成瀬 慶 140字小説

成瀬 慶

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花火

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町の花火大会
男子二人に誘われた
三対二で行くはずだったのに
友達は先約があり
二対二の
wデートみたいになった
それなのに
二人も雑踏に消えてしまって
私と彼だけが残された
二人で見上げた花火
帰り道
鼻緒が切れた
彼は躊躇なくおんぶしてくれた
彼の熱を感じる
胸がギュッとする
恋の音がした

【narusegoto】
『背中にキス』
の登場人物
南の心の動きです
あの日
あの時
壮に心を奪われたようです
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