5 / 19
第六話 終わって始まる
しおりを挟む
「それは、さすがですね」と書類を手に取ってその場でじっくりと見た。
「これは気になる文言ですね。わたくしからの接触を禁止しているのに、そちらからの接触は不問ですよ」とテリウス様を見ると
「だから可愛げがないんだ」と返って来たので
「籍を抜くだけですので、わたくしが役所に行って手続きを済ませますので」と言って玄関を出ようとすると
「わたしも行くよ」とテリウス様が動き、ラーラも
「一緒に行きたい」と言ったがすぐに
「あっ着替えないと」と言うと二階に上がって行った。
「先に役所に行って待っています。一時間後に」と先に屋敷の門を出ようとして気がついた。
アドレー様の車が止まっていた。
「エリザ様」と言いながら近寄って来たのは、ダイスだった。
「あぁダイス。会えてよかった。首になったんですって、ひどいわね」
「いえ、かまいません」と話していたらアドレー様が車から降りて来た。
「二人とも乗って、こんな所で話すのは迷惑だよ」
「どうぞ、エリザ様」
「あっ・・・はい」とわたしは車に乗った。
「ダイスはわたしが送り込んだ」とアドレー様が言った。
「そんな気が・・・ありがとうございます。その役所へ行く所です」
「承知しました」とアドレー様がふざけて返事をしてくれた。
役所王城の敷地内だ。車を止めた。
「こちらへ」とアドレー様に手を取られてベンチに座ると
「もっと、ちゃんとして所で言いたかったが、わたしはエリザ様に一目惚れしました。だから、もっともっと助けたかった。でもあなたは一人で立っていた。それも美しかった。そしてこの状況だ。腹が立つが、歓迎したい気持ちもある。あなたの意志を尊重します。わたしをそばに置いて下さい」
「ありがとうございます。助けていただいて感謝しております」
「わたしの事務所で働いて下さい。能力はダイスから報告が・・・」
「ありがたいです。どこに行こうかと思ってましたので。そのアドレー様のおそばで学べるのは嬉しいです」
一時間待った。テリウス様だけやって来た。
わたしは、持ち出した荷物をテリウス様に見せて確認して貰ってその旨署名を貰った。
平民になってもわたしの名前は変わらない。エリザ・マリアンヌ・シスレーのままだ。
以前は貴族だけに家名があった。平民は生まれた所から移動しないからそれで区別が出来ていたが、物や人が移動するようになると名前だけだと、誰が誰やら・・・そこで平民にも家名が出来たのだ。
わたしはアドレー様の所で雇われた。アドレー様のそばで補佐をする仕事をすることになった。
先ず、自動車の運転を習いに行った。
自分がこの重い乗り物を動かしていることが。そして機械なのに上手く繋いでやらないとぶるぶる震えて抗議をすることが。抗議された後もたもたしているとエンジンが止まることが。あたりまえだけど、なんだか不思議だった。
この無骨で無機質な自動車を可愛く思うことが不思議だった。
難関のタイヤ交換をこなして合格した。
「これは気になる文言ですね。わたくしからの接触を禁止しているのに、そちらからの接触は不問ですよ」とテリウス様を見ると
「だから可愛げがないんだ」と返って来たので
「籍を抜くだけですので、わたくしが役所に行って手続きを済ませますので」と言って玄関を出ようとすると
「わたしも行くよ」とテリウス様が動き、ラーラも
「一緒に行きたい」と言ったがすぐに
「あっ着替えないと」と言うと二階に上がって行った。
「先に役所に行って待っています。一時間後に」と先に屋敷の門を出ようとして気がついた。
アドレー様の車が止まっていた。
「エリザ様」と言いながら近寄って来たのは、ダイスだった。
「あぁダイス。会えてよかった。首になったんですって、ひどいわね」
「いえ、かまいません」と話していたらアドレー様が車から降りて来た。
「二人とも乗って、こんな所で話すのは迷惑だよ」
「どうぞ、エリザ様」
「あっ・・・はい」とわたしは車に乗った。
「ダイスはわたしが送り込んだ」とアドレー様が言った。
「そんな気が・・・ありがとうございます。その役所へ行く所です」
「承知しました」とアドレー様がふざけて返事をしてくれた。
役所王城の敷地内だ。車を止めた。
「こちらへ」とアドレー様に手を取られてベンチに座ると
「もっと、ちゃんとして所で言いたかったが、わたしはエリザ様に一目惚れしました。だから、もっともっと助けたかった。でもあなたは一人で立っていた。それも美しかった。そしてこの状況だ。腹が立つが、歓迎したい気持ちもある。あなたの意志を尊重します。わたしをそばに置いて下さい」
「ありがとうございます。助けていただいて感謝しております」
「わたしの事務所で働いて下さい。能力はダイスから報告が・・・」
「ありがたいです。どこに行こうかと思ってましたので。そのアドレー様のおそばで学べるのは嬉しいです」
一時間待った。テリウス様だけやって来た。
わたしは、持ち出した荷物をテリウス様に見せて確認して貰ってその旨署名を貰った。
平民になってもわたしの名前は変わらない。エリザ・マリアンヌ・シスレーのままだ。
以前は貴族だけに家名があった。平民は生まれた所から移動しないからそれで区別が出来ていたが、物や人が移動するようになると名前だけだと、誰が誰やら・・・そこで平民にも家名が出来たのだ。
わたしはアドレー様の所で雇われた。アドレー様のそばで補佐をする仕事をすることになった。
先ず、自動車の運転を習いに行った。
自分がこの重い乗り物を動かしていることが。そして機械なのに上手く繋いでやらないとぶるぶる震えて抗議をすることが。抗議された後もたもたしているとエンジンが止まることが。あたりまえだけど、なんだか不思議だった。
この無骨で無機質な自動車を可愛く思うことが不思議だった。
難関のタイヤ交換をこなして合格した。
761
あなたにおすすめの小説
【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。
彩華(あやはな)
恋愛
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。
目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。
最初からここに私の居場所はなかった
kana
恋愛
死なないために媚びても駄目だった。
死なないために努力しても認められなかった。
死なないためにどんなに辛くても笑顔でいても無駄だった。
死なないために何をされても怒らなかったのに⋯⋯
だったら⋯⋯もう誰にも媚びる必要も、気を使う必要もないでしょう?
だから虚しい希望は捨てて生きるための準備を始めた。
二度目は、自分らしく生きると決めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
いつも稚拙な小説を読んでいただきありがとうございます。
私ごとですが、この度レジーナブックス様より『後悔している言われても⋯⋯ねえ?今さらですよ?』が1月31日頃に書籍化されることになりました~
これも読んでくださった皆様のおかげです。m(_ _)m
これからも皆様に楽しんでいただける作品をお届けできるように頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします(>人<;)
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
断罪中、味方が多すぎて王子が孤立している件について
夏乃みのり
恋愛
バーンスタイン伯爵家の令嬢ラミリアは、魔力も剣の才能もない「ごく普通」の地味な女性。
ある日のパーティーで、婚約者であるジェラルド第二王子から「地味で無能で嫉妬深い」と罵られ、身に覚えのない罪で婚約破棄を突きつけられてしまう。
しかし、断罪劇は予想外の展開へ。
冤罪から逃れるために全てを捨てた。
四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる