15 / 15
15 それから
しおりを挟む
わたしの家に居着いた美しい青年は、あれほど約束したのに、 殺人がやめられないようだ。
さる侯爵家の代替わりのうわさを聞いてそう思う。
夜更けにこっそり黒い獣が帰ってきたのは知ってるのよと問いただしたいが、決して白状しないだろうし、この家を追い出したら、たがが外れてわたしの新しい街着の悪口を言ったお嬢さんの首をもぎかねないから、追い出すこともできない・・・わたしが見張っていないとこの無垢な殺人鬼を野に放つことになる・・・決して
「ミーナ、最近このレモンパイっていうのが王都で人気だそうです。どんなものか教えてもらったんで作ってみたんですよ・・・・食べて批評してください」
と言われたから、かれを追い出さないわけではない。
「あら、フィル美味しい。カスタードの硬さがちょうどいいし、このお酒は?」
「ジンというお酒です。お酒で飲むにはくせがありますが、レモンパイには会いますね。黒胡椒があるといいですが・・・・」
「それはむずかしそうね」
「ミーナ、おかわりしますか?体重を気にする頃ですから、遠乗りにいきませんか?河の水かさが減って川を渡れる場所ができたそうですよ」
「そうね」
「明日にしますか? 明後日?」
こんなに楽しそうに遊びに行くことを提案する連続殺人鬼を冷たく扱えない。わたしは明日にしましょうと言うと、喜んでいるのを見せるために明日着る乗馬服はなにがいいかなぁとはしゃいで見せた。
一日遊んで帰ってきたら、ギルドに来てくれと連絡が来ていた。
「ミーナさん来ていただいてありがとうございます」とまだ若いギルド長が頭をさげた。
このギルドに赴任して半年だが、有能な人物らしい。執務室に招かれて話を聞いて驚いた。
「エリーゼ王太后閣下から王宮に来て欲しいと連絡が・・・・お話したいそうです」
「わかりました」
「その・・・・先代から聞いております。わたしもご一緒します」
「お願いします。準備してきます」
王宮からの馬車に乗ってわたしは再び、王宮へやって来た。
エリーゼは国政のすべてから退いて離宮に暮らしていた。
ギルド長は部屋に案内されて去って行った。わたしとフィルも先ず部屋に案内され、侍女の手を借りて身支度を終えると、エリーゼの部屋に案内された。
「おひさしぶりでございます、王太后閣下」
「いやですわ、楽になさってそちらのフィルさんも・・・あいかわらず素敵ですね。たまに先代の王妃様の部屋にあらわれる『ぬばたまの君』のようですわ」
「・・・・」
「この城に妖しなどおりませぬが、王妃様の容態がよくなくて、侍女長のイボンヌが夜勤体制を変えましてね、王妃様のお部屋の隣に不寝番を置くようにいたしましてね・・・ずっと見張らせましたのよ・・・
でね、そろそろ王妃様の時間が残り少ないなと思う頃、不寝番が眠ってしまうことがあったようで・・・いえだれも認めませんがね。ただ、そういったことが起きると王妃様がお元気になられるのでね。ただ夢のなかで美しい青年をみたと申す者と獣をみたと申すものだのおりまして・・・・警備のものはだれも通してないと言うし・・・まぁ王妃様が回復なさるのはいいことですしね」
「大切になされて・・・・王室のお子様達もよくお見舞いなさるとか・・・」
「はい、皆、気にしているようですね」
「見舞って下さいますか?」
「そうですね、お見舞い致しますわ」
このあと、わたしたちは庭を散歩したが、エリーゼは侍女に手を取られて歩いていた。
木陰のあずまやで一休みしたわたしはエリーゼに聖魔法をかけた。
エリーゼはわたしを見てにっこり笑うと
「膝はきまぐれだから、いきなり治ったりするのね」と言った。
「まがりなりにもミーナの義妹でしょ。死んだら寝覚めが悪いでしょ。だ・か・ら・僕定期的にお見舞いしてたんですよ」わたしが問いただすとこう答えるであろうフィルの表情も声音も想像できてしまう。
