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36 園遊会
帰りの馬車で
「ありがとうございます。迎えに来ていただいて助かりました」
「カーティスから、先輩が家に戻ったと聞いたので、お迎えがいりそうだなって思ったんだ」
「そうですか。出がけにカーティスに会ってよかった」
「それで先輩にお願いがあります。来期から学院で魔法を教えていただけませんか?」
「え?」
「はい、教師として、ぜひ。ブルース部長の許可は貰いましたが、先輩はコリンのお手伝いをしたいそうですね」
「えぇそうですが」
「毎日じゃなくていいんです。週に一回、月に一回でも」
そこで寮に着いた。
「ハリソン様、少し考えます」
「先輩、ハリソンと呼んで下さい」
「あら、それでは、呼び方はリリーに戻してね。ハリソン」
「はい、リリー。あぁ先輩って呼び方の方が・・・」と言うので
「うん?」って睨んだら
「はい、リリー」とハリソンが素直になった。
学院の教師。すでに学院には教師がいる。わたしも習った教師でわたしの力を伸ばしてくれた。
ハリソン様はそのことを踏まえた上での打診だろう。わたしのやり方を披露すればいいのかな?
学院長に相談だな。
そして、卒業祝いの園遊会の日になった。準備のためにわたしは前日からナタリーの家に泊まった。
ナタリーの侍女がわたしにドレスを着せてくれ、髪を結ってくれた。
園遊会は昼間なので、装身具は控えめだそうだ。わたしに貸してくれたのは真珠の髪飾りだ。
耳には、魔法士部隊がくれた緑の石のピアス。ちなみにこれが初めての装身具で、ピアスの穴も開けた。
そして真珠の髪飾り。ドレスは共布のリボンを緑に変えてくれた。
馬子にも衣装って本当だ。わたしは、ナタリーのご両親とナタリーと一緒に会場に行った。
ナタリーの婚約者も会場に来るそうだ。
会場に行くとかなり集まっていて、あたりに楽しい雰囲気が満ちていた。
パトラとご両親、婚約者がやって来てわたしたちは挨拶を交わした。
同級生とも顔が合うと挨拶を交わした。
そこに主席卒業のギルバード・カンザスがお父様の宰相と一緒にやって来た。
挨拶を交わして誘われたので、彼と一緒にテーブルについた。
お父様の宰相は別の方とどこかに行ったので主席さんと二人だ。
「魔法士部隊に在学中に所属するとは凄いね」
「それを知ってるのは凄くないの?」
「うん、凄いかな」
主席さんはあっさり、返事してさらに
「わたしたちの学年で、定期的に集まろうと言う話が出てるんだ。
リリーと話したいと言う下心もあるんだけどね」と言った。
わたしは主席さんはなんとなく弁えた人のような気がして
「そうか。回りくどいのは苦手だから、そう言われた方が助かる。
それってわたしがあなたたちを利用していいってことよね」
とちょっとずうずうしく言って見た。
主席さんは
「もちろん」と手を差し出した。
わたしたちは握手をした。こんなお付き合いだったら、在学中からしたかったかも。
でも、すぐにいやいや違うなって思った。というのも
「それはそうと、次の婚約者は?」ときたから。
あら、やっぱりお付き合いがなくて良かったと思った。
それで
「おりません。もう婚約なんて懲り懲りです」と言った。
そう言っても主席さんは、すまして
「そう、わたしはどうだろうか?うるさくないし、優しいよ」
「あら、婚約者がいないのですか?」
「いたらこんなこと言わないよ」
「どうして、婚約者がいないのですか?」
「すぐに使える駒として、残されていたから」と主席さんは答えたが少し寂しそうだ。
そうだよね、どこの家でも親子は大変なんだ。
「そしてここで使うんですね」と言うと
「あぁそうだ」
「そうですね、理想の結婚は・・・いきなり未亡人なんていいですね。
面倒なお人がいないから好きに出来そう。どうです?この考え」
「なるほど、わたしは草葉の陰で君を見守ればいいんだな」
「はい」
「涼しそうだな」
「楽しそうだな」と誰かが割り込んで来て、そのまま椅子に座った。
騎士団長の息子さんだ。後ろめたいわたしは、目を逸らしそうになるのを、堪えて愛想よく笑った。
「フェルナンド。遠慮して欲しいな」と首席さんが笑った。
「リリー嬢。在学中は話も出来なかったが、今後は同じ騎士団に所属するもの同士。助け合おう」
ドキッとしたが、精一杯にっこりして
「よろしくお願いします」と言った。
「こちらからもよろしく。それで、騎士団で入団記念の総合訓練兼試合があるんだ。ぜひ、観覧に来て欲しい」
「試合ですか?試合ですね。はい。試合。はい。ぜひ、ご参加します」と一生懸命答えた。
「はっはっはリリー嬢それだとあなたが試合するようですよ。それもありですか?速いそうですね!
