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第4章 学園支配
第134話 生徒会長の作戦
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「シュウト君、シャロンちゃんから合図が入ったわ。敵集団を発見、1年生集団だからこちらは2年生を向かわせたようよ」
「位置はどこですか?」
「えっと、ここよ」
ポリンが地図を指差し、修斗は赤と青の駒を置く。
フラッグが置いてある廃虚の教会で、修斗のクラスは防衛と同時に指揮を行っていた。
フラッグを置く場所は特に決められていないが、一定の範囲内に固定し、持ち歩かなければ良いようだ。
報告をしてきたシャロン、10歳の天才幼女だが、上空から偵察を行う偵察部隊の1人だ。
偵察部隊は修斗のクラスの女生徒が請け負っており、常時10名ほどが飛んでいる。
パッと見、鳥に見える服装で飛んでいるため、修斗の作戦を知っていても直ぐには気付かれない。
他の生徒も激しい運動に耐えれるような、軍服に近い物を着ているが、緑や茶色に染めている。
迷彩塗装をしても良いが、近場だと探索魔法で発見が容易なため、あまり意味はない。
少し間をおいて、敵の2年、3年の部隊も発見できた。
それぞれに3年の部隊を向かわせた。修斗のチームは1年1クラス・2年1クラス・3年2クラスがいるため、戦力にも余裕があり、1クラスに1クラスを当てても戦力的に上回る。
注意すべきは敵3年生のみだ。
だが敵3部隊を発見したと同時に、偵察部隊との連絡が途絶えてしまう。
どうやら長距離魔法で落したようだが、高さ500メートル以上にいる人間に、よく命中させたものだ。
「早いな。射撃の得意な先輩がいたから、その人がやったのかもしれないね」
「でもどうするの? 交代の偵察員は3人しかいなくなっちゃったよ?」
「相手の人数は確認できてる?」
「うん。各30人だって確認は取れてる」
「であれば問題はないよ。敵全員が目の前にいるんなら、確実に仕留めて行けばいい。敵1年2年は問題ないし、3年がどれだけ生き残るかを注意していればいいかな」
敵の1年2年は成績最低のクラスであり、こちらは全て上位クラスだ。
しかも学年が1つ上を当てているため、よほどのことが無い限り負ける事は無いだろう。
事実、敵1年2年は猛烈な早さで人数を減らしている。
敵は何とか攻撃の糸口を探っているが、やはり防戦一方となり、射撃・接近戦両方で数を減らしていく。
10分ほどが経過したころ、2カ所の戦いには勝負がつき、敵は敗走を始める。
「よし、フラッグの防衛はもう必要ないから、僕とポリンを残して敵フラッグを探しに行って下さい。一応敗走兵に注意しながらお願いします」
残っていた修斗のクラスメイトが動き出し、前線の部隊と共同でフラッグを取りに行く。
修斗の予想では、生徒会長の3年チームは局地的には勝つだろうが、同じ3年生の2番手のクラスが相手では、無傷どころかかなり消耗しているはずであり、戦いも長時間かかると予想している。
今のところその予想は当たっており、生徒会長は疲労がたまっている割に善戦している。
試合開始から20分ほどが経過し、生徒会長の部隊は修斗側の部隊を打ち破る事に成功する。
かなりの接戦で、学園最強のクラスとはいえ、その数は半分にまで減っていた。
ここまで来ると時間との勝負になる。
修斗側の青龍チームはまだ敵フラッグを発見できず、敵は小休止を取った後、進軍を再開させた。
「わ、わ! ねえシュウト君、来ちゃう、来ちゃうよフランチェスカさん!」
2人きりでいるため普段なら喜ぶ所だが、敵が攻めてくるとなれば2人きりは心細いのだろう。
ここまでで味方の消耗は40名程で、大半が生徒会長にやられた30名だ。
敵もまずはフラッグを探す事から始めるので、そう簡単に見つかる事は無い。
「落ち着いてポリン。フラッグを固定しそうな場所はたくさんあるから、すぐに来る事は無いよ」
「で、でもフランチェスカさんだし、フラッグを置く場所を予想してるかもしれないよ!?」
「そうなったら迎撃するよ。敵は15名ほどだし、僕なら問題なく勝てるさ」
「……そうよね、シュウト君は強いもんね! ふ~よかった、なんだか喉が渇いちゃった」
水筒の水を飲み、一息ついたようだ。
だがここで、敵フラッグを探している部隊から連絡が入る。
敵フラッグの位置は特定できたが、発見できない、と。
「……どういう事だ? 位置を特定したのに見つけられない? 矛盾していないか?」
「透明化の魔法でもかけてるのかな」
「分からないけど、流石にここを離れる訳にもいかないし、みんなに頑張って見つけてもらうしかないね」
「あら、余裕ねシュウト君」
教会の入り口から声がして、2人が振り向くとそこには1人の生徒がいた。
「フランチェスカ……もう来たのか」
「ええ。流石にフラッグを隠す場所は毎回変わってたけど、予想が当たっていてよかったわ」
「こここ、来ないでください! 来たら攻撃しますよ!」
ポリンが焦って魔法を使おうとするが、声をかけてきた相手に不用意に攻撃をするのは危険だ。
「落ち着いてポリン。今魔法を撃ったら反射で返ってくるよ」
「……あ」
「ふふふ、流石ねシュウト君。そこまでわかっているのなら、大人しくフラッグを渡してくれないかしら?」
「残念だが出来ないな。随分と強気だが、たかが15人程度で俺に勝てるつもりか?」
