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十章
54話 理の指輪3
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54話 理の指輪3
「『【正義】を司りしエレメント。象徴するは太陽、連なりし属性は地』って書いてあるわね」
顔を覗き込ませるようにルキナが唐突に言えば――
「え、ルキナさん読めるんですかッ?!」
「お前そんな博識(はくしき)だったか?」
ジャスティスとカインが驚き同時にルキナを見る。
「……ちょっとぉ、ジャスティスちゃんは仕方ないにしてもカーくんがそんなに驚くことないでしょうよ」
拗ねたように少し口を尖らすルキナ。
「なんにしても」
カインはそんなルキナを無視してジャスティスから指輪を受け取ると、
「俺がこれを持っている事が他の賊やハンターに知られるのも時間の問題だ」
言いつつ指輪を懐に戻す。
「そうなると俺を追ってくるやつが必ず出てくる。そうなる事に巻き込んでしまったお前らには申し訳ねえってこと」
「……それはそうですけど。でも決めたのは自分ですから。それにカインさんにはお世話になってるので」
そう言い、ジャスティスはウルーガと互いに納得したように頷きあう。
「それじゃあ」
ジャスティスとウルーガ見たカインは意を決し、
「お前ら、俺の仲間って事でもいいんだな?」
二人に念を押すように聞けば、二人は力強く頷いた。
「それじゃあ、もう宴を始めてもいいわよね?」
ルキナが三人を確認するように見やると、後方からタイミングよくツヴァイの声がかかる。
「姐御(あねご)ォ、もう話は終わったんですかぁ?」
「『おねぇ様』とお呼び!」
ルキナはツヴァイの方に身体ごと向けるとそう言いつつ宴の輪の中に入っていった。
「ほら行こうぜ。今夜は盛り上がる」
カインが少しイタズラっぽく笑い、ジャスティスとウルーガの二人を顎(あご)でクイっと招くと、ジャスティスとウルーガは互いを見て少し笑いカインのあとに続いた。
中央に大きな焚き木が組み敷かれておりその少し離れた場所では小さな焚き火に調理器具であろう木の棒に吊るされた鍋らしき物がある。その光景はまるでキャンプファイヤーのようだった。
ウルーガは早速、調理担当の仲間の方に駆け寄り料理が得意なその手腕を発揮している。ジャスティスもまた何か手伝おうとしたが、カインに呼び止められて木の幹を短く切った簡易的な腰掛けに座らされた。
魚介のスープと保存用の葉で包(くる)んだ干し肉を受け取るとカインが一息ついたように横にドスンと腰掛けてきた。
「やっと飯にありつける。腹が減るとどうも気が立って仕方ないんだ」
ニヤリと笑い豪快に干し肉にかぶりつくカイン。それと同じようにジャスティスもスープを静かに啜(すす)った。
しばらくすると仲間たちが音楽を奏で始める。それを聞いたカインが、
「さっきのルキナってやつな、踊り子ってのは伊達(だて)じゃない」
「そうなんですか?」
見た目の服装からそうだとは思ったが、ジャスティスは『踊り子』というのを実はあまり知らない。小さい頃に、ディズドの街に来たサーカスの中に踊っている人を見た覚えがある程度だった。
「『【正義】を司りしエレメント。象徴するは太陽、連なりし属性は地』って書いてあるわね」
顔を覗き込ませるようにルキナが唐突に言えば――
「え、ルキナさん読めるんですかッ?!」
「お前そんな博識(はくしき)だったか?」
ジャスティスとカインが驚き同時にルキナを見る。
「……ちょっとぉ、ジャスティスちゃんは仕方ないにしてもカーくんがそんなに驚くことないでしょうよ」
拗ねたように少し口を尖らすルキナ。
「なんにしても」
カインはそんなルキナを無視してジャスティスから指輪を受け取ると、
「俺がこれを持っている事が他の賊やハンターに知られるのも時間の問題だ」
言いつつ指輪を懐に戻す。
「そうなると俺を追ってくるやつが必ず出てくる。そうなる事に巻き込んでしまったお前らには申し訳ねえってこと」
「……それはそうですけど。でも決めたのは自分ですから。それにカインさんにはお世話になってるので」
そう言い、ジャスティスはウルーガと互いに納得したように頷きあう。
「それじゃあ」
ジャスティスとウルーガ見たカインは意を決し、
「お前ら、俺の仲間って事でもいいんだな?」
二人に念を押すように聞けば、二人は力強く頷いた。
「それじゃあ、もう宴を始めてもいいわよね?」
ルキナが三人を確認するように見やると、後方からタイミングよくツヴァイの声がかかる。
「姐御(あねご)ォ、もう話は終わったんですかぁ?」
「『おねぇ様』とお呼び!」
ルキナはツヴァイの方に身体ごと向けるとそう言いつつ宴の輪の中に入っていった。
「ほら行こうぜ。今夜は盛り上がる」
カインが少しイタズラっぽく笑い、ジャスティスとウルーガの二人を顎(あご)でクイっと招くと、ジャスティスとウルーガは互いを見て少し笑いカインのあとに続いた。
中央に大きな焚き木が組み敷かれておりその少し離れた場所では小さな焚き火に調理器具であろう木の棒に吊るされた鍋らしき物がある。その光景はまるでキャンプファイヤーのようだった。
ウルーガは早速、調理担当の仲間の方に駆け寄り料理が得意なその手腕を発揮している。ジャスティスもまた何か手伝おうとしたが、カインに呼び止められて木の幹を短く切った簡易的な腰掛けに座らされた。
魚介のスープと保存用の葉で包(くる)んだ干し肉を受け取るとカインが一息ついたように横にドスンと腰掛けてきた。
「やっと飯にありつける。腹が減るとどうも気が立って仕方ないんだ」
ニヤリと笑い豪快に干し肉にかぶりつくカイン。それと同じようにジャスティスもスープを静かに啜(すす)った。
しばらくすると仲間たちが音楽を奏で始める。それを聞いたカインが、
「さっきのルキナってやつな、踊り子ってのは伊達(だて)じゃない」
「そうなんですか?」
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