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コヨタ

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第23話 造られた私たち

第23話・5 私とオレは本物になる

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 早朝の診察室前。

 機関の空気はまだひんやりとしていた。
 夜勤職員と朝勤職員が交代し始めたばかりの、静かで落ち着かない時間帯。

 診察室前の廊下に、セセラの足音が響く。

 扉の前で、既にレイラが診察を受けていると聞いたセセラは、少しだけを置いてから軽いノックをして入室した。

 中ではレイラが医療班職員の簡易的な問診を受け終えたところだった。
 セセラを見たレイラは、僅かに目を伏せる。

「……おう、おはよ。……大丈夫か?」

 問いかける声は柔らかく、昨夜の様子を察しているのか、決して追及はしない。

 どこか気まずそうに、レイラはゆっくりと頷いた。

「おはよう薊野さん……。私は、もう平気。昨夜は、ちょっと……ごめんなさい」

「謝ることじゃねーって。……まあ、アレだ。心配してたやつらには、俺が適当に『喧嘩してたらしい』ってことにしとく」

 レイラは少しだけ苦笑い。

「……ありがとう」

 その言葉にセセラは一度だけ視線をレイラの右腕に巻かれた包帯に落とし、それから静かに問う。

「……リル……あいつは?」

「……少しだけ、眠れたみたい。たぶん仮眠室で横になってる」

「そっか」

 セセラは無言で頷き、しばらくその場に立ち尽くしていたが、やがて踵を返してリルのいる部屋へと向かった。


 ◇


 仮眠室の空気は重い。

 カーテンの隙間から朝の光が少しだけ漏れ、ベッドの上で布団に潜るリルの背中に射し込んでいた。

 扉が静かに開き、セセラが入る。

「…………」

 リルは布団を被ったまま微動だにしない。
 けれど、生きている。呼吸の音が聞こえる。

「おーい。朝だぞー。話したいことあるから起きろー。……って言って起きる状態なら、こんな心配しねえか」

 セセラはため息をつきながら、ベッドの傍まで移動した。

「おはよ……なあ、昨夜お前の声、だいぶ響いてたぞ。嫌な言葉が色々飛び出してたな」

 その言葉にリルはようやく、布団の中から声を漏らす。

「……聞いてたのかよ……」

「聞いてたんじゃねえ、聞こえてたっての。中庭の真ん中で大声出すのやめろ、……って……言いてぇけど、今は言わねえ」

 セセラはリルの目を見ないまま、手にしていた缶コーヒーを枕元に置いた。

「レイラ、怖がってたろ。なのにお前のこと責めたりしなかった」

「……わかってるよ……最低なことしたのも、全部……」

「最低な奴は、自分のこと最低だなんて言わねえよ。意外とお前、根は真面目だもんなァ」

「…………」

 しばし沈黙。

 セセラはひと息ついて、やわらかく声をかける。

「……少しずつでいい。戻ってこい。今は“人間らしい悩み”の真っ最中ってだけだ」

 リルは布団の中で目をぎゅっと閉じながら、震えた唇で絞り出すように答えた。

「……また、やったらどうすんだよ。……誰か傷つけたら……」

「ん? 俺がブン殴る。誰かに手ェ出したら、次は絶対俺がブン殴る。だから安心しろ」

「……っ……」

「それか、ムカつくことあったら俺に八つ当たりでもすれば? いくらでも相手してやるよ、俺喧嘩大好きだから」

「……あんた、その歳になってもまだそんなこと言ってんのかよ……」

「生意気なクソガキが多いからな」

 そう言って指の骨を鳴らすセセラの声は、どこまでも“人間”で──。
 その雑で温かい言葉が、今のリルにとっては何より救い。

「……ありがと、薊野さん……」

 ほんの僅か、リルの声に力が戻っていた。


 ◇


 白の無機質なタイルが整然と敷き詰められた廊下。
 冷たい空気が薄暗い照明に照らされ、機械の駆動音だけが微かに響いている。

 龍調査機関ではない。
 ここはZ.EUS研究施設・研究フロア。

 その奥、仕切られた一室──。

「……ふふ……」

 脚を組みながら背もたれに身を預け、薄く笑みを浮かべているジキルがいた。
 片手にはモニター用タブレット、画面には文字データが滾々こんこんと流れている。

(壊れかけの天使? ってやつだね。うんうん、すごく良い感じ)

