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九章
46話 新大陸、天帝国ドゥラコーン1
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九章
46話 新大陸、天帝国ドゥラコーン1
船の突然の停止により眠気を覚まされたジャスティスたち三人は、この後向かうであろう国の話をしていた。
「国があるのは分かりましたけど」
ジャスティスは顎に手を添え上目遣いでカインを見る。
「『四神青龍(ししんせいりゅう)』が守護神ってのは?」
ジャスティスの問いにカインは少し苦笑しながらも、『四神(ししん)』について説明した。
――この世界における『四神』とは、その名の通り世界の東西南北を守護する四体の神の事である。
ある大陸を中心にして、
東方をお守りし、青のエレメントを象徴される『誘引する清流』クィロン様。青龍(せいりゅう)。
西方をお守りし、白のエレメントを象徴される『不変なる光刃』バイフゥ様。白虎(びゃっこ)。
南方をお守りし、赤のエレメントを象徴する『永久の炎』ズゥクェ様。朱雀(すざく)。
北方をお守りし、黒のエレメントを象徴される『暗黒なる霧』ワンウィヤ様。玄武(げんぶ)。
この青、白、赤、黒のエレメントは世界を創造する氷、光、火、闇に属し、また、この代表たる四つのエレメントには眷属するエレメントがあり、氷は水、光は風、火は地、闇は雷となり、相対するものとなっている。
そこまで言って、カインは手で素早く八芒星(オクタグラム)を作り出す。
「ほら。魔術の詠唱にもあるだろ?」
ジャスティスが小さく頷き、
「『火』属性の術なら、赤と火に連なる四神、朱雀」
まるで歌の一節を唱えるようなジャスティス。その後に続くカイン。
「永久なる炎の依り代を具現化せよってな」
カインがそう言うとジャスティスとカインは目を合わせ互いに小さく笑った。
「えっと。これから向かうマーベラスは、青龍(せいりゅう)が守護神だから、『氷』と『水』の属性ってことですよね?」
「そうだな。象徴するエレメントは青だから氷だな。それに眷属するのが水ってわけだ」
ジャスティスが確認するように言えばカインはそれに応えるように頷いた。
「僕がいたディザイガは、北だからーー」
「『暗黒なる霧』の四神、玄武になる」
ジャスティスの続きを言ったのはウルーガだった。
「闇と雷……。術であるのは知ってるけど、あまり使ったことない」
そう小さく呟いて、ジャスティスは自分の両手の平をジッと見つめた。
(ーーロウファは、『雷』の晶星術(しょうせいじゅつ)を使ってたっけ。魔力が高いからできるのかなぁ?)
ジャスティスがそんな事を考えていると、横にいたウルーガに肩を揺すられて、
「もう夜も遅い。船が着くのは昼過ぎになるから一眠(ひとねむ)りしよう」
「はい」
ウルーガに言われ頷き立ち上がったジャスティスはあてがわれたハンモックに身体を横たえた。
――新しい大陸に行くのはもちろん不安はあった。でもそれ以上に、どんな景色が見れるのか、どんな事が待ってるのか、嬉しさと期待のほうが高まってワクワクとしているのも確かだった。
そんな不思議な感情に身を委ねてジャスティスは静かに目を閉じたのだった。
46話 新大陸、天帝国ドゥラコーン1
船の突然の停止により眠気を覚まされたジャスティスたち三人は、この後向かうであろう国の話をしていた。
「国があるのは分かりましたけど」
ジャスティスは顎に手を添え上目遣いでカインを見る。
「『四神青龍(ししんせいりゅう)』が守護神ってのは?」
ジャスティスの問いにカインは少し苦笑しながらも、『四神(ししん)』について説明した。
――この世界における『四神』とは、その名の通り世界の東西南北を守護する四体の神の事である。
ある大陸を中心にして、
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南方をお守りし、赤のエレメントを象徴する『永久の炎』ズゥクェ様。朱雀(すざく)。
北方をお守りし、黒のエレメントを象徴される『暗黒なる霧』ワンウィヤ様。玄武(げんぶ)。
この青、白、赤、黒のエレメントは世界を創造する氷、光、火、闇に属し、また、この代表たる四つのエレメントには眷属するエレメントがあり、氷は水、光は風、火は地、闇は雷となり、相対するものとなっている。
そこまで言って、カインは手で素早く八芒星(オクタグラム)を作り出す。
「ほら。魔術の詠唱にもあるだろ?」
ジャスティスが小さく頷き、
「『火』属性の術なら、赤と火に連なる四神、朱雀」
まるで歌の一節を唱えるようなジャスティス。その後に続くカイン。
「永久なる炎の依り代を具現化せよってな」
カインがそう言うとジャスティスとカインは目を合わせ互いに小さく笑った。
「えっと。これから向かうマーベラスは、青龍(せいりゅう)が守護神だから、『氷』と『水』の属性ってことですよね?」
「そうだな。象徴するエレメントは青だから氷だな。それに眷属するのが水ってわけだ」
ジャスティスが確認するように言えばカインはそれに応えるように頷いた。
「僕がいたディザイガは、北だからーー」
「『暗黒なる霧』の四神、玄武になる」
ジャスティスの続きを言ったのはウルーガだった。
「闇と雷……。術であるのは知ってるけど、あまり使ったことない」
そう小さく呟いて、ジャスティスは自分の両手の平をジッと見つめた。
(ーーロウファは、『雷』の晶星術(しょうせいじゅつ)を使ってたっけ。魔力が高いからできるのかなぁ?)
ジャスティスがそんな事を考えていると、横にいたウルーガに肩を揺すられて、
「もう夜も遅い。船が着くのは昼過ぎになるから一眠(ひとねむ)りしよう」
「はい」
ウルーガに言われ頷き立ち上がったジャスティスはあてがわれたハンモックに身体を横たえた。
――新しい大陸に行くのはもちろん不安はあった。でもそれ以上に、どんな景色が見れるのか、どんな事が待ってるのか、嬉しさと期待のほうが高まってワクワクとしているのも確かだった。
そんな不思議な感情に身を委ねてジャスティスは静かに目を閉じたのだった。
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