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九章
48話 天帝国家マーベラス1
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48話 天帝国家マーベラス1
「そうか。それは良かったな。あの後怪我は大丈夫か?」
イークが頷きつつそう聞くと、
「はい。あの時は本当にありがとうございました」
ジャスティスはペコリと頭を下げる。
「お前たちこれからどこへいくんだ」
「えっと」
ジャスティスは少し考える素振りを見せて、
「ここには食料調達で立ち寄っただけなんですけど……」
そこまで言って、イークを上目遣いで見る。
「どうした?」
「初めてきたので道とか分からなくって……」
「なんだ、そんな事か。だったら俺が道案内してやるよ!」
恥ずかしそうに俯くジャスティスの背中をバンバンと乱暴に叩きつつイークは笑い、ジャスティスとウルーガを街の市場まで連れて行った。
天帝国家マーベラスはオリエンタレム連邦を背中にして立つ自然的な要塞をもった城塞都市である。
波止場からベネツィ都市の中央部に入ると、ハンターがその身を置くコンタール斡旋所の大きな看板が目に入る。斡旋所の前にはちょっとした喫茶スペースとなっており、正規ハンターやマーベラス騎士などが休憩をとっている。
「ちょっと斡旋所に寄っていいか?」
自分の後ろをついてくるジャスティスとウルーガをチラリと見るイーク。ジャスティスとウルーガは黙って頷いた。
ジャスティスが住んでいたディズドも大きな斡旋所があったが、ここマーベラスではその比にならないくらいもっと大きい斡旋所だった。
斡旋所に立ち寄るということは、イークはもしかしたらハンターなのかもしれない。そんな思いがジャスティスの頭に浮かぶ。斡旋所の中にイークと一緒になって入ると、イークは色んなハンターから声をかけられており、時には情報交換までしているようだった。
(イークさんって、もしかしてハンターとして有名なのかな。このままハンターを目指すのもいいなぁ)
ジャスティスは、正規ハンターと話すイークを見て呑気にそんな事を考えていた。またそんなつもりはなかったが、会話を盗み聞きする。
「よう、イーク。お前、『アレ』は見つかったか?」
「いいや。まあ伝説級の代物に近いからなぁ」
ある一人の正規ハンターに聞かれたイークは残念そうに首を横に振る。
「でもなんだって世界各地の斡旋所が捜索に乗り出してるんだ?」
「……まあ、あっちの大臣がそれを使って何か目論んでいるっていう話だそうだが」
「お前が行ったところか?」
イークと内緒話でもするかのように顔を寄せ合う正規ハンターの一人。
ジャスティスの耳に聞こえたのはここまでで、あとはなにやら知ってはいけない感じがしたので、ジャスティスは何事もなかったように斡旋所の至るところを物珍しそうにキョロキョロと物色した。
色んなものが新鮮で、あちらこちらを眺めているとある程度の時間は過ぎたようで、
「待たせたな! 市場へ向かうとするか」
「はい」
イークの言葉にジャスティスは返事をし、ウルーガは無言で頷いた。
「そうか。それは良かったな。あの後怪我は大丈夫か?」
イークが頷きつつそう聞くと、
「はい。あの時は本当にありがとうございました」
ジャスティスはペコリと頭を下げる。
「お前たちこれからどこへいくんだ」
「えっと」
ジャスティスは少し考える素振りを見せて、
「ここには食料調達で立ち寄っただけなんですけど……」
そこまで言って、イークを上目遣いで見る。
「どうした?」
「初めてきたので道とか分からなくって……」
「なんだ、そんな事か。だったら俺が道案内してやるよ!」
恥ずかしそうに俯くジャスティスの背中をバンバンと乱暴に叩きつつイークは笑い、ジャスティスとウルーガを街の市場まで連れて行った。
天帝国家マーベラスはオリエンタレム連邦を背中にして立つ自然的な要塞をもった城塞都市である。
波止場からベネツィ都市の中央部に入ると、ハンターがその身を置くコンタール斡旋所の大きな看板が目に入る。斡旋所の前にはちょっとした喫茶スペースとなっており、正規ハンターやマーベラス騎士などが休憩をとっている。
「ちょっと斡旋所に寄っていいか?」
自分の後ろをついてくるジャスティスとウルーガをチラリと見るイーク。ジャスティスとウルーガは黙って頷いた。
ジャスティスが住んでいたディズドも大きな斡旋所があったが、ここマーベラスではその比にならないくらいもっと大きい斡旋所だった。
斡旋所に立ち寄るということは、イークはもしかしたらハンターなのかもしれない。そんな思いがジャスティスの頭に浮かぶ。斡旋所の中にイークと一緒になって入ると、イークは色んなハンターから声をかけられており、時には情報交換までしているようだった。
(イークさんって、もしかしてハンターとして有名なのかな。このままハンターを目指すのもいいなぁ)
ジャスティスは、正規ハンターと話すイークを見て呑気にそんな事を考えていた。またそんなつもりはなかったが、会話を盗み聞きする。
「よう、イーク。お前、『アレ』は見つかったか?」
「いいや。まあ伝説級の代物に近いからなぁ」
ある一人の正規ハンターに聞かれたイークは残念そうに首を横に振る。
「でもなんだって世界各地の斡旋所が捜索に乗り出してるんだ?」
「……まあ、あっちの大臣がそれを使って何か目論んでいるっていう話だそうだが」
「お前が行ったところか?」
イークと内緒話でもするかのように顔を寄せ合う正規ハンターの一人。
ジャスティスの耳に聞こえたのはここまでで、あとはなにやら知ってはいけない感じがしたので、ジャスティスは何事もなかったように斡旋所の至るところを物珍しそうにキョロキョロと物色した。
色んなものが新鮮で、あちらこちらを眺めているとある程度の時間は過ぎたようで、
「待たせたな! 市場へ向かうとするか」
「はい」
イークの言葉にジャスティスは返事をし、ウルーガは無言で頷いた。
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