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囮作戦決行中
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今日はまずこの姿で街に出ます。
今日の今日で上手く犯人たちにたどり着くとはさすがに思っていません。
今日の目的は魔力のある女の子を多くの人が認識してくれることです。
そうすれば、きっと犯人グループの誰かに情報が行くはずです。
学校の休みはしばらく頑張る覚悟です!
「さぁ、行きます。3人はなるべく離れて見守っていてくださいね。」
「今日犯人を捕まえる目的ではないなら、誰かは一緒にいても良いんではないか?令嬢が一人で歩いているほうが不自然だと思うが?」
出掛ける寸前にフィン殿下が私に言う。
まぁ確かに…
「じゃあ、一人だけかな?あんまりガードが堅いと思われてもだめだし…。」
「じゃあ私が!」
とフィン殿下。
「ここは平等にクジじゃないか?」
とハルト。
「棒を用意した!下が赤だった者がリアムと一緒にお出掛けだよ。」
とアデル様。
なんでみんなそんなに乗り気なのかしら?
結局クジはハルトが赤を引きました。
「ハルトよろしくね。」
そう言うとハルトは静かに頷いた。
「次回は是非私が!」
とフィン殿下は後ろで懸命に訴えておりました。
「なぁ、どうやってアピールするんだ?」
そう言うのはハルト。
「そうだな、とりあえずどこかで魔力アピールをしなきゃだよね。」
今日はとりあえずちっちゃい魔法を使って行きましょうかね。
「例えばどんな時に使うんだよ?」
「そうね、例えば……『レビテーション』」
そう言って私は飛ぶ。
少し先のおばあさんの帽子が風に飛ばされたのだ!
上手く空中でキャッチする。
道を歩いている人達が見上げている。
「確かにすごい宣伝効果だな。」
ハルトが呟く。
少し離れた場所で護衛していた2人も空を飛ぶリアムを見る。
「スカートの中!」
フィン殿下が叫ぶ。
「変態。」
アデル様がツッコミを入れたそうです。
そんな事があったなどエレナは知らないので必死にキャッチした帽子をおばあさんに渡します。
「飛ばされましたよ。どうぞ。」
にっこり笑って渡す姿は、あまりに綺麗でそこにいた人々を魅了する。
本人は無自覚だが……
「おや、驚いたわ!ありがとう。お嬢さん。」
おばあさんも驚きながらお礼を言ってくれました。
その後は坂道をすごいスピードで下るベビーカーを風の力で止めたり、怪我をした子どもの擦り傷を治したりしました。
「お前すごいな…。いろんな意味で。」
ハルトが言うがイマイチピンと来ません。
「とりあえず、今日の目的は果たしたよね?」
「そうだな。」
「じゃあ僕はこのままアラン家に行くよ。着替えたいし、リ、いや、妹にも会いたいし。」
「ではそこまで送るよ。」
今は令嬢の格好だし、断る理由も無かったのでアラン家まで一緒に帰りました。
「今日はありがとう。明日はここから学校へ行くよ。」
私がそう言うと、
「わかったよ。着替えのトランクは寮に持ち帰っとくよ。」
とハルト。
そう言えばフィン殿下が用意してくれたお部屋に置いたままだった。
「ありがとう。よろしく頼むよ。」
「それにしても…お前がその格好だと、なんだか落ち着かないな…。明日はちゃんと男になって帰って来いよ。」
笑いながらハルトは帰っていきました。
「ちゃんとって……こっちがホントなんだけどな…。」
ハルトが遠くに行った頃思わず呟いてしまいました。
「ただいま戻りました。」
アラン家のドアを開けて入ると、階段を急いで降りてくるお母様の姿がありました。
「エレナ!やっぱりあなたはこの姿が1番似合うわね!
それはそうと、先程の素敵そうな殿方はどなたなの?」
どうやらハルトを見られたらしい。
「お母様、落ち着いて下さい。彼はクラスメイトのライン・ハルトです。私の事も男だと思っておりますから!」
「ライン家と言えば公爵様じゃないの!そんな方の息子さんがクラスメイトに居るのね…。」
お母様…なんだか怖いです。
「私、リアムの所へ行ってきます!」
そそくさとリアムの部屋へ急ぐ。
相変わらず私と同じ顔をしたリアムはベッドに寝たままだ。
手を取りまずは魔力を注入してみる。
この前のようにお話が出来るかな?
「リアム、ただいま。エレナだよ。」
『……おかえり。エレナ。』
返事が帰ってきた!