王都の殺人がメインだと思っていたけど、義妹にかまうのがメインだったとは・・・・
翌日、義妹の部屋に行った。よくこの状態で生かされているとはと、初めて哀れに思った。
顔の傷くらいもっと早く治してやればよかった。
わたしは義妹にむけて聖魔法を放った。
「なに、あなたこないで」と義妹はフィルに向かって叫ぶと気を失った。
フィルはにやにやしてるし、エリーゼもイボンヌも笑っている。
「ミーナ、部屋にもどりましょ。抜け道知ってます。いい道ですよ」とフィルが手をとってきたので、部屋をでた。
夜、使いが来てもうしばらく滞在して欲しいと連絡が来た。承知の返事をしてしばらくすると侍女長のイボンヌが侍女を連れて訪ねてきた。
ドレスと小物を一式運んできたのだ。なんでも復活した義妹がお茶会をするというのでそれ用の衣装だというのだ。
フィルが喜んで受け取って大事にクローゼットに吊るしてくれた。明日フィルの分も届けてくれるそうだ。
義妹がお茶会を目標に頑張るなら、わたしは本でも読んで待っていればいいか。
フィルはいつのまにか仲良くなったメイドさんの伝手で菓子の厨房に出入りするようになり、いろいろ教えてもらっているようだ。
思ったよりも早くお茶会の連絡がきた。ドレスを着た時にフィルはとても褒めてくれたが、フィルこそ素晴らしかった。
会場に着くと義妹とエリーゼとイボンヌがもう部屋で待っていた。
一応、前の王妃ということできちんと礼を取って許しがでて席についた。
「お義姉様、老けましたわね」
「年相応に老けるのは当たり前では?」
「そばに置いているその若い男はなにものですの?」
「さぁ、何ものでしょう?ミーナのそばにおいてもらえるのを最大の幸福と考える愚かなものとでも思ってください」とフィルが答えると
「お義姉様はあいかわらずですね」と険のある顔で言った。
変わらないわねと思いながら
「そうね、かわる必要がありませんでしたから」
「そういうところです」
「そうですか?」
「いつも馬鹿にして」
「馬鹿にされる点があると自覚なさっているの?」
「ありませんわ」
「ではどうして馬鹿にされていると感じるの?」
「やだ、ミーナがいじめられている」とフィルが割り込んでくるから
「いじめられてないわ。でもここまで会話が続くなんて・・・・たいていひどいですわって泣き伏されていたから」
「それはミーナ大変だったね」とフィルが言うので
「でもそれって効果があってね、わたしは追放されたわ」
「馬鹿にしてますのね」
「事実を言っただけじゃない」
「馬鹿にしてると言うか馬鹿だよね」とフィルが笑うと、
「ほんとこんな馬鹿にはこうすればよかったのよ」というと平手打ちをお見舞いした。
空気が凍った。それからこう言った。
「これはあの日の分」そういうともう一度お見舞いした。
「これは今日の分。体を治してもらったお礼もいえない無作法に対してはまだよ」
そう言うとエリーゼとイボンヌがあわててひざまづいて
「ジェルミーナ様、ご無礼いたしました。この度、前王妃様のご不調を治していただきありがとうございます」
わたしはふたりにうなづくと義妹をじっとみた。
フィルはわたしの肩を抱くと義妹を見下ろした。誰も口を聞かなかった。
義妹は拳を固くにぎり、口をへの字にくいしばっていた。
「この女の手綱は任せるわ」そういうとわたしたちは部屋をでた。
「フィルごめんね。フィルに負担をかけたでしょ?」
「いえいえ、厨房の皆さんが仲良くしてましたから、返って楽しかったですよ」
フィルはわざと話をすり替えて返事をしてくれた。
すごく気楽になった。フィルが前王妃に意地悪するついでに殺された当主の皆さんには申しわけないが、多分全員がフィルのせいってことはないだろうから・・・・
