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買い物に行きましょうか
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「それじゃ、先にユヅキの日常品を揃えに行きましょうか」
話しは終わりとばかりにリーリエは徐に立ち上がって、ヴェルアとランディに視線を向ける。
その視線の意図に気付いたのか、二人は部屋から出て行った。
「まずは、ユヅキの顔が見えないようにしないと…」
そう言うと、リーリエは私にここで待つように言うと部屋を出て行ってしまう。
ポツンと一人取り残された私は、状況について行けずにいた。
その後、戻ってきたリーリエの手には黒いローブみたいなものがあって、それを私に着るように言う。
どうやらこのローブはリーリエが使っている物らしく、私が来たらめちゃくちゃ大きかった。
こうして見ると、リーリエって高身長だね。私の世界に来たらモテモテだろうになぁ…勿体ない。
「このローブには魔法が付与されてるので、ローブの帽子が本人の意思に反して脱げることはないので、安心してくださいね」
「――魔法!?すごい!この世界には魔法があるんだ!」
思わぬファンタジー用語に、目をキラキラさせてリーリエを見れば、リーリエは目を丸くしていた。
そんなリーリエの様子に、すぐに我に返る。
多分、私が子供みたいな反応したことに驚いているんだろう。恥ずかしい…。
「そんなに喜んでもらえるなんて…そのローブを作った私としては、少し恥ずかしいですね…」
リーリエは恥ずかしそうに頬を掻くと、ニヘラといつもと全く違う可愛らしい笑みを浮かべた。
(かっ、可愛い…!!)
頬をほんのり赤く染めて、恥ずかしそうに微笑む姿は、まさに天使と呼べるだろう。
まさかリーリエのこんな表情が見れるなんて…。もっと色んな表情を見たいと思ってしまうのも仕方ない。
「リーリエが作ったんだ!すごい!あ、あのね!時間あるとき、魔法見せてほしいな、なんて…」
ハイテンションのままリーリエに言いたいことを最後まで言ってから、内心またやらかした………。となりつつ、えへって誤魔化すように笑えば、リーリエは「ユヅキが見たいなら、是非」なんて言うから、私の顔は真っ赤に違いないだろう…。
リーリエって女性の扱いに慣れてるように思えるんだけど、本当に女性に会ったことないのかな?
女性が喜びそうな言動をあっさりとするから、私はさっきからドキドキしっぱなし。
私とリーリエがしばらく見つめあったままいると――遠くの方からヴェルアの急かす声が響いた。
「リーリエ様、馬車の準備出来ましたから、急いでください」
「ヴェルアめ……。それじゃ、ユヅキ、行きましょうか」
ボソリとリーリエが何かを呟いたが、その言葉は私には聞こえなかった。
そして、何事もなかったかのように、リーリエは私に手を差し出してきたから、思わず自分の手を重ねてしまった。
そのことに顔に熱が集まるのを感じて、リーリエに見えないように顔を俯かせてリーリエの後をついて行く。
(リーリエのエスコートが自然すぎる…。絶対女性慣れしてるでしょ…)
紳士の鏡のようなエスコートで、今までこんな扱いをされたことがない私は、さっきからドキドキしっぱなしである。
外に出てまず目に入ったのは、馬車だった。
まさか、馬車に乗れるなんて…とポカンと口を開けたまま見ていると、リーリエが「どうぞ」と言って、手を差し出し、馬車の中へと導いてくれた。
馬車に備え付けられている椅子は、ソファみたいに柔らかくて、座ってビックリしてしまった。
「まずは、服から選びに行きましょうか」
リーリエの言葉に、お世話になる身としては、否と言えるわけもなく、リーリエに任せることを伝える。
そんな私の反応に、リーリエは困ったように笑った。
「ユヅキ、何か欲しいモノがあれば遠慮せずに言ってください」
欲しいモノと言われても…日常生活で支障が出なければ、必要最低限な物があれば困らないし。
服、下着…あと女性の必要な物、とか買ってもらえるだけで十分なんだけど、何て伝えればいいんだろう…?
