41 / 56
37 考えなしめ!
「お姉さま!」我が妹の声だ。
なぜ、ここにいるのだ?確か、卒業生と両親。婚約者・・・ロバート様ってこと?ロバート様は逃げられなかった?
鈍くない?
ロバート様の婚約者として来てるのか。わたしは急いで立ち上がったると、二人に
「失礼します」と言って、アナベルのそばに行き
「あら、アナベル。綺麗ね」と取り敢えず言った。
ちょっと、卒業おめでとうくらい言ってよ。
アナベルの後ろに両親が並んでいるが、ロバート様はいない。誰かと話をしに行っているのかな?
「お姉さまの気が利かなくて紹介がありませんので、わたしが名乗りますね。わたしはアナベ」と言い出した所でわたしは慌ててアナベルを遮った。
「やめなさい。アナベル。ここは学院ではありません。お黙りなさい」
するとアナベルが
「もう、だから、お姉さまは考えなしなんですって。わたしが話しかけるてるのよ。それで充分です」と言いだした。
わたしは早口で
「やめなさい。アナベル。お父様もお母様もアナベルを止めて」と二人に言った。
そこに、ハリソン様が来て、楽しそうに
「先輩! 間違えた。リリーなんだい?この騒ぎは」と言った。
事情がわかってて、わざと来たわね。
「ハリソン様、探してましたのよ。それをお姉さまが邪魔して」とアナベルは得意げに行った。
テーブルの二人が吹き出した。同級生ってもっとこう・・・助け合うのでは!!
ハリソン様は
「アナベル嬢、学院じゃないから言葉使いに気をつけて。今日はどうやって入ったの?」
アナベルは怒ってるぞポーズで
「それが受付がひどいんですよ。ねぇお父様」と父に振った。
父は、何様かって口調で
「えぇ終いには怒鳴りつけてやりました」と言った。
ハリソン様が真面目くさった顔で
「それはそれは。でどうやって入ったの?」と言うと
父が
「魔法士の家族として入りました。リリーが受付になにも連絡して置かないから、遅くなった」
「そうよ。ほんとにお姉さまは」
ハリソン様は
「それは受付が気の毒だね。入れるのは両親と婚約者だけだよ。卒業生の両親と婚約者。例外はない」と言った。
そして、父に向き直ると
「アナベルを連れてお帰り下さい」と言った。
父は
「なんですって。ほんとにリリーは」と言い
それを聞いた母がわたしに向かって
「いつも言ってるでしょ。ほんとに」と言った。教わったことはあまりないけど・・・
するとハリソン様が、顎をひょいとしゃくった。
すると客に紛れていた騎士団らしき男たちがさっと近寄って来て三人を取り囲むと連れて行った。
「わたしも働こう。リリーの前で初仕事だ」と言うとフェルナンド様様様も、一団に混じって両親を連れて行った。
主席さんは
「なんとも・・・」と言うと肩をすくめた。それから
「ちょっと席を変わろう」と言ってわたしに手を差し出した。
主席さんと一緒に行ったのはまぁ予想通り、宰相の所だった。
紹介されて、渾身のカーテシーをやった。
「リリー嬢。会いたいと思っていた。息子と仲良くしてやってくれ」
「はい」とだけ答えた。
主席さんが
「リリー疲れたんじゃない?」と聞いてくれた。はーーー疲れてます。
「えぇ、疲れました」と答えると
主席さんは
「送って行くよ。今日は部外者も多いから、城内とはいえ、一人で行動はよくない」と気軽に立ち上がった。
「お願いします」
「リリーは宿舎にいるんだね」
「はい。いい所ですよ」
気楽に喋れる相手とのんびり歩くのは楽しい。
「みたいだね。わたしも引っ越したいと考えているんだ」
わたしは
「おすすめですよ。職場も近いし」と答えた。
主席さんはきんきら笑顔で
「結婚のこと。考えてみて、わたしはいい夫になるつもりだ」と言った。
それでわたしは
「見守って下さるってことですか?」
主席さんが
「あぁ、隣りでね。生きたまんまで」と答えたので、わざと「チッ」と舌打ちをしてみた。
主席さんは舌打ちを無視して
「ゆっくり待つから、じっくり考えて。どこかで会ったら話くらいしよう」と言った。
しばらく歩いてから
「少し、事務的な話をするよ。家族の面倒を見る?」主席さんお仕事モードですね。
わたしは、考えていたことを遠慮なく言った。この人には言ってもいいかなって思ったから。