わたしたちはその日のうちに王宮をでると、こじんまりとしたホテルに泊まった。
ほっとくつろげた。夕食は近くのレストランに食べに行って、いろいろな料理を取った。
すごい量になったけど、フィルが
「大丈夫、ぼくが食べます。味を覚えて家で再現しますね」とわたしのお皿からお肉を取りながら言った。
翌日、無事に帰れるとほっとしているギルドマスターと待ち合わせて、ギルドの馬車で町に向かった。
早く家に帰りたい。
季節が変わる頃、ちょっと遠くの海を見に行った。その帰り道で
「王妃様、ほら先代の王妃様、また倒れたんだって、なんか寝込んでいるとかうわさがあっただろ・・・いや倒れてない遊んでるとか。だけど倒れたそうだよ・・・・どうも王宮にいるより良さそうだから、別荘に行きなさるって・・・」
「まぁ子供もいないし・・・エリーゼ様に、今では王太后様って言うんだっけ、丸なげでお茶会とかパーティーのとき元気になる人・・・ってうわさの人だよね」
「こら、あんまりそんな・・」
「そうだ。だれが聞いてるかわからないし・・・」
「でもだれからそんな・・・」
「娘の友達が下働きやっていて・・・・」
わたしとフィルは目を見合わせた。
フィルに笑いかけると、フィルは
「早く家に戻りたいですね。アントンのパン屋のバターロールが恋しいです」
「あら、わたしは金魚のパン屋のクロワッサンが恋しいわ」
「わかりました。早起きして焼きたてを買ってきてあげます」
「あ・り・が・と」
「どういたしまして」
これからの楽しさを象徴するようにミモザの花びらが風に舞っていた。
さる侯爵家の代替わりのうわさを聞いてそう思う。
夜更けにこっそり黒い獣が帰ってきたのは知ってるのよと問いただしたいが、決して白状しないだろうし、この家を追い出したら、たがが外れてわたしの新しい街着の悪口を言ったお嬢さんの首をもぎかねないから、追い出すこともできない・・・わたしが見張っていないとこの無垢な殺人鬼を野に放つことになる・・・決して
「ミーナ、最近このレモンパイっていうのが王都で人気だそうです。どんなものか教えてもらったんで作ってみたんですよ・・・・食べて批評してください」
と言われたから、かれを追い出さないわけではない。
「あら、フィル美味しい。カスタードの硬さがちょうどいいし、このお酒は?」
「ジンというお酒です。お酒で飲むにはくせがありますが、レモンパイには会いますね。黒胡椒があるといいですが・・・・」
「それはむずかしそうね」
「ミーナ、おかわりしますか?体重を気にする頃ですから、遠乗りにいきませんか?河の水かさが減って川を渡れる場所ができたそうですよ」
「そうね」
「明日にしますか? 明後日?」
こんなに楽しそうに遊びに行くことを提案する連続殺人鬼を冷たく扱えない。わたしは明日にしましょうと言うと、喜んでいるのを見せるために明日着る乗馬服はなにがいいかなぁとはしゃいで見せた。
一日遊んで帰ってきたら、ギルドに来てくれと連絡が来ていた。
「ミーナさん来ていただいてありがとうございます」とまだ若いギルド長が頭をさげた。
このギルドに赴任して半年だが、有能な人物らしい。執務室に招かれて話を聞いて驚いた。
「エリーゼ王太后閣下から王宮に来て欲しいと連絡が・・・・お話したいそうです」
「わかりました」
「その・・・・先代から聞いております。わたしもご一緒します」
「お願いします。準備してきます」
王宮からの馬車に乗ってわたしは再び、王宮へやって来た。
エリーゼは国政のすべてから退いて離宮に暮らしていた。
ギルド長は部屋に案内されて去って行った。わたしとフィルも先ず部屋に案内され、侍女の手を借りて身支度を終えると、エリーゼの部屋に案内された。
「おひさしぶりでございます、王太后閣下」
