毒吐

一章

一章
愛しているんだ、ものすごく



自分は貴女を愛している。
そうだね。例えば──

貴女は、ゆっくりと堪能する口づけがお気に入りで。
下唇を啄んで舌を入れて。
お互いの舌先でクルクル回すように舐め合って。上顎をゆるりと撫で回すようにして。舌の裏側の襞を転がすように舐めて。
それだけで子宮は疼き奥から温かい膣分泌液──所謂愛液を滴らせて。

『イきたいんでしょ？』

耳元で囁けば、

熱く潤んだ瞳を見上げて声なく何度も頷いて。


ふわふわと柔らかいベッドに横たわる貴女の両腿を内側からスルリと撫でれば腿が微かに震えて。

恥丘に生い茂る毛を指で掻き分けると恥ずかしそうに覗く陰核（クリトリス）をコリコリと指の腹でなぞれば、頭をのけぞらせて甘く喘ぐ貴女。

両股を、これでもかと言うばかりに押し開いて顔を埋める。

甘く蜜のような匂いに誘われてしっとりと濡れそぼった小陰唇を舌先で一周するように浅く舐め回す。

焦らすように。

膣口の入り口を舌先で入れるか入れないかを繰り返すと、良がって腰を少し浮かす貴女。堪らなくなって舌を膣口に侵入させる。

トロリと芳醇な蜜が舌を向かい入れてきて思わず『それ』を啜った。

声にならない悦に入った聲――


もうダメだ、と。

待てない、早くきて。


懇願するような視線を寄越して。

それでもまだ、舌先で貴女の泉を舐め回した。
そんな行動に焦れたのか、淫らな卑口を自ら押し付けてくる。

鼻まで塞がれて顔を少しずらし息を求める。唇で蜜壺を軽く啄むようにする。舌を膣に入れて舌先で回すように舐める。舐めて、蜜を絡めとって啜る。
濃厚で甘くて――それだけでイキそうになる。


しばらく蜜を堪能してから顔を離す。口周りについた愛液を中指で拭き取り、そのまま口に含み唾液で軽く濡らす。
そして有無を言わせず中指を膣に入れ込んだ。

小さく呻く貴女を見つつ、指の付け根まで押し込んでいくと、
クチ…ッ、と『鳴る』膣口。

グリグリと指の腹で内壁を擦り円を描くように動かせば、喘ぎ声を発する貴女。
そんな様子を視姦しつつ人差し指と薬指も同時に膣に入れ込む。
途端に腰を浮かして背をのけぞらせる貴女に覆い被さり身体を固定させる。
胎内に入れ込んだ三本の指を素早く前後にピストンを加えると卑口が、『グチグチグチュグチュ…ッ』といやらしい音を立てる。
それに伴い中からジュワリと愛液が溢れ、また淫靡な鳴き声を発する。

片手で貴女の体内を犯しつつ口付けをすれば、待ちかねていたかのように舌が入り込んできて――
自分はそれを受け入れるように舌を絡め咥内を舐め回す。

貴女の膣口と咥内から淫らなハーモニーが産まれ、耐え切れなくなり指を引き抜くと誇張した自身の肉棒を貴女の胎内に押し込んだ。

ねっとりと纏わりつくように肉棒を迎い入れ、もっと奥へと誘う貴女の中心に熱く滾ったペニスを打ち付けるように素早く腰を振るう。

自分の胸の中で乱れる貴女をだき抱いて――


――貴女の胎内で果てた。







ペニスの躍動が収束したのを見計らって膣口から引き抜けば、後に残った精液が先端からポタリと落ちて――貴女の卑口からは白濁した液体がトロリと滴る。

もう一度、卑口に顔を寄せて白濁の液体を舌で舐めとった。

自身の精液と貴女の愛液が混じり合った『蜜』は、極上のワインに等しかった。