強いとか?腕に覚えがあるとか」と騎士団長息子が、えっとフェルナンド様様様様がおっしゃった。
「いえ、ぜひ、ご観覧いたします」と申し上げた。
そこに、騒ぐのはは今だとばかりに
「お姉さま」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
リリーは後ろめたいあまり、フェルナンドに対して言葉使いがおかしくなっています。
心の声でもフェルナンドにたくさん敬称をつけています。
「ありがとうございます。迎えに来ていただいて助かりました」
「カーティスから、先輩が家に戻ったと聞いたので、お迎えがいりそうだなって思ったんだ」
「そうですか。出がけにカーティスに会ってよかった」
「それで先輩にお願いがあります。来期から学院で魔法を教えていただけませんか?」
「え?」
「はい、教師として、ぜひ。ブルース部長の許可は貰いましたが、先輩はコリンのお手伝いをしたいそうですね」
「えぇそうですが」
「毎日じゃなくていいんです。週に一回、月に一回でも」
そこで寮に着いた。
「ハリソン様、少し考えます」
「先輩、ハリソンと呼んで下さい」
「あら、それでは、呼び方はリリーに戻してね。ハリソン」
「はい、リリー。あぁ先輩って呼び方の方が・・・」と言うので
「うん?」って睨んだら
「はい、リリー」とハリソンが素直になった。
学院の教師。すでに学院には教師がいる。わたしも習った教師でわたしの力を伸ばしてくれた。
ハリソン様はそのことを踏まえた上での打診だろう。わたしのやり方を披露すればいいのかな?
学院長に相談だな。
そして、卒業祝いの園遊会の日になった。準備のためにわたしは前日からナタリーの家に泊まった。
ナタリーの侍女がわたしにドレスを着せてくれ、髪を結ってくれた。
園遊会は昼間なので、装身具は控えめだそうだ。わたしに貸してくれたのは真珠の髪飾りだ。
耳には、魔法士部隊がくれた緑の石のピアス。ちなみにこれが初めての装身具で、ピアスの穴も開けた。
そして真珠の髪飾り。ドレスは共布のリボンを緑に変えてくれた。
馬子にも衣装って本当だ。わたしは、ナタリーのご両親とナタリーと一緒に会場に行った。
ナタリーの婚約者も会場に来るそうだ。
会場に行くとかなり集まっていて、あたりに楽しい雰囲気が満ちていた。
パトラとご両親、婚約者がやって来てわたしたちは挨拶を交わした。
同級生とも顔が合うと挨拶を交わした。
そこに主席卒業のギルバード・カンザスがお父様の宰相と一緒にやって来た。
挨拶を交わして誘われたので、彼と一緒にテーブルについた。
お父様の宰相は別の方とどこかに行ったので主席さんと二人だ。
「魔法士部隊に在学中に所属するとは凄いね」
「それを知ってるのは凄くないの?」
「うん、凄いかな」
主席さんはあっさり、返事してさらに
「わたしたちの学年で、定期的に集まろうと言う話が出てるんだ。
リリーと話したいと言う下心もあるんだけどね」と言った。
わたしは主席さんはなんとなく弁えた人のような気がして
「そうか。回りくどいのは苦手だから、そう言われた方が助かる。
それってわたしがあなたたちを利用していいってことよね」
とちょっとずうずうしく言って見た。
主席さんは
「もちろん」と手を差し出した。
わたしたちは握手をした。こんなお付き合いだったら、在学中からしたかったかも。
でも、すぐにいやいや違うなって思った。というのも
「それはそうと、次の婚約者は?」ときたから。
あら、やっぱりお付き合いがなくて良かったと思った。
それで
「おりません。もう婚約なんて懲り懲りです」と言った。
そう言っても主席さんは、すまして
「そう、わたしはどうだろうか?うるさくないし、優しいよ」
「あら、婚約者がいないのですか?」
「いたらこんなこと言わないよ」
「どうして、婚約者がいないのですか?」
「すぐに使える駒として、残されていたから」と主席さんは答えたが少し寂しそうだ。
そうだよね、どこの家でも親子は大変なんだ。
「そしてここで使うんですね」と言うと
「あぁそうだ」
「そうですね、理想の結婚は・・・いきなり未亡人なんていいですね。
面倒なお人がいないから好きに出来そう。どうです?この考え」
「なるほど、わたしは草葉の陰で君を見守ればいいんだな」
「はい」
「涼しそうだな」
「楽しそうだな」と誰かが割り込んで来て、そのまま椅子に座った。
騎士団長の息子さんだ。後ろめたいわたしは、目を逸らしそうになるのを、堪えて愛想よく笑った。
「フェルナンド。遠慮して欲しいな」と首席さんが笑った。
「リリー嬢。在学中は話も出来なかったが、今後は同じ騎士団に所属するもの同士。助け合おう」
ドキッとしたが、精一杯にっこりして
「よろしくお願いします」と言った。
「こちらからもよろしく。それで、騎士団で入団記念の総合訓練兼試合があるんだ。ぜひ、観覧に来て欲しい」
「試合ですか?試合ですね。はい。試合。はい。ぜひ、ご参加します」と一生懸命答えた。
「はっはっはリリー嬢それだとあなたが試合するようですよ。それもありですか?速いそうですね!
強いとか?腕に覚えがあるとか」と騎士団長息子が、えっとフェルナンド様様様様がおっしゃった。
「いえ、ぜひ、ご観覧いたします」と申し上げた。
そこに、騒ぐのはは今だとばかりに
「お姉さま」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
リリーは後ろめたいあまり、フェルナンドに対して言葉使いがおかしくなっています。
心の声でもフェルナンドにたくさん敬称をつけています。
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