「いやですわ、楽になさってそちらのフィルさんも・・・あいかわらず素敵ですね。たまに先代の王妃様の部屋にあらわれる『ぬばたまの君』のようですわ」
「・・・・」
「この城に妖しなどおりませぬが、王妃様の容態がよくなくて、侍女長のイボンヌが夜勤体制を変えましてね、王妃様のお部屋の隣に不寝番を置くようにいたしましてね・・・ずっと見張らせましたのよ・・・
でね、そろそろ王妃様の時間が残り少ないなと思う頃、不寝番が眠ってしまうことがあったようで・・・いえだれも認めませんがね。ただ、そういったことが起きると王妃様がお元気になられるのでね。ただ夢のなかで美しい青年をみたと申す者と獣をみたと申すものだのおりまして・・・・警備のものはだれも通してないと言うし・・・まぁ王妃様が回復なさるのはいいことですしね」
「大切になされて・・・・王室のお子様達もよくお見舞いなさるとか・・・」
「はい、皆、気にしているようですね」
「見舞って下さいますか?」
「そうですね、お見舞い致しますわ」
このあと、わたしたちは庭を散歩したが、エリーゼは侍女に手を取られて歩いていた。
木陰のあずまやで一休みしたわたしはエリーゼに聖魔法をかけた。
エリーゼはわたしを見てにっこり笑うと
「膝はきまぐれだから、いきなり治ったりするのね」と言った。
「まがりなりにもミーナの義妹でしょ。死んだら寝覚めが悪いでしょ。だ・か・ら・僕定期的にお見舞いしてたんですよ」わたしが問いただすとこう答えるであろうフィルの表情も声音も想像できてしまう。
王都の殺人がメインだと思っていたけど、義妹にかまうのがメインだったとは・・・・
翌日、義妹の部屋に行った。よくこの状態で生かされているとはと、初めて哀れに思った。
顔の傷くらいもっと早く治してやればよかった。
わたしは義妹にむけて聖魔法を放った。
「なに、あなたこないで」と義妹はフィルに向かって叫ぶと気を失った。
フィルはにやにやしてるし、エリーゼもイボンヌも笑っている。
「ミーナ、部屋にもどりましょ。抜け道知ってます。いい道ですよ」とフィルが手をとってきたので、部屋をでた。
夜、使いが来てもうしばらく滞在して欲しいと連絡が来た。承知の返事をしてしばらくすると侍女長のイボンヌが侍女を連れて訪ねてきた。
ドレスと小物を一式運んできたのだ。なんでも復活した義妹がお茶会をするというのでそれ用の衣装だというのだ。
フィルが喜んで受け取って大事にクローゼットに吊るしてくれた。明日フィルの分も届けてくれるそうだ。
義妹がお茶会を目標に頑張るなら、わたしは本でも読んで待っていればいいか。
フィルはいつのまにか仲良くなったメイドさんの伝手で菓子の厨房に出入りするようになり、いろいろ教えてもらっているようだ。
思ったよりも早くお茶会の連絡がきた。ドレスを着た時にフィルはとても褒めてくれたが、フィルこそ素晴らしかった。
会場に着くと義妹とエリーゼとイボンヌがもう部屋で待っていた。
一応、前の王妃ということできちんと礼を取って許しがでて席についた。
「お義姉様、老けましたわね」
「年相応に老けるのは当たり前では?」
「そばに置いているその若い男はなにものですの?」
「さぁ、何ものでしょう?ミーナのそばにおいてもらえるのを最大の幸福と考える愚かなものとでも思ってください」とフィルが答えると
「お義姉様はあいかわらずですね」と険のある顔で言った。
変わらないわねと思いながら
「そうね、かわる必要がありませんでしたから」
「そういうところです」
「そうですか?」
「いつも馬鹿にして」
「馬鹿にされる点があると自覚なさっているの?」
「ありませんわ」
「ではどうして馬鹿にされていると感じるの?」
「やだ、ミーナがいじめられている」とフィルが割り込んでくるから
「いじめられてないわ。でもここまで会話が続くなんて・・・・たいていひどいですわって泣き伏されていたから」