 椅子の軋む音と共に、ジキルは脚を組み替えた。
 その表情は無邪気で、同時に底知れぬ狂気を宿している。

 そこで、部屋の扉が開く音。

「……ジキル様」

 揺れる銀の逆立った長髪──スカルが静かに現れる。いつものように無言で深々と頭を下げた。

「お、来た来た。ねえ、昨夜の……見た?」

「ご子息……リルの精神状態について、ですか」

「そう」

 ジキルは手元のタブレットをスカルに見せながら、くすくすと笑う。

「見て、このログ。心拍数、呼吸の乱れ、音声振動。……あの中庭であんなに吠えるとは思わなかったなぁ~」

「…………」

「いやぁ、観察に行ってよかった。物理的な距離はあるけど、声は拾える。龍因子を宿した者ってやっぱり面白いよねぇ」

「……尾行されていたのでは、と疑われる恐れもあります」

「だから気をつけてたよ。直接的な探知手段は使ってない。ね? 完璧」

 そしてくるりと椅子を回し、ジキルは画面を閉じて立ち上がった。

にいる存在が、自壊寸前で踏みとどまる……その瞬間の心の揺れって、最高に美しいと思わない?」

「…………」

 スカルは応えない。
 それでもジキルは続ける。

「でもさあ……あの子の傍にいるのがレイラちゃんってのが、また運命っぽくて素敵。壊れかけの人間を、壊れかけの人間が支えようとしてる。ああいうの、芸術って言うんだよ」

「……彼の錯乱は、一時的なものと判断されますか?」

「ん? うーん……限界は近いよ。あとひとつふたつ、きっかけを与えれば……が見られると思う」

 ジキルの声は弾んでいた。
 実験の成功を前にした研究者そのものの声。

「……それで壊れでもしたらどうなさるのです」

「壊れたら? そしたら止めるよ、もちろん。……でもね、壊れかけてるからこそ、価値があるの」

 しばしの沈黙のあと、ジキルは窓辺へと歩み寄る。
 遮光ガラス越しにどこかを眺めながら、呟いた。

「──“希望”って言葉を、あの子たちに見せてあげようか」

 スカルは問いかけるように視線を向ける。

「希望……ですか」

 その問いにニヤリと微笑むジキル。

「“絶望の中の希望”こそが、人間を一番綺麗に壊すんだよ」


 ◇


 ジキルは相変わらず赤い長髪をうなじの位置で結ぶスタイルで、地下研究区画の一角へと歩いていた。
 スカルは黙ってその後ろをついてきている。

「ね、スカル。今日はお前に“ちょっとした家族”を見せようと思ってさ」

「……家族?」

「そう。“彼女たち”はとっても良く出来てる。クオンとトワもこの系統だったけど……今度のは、もうちょっと……うん、完成形に近いかも」

 ジキルの声には、どこか狂信的な熱が混ざっていた。

 重たいロックをスキャン解除で解錠し、頑丈な扉を開くと──。
 その先には液体に満たされたふたつのカプセルが、音も無く光っていた。

 カプセルの中には、人間の少女のような姿をした存在が、静かに眠っている。

 1体は淡い水色の髪に、閉じた瞼の奥で微かに光る瞳。
 もう1体は双子のように似ているが、赤色に近いピンク色の髪に、片方の手は既に龍化しているかのような硬質な造形。

