57 / 373
第57話 9人の悪夢の騎士
しおりを挟む
「では里を案内してもらおうか」
「は! では大瀑布からご案内しましょう」
案内されたのは巨大な滝。
落差は50メートルはあるだろうか、幅は広くは無いが、大量の水が轟音と共に流れ、大きな池が出来ている。
「この滝はドラゴン・クライムと呼ばれており、幼龍がこの滝を登る事で成龍になる、そう言われております」
「ほうそうなのか。では直接聞いてみよう」
指を鳴らすとスッと空間が開き、修斗の両脇に何者かが現れる。
「お前達はこの滝を登ったのか?」
「いいヤ。この滝を登るのは我が種族ではなイ。確か黄龍の一派が滝の中から空へ登ると聞いた事があるかラ、そちらではないカ?」
古代龍がリザードマンの姿で現れたのだが、そんな事をしたら全員気を失って……大丈夫のようだ。
重鎮8人は何度も見て慣れたのだが、どうやらハイエルフ、神と崇めているせいか驚いてはいるが倒れてはいない。
「おお……おおー! 我が神よ! このような場所にお越しくださり、まことに感謝の至り!!!」
先ほど修斗に見せたように両膝を付き、肩を両手で触れるポーズを取った。
どうやらこれがハイエルフの最大級の感謝の表れらしい。
そしてそれを見て他のハイエルフ達も続々と滝に集まってくる。
それこその修斗の狙いだった。
好みのハイエルフを一々探すのが面倒なため、一か所に集まるようにしたのだ。
のだが……少ない。
カーリンに確認したところ、この里に居るハイエルフ全員が揃っているようだが、総勢30人未満。
全員髪が長いが、髪の色は様々だ。ウェーブのかかった髪は数名しかいない。
そして……子供が1人しかいない。
「子供が少ないどころか1人しかいないな」
「はい。ハイエルフはあまり子供を作りません。人間に比べて成長が遅いので、里全員で世話をするのです」
ハイエルフの成長速度は人間の半分ほど。
歩けるようになるまで2~3年はかかる様だ。
なので子供に見える大きさだが、年齢は20歳を超えている。
しかし精神的には人間の10歳と変わらない。
ハイエルフの成人は30歳ほどらしく、それ以降は背が伸びる事は少なく、他の大人とそん色ない。
面白そうに子供に近づくが、残念ながら男だった。
男と女の割合は半々だったが、男は戦った2人と同じような感じだが、女エルフはカーリンとは違い、どこか冷たさを感じる美しさだ。
どうにも好みの女エルフがいないらしく、ギリギリ感情を表に出している1人を連れて行く事にした。
その後はハイエルフの秘宝やら何やらを見せられたが、喜んでいるのはバーバラだけだった。
用事が終わった修斗はさっさと里を後にして、国へと戻ってくる。
連れて来たハイエルフの女はどの程度のモノなのかと、ステータスを確認する。
年齢:256歳
HP:7991
MP:10001
力強さ:388
知 力:673
防御力:290
素早さ:827
魅 力:691
スキル:古代神聖魔法LV51
弓術LV92
想像以上に高い能力を持っていた。
恐らくこのハイエルフは鍛錬されていない一般人だ。
にもかかわらずこの能力は恐ろしいの一言に尽きる。
勇者とは言わないが、確かに人間では太刀打ちできないだろう。
ではカーリンはどうなのか。
名前:カーリン・ピース
年齢:101
HP:10203
MP:9021
力強さ:679
知 力:1112
防御力:485
素早さ:1227
魅 力:556
スキル:古代神聖魔法LV49
弓術LV131
すでに賢者を飛び越えていた。
しかも弓術LVが100を超えている。
それほどの手練れに勝ったウィリアム騎士団長とレベッカ魔法兵長は?
