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第3章 異世界召喚
第87話 歯が折れて魔法が効かないからってなんなんだい!
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「おやおや坊や、こんな所でお留守番かい? 寂しいんならお姉さんが遊んであげようか」
ピンクの癖の強いロングヘアー、頭から角を生やし、エロ水着を着ているサキュバスは、小さな羽根を動かしながら修斗の前に着地する。
「お前が遊んでくれるのか?」
「ああ構わないよ。お前は可愛いからねぇ……痛めつけた後で砦にお持ち帰りしてあげるよ」
「砦? なんだ、お前は大魔王の手下か」
「ああそうさ。大魔王様が忠臣が1人、サキュバスのラライラ・ライラだ」
「ほう。それは丁度いい、大魔王って奴は――」
鞭が素早く振られ、修斗の顔面に命中し大きな音をたてる。
「人間モドキごときが、大魔王様を呼び捨てにするんじゃないよ!」
「って奴は、どうして侵略をしているんだ?」
鞭が命中したにもかかわらず、修斗は微動だにせず、相変わらずお茶を片手に持っていた。
ラライラ・ライラは手の中で丸められた鞭を一瞥し、もう一度修斗に向けて鞭を振る。
何度も何度も鞭は修斗を引裂こうとするが、大きな音がするばかりで鞭は修斗に届いていない。
「……どういう事だい? 人間モドキがそんな芸当出来るはずが無いんだがねぇ」
「ん? なにがだ? そんな事よりも質問に答えろよオナペット」
「誰がオナペットだってぇ!!! そのカワイイ顔をギザギザに切り刻んでやるよ!」
鞭で修斗の体を縛り上げ、イスごと持ち上げて地面に叩きつけようとするが……持ちあがらない。
必死に鞭を振るっているのだが、修斗はビクともしなかった。
「な!? なんだいコレは、う、動かない」
本来ならばサキュバスの身体能力は高くなく、人間の女性よりも少し強い程度だろう。
しかしこのラライラ・ライラはサキュバスのリーダーであり、大魔王から力の一端を与えられているのだ。
なので人間らしき者が束になっても勝てる相手ではない。
「綱引きか? なら……ほら」
縛り上げられているから力が入らないが、鞭を掴み、手首の動きだけでサキュバスから鞭を奪ってしまった。
「え? は?」
自分の手と鞭を必死に見ているが、何が起きたのか理解できていない。
「戦いたいんだったら素直にいえ、戦ってやるぞ」
鞭をほどきイスから立ち上がって歩きだすと、シーツを肩にかけ直して右手を前に出す。
ラライラ・ライラは一瞬ビクッと体を強張らせるも、人間らしき者から逃げる訳にもいかず、腰に手を当てて強気に胸を反らせる。
「ハン! 人間モドキが強がってんじゃないよ! わたしに勝てると本気で思ってるのかい!?」
「もちろん勝つつもりでやるさ。肉体的にも、精神的にもな」
修斗がラライラ・ライラの目の前に立つ。
前に出された右手は……ラライラ・ライラの頬を叩いた。
「……ん? 何だいいまのは? そんなビンタでわたしが倒せるはずが――グボァ!!!」
右手で頬を叩き、今度は手の甲で戻ってきた。往復ビンタだ。
戻りは少々力を入れた様だが。
「どうした? ビンタなんかじゃ倒せないんだろう?」
ラライラ・ライラの右頬は真っ赤に腫れあがり、歯も数本抜けた様だ。
「ちょ、ちょっとは、や、やるようじゃ、ないか」
血と歯を吐き捨て、今度は修斗にビンタを返すのだが、逆にラライラ・ライラの手が痺れてしまう。
しかしそれでも止める訳にはいかず、何度も何度もビンタをするのだが……遂に手の骨が折れてしまった様だ。
「こっ! こんなばからしい事やってられるかっていうんだよ! 吹き飛びな!!!」
今度は修斗の顔を掴むと、魔法を発動させて真っ赤な炎が修斗を包んだ。
シーツが焼けて無くなり、その煙と炎は修斗の体を焼き尽くさんと渦を巻いて燃え盛る。
「にっはっはっは! どうだいコレは! わたしの魔法は暖かいだろう? 骨まで燃えちまうからね!」
ラライラ・ライラが手を離すと、真っ赤な炎が修斗の体にまとわりつく。
どうやらただの炎ではなく、相手にまとわりついて、燃やし尽くすまで消えない炎のようだ。
修斗は膝をつき、苦しいのか両手も地面に付いてしまう。
「いけないねぇ、モドキに本気を出すなんて。レディーのやる事じゃ……え?」
