こんな形の破局

朝山みどり

文字の大きさ
2 / 7

それって問題なんだ

しおりを挟む
昼食がすむとマギーは散歩に行くからとおこづかいを要求して出かけて行った。

襟元を飾っているのはエリサのネックレスだった。



日々は過ぎてエリサはやつれていき、ダリル夫人も心配したがなにもできなかった。


エドワードが荒れているのを団員も気づきはじめたが誰も口にださず、団長のフレデリックはエドワードの配置替えを考え始めた。


ちょうどその頃、隣の町が盗賊被害にあい、盗賊の大半は山に逃げるという事件が起こった。

団長はこんなときにエドワードが家を離れるのは良くないと思ったが、頼れるのはエドワードだけだった。

心で詫びながら部下を半数つけて隣町の手伝いに送り出した。



エドワードがいない間、マギーは自分の友達をエリサの家に招待した。出発準備のどさくさでエドワードに「うん」と言わせエリサには友達が家についてから話した。

マギーと友人達の傍若無人振りに近所の住民は呆れた。

住民の一人が、団の顔見知りにこのことを伝えた。

フレデリックは部下との雑談でこの問題を知ったが、本人は隣町にいて確認できない、しかし気になるので休みの日に私服でエドワードの家のあたりをウロウロしてみた。

するとある一軒の家から着飾った女性が3人出て来た。話し声が大きいので声が聞こえた。

「エドさんの奥さんって・・・・・・うるさい・・・・」
「ほんと・・偉そうにして・・・・」
「貸してくれたって・・・・」

エドはエドワードのことか?3人のうち誰が奥さんか?と思いながら見送っていると
隣のうちのドアが薄く開いているのに気がついた。

不信に思われぬようさりげなく通りすぎながら観察しているとドアが開き女性が出てくると3人が出てきた家をノックした。

ノックに答えてでてきた女性を隣の女性はかかえるように自分のうちに招き入れた。

問題があることがわかったが、どこが問題なのかフレデリックはよくわからなかった。

とりあえず、エドワードを戻すことにした。


エドワードが戻ってきたが相変わらず荒れているので、フレデリックはあの隣の夫人の家に行って話を聞きたいと思った。

どういう口実で行けばいいのか知恵を絞ったが思いつかなかった。

そんなある日事件が起こった。

買い物中のダリル夫人に走っていた子供がぶつかり、夫人が足をくじいたのだ。

婦人は詰所に運ばれ手当を受けたが、運のいいことにフレデリックがちょうど詰所にいた。夫人は駆けつけてきて真っ青になって詫びる子供たちの親を快く許しお見舞いのお菓子だけを笑って受け取った。

そしてフレデリックが夫人を家まで送って行った。

彼は婦人をお姫様抱っこでソファに座らせた。フレデリックは台所を借りてお茶を入れた。二人はお見舞いのお菓子を食べながら話をした。エドワードの家の問題も教えてもらった。

事情はわかったが解決の方法は思いつかなかった。

フレデリックはため息をつきながら、深まる秋の涼しさのなかゆっくり馬車を走らせて詰所に戻った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貴方が望むなら死んであげる。でも、後に何があっても、後悔しないで。

四季
恋愛
私は人の本心を読むことができる。 だから婚約者が私に「死んでほしい」と思っていることも知っている。

だってお義姉様が

砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。 ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると…… 他サイトでも掲載中。

お前は要らない、ですか。そうですか、分かりました。では私は去りますね。あ、私、こう見えても人気があるので、次の相手もすぐに見つかりますよ。

四季
恋愛
お前は要らない、ですか。 そうですか、分かりました。 では私は去りますね。

裏切り者

詩織
恋愛
付き合って3年の目の彼に裏切り者扱い。全く理由がわからない。 それでも話はどんどんと進み、私はここから逃げるしかなかった。

朝起きたら同じ部屋にいた婚約者が見知らぬ女と抱き合いながら寝ていました。……これは一体どういうことですか!?

四季
恋愛
朝起きたら同じ部屋にいた婚約者が見知らぬ女と抱き合いながら寝ていました。

王族に婚約破棄させたらそりゃそうなるよね? ……って話

ノ木瀬 優
恋愛
ぽっと出のヒロインが王族に婚約破棄させたらこうなるんじゃないかなって話を書いてみました。 完全に勢いで書いた話ですので、お気軽に読んで頂けたらなと思います。

最後に、お願いがあります

狂乱の傀儡師
恋愛
三年間、王妃になるためだけに尽くしてきた馬鹿王子から、即位の日の直前に婚約破棄されたエマ。 彼女の最後のお願いには、国を揺るがすほどの罠が仕掛けられていた。

妹の方が大切なら私は不要ですね!

うさこ
恋愛
人の身体を『直す』特殊なスキルを持つ私。 毒親のせいで私の余命はあと僅か。 自暴自棄になった私が出会ったのは、荒っぽい元婚約者。

処理中です...