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第六章 レッドフィールド伯爵家の嵐
4:恨めしい感情と、失踪の真相
三日後、ウィリアムとスターリンが帰国したとの知らせが入った。
「お姉様……!」
「キャサリン……!」
二人は抱き合い、泣き喚いて彼らの無事の帰国を喜んだ。
(本当ならすぐに会いに行きたいのに……)
リリカはローズを恨めしく思った。
ウィリアムにもう一度アタックしてみると決めていたのに……
そのために努力してきたのに……
渋い顔のキャサリンも、同じことを考えているのだろう。
二人の帰国と同時に、ローズが見つかった。
隣の領地の道端に座り込んでいる所を、捜索していた屋敷の使用人が見付けたのだ。
「ローズ!!! 金は!?」
「……」
ローズをリチャードの書斎に連れて来させ、使用人たちには席を外させた。
家族四人のみとなったところで、リチャードはすぐに詰め寄る。
必死の形相のリチャードに、ローズは目を合わせずにずっと下を向いている。
生気がなく、薄汚れている。
こんなローズを見るのは三人とも初めてだった。
「……ごめんなさい」
「金はどこなのだ!」
「本当にごめんなさい……」
「謝るだけではわからん! ちゃんと説明をするのだ!」
「……お金は全てなくなりました……」
一瞬時が止まった。
リチャードは椅子に倒れるように座り込み、黙り込んだ。
リリカは見かねて口を開いた。
「お母様、どういうことなのか説明して下さい」
「……」
「お母様、説明して」
キャサリンも言う。
「キャサリン……」
キャサリンの声に反応したローズは、急にキャサリンのもとへ行き、抱きつき泣き喚き出す。
「キャサリンー!!! ごめんなさい!!!!!! お母様を許して!!!」
キャサリンの顔は明らかな拒否反応を示しているが、グッと堪えているようだった。
そっとローズの身体を抱き締め、背中をさする。
「お母様、落ち着いて。何があったのか、ゆっくり話してみて?」
キャサリンは、まるで子供をあやすように優しく言う。
リリカには一切目もくれず、キャサリンしか目に入っていないローズに、リリカは少し複雑な感情を抱いてしまう。
その感情を打ち消すように、今にも気を失いそうなリチャードのそばへ行き、リリカはそっと手を握ってリチャードを励ました。
自分自信を励ますように……
「……実は、ある人とこの町を去ろうとしたの……」
魂が抜けかけていたリチャードは、急に立ち上がってローズを見た。
握るリリカの手をギュッと強く握り返しながら。
「……けれど、食事をして私が会計を済ませている間に、その人の姿が消えたの……。お金を隠していた場所に行ってみたら、全部なくなっていたの……。持ち運びやすいように変えた宝石と一緒に!私は騙されたのよ!!! あの男、許さない!!!」
ローズは怒り狂いながら大声で泣き喚いた。
リリカ達三人は全員、放心状態でその場に暫く立ち尽くしたのだった……
「お姉様……!」
「キャサリン……!」
二人は抱き合い、泣き喚いて彼らの無事の帰国を喜んだ。
(本当ならすぐに会いに行きたいのに……)
リリカはローズを恨めしく思った。
ウィリアムにもう一度アタックしてみると決めていたのに……
そのために努力してきたのに……
渋い顔のキャサリンも、同じことを考えているのだろう。
二人の帰国と同時に、ローズが見つかった。
隣の領地の道端に座り込んでいる所を、捜索していた屋敷の使用人が見付けたのだ。
「ローズ!!! 金は!?」
「……」
ローズをリチャードの書斎に連れて来させ、使用人たちには席を外させた。
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必死の形相のリチャードに、ローズは目を合わせずにずっと下を向いている。
生気がなく、薄汚れている。
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「……ごめんなさい」
「金はどこなのだ!」
「本当にごめんなさい……」
「謝るだけではわからん! ちゃんと説明をするのだ!」
「……お金は全てなくなりました……」
一瞬時が止まった。
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リリカは見かねて口を開いた。
「お母様、どういうことなのか説明して下さい」
「……」
「お母様、説明して」
キャサリンも言う。
「キャサリン……」
キャサリンの声に反応したローズは、急にキャサリンのもとへ行き、抱きつき泣き喚き出す。
「キャサリンー!!! ごめんなさい!!!!!! お母様を許して!!!」
キャサリンの顔は明らかな拒否反応を示しているが、グッと堪えているようだった。
そっとローズの身体を抱き締め、背中をさする。
「お母様、落ち着いて。何があったのか、ゆっくり話してみて?」
キャサリンは、まるで子供をあやすように優しく言う。
リリカには一切目もくれず、キャサリンしか目に入っていないローズに、リリカは少し複雑な感情を抱いてしまう。
その感情を打ち消すように、今にも気を失いそうなリチャードのそばへ行き、リリカはそっと手を握ってリチャードを励ました。
自分自信を励ますように……
「……実は、ある人とこの町を去ろうとしたの……」
魂が抜けかけていたリチャードは、急に立ち上がってローズを見た。
握るリリカの手をギュッと強く握り返しながら。
「……けれど、食事をして私が会計を済ませている間に、その人の姿が消えたの……。お金を隠していた場所に行ってみたら、全部なくなっていたの……。持ち運びやすいように変えた宝石と一緒に!私は騙されたのよ!!! あの男、許さない!!!」
ローズは怒り狂いながら大声で泣き喚いた。
リリカ達三人は全員、放心状態でその場に暫く立ち尽くしたのだった……
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