそうな顔を見てホッとする。
俺も嬉しくなる。
そういえば俺だって誰かと花火を見ようとこんな風に楽しい気分で待っていたことなんてない、、
そんな事に気がついて自分で驚いてるうち夜空が緑色に輝いた。一瞬遅れてドォンと低い音が響く。
「わあっっ!でっかい!すごっ、、」
ドォン、ドォンと体に響く音をたてて、夜空を金や赤に刹那的に染めて行く。
感動の声を上げる川原を見れば彼の白い頬も同じ色に染められて綺麗だった。
「な、和倉!すごくない!?すっげーでかい!音もすごい!テレビと全然違う!」
花火の音にかき消されまいと俺に少し顔を寄せて言うのが妙に健気に感じて、俺は心の中で苦笑した。
花火は1時間弱ゆったりと続くので、俺たちはそれを眺めながらワインを飲んでお菓子を食べていた。時々おもしろい形の花火が上がれば川原が歓声をあげる。
「あー、花火最っ高!和倉、来年もここに見に来ていい?」
「俺もここでこんなにまともに見た事なかった。いーよ。来年も見よ。」
「今までひとつも経験出来なかったいろんな事、今になって和倉と経験するってなんか不思議だ」
打ち上げられる花火を見上げながら、川原がそう言って微笑んだ。
少しだけ悲しそうに、でも嬉しそうに。
その横顔に胸がギュッとなる。
「これから何だって出来るよ。俺が一緒に出来ることなら一緒にするし。」
本当は高校の頃、もっと川原と友だちらしくいたかったのに、俺は“他人から見た自分”を取り繕うのに一生懸命で出来なかった。
川原も俺を友だちとして心を開いていたわけじゃなかった。
もっと早くこんなふうに一緒にいろいろ出来れば川原にも高校時代の良い思い出があったかもしれないのに、、
「だからやってみたい事とか見てみたいものとかあったら言えよ。」
俺の言葉に川原は少し考える素振りを見せて、それから言った。
「恋愛、、かな」
「、、?あ、女の子紹介して的な?」
「違くて。和倉と。」
「ん?え??」
、、こいつは何を言ってるんだろう、、?
「いやわからん。どういうこと?」
「、、高校の時、俺たち友達でもないのに、俺にとって和倉ってすごい大きな存在で、、たぶん和倉とのことがあったから心が折れずにいられた。」
「、、、」
「“重い”こと言ってるのはわかってるんだけどさ、俺たちって知り合った時からだいぶ重かったじゃん」
「うん、、そーだね。」
俺は夏のある日、自分自身を消してしまいたくなって橋の上から川へ身を投げた。死のうと思ったのかは自分でもよくわからないけど、死んじゃうならそれでも良いと思って飛び降りた。
で、それを学校をサボっていた川原に助けられたんだ。
出会った時、俺はこいつの前でボロボロ泣いていたしそのあとで川原が重い心臓病でまともな生活を送っていないばかりか、死と隣り合わせでいることを知った。
偶然俺と川原は“命”なんてクソ重いものを共有する事になって、お互いに自分の重荷を相手に半分預けたようになった。
「まぁ、確かに。俺も川原との約束があったから折れずにいられた、、それは間違いないわ。」
そうだ、「お互い何とか生きてこう」って俺が言ったんだ。
川原は小さく微笑んで頷いた。ワインのせいか目が潤んでいて、まるで泣き出す寸前の子供のようだ。
「こうやって、再会してよく会うようになっても和倉の存在ってやっぱり俺にとって“友だち”より全然大きくて、、これって俺和倉の事好きなんじゃないかって思った。」
「は、、、え、、?は!?ちょちょちょっと待て待て待て」
「、、?」
「川原、だいぶ酔ってる?」
川原は一瞬ムッとしたあとでフニャっと笑った。
「酔ってるよ。酔ってるけどちゃんと考えて話してる。」
そう言う彼の顔を見れば明らかに酒に酔っていて、その言葉は疑わしいもんだ。
酔っている人相手にまともに答えるのも気が引けてどうしたものかと俺は小さくため息をついた。
「川原、恋愛対象は女の子だろ。冗談なら相手選べよ。悪趣味すぎる。」
こういう悪い冗談は川原らしくない。
そう思いながらワインを手に取ってグラスの中身を飲み干そうとした。
グラスを傾けた手を川原が急に横から掴んで、そのはずみでワインがこぼれそうになる。
「っと、あぶなっ、」
「冗談じゃないって」
こぼれそうになるワインに気にもとめず、川原の細い腕が俺の手を引いた。驚いて目線をあげればこちらを見る彼の目は真剣で俺は尚更驚いた。
「川原、、?酔いすぎ、、」
「、、、」
彼は腕を離さずに、睨むように俺を見据えたままゆっくりと近づいて、そして俺にキスをした。
「ん、、」
ドォンドォンとまだ続く花火の音の中で、唇を重ねるだけの小さなキスをして川原はすっと離れて行く。
「2回目」
彼はそう言って、またフニャッと笑顔を作った。
、、いったい何が起きているんだろう、、前に一緒に酒を飲んでも川原はこんな酔い方はしなかった。もしかしてワインに極端に弱いのか、、?
この告白やキスを、彼は明日覚えているとは到底思えない、、。
すっかり混乱して固まっていると、川原はいつしか俺の肩にもたれて眠ってしまった。
俺は川原の体温と重みを肩に感じながら、ただ黙って花火を見上げていたのだった。
日が暮れて少し涼しくなったがよく晴れて適度に風が吹く絶好の花火日和だ。
夕方から打ち上げ場所で花火を見ようと家族連れや若いカップルが浴衣を着て慣れない下駄をカラコロ鳴らしていた。
歩きながらつまむのに良いのかポテトフライはよく売れている。こんな時にスタッフの琴音に交代してもらうのは気が引けたが本人はすっかり状況を面白がっていて快く引き受けてくれたのだ。
「こんばんはー」
「いらっしゃ、、あ川原、少し待っててくれる?」
川原は浴衣こそ着ていないが、紺色のゆるっとした和柄のセットアップを着ている。
背はそんなに低く無いけど出てる手足があまりにも白くて細い。本人は昔それがコンプレックスだと言っていた。
「こんばんは!店長のお友だちですよね?」
「あ、どうも。高校の同級生の川原です、、」
「私スタッフの黒坂です。ポテト揚げるので持って行ってください!」
「あー、ありがとうございます。」
琴音が勝手に川原に話しかけて、厨房に入ってくると2人前のポテトをフライヤーに放り込みながら「お似合いですよ」と俺を見てニヤける。
「わー、うざー。違うって言ってんでしょうが。」
「なぁ、川原あとで寒くなるんじゃない?手足出してて大丈夫?」
鼻歌まじりにポテトを咥えているご機嫌な川原がクスクス笑う。
「こないだも思ったけど和倉って意外と過保護だよな。面倒見が良いっていうの?」
「気遣い出来るって言うんだよ」
「どーりで女にモテるわけだ」
「まーねー」
適当に流してアパートの入り口をくぐる。
部屋は広く無いもののオーナーの趣味で妙に小洒落ているこのアパートには夜働いている単身者が多く住んでいる。
、、とは言っても俺や歩を入れて住人は6人だ。昼間働いて夜に眠る生活をしているのは俺くらいだと思う。
「この階段で屋上まで出られるから先に行ってて。俺一瞬シャワーはいりたい」
「わかった。上で待ってる」
「屋上から病院見えるから。花火は病院と反対側ね。椅子があるから適当に陣取ってて」
「りょうかーい。じゃあ後でね」
2階の踊り場で川原を見送って俺は一旦家へ入った。
ざっとシャワーに入って髪の毛はほんの少しドライヤーをかける。手に酒を2本ずつ持つと靴を履いて、、、そこでふと、この部屋に川原は入るだろうかと考える。自分で入れないと言ったものの、見られて困るものがないか部屋をぐるっと見回してから俺は部屋を出た。
「あ、誉ー!」
屋上に出た途端、川原が歩に絡まれているのが見えて俺はあからさまに顔をしかめた。
「歩もここで花火見るん?アキさんお久しぶりっす。」
「見ない見ない。俺これから仕事だもん。むしろ今までここでワイン飲んでた。」
「あー、そうなんだ?え、ワイン、、」
川原が困った顔でワインボトルを抱えている。どうやら歩と恋人のアキさんから譲り受けたようだ。
「川原、この人俺の隣の家の人。と、こちらはアキさん。」
「もう挨拶しちゃったよ。んじゃ俺達行くね。あ、ワインまるまる一本余ったからあげるね」
慌ただしく歩とアキさんは屋上から出て行った。
「あの2人って付き合ってるんだね。」
「あーうん。いっつも喧嘩してるけどな」
「和倉の友だち、、あゆむくん?めちゃくちゃ綺麗な顔でびっくりした。」
「歩?顔だけな。口悪いし腹黒いから気をつけろよ?」
「あっはは、和倉と親友って言ってたけど」
「まぁ、ここ3年くらいかな。このアパート紹介してくれたのも歩なんだ。」
「ふぅん」
ふいに川原は何か言いたげな顔をして、でも何も言わずに話題を変えた。
屋上の背もたれのついた椅子に座って、貰ったワインをグラスに注ぐ。テーブルに適当に冷蔵庫から出したつまみやお菓子や酒の缶を並べると、なんだか大々的なイベントに挑んでるように豪華になった。すっかり暗くなってお洒落なライトがぽんぽんと屋上に灯る。
川原が楽しそうで良かった、、
彼の嬉しそうな顔を見てホッとする。
俺も嬉しくなる。
そういえば俺だって誰かと花火を見ようとこんな風に楽しい気分で待っていたことなんてない、、
そんな事に気がついて自分で驚いてるうち夜空が緑色に輝いた。一瞬遅れてドォンと低い音が響く。
「わあっっ!でっかい!すごっ、、」
ドォン、ドォンと体に響く音をたてて、夜空を金や赤に刹那的に染めて行く。
感動の声を上げる川原を見れば彼の白い頬も同じ色に染められて綺麗だった。
「な、和倉!すごくない!?すっげーでかい!音もすごい!テレビと全然違う!」
