上 下
14 / 41

13話 イメチェン、呼び名

しおりを挟む

「ねぇ、メリーそれってどういう意味?」
と僕が訊くとメリーは
「そのままの意味で、髪を染めるのよ」
と言い、僕に近ずいてき
「ま、待ってよ、メリーなんで僕が髪を染めないといけないの?」
と僕が訊くとメリーは
「だって、お兄ちゃん他の生徒にバレたらいけないのに、その髪の色だと直ぐにアレキサンダー家の人だってバレるよ」
と言われ僕は悩みながらも決心し
「分かったよ、メリー」
と言うとメリーは
「でも、安心してよお兄ちゃんただイリュージョンの魔法をかけるだけだから」
と言いメリーは詠唱をした

『汝の姿を 仮初の姿へと 変えよう イリュージョン』

と詠唱すると、メリーは
「よしっ!これでOKね」
と言い満足そうに言った
「あの、メリー、私にも見せてください」
と僕が言うと、メリーは
「でも、確認って言っても、お兄ちゃん自分の手足を見てみてよ」
と言われ、自分の手足を見ると
「あれ?、僕の手ってこんなに大きかったっけ?」
と僕が言うとメリーが
「この際、髪じゃなくて身体全体を変えてみました、どうっ?お兄ちゃん」
と言われ、僕は回答にこまったが
「あ、ありがとうございます、メリー」
と、少し苦笑いで言った
「うん、喜んで貰えて良かった、それと、魔法にも幾つか制限が掛かるからね」
と言われ、僕は
「え?魔法に制限が掛かるのですか?、どれ程制限はかかるのですか?」
と僕が訊くと
「う~ん、大体そうだなぁ、今まで通り|7属性(セブン)では居られないって思ってた方が良いよ、それ以外は分からない」
と言い、僕に鏡を渡してきた。僕が鏡で自分を見ると
「こ、これ誰?」
と僕が言うが無理なかった、だって鏡に映っていたのは
髪の色は綺麗な栗色で髪型は変わらないが、大人っぽい顔つきの人が鏡に映っていた
「どう?お兄ちゃん」
と少し自身なさげに言うメリーに
「はいとても良いです、ありがとうございます、メリー」
と言うと、メリーに唐突に
「ねぇ、お兄ちゃんそろそろさ、その敬語辞めない?」
と言われ、意味が分からず
「辞めるとは、どう言う事ですか?」
と僕が言うとメリーは
「せめて、そのぉ......ふたりっきりの時だけでも良いから敬語辞めない?」
と言い顔を真っ赤にしていた、余程恥ずかしかったのだろう、僕は軽く笑って
「これで、良いかい?メリー」
と僕が言うと、メリーは
「うん!!、そっちの方が断然良いよ」
と言われ、少し照れた
「でも、何か少し美化しすぎじゃない?これ」
と僕が言うとメリーは
「そ、そんなこと無いよ」
と言い親指を立ててメリーに
「むしろ、そっちの方が良いよ」
と言われ、少しショックだったが、そんな話をしている間に王都に着いた


「久しぶりに王都に来たなぁ」
と言いながら、僕が背伸びをしながら言うと、メリーが
「そろそろ着くよ、お兄ちゃん」
と言いながら、僕の袖を握りながら言った、そっか僕がここにいる理由はメリーをニセの婚約者から守る事だった
と自分の使命を再確認し、馬車を走らせるのだった
しおりを挟む

処理中です...