名前:ウィリアム
年齢:29
HP:31298
MP:1101
力強さ:1447
知 力:509
防御力:1672
素早さ:613
魅 力:472
スキル:能力値上昇速度10倍(隠ぺい中)
剣技LV82
魔法抵抗LV50
激励の咆哮LV33
ステータスに偏りがあるものの、勇者に楽に勝てる能力になっていた。
確かに能力値上昇速度10倍があるが、一体どれだけ鍛錬したらこうなるのだろうか。
薬で一時的に強くなったのとは違い、鍛錬により強くなったため、器も一緒に大きくなっていったのだろう。
レベッカ魔法兵長はというと。
名前:レベッカ
年齢:24
HP:7299
MP:48193
力強さ:1045
知 力:2123
防御力:1254
素早さ:1862
魅 力:1499
スキル:炎系魔法LV98
水系魔法LV92
風系魔法LV94
大地系魔法LV99
空間系魔法LV82
光系魔法LV84
闇系魔法LV89
激励の咆哮LV29
短刀術LV71
何も言うまい。
ちなみにパメラ達初期3人娘はこの数倍の数値だった。
なるほど、人間離れしているというハイエルフの長老の言葉も頷ける。
とりあえず連れて来たハイエルフを複数回抱いて修斗に反抗する気を削いだのだが……なんとこのハイエルフ、修斗との行為によって色狂いになってしまった。
修斗とはそれ以降行為がないため、他の男で紛らわしているようだ。
だがそこはハイエルフ、一応は基準があるらしく、ザナドゥ王国に仕える役人である事、それなりの成果を出した者、この2つを満たせば年齢も性別も関係ない様だ。
ちなみにこのハイエルフは重鎮に次ぐ立場に居る。
一応は秘密扱いになっているが、色狂いのハイエルフのウワサは広まっている。
そして……相手をしてもらおうと、国中、いや世界中から人材が集まる事となった。
重鎮には新たにハイエルフ、カーリン・ピースを迎え、修斗の周りは9人の人材が固めている。
修斗が留守の間に国を預かるパメラ・バーバラ・キャロラインの3人。
各部署をまとめるウィリアム騎士団長、レベッカ魔法兵長、キャロル内政・人事担当、フローレンス都市開発長、ビリー雑用係、カーリンの6人。
この9人をしてザナドゥ王国の9人の悪夢の騎士、トリプルナインと呼ばれるようになる。
「は! では大瀑布からご案内しましょう」
案内されたのは巨大な滝。
落差は50メートルはあるだろうか、幅は広くは無いが、大量の水が轟音と共に流れ、大きな池が出来ている。
「この滝はドラゴン・クライムと呼ばれており、幼龍がこの滝を登る事で成龍になる、そう言われております」
「ほうそうなのか。では直接聞いてみよう」
指を鳴らすとスッと空間が開き、修斗の両脇に何者かが現れる。
「お前達はこの滝を登ったのか?」
「いいヤ。この滝を登るのは我が種族ではなイ。確か黄龍の一派が滝の中から空へ登ると聞いた事があるかラ、そちらではないカ?」
古代龍がリザードマンの姿で現れたのだが、そんな事をしたら全員気を失って……大丈夫のようだ。
重鎮8人は何度も見て慣れたのだが、どうやらハイエルフ、神と崇めているせいか驚いてはいるが倒れてはいない。
「おお……おおー! 我が神よ! このような場所にお越しくださり、まことに感謝の至り!!!」
先ほど修斗に見せたように両膝を付き、肩を両手で触れるポーズを取った。
どうやらこれがハイエルフの最大級の感謝の表れらしい。
そしてそれを見て他のハイエルフ達も続々と滝に集まってくる。
それこその修斗の狙いだった。
好みのハイエルフを一々探すのが面倒なため、一か所に集まるようにしたのだ。
のだが……少ない。
カーリンに確認したところ、この里に居るハイエルフ全員が揃っているようだが、総勢30人未満。
全員髪が長いが、髪の色は様々だ。ウェーブのかかった髪は数名しかいない。
そして……子供が1人しかいない。
「子供が少ないどころか1人しかいないな」
「はい。ハイエルフはあまり子供を作りません。人間に比べて成長が遅いので、里全員で世話をするのです」
ハイエルフの成長速度は人間の半分ほど。
歩けるようになるまで2~3年はかかる様だ。
