秘密の男装令嬢は貴族学校へ行く

ミント

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エレナ、令嬢になる。

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ここは街のとある建物の一室。
第2王子にお願いして借りてもらいました。
私男装中のエレナはトランクを持って先程到着したところです。
室内に居るのは私だけ。
大きな鏡の前で私は身支度をしていきます。
まずは男装を脱ぎ、コルセットを装着します。
男子が女装していると言う事にしているので、ドレスは喉元まで布で覆われたタイプのドレスにしました。露出少なめの黄色いドレス。
それに男装を始めた時に切った髪の毛を母がカツラにしていてくれたのでこれをかぶって女子になります!
鏡の中の私はすっかりエレナです。



さて化粧なんだけど…したことないんだよね~と化粧道具とにらめっこしたところでドアがノックされました。
「俺だ、開けてくれ。」
ハルトの声です。
ドアを開けると……ハルトとアデル様とフィン殿下と殿下の侍女?が立っていました。
皆さんかなり驚いた顔をしていました。
「どうかな?女子に見える?」
そう聞くと3人は一斉に頷きました。

さて化粧がまだなんだけど…
「あのさ、化粧は侍女を連れてきたからしてもらえ。」
とフィン殿下。
「ありがとうございます。どうしようかとちょっと途方にくれておりました。」
「そうだと思ったよ。せっかくだから可愛くしてもらえ。」
と何故か嬉しそうなフィン殿下。
…とりあえず、今はありがたく思うことにします。

「侍女のサラと申します。リアム様、どうぞよろしくお願いいたします。」
綺麗なお辞儀をしてくれるサラ。女子力高めで可愛い系の女の人です。
「よろしくお願いします。」
笑顔でお願いします。するとサラさんお顔が何故か赤い?
「あの、ではここにお座りください。」
ちょっと慌てているようです。3人を見ると何故か首を横に振っています。
私が何をしたっていうんだ~!!!

時間がもったいないので、すぐに椅子に座ります。
するとサラが化粧水を手に取り、
「失礼します。」
と遠慮がちに私の顔に触れてきました。
「そんなに緊張しないでください。思うようにやっちゃって。」
と言うと、
「はい!ってかリアム様のお肌すごく柔らかいですね!この化粧水もとっても良い匂いですし。」
流石女子!その化粧水もハーブと一緒で輸入物。私のお気に入りの基礎化粧品だったりするのだ。
「母上の愛用品だよ。アロマが使われていてね、僕は薔薇の香り好きだからローズの精油入りの化粧水を使っているんだ。」
「なるほど!だからリアム様のお肌はこんなに綺麗なんですね!化粧ノリが抜群です!」
と大絶賛してくれました。普段は男装だけど…中身はやっぱり女の子だからね。褒められると嬉しい!
思わずにへら~ってしちゃった。
「おいリアム、お前そうしてるとホントに女にしか見えないぞ?」
とハルト。隣でフィンガ隣でうんうん頷いてる。
「おや、顔が赤いようですね、ハルト?」
とアデル様。
そうこうしているうちにサラが綺麗にお化粧をしてくれています。
「リアム様、目を瞑って下さい。」
アイメイクもばっちりしてくれているみたいです。
そう言えば、最後に化粧をしたのはリアムと一緒に出たお茶会だったかな?
そんなことを考えていたら、化粧が終わったようです。
さて髪の毛ですが……リボンですね。カツラだからアップは無理でした。
「リアム様、終わりましたよ!もうなんて素敵な仕上がりかしら?お人形さんのようです!」
サラさん何故か興奮気味です。
促されて鏡を見ます。
「えっ?誰?」
そこにはもう令嬢にしか見えないエレナがいました。
3人に視線が何故か痛い!

「あの、珍しいのはわかりますが…そんなに見ないで頂けますか?特にフィン。」
「あぁ悪かった。でもホントそっくりだ……あの時の妹君が成長した様だ。」
えぇそうでしょうね。私ですから……って言えないのが辛い!
つい言ってしまいたい衝動に駆られるけれど…それはダメだから……
「双子ですから!」
と一言。
ハルトはなんだかソワソワしていてアデル様はそれをニヤリと眺めていました。
「お前ホントにリアムか?」
とハルト。
「君も僕が化粧しているのを見ていただろ?」
そう言うと目線を床に落としながら頭をかいている。
「どこから見ても今の君は可愛い女の子だよ。」
とアデル様!
「あの、えっと……。」
もう、こんな時なんて言っていいか困ってしまいます!
「男の子にいう言葉じゃなかったね?怒らないでくれよ?」
私が黙っていたので、怒ったと勘違いをしたらしいアデル様はすぐに謝ってくれました。
そうだった!私女装してる男の子でした!忘れちゃダメですね。
とにかく無事にエレナになれました!
「サラさんありがとうございました。」
サラさんにお礼を言うと、
「こちらこそ素材が良いので私も楽しませていただきました。」
と赤い顔で答えてくれました。


「リアム……今度一緒にこのカッコで出掛けよう!」
静かだったフィンが突然言い出しました。
「嫌です。」
とりあえずサクッと拒否りました。
何故かフィンはがっかりしていました。
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