「……次世代の鍵。ね、可愛いでしょ」

 スカルは無言のまま、カプセルに歩み寄った。

「ああ……人間に酷似した龍、ですか」

「うん。適合率が異常に高くて、機関あっちの測定器じゃ『完全に人間』って出るくらい。でも龍因子をちゃんと持ってる。面白いよねえ?」

「……これらは、意識を?」

「あるよ。しっかり。感情も、思考も。命令にもよく従う。でも、“自分が龍である”ということだけは認識してない。そういうふうに仕込んであるから」

 ジキルの笑みは親のように慈しみ深いが、同時に生物学者の冷酷さを帯びていた。

「この子たちは、まだ目覚めたこともない。……だけど、そのうち現場に出すつもり。ねえスカル……お前、誰にぶつけてみたい?」

「…………」

 少し考える素振りを見せてから、スカルはゆっくりと口を開いて答える。

「……西城……アシュラ……。以前の接触で、思うところがある」

「なるほど~! いいねえ。あの子は強い。面白い反応が期待できる」

 ジキルは満足そうにカプセルを見上げた。

「……さあて、の実験はまだまだこれから。に近づくには、もっともっと人を壊さなきゃいけないからさ」

 その口から『神』という単語が出る度、その意味は現実からどんどん乖離していった。

 ジキルはそのまま、眠るふたりの少女を見つめている。

「……スカル、これがこの子らの名前ね」

 そう伝えながら指で示す液晶モニターには、並ぶふたつのコード名。

《UNIT-11 LAYレイ
《UNIT-12 LIUリウ

「…………」

 淡い水色の髪に赤い瞳、長い睫毛。
 もう1体──赤に近いピンクの髪に、鋭く尖った犬歯が覗く。

「ね? レイラちゃんとリルのだよ」

 ジキルは恍惚とした顔で語った。

「魂は別物。けど……見た目、筋肉の構成、反応の傾向、精神の模写……全部、オレが直接観察して、模倣して、人工的に作り上げた。Z.EUSの中でも、なかなかのだと思ってる」

「…………」

 スカルの眉が微かに動く。

「……それは、なぜ“彼ら”なのですか」

 その問いに、更にジキルの笑顔が深まった。

「そりゃあ、簡単だよ。だって、“本物のあの子たち”は……もうすぐ壊れちゃうからさ」

「……!」

「だったら、新しいを作っておかないと。ね? オレはこの世界に“死”を許したくない。だからんだよ」

「…………」

「外見も、思考も、力も、“死ぬはずだった未来”の彼らを──ここで止めて、閉じ込める」

 それは、執念。
 執念の果てに歪んだ愛情。

 そして、狂信。

「レイには、憐れみと希望の感情を植えつけてある。リウには、孤独と闘争本能。レイラちゃんとリルが持つ感情に限りなく近く、それでいて……もっと綺麗に造形されてる」

 ジキルは仄暗く輝くカプセルに掌をそっと添えた。

「この子たちは、になる準備ができてるんだ」

 その言葉に、スカルは静かに問いを重ねる。

「……では……今の本物は、処分するおつもりですか」

「え?」

 ジキルは少しだけ笑い、そして──。

「それは……彼ら次第かな。壊れて、戻れなくなって、それでもまだって思ってくれるなら……その時は考える」

 笑顔は変わらない。
 だがその裏に宿る冷酷さは、まるで凍てつく氷のようだった。

 そして──。

 カプセルの中のリウが、指をぴくりと動かす。

「……おや」

 その反応を見逃さなかったジキルは、静かに手元のコンソールに触れ、指先で起動シーケンスを走らせた。

「じゃあ……目を覚まそうか。レイ、リウ……おはよう~」

 カプセルに仕込まれた神経刺激が伝わり、まず先に液中のレイの睫毛が震える。
 指先がぎこちなく動き、そして──瞼がゆっくりと開かれた。

「…………」

 まるで霧に溶け込むような、淡く光る赤い瞳。
 その瞳はどこか朧げで、人のようでありながら“霊的な静寂”を孕んでいる。

(……ここは、どこ?)

 言葉ではない。
 だが、レイの意識の奥底で確かに問いが浮かんでいた。

 目の前に立つ、赤い髪の男。
 どこか懐かしく、それでいて“決定的な違和感”が、レイの内部で揺らいだ。

 ジキルは優しく囁く。

「こんにちは、レイ。怖くないよ。君はずっと……ここにいたんだ。今日から、自由だよ」

 液体の中でレイの唇が、僅かに動いた。

「……じ……ゆう……?」

 その言葉を口にしたのは、レイが“存在”としてこの世に目覚めてから、初めての音。

 そしてすぐ隣、もうひとつのカプセルでも──。

 リウの指が、ギュッと握られた。

 次の瞬間、その目が開かれる。 

「…………」

 血のように濃い朱の瞳。
 しかし、その奥には、まるで空のような虚無が広がっている。

(……オレは、誰……?)