なので子供に見える大きさだが、年齢は20歳を超えている。
しかし精神的には人間の10歳と変わらない。
ハイエルフの成人は30歳ほどらしく、それ以降は背が伸びる事は少なく、他の大人とそん色ない。
面白そうに子供に近づくが、残念ながら男だった。
男と女の割合は半々だったが、男は戦った2人と同じような感じだが、女エルフはカーリンとは違い、どこか冷たさを感じる美しさだ。
どうにも好みの女エルフがいないらしく、ギリギリ感情を表に出している1人を連れて行く事にした。
その後はハイエルフの秘宝やら何やらを見せられたが、喜んでいるのはバーバラだけだった。
用事が終わった修斗はさっさと里を後にして、国へと戻ってくる。
連れて来たハイエルフの女はどの程度のモノなのかと、ステータスを確認する。
年齢:256歳
HP:7991
MP:10001
力強さ:388
知 力:673
防御力:290
素早さ:827
魅 力:691
スキル:古代神聖魔法LV51
弓術LV92
想像以上に高い能力を持っていた。
恐らくこのハイエルフは鍛錬されていない一般人だ。
にもかかわらずこの能力は恐ろしいの一言に尽きる。
勇者とは言わないが、確かに人間では太刀打ちできないだろう。
ではカーリンはどうなのか。
名前:カーリン・ピース
年齢:101
HP:10203
MP:9021
力強さ:679
知 力:1112
防御力:485
素早さ:1227
魅 力:556
スキル:古代神聖魔法LV49
弓術LV131
すでに賢者を飛び越えていた。
しかも弓術LVが100を超えている。
それほどの手練れに勝ったウィリアム騎士団長とレベッカ魔法兵長は?
名前:ウィリアム
年齢:29
HP:31298
MP:1101
力強さ:1447
知 力:509
防御力:1672
素早さ:613
魅 力:472
スキル:能力値上昇速度10倍(隠ぺい中)
剣技LV82
魔法抵抗LV50
激励の咆哮LV33
ステータスに偏りがあるものの、勇者に楽に勝てる能力になっていた。
確かに能力値上昇速度10倍があるが、一体どれだけ鍛錬したらこうなるのだろうか。
薬で一時的に強くなったのとは違い、鍛錬により強くなったため、器も一緒に大きくなっていったのだろう。
レベッカ魔法兵長はというと。
名前:レベッカ
年齢:24
HP:7299
MP:48193
力強さ:1045
知 力:2123
防御力:1254
素早さ:1862
魅 力:1499
スキル:炎系魔法LV98
水系魔法LV92
風系魔法LV94
大地系魔法LV99
空間系魔法LV82
光系魔法LV84
闇系魔法LV89
激励の咆哮LV29
短刀術LV71
何も言うまい。
ちなみにパメラ達初期3人娘はこの数倍の数値だった。
なるほど、人間離れしているというハイエルフの長老の言葉も頷ける。
とりあえず連れて来たハイエルフを複数回抱いて修斗に反抗する気を削いだのだが……なんとこのハイエルフ、修斗との行為によって色狂いになってしまった。
修斗とはそれ以降行為がないため、他の男で紛らわしているようだ。
だがそこはハイエルフ、一応は基準があるらしく、ザナドゥ王国に仕える役人である事、それなりの成果を出した者、この2つを満たせば年齢も性別も関係ない様だ。
ちなみにこのハイエルフは重鎮に次ぐ立場に居る。
一応は秘密扱いになっているが、色狂いのハイエルフのウワサは広まっている。
そして……相手をしてもらおうと、国中、いや世界中から人材が集まる事となった。
重鎮には新たにハイエルフ、カーリン・ピースを迎え、修斗の周りは9人の人材が固めている。
修斗が留守の間に国を預かるパメラ・バーバラ・キャロラインの3人。
各部署をまとめるウィリアム騎士団長、レベッカ魔法兵長、キャロル内政・人事担当、フローレンス都市開発長、ビリー雑用係、カーリンの6人。
この9人をしてザナドゥ王国の9人の悪夢の騎士、トリプルナインと呼ばれるようになる。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる