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44 カフェで
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やがて、今日の目的のうわさのカフェの前に来た。少し並んでいる。懐かしい、こうして並んでおしゃべりして待つのも楽しかった。
ガイツと一緒に並ぶ。ガイツを皆がちらちら見て、わたしを見てもう一度ガイツを見てる。
「なに食べようかな。評判はベリーのタルトだよね。今日のベリーはなにかな?」とガイツに話しかけると
「なんでしょうね。楽しみですね。ここにはコーヒーもあるみたいです」
「ガイツが作るのも美味しいけど、こういう新しい味もいいよね」とか話していると、順番が来た。
席に案内されてメニューを見ると、お菓子が可愛くかかれている。どれも美味しそうに見えて迷うが、どうにか絞り込んで、ベリーのタルトとスポンジの生クリーム添えに決めた。
ガイツはレモンパイだ。研究するつもりだろう。本当にいい奴隷だ。
スポンジの生クリーム添えは日本だとショートケーキになる物だと思うが、こちらは口金がないし、生クリームをきれいにスポンジに塗るという考えがないってことかな?
食べるとわかるし、なんならガイツに教えたら作ってもらえるだろう。
運ばれて来た生クリーム添えはわたしの予想通りの物だ。レモンパイもガイツが少し切り分けてお皿に乗せてくれた。
美味しいと食べていると、ひとりの女の子が近づいて来た。可愛い服で手仕事部分がそれは凝っているとわたしにもわかるからお金持ちなんだろう。侍女が後ろではらはらしているのがわかった。
「あなた、その人奴隷でしょ?奴隷を同席させるなんて正気? まぁそれほど綺麗な奴隷はそばに置きたいでしょうけど・・・あなたのようなさえない女にその奴隷はもったいないわ。譲りなさい。あなたにふさわしい奴隷はわたしが見繕ってあげるから・・・文句ないでしょう。侯爵令嬢のわたしに文句は言えないでしょうけど・・・」
楽しいお茶の時間を邪魔されたわたしは、
「消えな」と一言。気分は極妻だぜよ。吹き出しかけたガイツが
「ご主人様、このような輩と口をきかれてはお口が汚れます。わたくしにおまかせを」と言うと
「ご主人様はご不快です。すみやかに視界から消えなさい」とフォークを持ったまま言った。
「なんですって、スミノード侯爵令嬢のわたしにそんな口をきいていいの?」と眉をつりあげたので、
「いけないって決まってるの?」と彼女を見ながら、ガイツに聞いた。
「そのような決まりはございません。そこの女性は正式に紹介された方ではないので、単なる通りすがり。大きめの独り言が趣味なのでしょう」とガイツが彼女を見ながらわたしに答えた。
「そうか、せっかくのお茶の時間に迷惑ね。独り言が好きなら止められないか・・・人のそばで独り言って・・・人それぞれね」
「人の趣味にとやかく言えませんしね」とガイツがわたしのカップにお茶を注ぎながら言うと
わたしたちのやりとりを赤くなったり青くなったりしながら聞いていた御令嬢は、
「この無礼は許しません」と言うとくるりと反対を向いて侍女とぶつかった。
「なにやってるの」と侍女を押しのけて彼女が去って行き、侍女は軽く頭を下げると追いかけて行った。
「なんか凄いね。美しいのは罪ね」とガイツに言うと
「やめて下さい。気持ち悪い。気分直しにおかわりしていいですか?」と返って来た。
「気が合うね。わたしはチョコレートパウンドにしよう」
「わたしはナッツのタルトです」
気分直しはとても効果的で、わたしたちはすごく満足してお店を出た。会計の時、さっきのお嬢さんの事を謝罪されたが、相手が貴族だとお店も困るだろうから気にしないでと、笑って答えた。お詫びにとクッキーを貰ったし・・・
そしてちょっと重たいお腹を減らそうと川沿いの遊歩道を歩き出した時、前にどこかの護衛かなっていうのが三人立ち塞がった。
これって・・・火の海!!!
