ステータスを好きにイジって遊んでたら、嫁たちが国造りを始めました

内海

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第4章 学園支配

第113話 帰還 そして結婚

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「お帰り……シュウト」

「シュウト様、お帰りなさいませ!」

「お帰りなさい、シュウトさん」

 城の野外訓練場に転送をした修斗を迎えたのは、沢山の兵士、沢山の文官、そして……9人の騎士達だった。
 異世界での活動は約半年ほどだが、この世界では半年で随分と色々な事が起こっていた。

「遅くなった。元気だったか? パメラ、バーバラ、キャロライン」

「元気さ。決まってるだろう? シュウトが戻ってきた時に、みっともない姿は見せられないからね」

「私はいつでも元気です! しかしシュウト様がいらっしゃらない間は、寂しかったです!」

「元気じゃありませんよ。シュウトさんが居ないのですから」

「そうか、向こうは終わったから、これからはずっと一緒だな」

 順番に頭を撫でると、3人は目を細めて喜んでいる。
 その後ろには6人が片膝をつき、胸に手を当てて待っていた。

「ウィリアム、変わりは無いか?」

「は! いつお戻りになっても良いように、我が騎士団は常駐戦場です!」

「レベッカ、ん? 髪が伸びたか?」

「お帰りなさいませ。シュウト様が早く戻られるよう、髪を伸ばして願掛けをしていました」

「キャロル、上着を羽織るのは良いが、肩と背中しか隠れていないぞ?」

「オカエリなさい! ホカノ貴族がジロジロ見るので、すこし隠しましたデス」

「フローレン、お前は背が……伸びてなくて安心した」

「お帰りを心待ちにしておりました、シュウト様。その、ご希望に添えられて、安心しました」

「カーリン、こっちの暮らしで不自由はしなかったか?」

「は! ハイエルフの里とは違い、木が少ないですが、問題ありません!」

「ゲリー、お前は生きていたのか?」

「ビリーでございますです、はい。お帰りなさいませ、シュウト様」

 6人にも挨拶を終えると、他の者達も声をかけて欲しそうにしているのだが、全員に声をかけていてはきりが無い。
 なので訓練場の壇上に上がり、全体を見回して口を開いた。

「しばらく旅行に行っていたが、ついでに向こうの世界を支配してきた。ザナドゥ王国が多少気がかりではあったが、どうやら杞憂きゆうだったようだな。よく国を維持してくれたお前達! 俺が帰ってきたからには安心しろ! 今まで以上にコキ使ってやる! そしてガンガン給料を上げてやるからな! 覚悟しておけ!」

「「「うおおおおおおおーーー!!! シュウト様バンザーイ!」」」

 中には勘弁してくれ~や、サボるけど給料をよこせーという声もあったが、みんな笑って歓声を上げている。
 手を振りながら壇上を降り、そのまま謁見の間へと向かう。

「さてと、まずは何をするかな」

「シュウト? その前に紹介しておくれよ」

「何がだ? ああ、そうだったな。アイカ、ヴァージニア、ラグズ、エルノヴァ、ラライラ、並べ」

 エルノヴァ以外はどうしていいか分からず、ずっとオロオロしていたのだが、ようやく自己紹介が出来ると分かって安心している。

「向こうの世界から連れて来た女達だ。自己紹介をしろ」

 順番に自己紹介をし、9人の騎士達も自己紹介をする。
 少しは嫉妬や妬みがあるかと思ったが、すぐに打ち解けた様だ。
 双方とも、『修斗が歩けば女を連れて来る』という考えが出来ているらしく、当たり前のように受け入れていた。

「それにしてもあなたは強そうですね! 大魔王という事は魔族なのでしょうか!」

「そうじゃ。元は人間だったのじゃが、色々とやっているうちに魔族と呼ばれるようになったのぅ」

「アイカ殿は剣術をしておられるのか? 先ほどから歩き方に特徴があるが」

「はい! 柳生新陰流と言います。騎士さんの剣術にも興味があります!」

「ヴぁ、ヴァージニアさんは……背は僕と同じくらいなのに、その……大きいのですね」

「でもこれは……重い。ご主人様が喜んでくれるから……いいけど」

「コレはナンの道具ですか? オモシロイ形をしてますネ?」

「コレはメガネ型のルーペッス! 小さいものを大きく見るための物ッスよ!」

「羽根が生えてるね。アンタも魔族かい?」

「そうなの! 前はエルノヴァ様に仕えてたけど、今はハニーの物なの!」

 しばらく雑談をしていたが、色々と思う所がありながらも受け入れているようだ。
 心配はしていなかったが、飛び入りのサキュバス・ラライラ・ライラの処遇に困っていた。

「ラライラ・ライラ、お前はいきなりついてきたが、何をしたいんだ?」

「ハニーと結婚したいの!」

「ダメだ」

「えー! なんでなんで!?」

「俺には婚約者がいるからな。戻ったら結婚するつもりだった」

 その言葉でみんながざわめく。
 と言っても知っている者も多いため、その感情は様々だ。

「待たせたなパメラ。15歳を超えた事だし、結婚しよう」

「シュウト……ありがとう……覚えていてくれたんだね」

「だが確認をしておくぞ。お前と結婚しても、俺は今までと同じように沢山の女を抱く、それでいいんだな?」

「分かってるよ。結婚はアタイの自己満足だからね、止めるつもりなんてないさ」

「とはいえ第1婦人だ、お揃いの指輪も欲しいし、式も盛大に行おう」

「ありがとう、シュウト。アタイは……幸せ者だよ」

 涙をこらえきれず、両手で涙を拭っている。
 何とか涙をこらえ、パメラが玉座の前に立つと、膝をついて修斗の手の甲にキスをする。

「おめでとうございます! パメラさん!」

「パメラさん、おめでとう!」

 こうして修斗が戻ってきた当日に、世界には帰還の報告と、結婚の報告が広まるのだった。
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