男子中学生と宇宙イモムシ

マジカル博士

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宇宙イモムシとの出会い

出会いの四月

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俺は『宮河みやかわ 太智たいち』。
今日は中学校の入学式である。
俺は制服を着てカバンを持ち「いってきます」と両親に言い、玄関を出る。
いつもの風景。
丁字路を左に曲がり、県道にまたがる歩道橋を渡って踏切で特急が通るのを待つ。
遮断桿しゃだんかんが開いて、線路を渡って
その先にある公園の横を通り、俺が通っていた小学校の隣に中学校があり
人混みの中を歩き、クラスの確認。

宮河 太智 1年2組 14番

教室に向かい、荷物を整理して体育館に向かう。式が始める。
校長の長話。続く式。
そして、入学式が終わり教室に戻って
小学校からの友達と挨拶をして下校した。
そして、家に戻って来て5階建てマンションの一階の玄関の扉を開けて両親に「ただいま」と言う



はずだった。



突然、ジャポンと水に何かが強い勢いで入った音が聞こえた。多分、音がした場所は
マンションの前にある池からだ。

そこにはプカプカと小さな隕石っぽいのが浮かんでいた。煙をあげている。
岸に近かったから拾い上げることが出来た。
「これは…」
隕石は売ると高値がつくと聞いたことがある。
一括千金のチャンスかもしれない。
そう思った。
その時、隕石のクレーターからポロッと
ゆっくりと緑色の光が点滅している玉が地面に落ちた。急いでそれをヒョイと拾い上げる。
自分の親指くらいの大きさだ。
一瞬、玉が少し動いた。
脳裏に浮かぶ言葉。それは
『宇宙人の卵』。
これは紛れもなく卵。そう確信する。
そして、隕石を置いていって卵だけ持ち帰った。
「ただいま。」
「おかえり。」
自分の部屋に行って卵を机の上に置く。
カバンを床に置き、制服を脱ぎ私服に着替える。そして、手を洗いうがいをする。
一応、卵も洗っておこう。
そして、ハンカチの上に卵を置いた。
どんなのが孵るんだろうか。
宇宙人の卵だから…
タコとか、エイリアンとか、ドラゴンみたいなやつとか。妄想が広がる。その時、
卵がまた一瞬だけ動いた。
やっぱり卵だ、これは。
孵るのを待っていたが、庭の雑草刈りの手伝いを父に頼まれる。渋々、庭に行った。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

暗闇で意識が目覚める。
ここはどこだ?我は誰だ?
………そうか。
そういうことか。
我は名はスペース·キャタピラー。
宇宙で生命を受け、様々な惑星の生物を捕食する存在…
だが、なんだ?重力を感じる。
外に出ないことには分からない。
殻を破り、体をくねらせ外に脱す。
そこには我の知っている宇宙の景色とは程遠い景色だった。
光が差し、どこかの上。地面はかなり下である。ここはどこかの惑星。生命の反応が見られた。自分の身体を確認する。
八本の足。二足歩行の生命体。口は横に開く。
目は4つあって、二本の触覚がある。
全体的に体色はオレンジ色で腹は薄橙色。
その時、
ギュゥ~
腹の虫が鳴った。
単刀直入に言うと腹が減った。
空腹だ。
だが、周りには生物は見当たらない。
生物の反応はしたのだが、生物食い物が見つからないのだ。
すると、

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

ガチャリ

「…え?」
俺が部屋に戻ると机の上には目が4つあって体色が全体的にオレンジ色で二本の触覚がある
芋虫っぽいエイリアンがいた。
「こいつが…この卵から…」
顔を近づけそいつの顔を観察する。
その時、突然。






涙を流し始めてしまった。
「え?ええ?」
一瞬、戸惑った。
でも、理解した。そうだよな。
自分よりめっちゃでかい奴が現れたら絶望でしかないよな。そして、
「キュ、キュピィ………」
鳴いたよ、この芋虫。
しかも可愛いし。
そして、脳裏に浮かんだ言葉は

尊死尊すぎて死ぬ

やばい。すごい可愛いんだけどこの芋虫。
というか、いつの間にか机の隅に隠れちゃっているな。でも、

おちり胴体の先端が丸見えだゾ!

あ、もう尊い。
もうこいつ飼お。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

我の予想を遥かに超える大きさの生物が現れた。目は2つで、体色は肌色で、触覚は無く、口は縦に開き、頭には黒色の毛が大量にある。
自分が食べられる。
そう思った瞬間、涙が溢れて泣き声も発してしまった。とっさに隅に隠れたが視線を感じたので丸見えだったのだろう。
そして、奴がこちらに手を差し伸べてくる。
ああ、食われる。
恐怖のあまり体が震えだした。
そして、もう流れに身を任せていたが
食われることはなかった。
むしろ、奴は友好的な表情を見せている。
これは乗れということか?
誰がそんな罠に引っかかるか…
こんなの見え見えの罠だ。手に乗せて食うつもりなんだろう。そして、無視して行こうとしたがその時、

ひっくり返された。

仰向けにされたと言ったほうが良いだろう。
指のようなもので仰向けにされたらしい。
足を負けじと精一杯動かすが、一向に立ち直れる気配がない。
うおおおおおおおおお!!食われてたまるかああああああああああ!!!

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

え?なにこいつ、めっちゃ可愛い。
手に乗せようとしたが無視されたので
仰向けにさせたら足をジタバタさせて
可愛いんですけど。
「キュピィ!キュピィィ!」
なんか言ってるけど分けんね。
俺、日本人だから芋虫語分かんない。
見てるだけで癒やされるわぁ…

しばらく見てたら芋虫くんの元気がなくなってきたので起こさせた。
しばらくこっちを見た後、トコトコと歩いていったが、床に落ちたら危ないので小学生の頃使っていた虫かごの中に入れた。

これが、俺と宇宙イモムシとの出会いである。

次回へ続く。
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