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奪ってやる
05 今度の面倒・・・その名はケティ
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ミリアムとカイルは買い物をしていた。「魔石自動車ででかける日」の今日、繁華街までやって来たのだ。
二人とも質素ながら仕立ての良い服を着て、手をつないで歩いていた。
町の広場で買ったものを食べようと、テーブルを見つけミリアムを座らせたカイルは、冷たい物を買いに行った。
その背の高い後ろ姿を見送りながら、ミリアムは喧騒と風を楽しんでいた。
ちょっと遅いなっと思い始めた時、カイルは戻って来たが一人ではなかった。
「あなたが、ミザリーさんのお友達ですね。あたし・・・わたしはケティ・パーマー。ミザリーさんの運転手の娘です。って言っても父さんは事故で死んじゃったけどね・・・・カイルは葬式ん時、うちの父ちゃんにも花輪を送ってくだすって、おかげで親戚にも鼻が高かったんで一度お会いしてお礼を言おうと思ってたんです。ついでにミリアムさんにも会えてよかったです」
一気にまくしたてた、若い女の後ろでカイルはすまなそうな、がっかりしたような顔でミリアムを見ていた。
「まぁお悔やみ申し上げます」とだけミリアムは返した。
その後、女は困惑するミリアム、怒りを隠したカイルを尻目にその場に居座り、許可も得ずに座った。
「食べないんですか?飲み物も温くなっちゃいますよ」
つい、礼儀上ミリアムは
「ご一緒にどうぞ」とすすめて、失敗したと思ったがその時、ケティはローストチキンを手に取っていた。
大きく肉をかじりとり、当たり前のようにテーブルに二つ置いてある、コップ一つ取ると一口飲み、続いて肉にがぶりと食いついた。
「ミリアムさん、飲み物をどうぞ」とカイルが声をかけミリアムはコップを手にとった。
ケティはチキンを食べ終えると骨をテーブルに置くとサンドイッチに手を伸ばした。
つとカイルは立ち上がると
「次の予定があるので失礼します。良かったら全部召し上がって下さい」と言うとミリアムに手を差し出した。
「いいのぉ?悪いねぇ」とケティは口のサンドイッチの許す範囲で答えた。
ミリアムは黙って会釈した。
「すみません、リア。話しかけられて返事したらしつこくて、振り切れなくて付いて来られた」
「いいのよ、あの勢いだもの。仕方ないわ。それより、カイルそこのカフェに入りましょ。喉が渇いたわ」
思いやりのあるミリアムの言い方に感謝して、喉の渇きと空腹を感じていたカイルは、カフェに入った。
ローストチキンとローストポークが乗った皿を前にカイルは
「僕、あの人を見てたらすごく食欲が湧きました」
レモンパイの乗った皿を前にミリアムは
「わたくし、あの方を見てたら食欲がなくなりました。レモンパイしか無理です」
それから二人は軽く笑った。
二人は気付かなかったが、窓からケティが二人を見ていた。二人が席を立つとテーブルの上の物を抱え込んで追いかけてきたのだ。
とうていケティが入れない店で食事をする二人を見て
「あのおばさん、カイルを縛り付けてるんだ。カイルはあたしに気があるよ。わかるんだから・・・・カイル・・・・ね!」と呟いた。
二人とも質素ながら仕立ての良い服を着て、手をつないで歩いていた。
町の広場で買ったものを食べようと、テーブルを見つけミリアムを座らせたカイルは、冷たい物を買いに行った。
その背の高い後ろ姿を見送りながら、ミリアムは喧騒と風を楽しんでいた。
ちょっと遅いなっと思い始めた時、カイルは戻って来たが一人ではなかった。
「あなたが、ミザリーさんのお友達ですね。あたし・・・わたしはケティ・パーマー。ミザリーさんの運転手の娘です。って言っても父さんは事故で死んじゃったけどね・・・・カイルは葬式ん時、うちの父ちゃんにも花輪を送ってくだすって、おかげで親戚にも鼻が高かったんで一度お会いしてお礼を言おうと思ってたんです。ついでにミリアムさんにも会えてよかったです」
一気にまくしたてた、若い女の後ろでカイルはすまなそうな、がっかりしたような顔でミリアムを見ていた。
「まぁお悔やみ申し上げます」とだけミリアムは返した。
その後、女は困惑するミリアム、怒りを隠したカイルを尻目にその場に居座り、許可も得ずに座った。
「食べないんですか?飲み物も温くなっちゃいますよ」
つい、礼儀上ミリアムは
「ご一緒にどうぞ」とすすめて、失敗したと思ったがその時、ケティはローストチキンを手に取っていた。
大きく肉をかじりとり、当たり前のようにテーブルに二つ置いてある、コップ一つ取ると一口飲み、続いて肉にがぶりと食いついた。
「ミリアムさん、飲み物をどうぞ」とカイルが声をかけミリアムはコップを手にとった。
ケティはチキンを食べ終えると骨をテーブルに置くとサンドイッチに手を伸ばした。
つとカイルは立ち上がると
「次の予定があるので失礼します。良かったら全部召し上がって下さい」と言うとミリアムに手を差し出した。
「いいのぉ?悪いねぇ」とケティは口のサンドイッチの許す範囲で答えた。
ミリアムは黙って会釈した。
「すみません、リア。話しかけられて返事したらしつこくて、振り切れなくて付いて来られた」
「いいのよ、あの勢いだもの。仕方ないわ。それより、カイルそこのカフェに入りましょ。喉が渇いたわ」
思いやりのあるミリアムの言い方に感謝して、喉の渇きと空腹を感じていたカイルは、カフェに入った。
ローストチキンとローストポークが乗った皿を前にカイルは
「僕、あの人を見てたらすごく食欲が湧きました」
レモンパイの乗った皿を前にミリアムは
「わたくし、あの方を見てたら食欲がなくなりました。レモンパイしか無理です」
それから二人は軽く笑った。
二人は気付かなかったが、窓からケティが二人を見ていた。二人が席を立つとテーブルの上の物を抱え込んで追いかけてきたのだ。
とうていケティが入れない店で食事をする二人を見て
「あのおばさん、カイルを縛り付けてるんだ。カイルはあたしに気があるよ。わかるんだから・・・・カイル・・・・ね!」と呟いた。
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