「リアム!調子はどう?」
『うん。この前より良いみたい。』
「ホントに?もしかして……治癒魔法使ってみようか?」
『使えるの?』
「ん~今日ね、擦り傷は治せたよ?やってみるね!もしかしたら効果あるかもだし!」
『無理ない程度にお願いするよ。エレナになにかあったら大変だから。』
「わかったわ。えっと「ヒーリング」」
リアムが目覚めるイメージをする。
繋いでいる手からリアムへ魔力が流れてリアムの身体が光に包まれる。
お願い。目覚めて!
ふっと意識が掠れていく。
力加減間違えたかしら?
意識が薄れていき完全に途絶え身体はリアムに重なるように倒れた。
「エレナ。エレナ!」
なんだか呼ばれている気がする。
遠くの方で私の名前を呼ぶ声が聞こえます。
段々覚醒してくると、自分がリアムの上に突っ伏していた事に気付き慌てて起き上がります。
すると、
「エレナ。おはよう。」
私を見上げるリアムの姿が目に映ります。
「リアム……リアム!あなた、やっと目覚めたのね?」
「エレナのおかげだよ。ありがとう。」
リアムが微笑む。
涙が溢れてきました。
待ちに待ったこの時が来たんです!
「そうだ!私、お母様達に知らせてきます!」
私はフラつきながらも急いで部屋を飛び出しました。
「お母様!お母様!」
急いで伝えなくてはと思い声を張り上げる。
「エレナ、そんな大きな声を出してどうしたの?淑女たるもの…」
お母様が話をしているけれど、それどころじゃありません。
「リアムが、リアムが目覚めました!」
「えっ?何?えっ…本当に本当にリアムが目覚めたの?直ぐに行くわ!」
そう言ってリアムのいる部屋に急ぎます!
お母様走ってます。淑女も時には走ります。
「リアム!あぁ、本当にリアムなのね?」
「母様、そんなに泣かないで下さい。」
もう涙でみんな視界が霞んでいます。
まさかこんな日が来るなんて……
魔力持ちだと知らなかったらこんな事にはならなかっただろうから、学校へ私が行くことになったのは必然だったのね。
でもよくよく考えると魔力持ちだからこんな事件に巻きこまれたのかしら?
今はそんなことよりリアムよね!
「リアム、早く元気になってね、私は頑張って犯人を捕まえるから!……そうしたらあなたと私は入れ替わるのよ。だから……もう少しだけお互い頑張りましょうね?」
「エレナ……わかったよ。無理はしないでくれよ。」
「お母様、リアムの事お願いしますね。」
「もちろんよ!なんだか急に私の息子と娘が帰ってきたみたいだわ!」
とお母様。
息子のフリをしていた娘じゃダメだったのね。
今日の今日で上手く犯人たちにたどり着くとはさすがに思っていません。
今日の目的は魔力のある女の子を多くの人が認識してくれることです。
そうすれば、きっと犯人グループの誰かに情報が行くはずです。
学校の休みはしばらく頑張る覚悟です!
「さぁ、行きます。3人はなるべく離れて見守っていてくださいね。」
「今日犯人を捕まえる目的ではないなら、誰かは一緒にいても良いんではないか?令嬢が一人で歩いているほうが不自然だと思うが?」
出掛ける寸前にフィン殿下が私に言う。
まぁ確かに…
「じゃあ、一人だけかな?あんまりガードが堅いと思われてもだめだし…。」
「じゃあ私が!」
とフィン殿下。
「ここは平等にクジじゃないか?」
とハルト。
「棒を用意した!下が赤だった者がリアムと一緒にお出掛けだよ。」
とアデル様。
なんでみんなそんなに乗り気なのかしら?
結局クジはハルトが赤を引きました。
「ハルトよろしくね。」
そう言うとハルトは静かに頷いた。
「次回は是非私が!」
とフィン殿下は後ろで懸命に訴えておりました。
「なぁ、どうやってアピールするんだ?」
そう言うのはハルト。
「そうだな、とりあえずどこかで魔力アピールをしなきゃだよね。」
今日はとりあえずちっちゃい魔法を使って行きましょうかね。
「例えばどんな時に使うんだよ?」
「そうね、例えば……『レビテーション』」
そう言って私は飛ぶ。
少し先のおばあさんの帽子が風に飛ばされたのだ!