炎に包まれた修斗は無言で立ち上がり、指を鳴らすると炎が消え去った。
「丁度いい暖かさだったな。寝起きで少し寒かったんだよ」
ピンクの癖の強いロングヘアー、頭から角を生やし、エロ水着を着ているサキュバスは、小さな羽根を動かしながら修斗の前に着地する。
「お前が遊んでくれるのか?」
「ああ構わないよ。お前は可愛いからねぇ……痛めつけた後で砦にお持ち帰りしてあげるよ」
「砦? なんだ、お前は大魔王の手下か」
「ああそうさ。大魔王様が忠臣が1人、サキュバスのラライラ・ライラだ」
「ほう。それは丁度いい、大魔王って奴は――」
鞭が素早く振られ、修斗の顔面に命中し大きな音をたてる。
「人間モドキごときが、大魔王様を呼び捨てにするんじゃないよ!」
「って奴は、どうして侵略をしているんだ?」
鞭が命中したにもかかわらず、修斗は微動だにせず、相変わらずお茶を片手に持っていた。
ラライラ・ライラは手の中で丸められた鞭を一瞥し、もう一度修斗に向けて鞭を振る。
何度も何度も鞭は修斗を引裂こうとするが、大きな音がするばかりで鞭は修斗に届いていない。
「……どういう事だい? 人間モドキがそんな芸当出来るはずが無いんだがねぇ」
「ん? なにがだ? そんな事よりも質問に答えろよオナペット」
「誰がオナペットだってぇ!!! そのカワイイ顔をギザギザに切り刻んでやるよ!」
鞭で修斗の体を縛り上げ、イスごと持ち上げて地面に叩きつけようとするが……持ちあがらない。
必死に鞭を振るっているのだが、修斗はビクともしなかった。
「な!? なんだいコレは、う、動かない」
本来ならばサキュバスの身体能力は高くなく、人間の女性よりも少し強い程度だろう。
しかしこのラライラ・ライラはサキュバスのリーダーであり、大魔王から力の一端を与えられているのだ。
なので人間らしき者が束になっても勝てる相手ではない。
「綱引きか? なら……ほら」
縛り上げられているから力が入らないが、鞭を掴み、手首の動きだけでサキュバスから鞭を奪ってしまった。
「え? は?」
自分の手と鞭を必死に見ているが、何が起きたのか理解できていない。
「戦いたいんだったら素直にいえ、戦ってやるぞ」
鞭をほどきイスから立ち上がって歩きだすと、シーツを肩にかけ直して右手を前に出す。
ラライラ・ライラは一瞬ビクッと体を強張らせるも、人間らしき者から逃げる訳にもいかず、腰に手を当てて強気に胸を反らせる。
「ハン! 人間モドキが強がってんじゃないよ! わたしに勝てると本気で思ってるのかい!?」
「もちろん勝つつもりでやるさ。肉体的にも、精神的にもな」
修斗がラライラ・ライラの目の前に立つ。
前に出された右手は……ラライラ・ライラの頬を叩いた。
「……ん? 何だいいまのは? そんなビンタでわたしが倒せるはずが――グボァ!!!」
右手で頬を叩き、今度は手の甲で戻ってきた。往復ビンタだ。
戻りは少々力を入れた様だが。
「どうした? ビンタなんかじゃ倒せないんだろう?」
ラライラ・ライラの右頬は真っ赤に腫れあがり、歯も数本抜けた様だ。
「ちょ、ちょっとは、や、やるようじゃ、ないか」
血と歯を吐き捨て、今度は修斗にビンタを返すのだが、逆にラライラ・ライラの手が痺れてしまう。
しかしそれでも止める訳にはいかず、何度も何度もビンタをするのだが……遂に手の骨が折れてしまった様だ。
「こっ! こんなばからしい事やってられるかっていうんだよ! 吹き飛びな!!!」
今度は修斗の顔を掴むと、魔法を発動させて真っ赤な炎が修斗を包んだ。
シーツが焼けて無くなり、その煙と炎は修斗の体を焼き尽くさんと渦を巻いて燃え盛る。
「にっはっはっは! どうだいコレは! わたしの魔法は暖かいだろう? 骨まで燃えちまうからね!」
ラライラ・ライラが手を離すと、真っ赤な炎が修斗の体にまとわりつく。
どうやらただの炎ではなく、相手にまとわりついて、燃やし尽くすまで消えない炎のようだ。
修斗は膝をつき、苦しいのか両手も地面に付いてしまう。
「いけないねぇ、モドキに本気を出すなんて。レディーのやる事じゃ……え?」
炎に包まれた修斗は無言で立ち上がり、指を鳴らすると炎が消え去った。
「丁度いい暖かさだったな。寝起きで少し寒かったんだよ」
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