何て言えばいいのか分からず、言いよどむ私にリーリエはずっと困った表情のまま私を見つめてくる始末である。
そんな表情で見られると余計に口に出しにくい…!
「えっと…日常生活が困らない程度で大丈夫、だから」
迷いに迷って出た言葉にリーリエはすぐにホッとした表情を浮かべて頷いた。
「困らない程度…ですね。承知致しました」
そう言った時のリーリエの瞳が妖しく光っていたなんて、この時の私は知る由もなかった。
その後、リーリエに連れられて行ってもらったお店はどこもオーダーメイドを中心とした店ばかりで、最初は流石に私のをオーダーメイドしてもらうの悪いからってリーリエに訴えたんだけど…全く聞き入れてもらえなかった。
それどころか、「困らない程度なら、何を買ってもよろしいのでは?」なんて不思議そうに首を傾げられて、頭が痛くなった。
しかも、注文する量がこれまた半端なかった。
リーリエが私に似合う!って言って、お店の人に勧められるがままに注文していくし。
なによりリーリエの言葉で気になったのは、「とりあえず、全部2着ずつお願いしますね」って言葉である。
とりあえずって一体どういうこと?しかも2着って…!!誰が着るの!?
私が止めたら…リーリエがしょんぼりと眉を下げるもんだから、強く言えず……結局2着ずつ購入することになってしまった。
何でこんなに金遣い荒いの…って思ったけど、リーリエって貴族ってことを思い出して、頭を抱えた。
この世界の金の価値がどのようになってるのか分からないけど、今日使ったお金だけでも絶対100万超えてると思う。
これは家に帰ったらリーリエに無駄遣いを禁止にしないと…。
後、伝え方も考えないといけないなって、私は自分で反省をした。私の言い方が悪かったから、リーリエが勘違いしてしまったんだから。
家に着くころには私はぐったりとしていて…そんな私をリーリエが「失礼しますね」なんて綺麗に微笑みながらお姫様抱っこで馬車から降りた時は顔から火が出るかと思うくらい恥ずかしかった。
話しは終わりとばかりにリーリエは徐に立ち上がって、ヴェルアとランディに視線を向ける。
その視線の意図に気付いたのか、二人は部屋から出て行った。
「まずは、ユヅキの顔が見えないようにしないと…」
そう言うと、リーリエは私にここで待つように言うと部屋を出て行ってしまう。
ポツンと一人取り残された私は、状況について行けずにいた。
その後、戻ってきたリーリエの手には黒いローブみたいなものがあって、それを私に着るように言う。
どうやらこのローブはリーリエが使っている物らしく、私が来たらめちゃくちゃ大きかった。
こうして見ると、リーリエって高身長だね。私の世界に来たらモテモテだろうになぁ…勿体ない。
「このローブには魔法が付与されてるので、ローブの帽子が本人の意思に反して脱げることはないので、安心してくださいね」
「――魔法!?すごい!この世界には魔法があるんだ!」
思わぬファンタジー用語に、目をキラキラさせてリーリエを見れば、リーリエは目を丸くしていた。
そんなリーリエの様子に、すぐに我に返る。
多分、私が子供みたいな反応したことに驚いているんだろう。恥ずかしい…。
「そんなに喜んでもらえるなんて…そのローブを作った私としては、少し恥ずかしいですね…」
リーリエは恥ずかしそうに頬を掻くと、ニヘラといつもと全く違う可愛らしい笑みを浮かべた。
(かっ、可愛い…!!)
頬をほんのり赤く染めて、恥ずかしそうに微笑む姿は、まさに天使と呼べるだろう。
まさかリーリエのこんな表情が見れるなんて…。もっと色んな表情を見たいと思ってしまうのも仕方ない。
「リーリエが作ったんだ!すごい!あ、あのね!時間あるとき、魔法見せてほしいな、なんて…」
ハイテンションのままリーリエに言いたいことを最後まで言ってから、内心またやらかした………。となりつつ、えへって誤魔化すように笑えば、リーリエは「ユヅキが見たいなら、是非」なんて言うから、私の顔は真っ赤に違いないだろう…。
リーリエって女性の扱いに慣れてるように思えるんだけど、本当に女性に会ったことないのかな?