花火の音にかき消されまいと俺に少し顔を寄せて言うのが妙に健気に感じて、俺は心の中で苦笑した。
花火は1時間弱ゆったりと続くので、俺たちはそれを眺めながらワインを飲んでお菓子を食べていた。時々おもしろい形の花火が上がれば川原が歓声をあげる。
「あー、花火最っ高!和倉、来年もここに見に来ていい?」
「俺もここでこんなにまともに見た事なかった。いーよ。来年も見よ。」
「今までひとつも経験出来なかったいろんな事、今になって和倉と経験するってなんか不思議だ」
打ち上げられる花火を見上げながら、川原がそう言って微笑んだ。
少しだけ悲しそうに、でも嬉しそうに。
その横顔に胸がギュッとなる。
「これから何だって出来るよ。俺が一緒に出来ることなら一緒にするし。」
本当は高校の頃、もっと川原と友だちらしくいたかったのに、俺は“他人から見た自分”を取り繕うのに一生懸命で出来なかった。
川原も俺を友だちとして心を開いていたわけじゃなかった。
もっと早くこんなふうに一緒にいろいろ出来れば川原にも高校時代の良い思い出があったかもしれないのに、、
「だからやってみたい事とか見てみたいものとかあったら言えよ。」
俺の言葉に川原は少し考える素振りを見せて、それから言った。
「恋愛、、かな」
「、、?あ、女の子紹介して的な?」
「違くて。和倉と。」
「ん?え??」
、、こいつは何を言ってるんだろう、、?
「いやわからん。どういうこと?」
「、、高校の時、俺たち友達でもないのに、俺にとって和倉ってすごい大きな存在で、、たぶん和倉とのことがあったから心が折れずにいられた。」
「、、、」
「“重い”こと言ってるのはわかってるんだけどさ、俺たちって知り合った時からだいぶ重かったじゃん」
「うん、、そーだね。」
俺は夏のある日、自分自身を消してしまいたくなって橋の上から川へ身を投げた。死のうと思ったのかは自分でもよくわからないけど、死んじゃうならそれでも良いと思って飛び降りた。
で、それを学校をサボっていた川原に助けられたんだ。
出会った時、俺はこいつの前でボロボロ泣いていたしそのあとで川原が重い心臓病でまともな生活を送っていないばかりか、死と隣り合わせでいることを知った。
偶然俺と川原は“命”なんてクソ重いものを共有する事になって、お互いに自分の重荷を相手に半分預けたようになった。
「まぁ、確かに。俺も川原との約束があったから折れずにいられた、、それは間違いないわ。」
そうだ、「お互い何とか生きてこう」って俺が言ったんだ。
川原は小さく微笑んで頷いた。ワインのせいか目が潤んでいて、まるで泣き出す寸前の子供のようだ。
「こうやって、再会してよく会うようになっても和倉の存在ってやっぱり俺にとって“友だち”より全然大きくて、、これって俺和倉の事好きなんじゃないかって思った。」
「は、、、え、、?は!?ちょちょちょっと待て待て待て」
「、、?」
「川原、だいぶ酔ってる?」
川原は一瞬ムッとしたあとでフニャっと笑った。
「酔ってるよ。酔ってるけどちゃんと考えて話してる。」
そう言う彼の顔を見れば明らかに酒に酔っていて、その言葉は疑わしいもんだ。
酔っている人相手にまともに答えるのも気が引けてどうしたものかと俺は小さくため息をついた。
「川原、恋愛対象は女の子だろ。冗談なら相手選べよ。悪趣味すぎる。」
こういう悪い冗談は川原らしくない。
そう思いながらワインを手に取ってグラスの中身を飲み干そうとした。
グラスを傾けた手を川原が急に横から掴んで、そのはずみでワインがこぼれそうになる。
「っと、あぶなっ、」
「冗談じゃないって」
こぼれそうになるワインに気にもとめず、川原の細い腕が俺の手を引いた。驚いて目線をあげればこちらを見る彼の目は真剣で俺は尚更驚いた。
「川原、、?酔いすぎ、、」
「、、、」
彼は腕を離さずに、睨むように俺を見据えたままゆっくりと近づいて、そして俺にキスをした。
「ん、、」
ドォンドォンとまだ続く花火の音の中で、唇を重ねるだけの小さなキスをして川原はすっと離れて行く。
「2回目」
彼はそう言って、またフニャッと笑顔を作った。
、、いったい何が起きているんだろう、、前に一緒に酒を飲んでも川原はこんな酔い方はしなかった。もしかしてワインに極端に弱いのか、、?
この告白やキスを、彼は明日覚えているとは到底思えない、、。
すっかり混乱して固まっていると、川原はいつしか俺の肩にもたれて眠ってしまった。
俺は川原の体温と重みを肩に感じながら、ただ黙って花火を見上げていたのだった。
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