上手く空中でキャッチする。
道を歩いている人達が見上げている。
「確かにすごい宣伝効果だな。」
ハルトが呟く。
少し離れた場所で護衛していた2人も空を飛ぶリアムを見る。
「スカートの中!」
フィン殿下が叫ぶ。
「変態。」
アデル様がツッコミを入れたそうです。
そんな事があったなどエレナは知らないので必死にキャッチした帽子をおばあさんに渡します。
「飛ばされましたよ。どうぞ。」
にっこり笑って渡す姿は、あまりに綺麗でそこにいた人々を魅了する。
本人は無自覚だが……
「おや、驚いたわ!ありがとう。お嬢さん。」
おばあさんも驚きながらお礼を言ってくれました。
その後は坂道をすごいスピードで下るベビーカーを風の力で止めたり、怪我をした子どもの擦り傷を治したりしました。
「お前すごいな…。いろんな意味で。」
ハルトが言うがイマイチピンと来ません。
「とりあえず、今日の目的は果たしたよね?」
「そうだな。」
「じゃあ僕はこのままアラン家に行くよ。着替えたいし、リ、いや、妹にも会いたいし。」
「ではそこまで送るよ。」
今は令嬢の格好だし、断る理由も無かったのでアラン家まで一緒に帰りました。
「今日はありがとう。明日はここから学校へ行くよ。」
私がそう言うと、
「わかったよ。着替えのトランクは寮に持ち帰っとくよ。」
とハルト。
そう言えばフィン殿下が用意してくれたお部屋に置いたままだった。
「ありがとう。よろしく頼むよ。」
「それにしても…お前がその格好だと、なんだか落ち着かないな…。明日はちゃんと男になって帰って来いよ。」
笑いながらハルトは帰っていきました。
「ちゃんとって……こっちがホントなんだけどな…。」
ハルトが遠くに行った頃思わず呟いてしまいました。
「ただいま戻りました。」
アラン家のドアを開けて入ると、階段を急いで降りてくるお母様の姿がありました。
「エレナ!やっぱりあなたはこの姿が1番似合うわね!
それはそうと、先程の素敵そうな殿方はどなたなの?」
どうやらハルトを見られたらしい。
「お母様、落ち着いて下さい。彼はクラスメイトのライン・ハルトです。私の事も男だと思っておりますから!」
「ライン家と言えば公爵様じゃないの!そんな方の息子さんがクラスメイトに居るのね…。」
お母様…なんだか怖いです。
「私、リアムの所へ行ってきます!」
そそくさとリアムの部屋へ急ぐ。
相変わらず私と同じ顔をしたリアムはベッドに寝たままだ。
手を取りまずは魔力を注入してみる。
この前のようにお話が出来るかな?
「リアム、ただいま。エレナだよ。」
『……おかえり。エレナ。』
返事が帰ってきた!
「リアム!調子はどう?」
『うん。この前より良いみたい。』
「ホントに?もしかして……治癒魔法使ってみようか?」
『使えるの?』
「ん~今日ね、擦り傷は治せたよ?やってみるね!もしかしたら効果あるかもだし!」
『無理ない程度にお願いするよ。エレナになにかあったら大変だから。』
「わかったわ。えっと「ヒーリング」」
リアムが目覚めるイメージをする。
繋いでいる手からリアムへ魔力が流れてリアムの身体が光に包まれる。
お願い。目覚めて!
ふっと意識が掠れていく。
力加減間違えたかしら?
意識が薄れていき完全に途絶え身体はリアムに重なるように倒れた。
「エレナ。エレナ!」
なんだか呼ばれている気がする。
遠くの方で私の名前を呼ぶ声が聞こえます。
段々覚醒してくると、自分がリアムの上に突っ伏していた事に気付き慌てて起き上がります。
すると、
「エレナ。おはよう。」
私を見上げるリアムの姿が目に映ります。
「リアム……リアム!あなた、やっと目覚めたのね?」
「エレナのおかげだよ。ありがとう。」
リアムが微笑む。
涙が溢れてきました。
待ちに待ったこの時が来たんです!
「そうだ!私、お母様達に知らせてきます!」
私はフラつきながらも急いで部屋を飛び出しました。
「お母様!お母様!」
急いで伝えなくてはと思い声を張り上げる。
「エレナ、そんな大きな声を出してどうしたの?淑女たるもの…」
お母様が話をしているけれど、それどころじゃありません。
「リアムが、リアムが目覚めました!」
「えっ?何?えっ…本当に本当にリアムが目覚めたの?直ぐに行くわ!」
そう言ってリアムのいる部屋に急ぎます!
お母様走ってます。淑女も時には走ります。
「リアム!あぁ、本当にリアムなのね?」
「母様、そんなに泣かないで下さい。」
もう涙でみんな視界が霞んでいます。
まさかこんな日が来るなんて……
魔力持ちだと知らなかったらこんな事にはならなかっただろうから、学校へ私が行くことになったのは必然だったのね。
でもよくよく考えると魔力持ちだからこんな事件に巻きこまれたのかしら?
今はそんなことよりリアムよね!
「リアム、早く元気になってね、私は頑張って犯人を捕まえるから!……そうしたらあなたと私は入れ替わるのよ。だから……もう少しだけお互い頑張りましょうね?」
「エレナ……わかったよ。無理はしないでくれよ。」
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