 言葉にすれば、そうなる。
 リウは自らを『オレ』と名乗った。それは、ジキルが与えた情報に基づく“設定”ではなく、本能に近い。

(……あの声……なんか、知ってる)

 じっとジキルを見据えるリウ。

 リウの中には、既に戦闘反応を司る“衝動”が埋め込まれていた。
 レイが情と共感を宿すように調整されていたのに対し、リウは本能と破壊に重きを置かれていた。

 それらはクオンとトワに近いものがあるが、ジキルにとってあのふたりは失敗作。
 今、目の前にいる新たな少女ふたりは、その失敗経験を経て改めて設計されたものでもあった。

「よく目覚めたね、リウ。どう、体は軽い?」

 リウは無表情のまま、ジキルをじっと見つめ、ぽつりと呟く。

「……腹減った」

 ジキルはくすりと笑い──。

「それはいい兆候だ。もうすぐ君たちにも初任務をあげるよ。世界は、君たちの姿を知らない。けどね──まもなく君たちが、世界を知ることになる」

 カプセルの中の液体が排水され、静かに開かれていく扉。
 そして、初めて“外界”に接続される、レイとリウ。

 この時、誰も知らなかった。

 レイとリウという新たに作られた存在。
 彼女らがこれから先、どれほど大きな“影”となって降りかかってくるのかを。


 ◇


 Z.EUS訓練区画・模擬戦闘エリア。

 広大な空間。薄暗く無機質な壁に囲まれた人工区画。
 床は血や焼け跡のような染みで黒ずみ、どこか生々しさの残る実験場だった。

 レイとリウが並んで立つその前に、4体の“失敗作”が隔離ブロックから解き放たれる。

 ──かつて名残を微かに残した肉体。
 どれも中途半端に龍化が進行し、口元から瘴気を漏らし、知性を持たぬまま咆哮を上げていた。

 天井に設置されたスピーカーから、ジキルの声が降る。

『それじゃあ、初任務いってみようか。レイ、リウ──やることは簡単。“実戦慣れ”だよ』

『相手は喋らない。考えない。ただ、生きているものを敵と認識して暴れるだけ』

『君たちがなら……何も心配はいらないよ?』

 その言葉に──。

「……はい」

 静かに応えたのは、レイ。

 水色の髪がふわりと揺れ、右手に持つのは、ジキルが支給した龍因子融合式の小型ブレード。

 瞳には感情のようなものは薄いが、“従う理由”だけが深く刻まれている。

「……ここで、生きるには……」

「簡単だ。……ればいい……」

 横で、リウが低く呟いた。
 指先が裂けるように変形し、爪が龍の爪のように伸びて黒く染まっていく。

「──来る」

 1体の失敗作が、咆哮と共に突進してきた。
 人間の数倍はある巨体。

 しかし──。

 ──ズバァンッ……!

 その首が、レイの刃によって斜めに裂け飛んだ。

 動きに一切の迷いは無い。

「……排除、完了」

 直後、リウの爪が2体目の頭部を貫く。
 爪先から抜けたその生臭い音にさえ、何の反応も示さない。

「……動きがおせェ。まさに失敗作だな」

 リウの体から、濃い龍気が発散されていく。
 その影響で、他の2体が怯えたように一瞬後退した──。

 しかし。

「逃がさねぇよ……お前らは、踏み台」

 地を蹴るリウ。

 鋭い脚技と、蹴りと共に吹き飛ぶ1体。
 レイがそれを追撃して、喉元にブレードを突き刺す。

 最後の1体は、抵抗を見せる前に、ふたりのコンビネーションによってあっという間に地面に沈められた。

 沈黙──。

 次の瞬間、訓練エリアに静かな拍手の音が響く。

『うん、素晴らしい……。文句なし! 君たちは実に素直で、実に完成されている!』

 上階のガラス張りの観測ブースで、ジキルが満足そうに微笑んでいた。

 その横、スカルが冷ややかに告げる。

「……リウの出力、予想より高い。短期運用に留めるべきかと」

「うん、だね。でもね……自壊しない限りは、少しずつ外の空気も吸わせてあげたいじゃない?」

「……例のふたりと、交錯させるつもりですか」

 ジキルは、悪戯っぽく笑った。

「さて? ま、って、そういう風に起こるもんでしょ?」

「…………」

 ──訓練場の下。

 血の上に立つレイとリウの目は、誰の命令も疑うことなく、静かに光を放っていた。

 純粋な、戦闘兵器として──。



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