「それはミーナ大変だったね」とフィルが言うので
「でもそれって効果があってね、わたしは追放されたわ」
「馬鹿にしてますのね」
「事実を言っただけじゃない」
「馬鹿にしてると言うか馬鹿だよね」とフィルが笑うと、
「ほんとこんな馬鹿にはこうすればよかったのよ」というと平手打ちをお見舞いした。
空気が凍った。それからこう言った。
「これはあの日の分」そういうともう一度お見舞いした。
「これは今日の分。体を治してもらったお礼もいえない無作法に対してはまだよ」
そう言うとエリーゼとイボンヌがあわててひざまづいて
「ジェルミーナ様、ご無礼いたしました。この度、前王妃様のご不調を治していただきありがとうございます」
わたしはふたりにうなづくと義妹をじっとみた。
フィルはわたしの肩を抱くと義妹を見下ろした。誰も口を聞かなかった。
義妹は拳を固くにぎり、口をへの字にくいしばっていた。
「この女の手綱は任せるわ」そういうとわたしたちは部屋をでた。
「フィルごめんね。フィルに負担をかけたでしょ?」
「いえいえ、厨房の皆さんが仲良くしてましたから、返って楽しかったですよ」
フィルはわざと話をすり替えて返事をしてくれた。
すごく気楽になった。フィルが前王妃に意地悪するついでに殺された当主の皆さんには申しわけないが、多分全員がフィルのせいってことはないだろうから・・・・
わたしたちはその日のうちに王宮をでると、こじんまりとしたホテルに泊まった。
ほっとくつろげた。夕食は近くのレストランに食べに行って、いろいろな料理を取った。
すごい量になったけど、フィルが
「大丈夫、ぼくが食べます。味を覚えて家で再現しますね」とわたしのお皿からお肉を取りながら言った。
翌日、無事に帰れるとほっとしているギルドマスターと待ち合わせて、ギルドの馬車で町に向かった。
早く家に帰りたい。
季節が変わる頃、ちょっと遠くの海を見に行った。その帰り道で
「王妃様、ほら先代の王妃様、また倒れたんだって、なんか寝込んでいるとかうわさがあっただろ・・・いや倒れてない遊んでるとか。だけど倒れたそうだよ・・・・どうも王宮にいるより良さそうだから、別荘に行きなさるって・・・」
「まぁ子供もいないし・・・エリーゼ様に、今では王太后様って言うんだっけ、丸なげでお茶会とかパーティーのとき元気になる人・・・ってうわさの人だよね」
「こら、あんまりそんな・・」
「そうだ。だれが聞いてるかわからないし・・・」
「でもだれからそんな・・・」
「娘の友達が下働きやっていて・・・・」
わたしとフィルは目を見合わせた。
フィルに笑いかけると、フィルは
「早く家に戻りたいですね。アントンのパン屋のバターロールが恋しいです」
「あら、わたしは金魚のパン屋のクロワッサンが恋しいわ」
「わかりました。早起きして焼きたてを買ってきてあげます」
「あ・り・が・と」
「どういたしまして」
これからの楽しさを象徴するようにミモザの花びらが風に舞っていた。
168
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
『魔力ゼロの欠陥品』と蔑まれた伯爵令嬢、卒業パーティーで婚約破棄された瞬間に古代魔法が覚醒する ~虐げられ続けた三年間、倍返しでは足りない~
スカッと文庫
恋愛
「貴様のような無能、我が国の王妃には相応しくない。婚約を破棄し、学園から追放する!」
王立魔道学園の卒業パーティー。きらびやかなシャンデリアの下、王太子エドワードの声が冷酷に響いた。彼の隣には、愛くるしい表情で私を嵌めた男爵令嬢、ミナが勝ち誇ったように寄り添っている。
伯爵令嬢のリリアーヌは、入学以来三年間、「魔力ゼロの欠陥品」として学園中の嘲笑を浴び続けてきた。
