ステータスを好きにイジって遊んでたら、嫁たちが国造りを始めました

内海

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第19話 胸が大きく、腹も大きく

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「そう言えば3年経っているんだったな。それなら年齢は13歳にした方がいいか」

 年齢を13歳に変えると、いきなり20センチメートル以上背が伸び、150センチメートル近くになる。
 ここまで大きくなると、顔のあどけなさ以外では正確な年齢を言い当てるのは難しいだろう。

 いきなり背が大きくなった修斗を見て、驚く事しか出来ないパメラ達。
 パメラとバーバラ、キャシーは大丈夫だが、キャロラインとナターシャは身長が同じか抜かれてしまった。

「お前達も3歳上げるか?」

「アタイはこのままでいいよ。シュウトと出会った時の姿がいい」

「私もこのままで結構です」

「私は……歳をあげてもらえますか?」

 キャロラインだけが加齢を望んだが、コレは一番年下であり、背も低い事を多少コンプレックスに感じていたからだ。
 3歳分加齢され、身長は数センチだけ高くなり、大きかった胸はさらに大きくなり、そして全体的に……肉が付いた。

「え? ど、どうして!?」

 元々運動をあまりしていなかったキャロラインは、若い時は良かったが加齢によって肉付きが良くなってしまったのだ。
 デブではないが、少々ポッチャリ系になっている。

「ほほ~、でかい胸は好きだが、腹もデカくなったな」

「ま、待ってくださいシュウトさん! 見ないでください! これはいけません! 元に戻してください!」

 体を必死にシーツで隠し、しゃがみ込んで後ろを向いてしまった。
 しかしシーツで隠しきれなかった尻は、床との接地面がとても大きい。
 ステータスをさわり3歳下げると、以前の姿に戻った。

 自分の腹回りを確認し、大きくため息をついてこう誓った。
 『しっかり運動をしよう』と。

「シュウト様、シュウト様と一緒に産まれた男の子。あの子は私の子で間違いありませんか?」

「そうだ。ナターシャの長男とキャシーの長女は、間違いなくお前たちの子だ」

 2人に頼まれて、それぞれの子に名を付ける事になった。
 元々付ける名前があったようだから、それを少し変えて、2人に名前を返した。

「名付け親には、なってくださらないのですか?」

「それはお前たちの役目だ。俺とこの子らは兄弟や従妹だし、俺が付ける物でもないだろう。しかし俺と一緒に考えた名だ、大切にしてやれ」

 それで納得したようだ。
 そして気になっていた事だが、ステータスの高い者から生まれた子は、ステータスが高いのか。
 残念ながら今の所は変わりはない。全て1だ。
 成長によって伸び方が違うかもしれないが、そこまで確認するつもりは無い様だ。

「さあ、お前達が作った国を見せてもらうぞ」




 赤子たちは乳母うばにあずけ、街の中を歩き回った。
 当たり前だが衛兵と王子達が目が飛び出すほど驚いている。
 姿を消したパメラ、バーバラ聖女とキャロライン姫が、以前と変わらぬ姿で現れたのだ、無理もない。

 修斗は大きくなったため、一瞬分からなかったようだ。

 うるさい王子達の質問もんくを無視し、街中を歩き回り、以前よりも活気のある街並みを見て回っていた。
 ふと、以前買い物をした魔法屋が目に入る。

「そう言えばキャロライン、お前は魔法が使えるんじゃないか?」

「魔法ですか? どうでしょう、使った事はありませんが」

「でもシュウト、魔法の書は高いよ? アタイ達、今はお金持ってないよ」

「それでしたら心配ありません」

 少し後ろを歩いていたナターシャが、腰から下げていた革袋をシュウトに差し出すと、中には見た事のないコインが入っていた。

「ここに1000白金プラチナ入っています。これがあれば、小さな街くらいなら買う事が出来ます」

「な、ナターシャさん、白金をこんなに持ち歩いていたんですか?」

 キャロラインが大きな目で袋の中を見ている。

「はい! いつシュウト様がいらっしゃっても良いように、常に持っていました!」

 白金プラチナコインは1枚で100ゴールドの価値がある。
 つまり白金プラチナ1枚で1千万円程の価値となる。
 この世界の5世帯が白金プラチナ1枚で1年暮らせる額だ。
 それが1000枚……100億円を持ち歩いていたのだ。

「よくわからんが、それで魔法の書がいっぱい買えるんだな?」

「魔法の書だなんて、店ごと買い取りましょう!」

 どうにもナターシャは、修斗と街を歩けてテンションが上がっているようだ。
 キャシーも同意している事から、上がっているのだろう。

「必要な物があればいい。使わない物はゴミだからな」

 そうして店に入り、相変わらずコンビニみたいな店員の挨拶を受けた……と思ったら悲鳴が上がる。
 一行は何事かと驚いているが、店からしたら王太子妃や第二王子の妃、さらに行方知れずとなったキャロライン姫が現れたのだ。
 驚かないはずがない。

