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八章
42話 海獣オクタゴン4
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42話 海獣オクタゴン4
その間にもバトルクラブは次々へと甲板の上に這いあがってくる。
「クソッ! タコのやつ、さっきのはコイツらを呼ぶためか!」
言いつつ、自分めがけて飛んできたバトルクラブに一撃を見舞うカイン。
「こんな生き物もいるんですね」
ジャスティスもまた襲いかかってくるバトルクラブを相手にしながらも妙なところで感動をしているようだった。
「お前……」
ジャスティスを呆れ顔で見るカイン。
「この状況でよくそんな事言えるよな……」
そんな事を話していると周りはバトルクラブに囲まれてしまっていた。
「さて。この状況どうしようかねぇ」
カインはウンザリしたように言うが、表情はどこか面白がっている感じだ。
「カニは俺に任せろ」
ウルーガは踏ん張るように両足に力をいれ少し腰を落とすと盾を水平にして両手で真上に掲げ、
「風巻流刃(ふうけんりゅうは)!」
一言そう言った彼は上に掲げた盾を水平のままグルグルと回転させ始めた。その回転は徐々に速さを増して、ブォン、ブォンと風を切る音が聞こえてくる。
ウルーガが盾から産み出した風は次第にウルーガを中心に渦を巻き、回転の遠心力で風は刃のように研ぎ澄まされており、その場にいたジャスティスやカインは腕で顔を庇うようにして吹き飛ばされないように足を踏ん張っていた。
ジャスティスがうつむき加減で身を屈めている間に、バトルクラブらはどうやらウルーガの起こした『風』によって一掃されたようで――
「お?」
風が収まったのを頃合いに、カインが顔を上げる。
「おお?! ウルーガ、お前すごいなぁ!」
歓喜の声をあげるカイン。
ウルーガは盾を元に戻して、
「俺……魔術や法術は使えない。けど、道具を使った術なら使える」
少し照れくさそうに俯くウルーガ。
「ウルーガさん! すごいです!」
ジャスティスもまた目をきらきらをさせて子犬みたくじゃれるようにウルーガに駆け寄った。
「これで少しは戦いやすくなる」
無邪気に笑うジャスティスに釣られウルーガも軽い笑みを見せて頷いた。ウルーガが先程放った術は、武具に属性を持つ力を付与する晶星術(しょうせいじゅつ)の類(たぐい)にはいる。ジャスティスやカインのように魔術と法術が使えないウルーガは信仰心が高いので晶星術が使えるのだった。
「よし! ジャスティス、もう一度攻撃を仕掛けてみるか!」
「はい! やりましょう!」
カインとジャスティスは互いに頷きあい、向かって左側の触手をカインが、右側をジャスティスが再度攻め込んでいく。
だが――二人の攻撃は先ほどと同じように弾かれてしまった。
「クソッ! どうしても弾かれる!」
「あのブヨブヨがどうにかなれば」
お互い口々に言いながら、元の位置に戻ってきた。
「そうだ。もしかしたら……」
顎に手をあてしばらく考え込んでいたジャスティスは急に顔をあげた。
「なんか良い案でもあるのか?」
興味津々に聞き出すカインと少し首を傾げるウルーガに耳打ちするようにこっそりと話すジャスティス。
「なるほど。それならいけるかも知れねぇな!」
「だったら俺は周りのバトルクラブを追い払っておく」
ジャスティスの考えに賛同したカインとウルーガは二者二様でお互いのやるべきことに専念するべく自身の武具を構え直した。
その間にもバトルクラブは次々へと甲板の上に這いあがってくる。
「クソッ! タコのやつ、さっきのはコイツらを呼ぶためか!」
言いつつ、自分めがけて飛んできたバトルクラブに一撃を見舞うカイン。
「こんな生き物もいるんですね」
ジャスティスもまた襲いかかってくるバトルクラブを相手にしながらも妙なところで感動をしているようだった。
「お前……」
ジャスティスを呆れ顔で見るカイン。
「この状況でよくそんな事言えるよな……」
そんな事を話していると周りはバトルクラブに囲まれてしまっていた。
「さて。この状況どうしようかねぇ」
カインはウンザリしたように言うが、表情はどこか面白がっている感じだ。
「カニは俺に任せろ」
ウルーガは踏ん張るように両足に力をいれ少し腰を落とすと盾を水平にして両手で真上に掲げ、
「風巻流刃(ふうけんりゅうは)!」
一言そう言った彼は上に掲げた盾を水平のままグルグルと回転させ始めた。その回転は徐々に速さを増して、ブォン、ブォンと風を切る音が聞こえてくる。
ウルーガが盾から産み出した風は次第にウルーガを中心に渦を巻き、回転の遠心力で風は刃のように研ぎ澄まされており、その場にいたジャスティスやカインは腕で顔を庇うようにして吹き飛ばされないように足を踏ん張っていた。
ジャスティスがうつむき加減で身を屈めている間に、バトルクラブらはどうやらウルーガの起こした『風』によって一掃されたようで――
「お?」
風が収まったのを頃合いに、カインが顔を上げる。
「おお?! ウルーガ、お前すごいなぁ!」
歓喜の声をあげるカイン。
ウルーガは盾を元に戻して、
「俺……魔術や法術は使えない。けど、道具を使った術なら使える」
少し照れくさそうに俯くウルーガ。
「ウルーガさん! すごいです!」
ジャスティスもまた目をきらきらをさせて子犬みたくじゃれるようにウルーガに駆け寄った。
「これで少しは戦いやすくなる」
無邪気に笑うジャスティスに釣られウルーガも軽い笑みを見せて頷いた。ウルーガが先程放った術は、武具に属性を持つ力を付与する晶星術(しょうせいじゅつ)の類(たぐい)にはいる。ジャスティスやカインのように魔術と法術が使えないウルーガは信仰心が高いので晶星術が使えるのだった。
「よし! ジャスティス、もう一度攻撃を仕掛けてみるか!」
「はい! やりましょう!」
カインとジャスティスは互いに頷きあい、向かって左側の触手をカインが、右側をジャスティスが再度攻め込んでいく。
だが――二人の攻撃は先ほどと同じように弾かれてしまった。
「クソッ! どうしても弾かれる!」
「あのブヨブヨがどうにかなれば」
お互い口々に言いながら、元の位置に戻ってきた。
「そうだ。もしかしたら……」
顎に手をあてしばらく考え込んでいたジャスティスは急に顔をあげた。
「なんか良い案でもあるのか?」
興味津々に聞き出すカインと少し首を傾げるウルーガに耳打ちするようにこっそりと話すジャスティス。
「なるほど。それならいけるかも知れねぇな!」
「だったら俺は周りのバトルクラブを追い払っておく」
ジャスティスの考えに賛同したカインとウルーガは二者二様でお互いのやるべきことに専念するべく自身の武具を構え直した。
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