ガイツと一緒に並ぶ。ガイツを皆がちらちら見て、わたしを見てもう一度ガイツを見てる。
「なに食べようかな。評判はベリーのタルトだよね。今日のベリーはなにかな?」とガイツに話しかけると
「なんでしょうね。楽しみですね。ここにはコーヒーもあるみたいです」
「ガイツが作るのも美味しいけど、こういう新しい味もいいよね」とか話していると、順番が来た。
席に案内されてメニューを見ると、お菓子が可愛くかかれている。どれも美味しそうに見えて迷うが、どうにか絞り込んで、ベリーのタルトとスポンジの生クリーム添えに決めた。
ガイツはレモンパイだ。研究するつもりだろう。本当にいい奴隷だ。
スポンジの生クリーム添えは日本だとショートケーキになる物だと思うが、こちらは口金がないし、生クリームをきれいにスポンジに塗るという考えがないってことかな?
食べるとわかるし、なんならガイツに教えたら作ってもらえるだろう。
運ばれて来た生クリーム添えはわたしの予想通りの物だ。レモンパイもガイツが少し切り分けてお皿に乗せてくれた。
美味しいと食べていると、ひとりの女の子が近づいて来た。可愛い服で手仕事部分がそれは凝っているとわたしにもわかるからお金持ちなんだろう。侍女が後ろではらはらしているのがわかった。
「あなた、その人奴隷でしょ?奴隷を同席させるなんて正気? まぁそれほど綺麗な奴隷はそばに置きたいでしょうけど・・・あなたのようなさえない女にその奴隷はもったいないわ。譲りなさい。あなたにふさわしい奴隷はわたしが見繕ってあげるから・・・文句ないでしょう。侯爵令嬢のわたしに文句は言えないでしょうけど・・・」
楽しいお茶の時間を邪魔されたわたしは、
「消えな」と一言。気分は極妻だぜよ。吹き出しかけたガイツが
「ご主人様、このような輩と口をきかれてはお口が汚れます。わたくしにおまかせを」と言うと
「ご主人様はご不快です。すみやかに視界から消えなさい」とフォークを持ったまま言った。
「なんですって、スミノード侯爵令嬢のわたしにそんな口をきいていいの?」と眉をつりあげたので、
「いけないって決まってるの?」と彼女を見ながら、ガイツに聞いた。
「そのような決まりはございません。そこの女性は正式に紹介された方ではないので、単なる通りすがり。大きめの独り言が趣味なのでしょう」とガイツが彼女を見ながらわたしに答えた。
「そうか、せっかくのお茶の時間に迷惑ね。独り言が好きなら止められないか・・・人のそばで独り言って・・・人それぞれね」
「人の趣味にとやかく言えませんしね」とガイツがわたしのカップにお茶を注ぎながら言うと
わたしたちのやりとりを赤くなったり青くなったりしながら聞いていた御令嬢は、
「この無礼は許しません」と言うとくるりと反対を向いて侍女とぶつかった。
「なにやってるの」と侍女を押しのけて彼女が去って行き、侍女は軽く頭を下げると追いかけて行った。
「なんか凄いね。美しいのは罪ね」とガイツに言うと
「やめて下さい。気持ち悪い。気分直しにおかわりしていいですか?」と返って来た。
「気が合うね。わたしはチョコレートパウンドにしよう」
「わたしはナッツのタルトです」
気分直しはとても効果的で、わたしたちはすごく満足してお店を出た。会計の時、さっきのお嬢さんの事を謝罪されたが、相手が貴族だとお店も困るだろうから気にしないでと、笑って答えた。お詫びにとクッキーを貰ったし・・・
そしてちょっと重たいお腹を減らそうと川沿いの遊歩道を歩き出した時、前にどこかの護衛かなっていうのが三人立ち塞がった。
これって・・・火の海!!!
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