 街中では誰も騒がなかった、こんな所に居るはずがないと思い込んでいるからだ。

 さらに大きくなった修斗がいる事で、以前応対した店員は腰が砕けた。

「お前は以前俺の相手をした店員か? 丁度いい、また攻撃魔法を買いに来たぞ」

 以前は喜んで修斗の手を握っていだが、今回は端整たんせいな顔つきになった修斗に緊張しっぱなしだった。

 店内にある攻撃魔法を全て買い漁り、ついでに装備も整える事にした。
 修斗は素手だったが、パメラのナイフは死と共に失われ、バーバラの聖剣や鎧は神殿の物なので返却済み、キャロラインも素手だった。

「おっとシュウト様、それならアタシに任せてください。城に天下一品の装備を揃えてありますから」

 ナターシャだけでなく、今度はキャシーがドヤ顔だ。
 街を一周してから城に戻り、宝物庫へとやってきた。

 宝物庫のカギは本来国王が管理しているのだが、すでに実権が移り、王子では無くナターシャが管理している。

「さあシュウト様! 世界各国から集めた国宝級装備をどうぞ!」

 そう言って厳重なカギと封印がされた扉が開かれた。
 中には光り輝く装備の数々が置かれていて、その全てが聖剣と同等か、それ以上の価値がある物ばかりだ。

「うわ! これはまさか、東方にある黄金の国にあるという伝説の剣・ムラマサブレード! ああ! こっちには勇者が装備したという伝説の鎧が!」

 バーバラは大はしゃぎだ。

「お、このナイフかっこいいね。刀身が赤いし軽いし、長さもちょうどいい。アタイはコレをもらうよ」

「パメラさん! そのナイフはですね―――」

 喜々として説明を始めるバーバラ。
 どうやらバーバラは武器ヲタクのようだ。

 しかしイマイチぴんとこない修斗とキャロライン。
 修斗は武器を手にしても修斗の速度についてこれず破壊してしまうし、キャロラインは今まで武器に縁が無かった。

 その中で、修斗は1組の籠手こてが目に入った。
 剣や斧は振り回したら折れてしまうが、手に装備する籠手なら簡単には壊れないだろう。
 その籠手は、まるでバケモノの顔を模しているようで、手の甲には2つの目があり、指の部分は牙のようになっている。
 手を握ると、まるでバケモノが獲物をかみ砕いたように見える。

 それぞれが気に入った装備を手にすると、宝物殿を後にした。

 修斗の装備
 籠手こて魔壊まかいの腕
 具足:大地の靴

 パメラの装備
 ナイフ:赤い龍のナイフ
 ナイフ2:闇夜の眷属
 鎧:おぼろげな革鎧
 
 バーバラの装備
 剣:破邪の剣
 予備武器:裁きの短剣
 鎧:聖なる御霊の宿りし衣
 盾:いかづちの防壁
 マント:聖骸布せいがいふ
 腕輪:聖魔せいま銀環ぎんかん
 
 キャロラインの装備
 杖:賢者の杖
 指輪:強靭きょうじんなる肉体
 指輪2:知恵の輪

 それ以外にも魔法の書上級、馬が疲れなくなるくらや、尽きる事のない灯り、切れないヒモなど、便利そうな物は全て持ってきた。
 ちなみに衣服も国宝級で、燃えない切れない服だ。

 これほどの装備とステータスを持つ者と言えば、魔王一派か勇者一派しかいない。
 しかしどちらか、といわれれば、間違いなく魔王寄りだろう。

「なかなかの装備だな。揃えるのに苦労したんじゃないのか?」

「そうですね。多少は苦労しましたが、それらを譲った国にはそれなりの利がありますので、それほどでもありません」

 国宝級の道具を渡すほどの利……脅してはいない様だが、外交手段で渡さざるを得ない状況を作ってのことだ。

 ご機嫌な修斗達は毎晩乱交パーティーをしていた。
 5人の女性たちは修斗の精液によってステータスが上昇したため、体力も有り余っているようだ。
 だが5人全員の体力よりも修斗の体力が勝るため、相変わらず修斗に手玉に取られている。

 更には修斗の体の成長と共に、大きかった男性器が一段と大きくなり、もう修斗のイチモツ以外では感じる事が出来なくなってしまった様だ。

 5人は競い合うように修斗の体をなめまくる。
 足、手、ヘソ、ペニス、唇。
 修斗が5人の体で触っていない場所が無いのと同じように、5人も修斗の全ての場所をなめている。

 そんなパーティーが続いたある朝、修斗の腕が壊死していた。
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