婚約者であるエドワードからは一度も顧みられず、同級生からはゴミのように扱われ、ミナの自作自演による「いじめ」の濡れ衣まで着せられ……。
それでも、父との「力を隠せ」という約束を守るため、泥を啜るような屈辱に耐え抜いてきた。
――だが、国からも学園からも捨てられた今、もうその約束を守る必要はない。
「さようなら、皆様。……私が消えた後、この国がどうなろうと知ったことではありませんわ」
リリアーヌが身につけていた「魔力封印の首飾り」を自ら引き千切った瞬間、会場は漆黒の魔力に包まれた。
彼女は無能などではない。失われた「古代魔法」をその身に宿す、真の魔道の主だったのだ。
絶望する王太子たちを余目に、隣国の伝説の魔術師アルベルトに拾われたリリアーヌ。
彼女の、残酷で、甘美な復讐劇が今、幕を開ける――。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
私は聖女(ヒロイン)のおまけ
音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女
100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女
しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。
義妹に苛められているらしいのですが・・・
天海月
恋愛
穏やかだった男爵令嬢エレーヌの日常は、崩れ去ってしまった。
その原因は、最近屋敷にやってきた義妹のカノンだった。
彼女は遠縁の娘で、両親を亡くした後、親類中をたらい回しにされていたという。
それを不憫に思ったエレーヌの父が、彼女を引き取ると申し出たらしい。
儚げな美しさを持ち、常に柔和な笑みを湛えているカノンに、いつしか皆エレーヌのことなど忘れ、夢中になってしまい、気が付くと、婚約者までも彼女の虜だった。
そして、エレーヌが持っていた高価なドレスや宝飾品の殆どもカノンのものになってしまい、彼女の侍女だけはあんな義妹は許せないと憤慨するが・・・。
感情の贈与税 〜光の加護より、確かな契約。没落令嬢による国家再生録〜
しょくぱん
恋愛
「君のような地味な女、僕の隣にふさわしくない」
魔王軍を討伐し、凱旋した公爵令息カシアンが放ったのは、婚約者エレナへの冷酷な決別だった。
彼の傍らには、可憐な「救国の聖女」レティシア。
だがカシアンは忘れていた。彼の眩い金髪も、魔王を圧倒した剣技も、すべてはエレナが十年間「愛の贈与」として捧げ続けた魔力の賜物であることを。
「……承知いたしました。では、滞納分を含め、全魔力を今この場で『徴収』いたします」
異世界から本物の聖女が来たからと、追い出された聖女は自由に生きたい! (完結)
深月カナメ
恋愛
十歳から十八歳まで聖女として、国の為に祈り続けた、白銀の髪、グリーンの瞳、伯爵令嬢ヒーラギだった。
そんなある日、異世界から聖女ーーアリカが降臨した。一応アリカも聖女だってらしく傷を治す力を持っていた。
この世界には珍しい黒髪、黒い瞳の彼女をみて、自分を嫌っていた王子、国王陛下、王妃、騎士など周りは本物の聖女が来たと喜ぶ。
聖女で、王子の婚約者だったヒーラギは婚約破棄されてしまう。
ヒーラギは新しい聖女が現れたのなら、自分の役目は終わった、これからは美味しいものをたくさん食べて、自由に生きると決めた。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
面白かったです。
お金が一杯あって地位があっても、本当の幸せにはなれませんよ……かな。
幸せとはその人の心が満たされている事なのでしょうね。
楽しい物語でした。読ませて頂いてありがとうございました。