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04 神子は余分をそばに置きたい
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「神子様が余分の事を気にしてまして、そばにおきたいそうですが、どうしましょうか」とマイル神官がブラウン神官に問いかけると
「そうのようですね。わたしも神子様から頼まれましたが、王子殿下が反対されてます」
「なんでも余分は神子様をいじめていたそうですね。そのようなのを心配されるとは神子様はやはりお優しいですね」
ブラウン神官はマイル神官に一歩近づくと
「その事とは別に他の神官見習いがおもしろくないと思いまして。それに余分が神子様をいじめていたというのが彼らに広まっていまして、その・・・厄介事が起きそうで・・・」
「そうですね。確かにあの余分は背が高くて動作が荒々しくて・・・・神子様のそばに置きたくないですね」とマイル神官が答えた。それから
「あの普段。彼はなにをしているのですか?」と尋ねた。
「部屋にいるように言いつけてます。図書室で本を借りて部屋で読んでいます」
「それだけですか?」
「それだけです。なにかをさせて面倒でも起きたらいやですし、意外とおとなしくて、部屋にいます」ブラウン神官は笑うと
「このまま波風たてずにと思っています」
「なるほど、わかりました。わたしも、それを頭にいれておきます」とマイル神官が言うと二人は左右に別れた。
「オオヤナギはまだ来ないの?」と神子がハロルド王子に問いかける。
「何故、神子は余分を気にかけるのか?」とハロルド王子が答えると
「あたりまえです。知らないところにいきなり来たんですよ。心細いでしょ。心配なんです」と神子が上目遣いで答えると
「ちゃんと神殿に保護するように言っておる」
「それでも心配です。僕のそばにおきたいです」
「しかし、神子。あいつはお前をいじめていたんだろう。そんなやつの事を気にかけるな」
「もういいです。神官長様に頼みます」と言うとミツルギは席を立った。
神官がそれに続いた。
王子もすぐに立ち上がり神子に追いつくと腕をとらえた。ついで抱きしめると
「わかった。神子の願いをかなえる。余分をそばに置こう」
「ありがとうございます。やっぱり王子殿下はたよりになります」
「こら。また殿下と言ったぞ。ハロルドだ」
「ハロルド」王子は神子をしっかり抱きしめた。
しばらくしてオオヤナギがやって来た。
「神子様。よろしくおねがいします」と挨拶したオオヤナギに神子は鷹揚にうなづいた。
「オオヤナギやっと来た。よろしくね。ずっとそばで立っていて。頼りにしてる」と答えた。
「そうのようですね。わたしも神子様から頼まれましたが、王子殿下が反対されてます」
「なんでも余分は神子様をいじめていたそうですね。そのようなのを心配されるとは神子様はやはりお優しいですね」
ブラウン神官はマイル神官に一歩近づくと
「その事とは別に他の神官見習いがおもしろくないと思いまして。それに余分が神子様をいじめていたというのが彼らに広まっていまして、その・・・厄介事が起きそうで・・・」
「そうですね。確かにあの余分は背が高くて動作が荒々しくて・・・・神子様のそばに置きたくないですね」とマイル神官が答えた。それから
「あの普段。彼はなにをしているのですか?」と尋ねた。
「部屋にいるように言いつけてます。図書室で本を借りて部屋で読んでいます」
「それだけですか?」
「それだけです。なにかをさせて面倒でも起きたらいやですし、意外とおとなしくて、部屋にいます」ブラウン神官は笑うと
「このまま波風たてずにと思っています」
「なるほど、わかりました。わたしも、それを頭にいれておきます」とマイル神官が言うと二人は左右に別れた。
「オオヤナギはまだ来ないの?」と神子がハロルド王子に問いかける。
「何故、神子は余分を気にかけるのか?」とハロルド王子が答えると
「あたりまえです。知らないところにいきなり来たんですよ。心細いでしょ。心配なんです」と神子が上目遣いで答えると
「ちゃんと神殿に保護するように言っておる」
「それでも心配です。僕のそばにおきたいです」
「しかし、神子。あいつはお前をいじめていたんだろう。そんなやつの事を気にかけるな」
「もういいです。神官長様に頼みます」と言うとミツルギは席を立った。
神官がそれに続いた。
王子もすぐに立ち上がり神子に追いつくと腕をとらえた。ついで抱きしめると
「わかった。神子の願いをかなえる。余分をそばに置こう」
「ありがとうございます。やっぱり王子殿下はたよりになります」
「こら。また殿下と言ったぞ。ハロルドだ」
「ハロルド」王子は神子をしっかり抱きしめた。
しばらくしてオオヤナギがやって来た。
「神子様。よろしくおねがいします」と挨拶したオオヤナギに神子は鷹揚にうなづいた。
「オオヤナギやっと来た。よろしくね。ずっとそばで立っていて。頼りにしてる」と答えた。
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