「15人? 何を言っているのかしら」
いつの間にか教会が包囲されていた。
かなりの人数で、50人近くが教会の周囲を取り囲んでいる。
「位置はどこですか?」
「えっと、ここよ」
ポリンが地図を指差し、修斗は赤と青の駒を置く。
フラッグが置いてある廃虚の教会で、修斗のクラスは防衛と同時に指揮を行っていた。
フラッグを置く場所は特に決められていないが、一定の範囲内に固定し、持ち歩かなければ良いようだ。
報告をしてきたシャロン、10歳の天才幼女だが、上空から偵察を行う偵察部隊の1人だ。
偵察部隊は修斗のクラスの女生徒が請け負っており、常時10名ほどが飛んでいる。
パッと見、鳥に見える服装で飛んでいるため、修斗の作戦を知っていても直ぐには気付かれない。
他の生徒も激しい運動に耐えれるような、軍服に近い物を着ているが、緑や茶色に染めている。
迷彩塗装をしても良いが、近場だと探索魔法で発見が容易なため、あまり意味はない。
少し間をおいて、敵の2年、3年の部隊も発見できた。
それぞれに3年の部隊を向かわせた。修斗のチームは1年1クラス・2年1クラス・3年2クラスがいるため、戦力にも余裕があり、1クラスに1クラスを当てても戦力的に上回る。
注意すべきは敵3年生のみだ。
だが敵3部隊を発見したと同時に、偵察部隊との連絡が途絶えてしまう。
どうやら長距離魔法で落したようだが、高さ500メートル以上にいる人間に、よく命中させたものだ。
「早いな。射撃の得意な先輩がいたから、その人がやったのかもしれないね」
「でもどうするの? 交代の偵察員は3人しかいなくなっちゃったよ?」
「相手の人数は確認できてる?」
「うん。各30人だって確認は取れてる」
「であれば問題はないよ。敵全員が目の前にいるんなら、確実に仕留めて行けばいい。敵1年2年は問題ないし、3年がどれだけ生き残るかを注意していればいいかな」
敵の1年2年は成績最低のクラスであり、こちらは全て上位クラスだ。
しかも学年が1つ上を当てているため、よほどのことが無い限り負ける事は無いだろう。
事実、敵1年2年は猛烈な早さで人数を減らしている。
敵は何とか攻撃の糸口を探っているが、やはり防戦一方となり、射撃・接近戦両方で数を減らしていく。
10分ほどが経過したころ、2カ所の戦いには勝負がつき、敵は敗走を始める。
「よし、フラッグの防衛はもう必要ないから、僕とポリンを残して敵フラッグを探しに行って下さい。一応敗走兵に注意しながらお願いします」
残っていた修斗のクラスメイトが動き出し、前線の部隊と共同でフラッグを取りに行く。
修斗の予想では、生徒会長の3年チームは局地的には勝つだろうが、同じ3年生の2番手のクラスが相手では、無傷どころかかなり消耗しているはずであり、戦いも長時間かかると予想している。
今のところその予想は当たっており、生徒会長は疲労がたまっている割に善戦している。
試合開始から20分ほどが経過し、生徒会長の部隊は修斗側の部隊を打ち破る事に成功する。
かなりの接戦で、学園最強のクラスとはいえ、その数は半分にまで減っていた。
ここまで来ると時間との勝負になる。
修斗側の青龍チームはまだ敵フラッグを発見できず、敵は小休止を取った後、進軍を再開させた。
「わ、わ! ねえシュウト君、来ちゃう、来ちゃうよフランチェスカさん!」
2人きりでいるため普段なら喜ぶ所だが、敵が攻めてくるとなれば2人きりは心細いのだろう。
ここまでで味方の消耗は40名程で、大半が生徒会長にやられた30名だ。
敵もまずはフラッグを探す事から始めるので、そう簡単に見つかる事は無い。
「落ち着いてポリン。フラッグを固定しそうな場所はたくさんあるから、すぐに来る事は無いよ」
「で、でもフランチェスカさんだし、フラッグを置く場所を予想してるかもしれないよ!?」
「そうなったら迎撃するよ。敵は15名ほどだし、僕なら問題なく勝てるさ」
「……そうよね、シュウト君は強いもんね! ふ~よかった、なんだか喉が渇いちゃった」
水筒の水を飲み、一息ついたようだ。
だがここで、敵フラッグを探している部隊から連絡が入る。
敵フラッグの位置は特定できたが、発見できない、と。
「……どういう事だ? 位置を特定したのに見つけられない? 矛盾していないか?」
「透明化の魔法でもかけてるのかな」
「分からないけど、流石にここを離れる訳にもいかないし、みんなに頑張って見つけてもらうしかないね」
「あら、余裕ねシュウト君」
教会の入り口から声がして、2人が振り向くとそこには1人の生徒がいた。
「フランチェスカ……もう来たのか」
「ええ。流石にフラッグを隠す場所は毎回変わってたけど、予想が当たっていてよかったわ」
「こここ、来ないでください! 来たら攻撃しますよ!」
ポリンが焦って魔法を使おうとするが、声をかけてきた相手に不用意に攻撃をするのは危険だ。
「落ち着いてポリン。今魔法を撃ったら反射で返ってくるよ」
「……あ」
「ふふふ、流石ねシュウト君。そこまでわかっているのなら、大人しくフラッグを渡してくれないかしら?」
「残念だが出来ないな。随分と強気だが、たかが15人程度で俺に勝てるつもりか?」
「15人? 何を言っているのかしら」
いつの間にか教会が包囲されていた。
かなりの人数で、50人近くが教会の周囲を取り囲んでいる。
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