「面倒!面倒?別に・・・家族って・・・そっとしてあげて欲しいですね」
ほんとにもう、関わりたくない。
主席さんは
「あぁ、じゃあ、任せて貰うよ。わたし個人とかじゃなく。騎士団とか。その・・・そっとだね」
とわたしを見下ろしながら言った。
わたしは、見上げながら
「はい、そうして貰えると」と答えた。
「わかった。そう報告する」
部屋の前に着いた。裏庭のほうだ。
珍しくサンデーがお出迎えをして来た。
「それでは、これで」と主席さんは帰ろうとしたが、振り向いて
「忘れてた。リリー。綺麗だ」と言うと足早に去って行った。
ふいを打たれてしまった。わたしは急いで家に入ると鏡を見た。
予想通り、顔が赤くなっている。だってわかるよ! 頬が熱いから・・・
わたしは気を落ち着ける為に、お茶を入れるとあずまやに座ってゆっくりと飲んだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
リリーは後ろめたいあまり、フェルナンドに対して言葉使いがおかしくなっています。
心の声でもフェルナンドにたくさん敬称をつけています。
なぜ、ここにいるのだ?確か、卒業生と両親。婚約者・・・ロバート様ってこと?ロバート様は逃げられなかった?
鈍くない?
ロバート様の婚約者として来てるのか。わたしは急いで立ち上がったると、二人に
「失礼します」と言って、アナベルのそばに行き
「あら、アナベル。綺麗ね」と取り敢えず言った。
ちょっと、卒業おめでとうくらい言ってよ。
アナベルの後ろに両親が並んでいるが、ロバート様はいない。誰かと話をしに行っているのかな?
「お姉さまの気が利かなくて紹介がありませんので、わたしが名乗りますね。わたしはアナベ」と言い出した所でわたしは慌ててアナベルを遮った。
「やめなさい。アナベル。ここは学院ではありません。お黙りなさい」
するとアナベルが
「もう、だから、お姉さまは考えなしなんですって。わたしが話しかけるてるのよ。それで充分です」と言いだした。
わたしは早口で
「やめなさい。アナベル。お父様もお母様もアナベルを止めて」と二人に言った。
そこに、ハリソン様が来て、楽しそうに
「先輩! 間違えた。リリーなんだい?この騒ぎは」と言った。
事情がわかってて、わざと来たわね。
「ハリソン様、探してましたのよ。それをお姉さまが邪魔して」とアナベルは得意げに行った。
テーブルの二人が吹き出した。同級生ってもっとこう・・・助け合うのでは!!
ハリソン様は
「アナベル嬢、学院じゃないから言葉使いに気をつけて。今日はどうやって入ったの?」
アナベルは怒ってるぞポーズで
「それが受付がひどいんですよ。ねぇお父様」と父に振った。
父は、何様かって口調で
「えぇ終いには怒鳴りつけてやりました」と言った。
ハリソン様が真面目くさった顔で
「それはそれは。でどうやって入ったの?」と言うと
父が
「魔法士の家族として入りました。リリーが受付になにも連絡して置かないから、遅くなった」
「そうよ。ほんとにお姉さまは」
ハリソン様は
「それは受付が気の毒だね。入れるのは両親と婚約者だけだよ。卒業生の両親と婚約者。例外はない」と言った。
そして、父に向き直ると
「アナベルを連れてお帰り下さい」と言った。
父は
「なんですって。ほんとにリリーは」と言い
それを聞いた母がわたしに向かって
「いつも言ってるでしょ。ほんとに」と言った。教わったことはあまりないけど・・・
するとハリソン様が、顎をひょいとしゃくった。
すると客に紛れていた騎士団らしき男たちがさっと近寄って来て三人を取り囲むと連れて行った。
「わたしも働こう。リリーの前で初仕事だ」と言うとフェルナンド様様様も、一団に混じって両親を連れて行った。
主席さんは
「なんとも・・・」と言うと肩をすくめた。それから
「ちょっと席を変わろう」と言ってわたしに手を差し出した。
主席さんと一緒に行ったのはまぁ予想通り、宰相の所だった。
紹介されて、渾身のカーテシーをやった。
「リリー嬢。会いたいと思っていた。息子と仲良くしてやってくれ」
「はい」とだけ答えた。
主席さんが
「リリー疲れたんじゃない?」と聞いてくれた。はーーー疲れてます。
