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12話 プレゼント

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「でも、何でこんなに早くに、学園に行かなきゃいけないんだ」
と言いながら、馬車の騎手をしているとメリーが
「もうっ、そんなに言ったてしょうがないでしょ、パパがもう学園に申請出しちゃったんだから、そんなに私と一緒に学園に行くの嫌なの?」
と言い少し拗ねていた
「いえ、そういう訳では......」
と僕が言葉を濁しながら言うとメリーは
「じゃあ、何でそんなに怒ってるの?」
とメリーに訊かれ僕は
「いや、別に怒こっている訳では無いのですが、余りに急だったので心の準備やそれにアリアにもちゃんとお別れも言ってませんし」
と僕が言うと、また、何故か分からないがメリーが不機嫌にになって黙ってしまった
「今度はどうしたの?メリー」
と僕が言うと、メリーは
「そんなに、アリアと離れるのが嫌なら、付いてこなくて良かったのに......」
と言い、また拗ねた、これはしんどいぞと思いながら
「まぁでも、今はアリアよりはメリーの方が心配だしそれに僕の方の問題も......解決しないとね?」
と僕が乾いた笑みをするとメリーは顔を曇らせ
「お兄ちゃん、行きたくないなら正直に言ってね」
と言ってくれた
「ありがとねメリー、君はほんとに優しいね」
と僕が言うとメリーは顔を真っ赤にして
「当然よ!だって家族なんだら」
と言い、魔導書を読みだした

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それはそうと、なぜ今僕達が馬車に乗っているかというと、昨日の夜の出来事だった
あれは僕が、メリーと一緒に森から帰って昼食を食べていると途中の事だった
「あっ、そうだ忘れるところだった、もうルークの学園への編入手続きは済ませてあるから、今から準備して、早ければ今夜には出発したほうがいい」
と、主は昼食は食べながら何気なく言った
「......え?何でそれももっと早くに言ってくれないんですか?」
と僕が少し大きめの声で言うと主
「まぁ、アルカ落ち着け、食事中だそ、それになそのぉ、サプライズ的な?」
と言い訳をする主を見て、僕は
「はい、もう何も言いません、それでは僕は準備をしてきます」
と言い昼食を片付けた後、自室に戻り準備を始めた、まぁ準備と言っても僕はあの家から出る際にトンファーとこの二本のダガーしか持ってこなかったから準備で言ってもすぐに終わるけど問題はメリーだった
「もうっ!いつまで掛かってるんですか?」
と僕が言うとメリーは
「もう待ってよ!女の子には色々準備があるんだから」
と言っているがお嬢様その大量の魔導書は何ですか?と思いながら苦笑いしていると
「よしっ!お待たせ行こうか、お兄ちゃん」
ととっても嬉しそうに言うメリーには勝てずに
「はい、お嬢様」
と言い、僕はメリーの荷物を持ち馬車に向かった、そろそろ夕暮れ時、出発するには最適の時間帯である
「では、主行ってまいります」
と言うと、主は
「うん、くれぐれも身体には気を付けて、正体がバレないように」
と言われ、僕がはいっと返事をするとメリーが
「じゃあ、パパ、ママ行ってくるね」
と言い、直ぐに馬車の中に入ってしまった


「もしかして、私達メアリーに嫌われたのかしら?」
と心配そうに言うエマ様に僕は
「あれは、メアリーお嬢様の強がりですよ」
と僕が言うと、エマ様は頷いて
「あの子も強くなったのね......」
と少し寂しそうに涙を流しながら言ったエマ様にまた、僕は
「メアリーお嬢様も護られてばかりでは有りませんので」
と言うと、エマ様には涙を拭いまた笑顔で
「行ってらっしい」
と言ってくれた、そして今度こそ出発しようと馬車に乗ろうとした時、主が
「あっ、そうだ忘れるところだった、アルカこれを君に」
と言い、主から二刀のダガーを頂いた
「主、これは......?」
と僕が戸惑いながら言うと、主は
「お前のダガーが確かに優秀だが、あれには家紋が掘ってあるだろ?それだと直ぐにバレると思ってな」
と言った


「ですが、これは......ソードブレイカーでは無いですか!?そんな高価な物」
と僕が返そうとすると
「いや、これはお前らにこそ正しい、そのソードブレイカーはメアリーやお前の大切な人を護るときだけ使いなさい」
と言われ、僕はソードブレイカーを鞄の中にしまった
「これは大事に使います、ありがとうございます、では、行ってまいります」
と言うと、また主が
「また、忘れるところだった、ルーク、学園についたらルークと言う名前を使わずにアルと名乗れ」
と主に言われ、僕は
「了解しました、主」
と言い、馬車を走らせた
「でも、そういえば僕、アルスター学園への行き方知らないのですが......」
と僕が申し訳なさそうに言うとメリーが
「え!お兄ちゃん、場所知らないの?」
と、メリーをビックリされ、更に申し訳なさそうにしていると、メリーが
「じ、じゃあ、仕方ないから、隣で案内してあげる」
と言いながら、メリーは僕の隣に座った


「えーと、あと王都まで確か北に10キロ位だよ」
と、横に乗ってる、メリーが言った
「えっ?20キロなの?」
と僕が驚きながら訊くと
「そうだよ、リーベからアルスター間では約20キロは有るよ知らなかったの?」
とメリーは言い少しため息を着いた
「てことは、ここからだと大体、2時間あれば着くかな?」
と言うと、メリーが
「そういえば、お兄ちゃんの知り合いやアイリスちゃんもアルスター魔法学園に居るんだよね?」
と訊かれ
「う、うんそれがどうしたの?」
と聞くとメリーは
「じゃあ、思い切って髪の色変えちゃおうか」
と言った
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