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第四章 戦花の魔女
第109話 ふっふっふ
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それからの私は、『森の魔女』として活動した。最初の頃、彼女が持ってくる依頼の数はそれほど多くなかった。だが、時間が経つにつれ、どんどん増えていった。といっても、一日に何度も依頼をこなすということはしていない。せいぜい、一日に一つか二つ。それでも、大通りで商売をしていた頃よりも収入は安定していた。
「魔女ちゃん。今日も依頼持ってきたよ!」
「ありがとう。いつも助かるよ」
「なんのなんの。いやー。最近は、魔女ちゃんへの依頼が途切れないよ。名前、売れてきたね」
そう言いながら依頼の手紙を私に手渡す彼女。このやり取りをこれまで何度繰り返してきただろうか。その数は、もう両手両足の指では数えきれないくらいになっているだろう。
「そういえば、名前を売るって具体的にどうやったの?」
私は、ふと気になったことを質問した。名前を売るといっても、具体的な方法については全く聞いていない。まあ、人付き合いの得意な彼女のことだから、その辺りは上手くやったのだろうが。
「ん? ああ。ちょっとした噂を作ったんだよ」
「噂?」
「ふっふっふ」
彼女の顔には、いつの間にかニヤリと悪い笑みが浮かんでいた。
町に流れているらしい『森の魔女』についての噂。
曰く、誰もが崇拝したくなるような魔女。
曰く、とんでもない力を持っている魔女。
曰く、魔獣がわんさか生息する森を牛耳っている魔女。
「何それ……というか、この森に魔獣なんてあんまり……」
「細かいことは気にしなーい!」
「魔女ちゃん。今日も依頼持ってきたよ!」
「ありがとう。いつも助かるよ」
「なんのなんの。いやー。最近は、魔女ちゃんへの依頼が途切れないよ。名前、売れてきたね」
そう言いながら依頼の手紙を私に手渡す彼女。このやり取りをこれまで何度繰り返してきただろうか。その数は、もう両手両足の指では数えきれないくらいになっているだろう。
「そういえば、名前を売るって具体的にどうやったの?」
私は、ふと気になったことを質問した。名前を売るといっても、具体的な方法については全く聞いていない。まあ、人付き合いの得意な彼女のことだから、その辺りは上手くやったのだろうが。
「ん? ああ。ちょっとした噂を作ったんだよ」
「噂?」
「ふっふっふ」
彼女の顔には、いつの間にかニヤリと悪い笑みが浮かんでいた。
町に流れているらしい『森の魔女』についての噂。
曰く、誰もが崇拝したくなるような魔女。
曰く、とんでもない力を持っている魔女。
曰く、魔獣がわんさか生息する森を牛耳っている魔女。
「何それ……というか、この森に魔獣なんてあんまり……」
「細かいことは気にしなーい!」
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