「えぇ、疲れました」と答えると
主席さんは
「送って行くよ。今日は部外者も多いから、城内とはいえ、一人で行動はよくない」と気軽に立ち上がった。
「お願いします」
「リリーは宿舎にいるんだね」
「はい。いい所ですよ」
気楽に喋れる相手とのんびり歩くのは楽しい。
「みたいだね。わたしも引っ越したいと考えているんだ」
わたしは
「おすすめですよ。職場も近いし」と答えた。
主席さんはきんきら笑顔で
「結婚のこと。考えてみて、わたしはいい夫になるつもりだ」と言った。
それでわたしは
「見守って下さるってことですか?」
主席さんが
「あぁ、隣りでね。生きたまんまで」と答えたので、わざと「チッ」と舌打ちをしてみた。
主席さんは舌打ちを無視して
「ゆっくり待つから、じっくり考えて。どこかで会ったら話くらいしよう」と言った。
しばらく歩いてから
「少し、事務的な話をするよ。家族の面倒を見る?」主席さんお仕事モードですね。
わたしは、考えていたことを遠慮なく言った。この人には言ってもいいかなって思ったから。
「面倒!面倒?別に・・・家族って・・・そっとしてあげて欲しいですね」
ほんとにもう、関わりたくない。
主席さんは
「あぁ、じゃあ、任せて貰うよ。わたし個人とかじゃなく。騎士団とか。その・・・そっとだね」
とわたしを見下ろしながら言った。
わたしは、見上げながら
「はい、そうして貰えると」と答えた。
「わかった。そう報告する」
部屋の前に着いた。裏庭のほうだ。
珍しくサンデーがお出迎えをして来た。
「それでは、これで」と主席さんは帰ろうとしたが、振り向いて
「忘れてた。リリー。綺麗だ」と言うと足早に去って行った。
ふいを打たれてしまった。わたしは急いで家に入ると鏡を見た。
予想通り、顔が赤くなっている。だってわかるよ! 頬が熱いから・・・
わたしは気を落ち着ける為に、お茶を入れるとあずまやに座ってゆっくりと飲んだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
リリーは後ろめたいあまり、フェルナンドに対して言葉使いがおかしくなっています。
心の声でもフェルナンドにたくさん敬称をつけています。
あなたにおすすめの小説
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
姉妹差別の末路
京佳
ファンタジー
粗末に扱われる姉と蝶よ花よと大切に愛される妹。同じ親から産まれたのにまるで真逆の姉妹。見捨てられた姉はひとり静かに家を出た。妹が不治の病?私がドナーに適応?喜んでお断り致します!
妹嫌悪。ゆるゆる設定
※初期に書いた物を手直し再投稿&その後も追記済
卒業パーティーで魅了されている連中がいたから、助けてやった。えっ、どうやって?帝国真拳奥義を使ってな
しげむろ ゆうき
恋愛
卒業パーティーに呼ばれた俺はピンク頭に魅了された連中に気づく
しかも、魅了された連中は令嬢に向かって婚約破棄をするだの色々と暴言を吐いたのだ
おそらく本意ではないのだろうと思った俺はそいつらを助けることにしたのだ
「通訳など辞書で足りる」と追放された令嬢——三国会談で、婚約者は一言も話せなくなった
歩人
ファンタジー
宮廷通訳官エレノーラは五つの言語を操り、婚約者クラウスの外交を陰で支えてきた。
だがクラウスは言った。「通訳など辞書で足りる。お前は要らない」
追放されたエレノーラは隣国で新たな道を歩み始める。
一方、クラウスは三国会談の場で辞書片手に立ち往生。
誤訳が外交問題に発展し、窮地に陥ったその場に、隣国の通訳官として現れたのは——。
「その言葉は、もう翻訳できません」
姉の所為で全てを失いそうです。だから、その前に全て終わらせようと思います。もちろん断罪ショーで。
しげむろ ゆうき
恋愛
姉の策略により、なんでも私の所為にされてしまう。そしてみんなからどんどんと信用を失っていくが、唯一、私が得意としてるもので信じてくれなかった人達と姉を断罪する話。
全12話
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。