女性が喜びそうな言動をあっさりとするから、私はさっきからドキドキしっぱなし。
私とリーリエがしばらく見つめあったままいると――遠くの方からヴェルアの急かす声が響いた。
「リーリエ様、馬車の準備出来ましたから、急いでください」
「ヴェルアめ……。それじゃ、ユヅキ、行きましょうか」
ボソリとリーリエが何かを呟いたが、その言葉は私には聞こえなかった。
そして、何事もなかったかのように、リーリエは私に手を差し出してきたから、思わず自分の手を重ねてしまった。
そのことに顔に熱が集まるのを感じて、リーリエに見えないように顔を俯かせてリーリエの後をついて行く。
(リーリエのエスコートが自然すぎる…。絶対女性慣れしてるでしょ…)
紳士の鏡のようなエスコートで、今までこんな扱いをされたことがない私は、さっきからドキドキしっぱなしである。
外に出てまず目に入ったのは、馬車だった。
まさか、馬車に乗れるなんて…とポカンと口を開けたまま見ていると、リーリエが「どうぞ」と言って、手を差し出し、馬車の中へと導いてくれた。
馬車に備え付けられている椅子は、ソファみたいに柔らかくて、座ってビックリしてしまった。
「まずは、服から選びに行きましょうか」
リーリエの言葉に、お世話になる身としては、否と言えるわけもなく、リーリエに任せることを伝える。
そんな私の反応に、リーリエは困ったように笑った。
「ユヅキ、何か欲しいモノがあれば遠慮せずに言ってください」
欲しいモノと言われても…日常生活で支障が出なければ、必要最低限な物があれば困らないし。
服、下着…あと女性の必要な物、とか買ってもらえるだけで十分なんだけど、何て伝えればいいんだろう…?
何て言えばいいのか分からず、言いよどむ私にリーリエはずっと困った表情のまま私を見つめてくる始末である。
そんな表情で見られると余計に口に出しにくい…!
「えっと…日常生活が困らない程度で大丈夫、だから」
迷いに迷って出た言葉にリーリエはすぐにホッとした表情を浮かべて頷いた。
「困らない程度…ですね。承知致しました」
そう言った時のリーリエの瞳が妖しく光っていたなんて、この時の私は知る由もなかった。
その後、リーリエに連れられて行ってもらったお店はどこもオーダーメイドを中心とした店ばかりで、最初は流石に私のをオーダーメイドしてもらうの悪いからってリーリエに訴えたんだけど…全く聞き入れてもらえなかった。
それどころか、「困らない程度なら、何を買ってもよろしいのでは?」なんて不思議そうに首を傾げられて、頭が痛くなった。
しかも、注文する量がこれまた半端なかった。
リーリエが私に似合う!って言って、お店の人に勧められるがままに注文していくし。
なによりリーリエの言葉で気になったのは、「とりあえず、全部2着ずつお願いしますね」って言葉である。
とりあえずって一体どういうこと?しかも2着って…!!誰が着るの!?
私が止めたら…リーリエがしょんぼりと眉を下げるもんだから、強く言えず……結局2着ずつ購入することになってしまった。
何でこんなに金遣い荒いの…って思ったけど、リーリエって貴族ってことを思い出して、頭を抱えた。
この世界の金の価値がどのようになってるのか分からないけど、今日使ったお金だけでも絶対100万超えてると思う。
これは家に帰ったらリーリエに無駄遣いを禁止にしないと…。
後、伝え方も考えないといけないなって、私は自分で反省をした。私の言い方が悪かったから、リーリエが勘違いしてしまったんだから。
家に着くころには私はぐったりとしていて…そんな私をリーリエが「失礼しますね」なんて綺麗に微笑みながらお姫様抱っこで馬車から降りた時は顔から火が出るかと思うくらい恥ずかしかった。
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